夏祭りにて(広報ひの 平成30年10月1日号)

　毎年7月から9月にかけては、市内各所で自治会主催の夏祭りが開催され、私もお邪魔しています。そこで、自治会の役員の方々からは「このお祭りを今後も続けていくための後継者がいない」というお話をよく伺います。事実昨年まで実施していたお祭りが担い手の高齢化が理由でなくなってしまったケースもあります。日野市の自治会加入率は45.1％（9月10日現在）、年々減少しており、地域のコミュニティの衰退が懸念されます。

　その一方で、世代交代ができている自治会やユニークな取り組みを行っている自治会もあります。

　ある自治会の会長は単身赴任をしながら、土曜日、日曜日だけ帰省してお祭りの準備をしたという若い方でした。あるお祭りで、古くから住む住民と転入してきた住民の交流にはお祭りは絶好の場であると力説してくれたのは、新住民の会長と旧住民の役員の若いお二人でした。また、いくつかの自治会ではお祭りの会場に「えっ、まだ入っていないの!?自治会～日野市／自治会」というユニークなのぼり旗を掲げて自治会員の勧誘に努めていました。

　子供たちはお祭りが大好きで、どのお祭りでも模擬店の食べ物や射的などの古いゲームに行列をつくって夢中になっています。お祭りという交流の場の楽しさを幼いころから心に刻み込んでもらい、将来のお祭りや自治会活動の担い手に育ってもらうことが、地域のコミュニティの活性化にもつながると思います。