みんなのふるさとこぼれ話49 電車図書館
みんなのふるさとこぼれ話49
電車図書館
昭和41年(1966)8月、多摩平団地の一角に多摩平児童図書館が開館しました。そのおよそ一年前には、日野市立図書館の始まりである、「移動図書館ひまわり号」が運行しましたが、常設の図書館は6月に開館した高幡図書館に次ぐものでした。
多摩平児童図書館は、廃車になった古い都電の車両を譲り受け、その中に図書館を作っためずらしい図書館で、「電車図書館」と呼ばれて親しまれました。赤と黄色のツートンカラーの車体に、六、〇〇〇冊の蔵書という、子どもたちの大好きな電車と本の組み合わせ。中には手塚治虫のマンガなどもあったそうです。
昭和46年4月、車両の老朽化のため、団地内に新しく多摩平児童図書館が建てられました。そして電車図書館は、惜しまれながら廃止されました。最後の日には、子どもたちの手でお別れ会が催されました。
多摩平の電車図書館は、渡辺茂男作・堀内誠一絵『ふたごのでんしゃ』(あかね書房 1969年)という本のモデルにもなりました。作者の渡辺さんは実際に多摩平の電車図書館を視察に訪れ、この物語を書いています。日野市立図書館にもおいてあるので、夏休みに読んでみてください。
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