みんなのふるさとこぼれ話54 和泉権現と遠藤まつり
みんなのふるさとこぼれ話54
みんなのふるさとこぼれ話54 和泉権現と遠藤まつり
日野市東豊田一丁目にある和泉権現社は、かつて豊田村と川辺堀之内村が村境を決める争いをしたとき、非業の死を遂げたと伝えられる遠藤和泉を祀る祠です。
祠の中には3枚の棟札が納められており、最も古い棟札は、天保15年(1844)4月22日のものです。善生寺の八世日厚を勧請開眼師として、遠藤源左衛門・善四郎・長右衛門の3名が願祭主となり、「村中安全守護」を願ったと書かれています。他に、昭和12年(1937)8月と昭和57年6月の棟札があります。
天保10年代以降に描かれた絵図によれば、現在の多摩平七丁目に「和泉塚」と呼ばれる円形の塚があり、その塚の上に和泉権現社が祀られていました。この辺りの旧字名を「泉塚」と呼ぶ由来の一つです。同じ絵図には、豊田村と川辺堀之内村、そして平村(南平)との村境に、村境を示す目印となる「境塚」が築かれていた様子もわかります。
和泉権現はその後、現在地に近い場所に移され、さらに区画整理のため、昭和57年に現在の場所に新しい祠が造られました。その脇に建つ石碑には、当時再建に関わった遠藤姓26人と土地提供者の氏名が刻まれています。いまも豊田に住む遠藤一族は、和泉の命日がある4月に「遠藤まつり」を行っています。
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