みんなのふるさとこぼれ話61「東講の宿ふるや平右衛門」

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ページID1022937  更新日 令和5年1月27日

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みんなのふるさとこぼれ話61

東講の宿ふるや平右衛門

画像;五海道中細見記

 

 日野市所蔵井上恒正コレクションの中に、安政5年(1858)に発行された『五海道中細見記』という木版刷りの冊子があります。著者の大城屋良助は、「東講」という旅行組合の、江戸講元発起人でした。『五海道中細見記』は、講員向けに大城屋良助がおすすめする、良心的な旅宿やお休み所を記した旅行案内書です。

 甲州道中日野宿の部分(写真)を見てみると、将軍家へ献上する鮎がとれる玉川(多摩川)を船で渡ると、日野宿へ向かう途中に「名物あゆのすし古川屋仙八」、宿場に入ると中央に高札場があり、その近くに「旅籠屋ふるや 古谷平右衛門」と「御休所東屋半兵衛」があります。他に、天王社(八坂神社)、宝泉寺、いづな社などが絵入りで紹介されています。

 東講の定宿となった旅籠(一般旅行者向けの食事付宿泊施設)やお休み所(休憩所)は、「東講」と記された木札を店に掲げておきます。その札を目印に、鑑札を持った講員たちが店を訪れ宿泊などに利用しました。旅籠側は身元の確かな旅行者を確保でき、旅行者も安全で快適な宿に泊まることができました。

 古谷家には、「東講宿」と書かれた木札が今も残されています。右上に「第八番」とあり、内藤新宿を出て、甲州道中で八番目にある東講加盟店の意味と考えられます。

広報ひの 令和5年(2023年)2月号 掲載

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