みんなのふるさとこぼれ話51 改正反別帳
みんなのふるさとこぼれ話51
「改正(かいせい)反別帳(たんべつちょう)」の修復
明治6年(1873)から13年にかけて実施された「地租改正」では、土地一筆ごとに地番がつけられ、面積が実測され、田・畑・山林・屋敷などの地目と所有者が定められ、地価に応じて税金(地租)を納めることが決められました。現在の土地制度の基礎となる画期的な政策でしたが、この時作成されたのが、これらの情報を記した「改正反別帳」です。
日野市郷土資料館には、七生村役場にあった、高幡・南平・平山・程久保・百草・落川・三沢の7か村分の反別帳51冊が保存されています。これらは、土地台帳が作成される時の基礎資料となり、10月1日号(50)で紹介した字切図とともに、明治初めごろの土地所有の情報が記された貴重な資料です。
保存状態はおおむね良好なのですが、平山村の反別帳の内2冊は、虫食いによって頁がくっついてしまい、開けない部分が多く、無理に開こうとすると、剥がれ落ちてしまう危険がありました。
古文書資料は、保存されていた場所の環境によって、紙を食べる虫や鼠、湿気やカビによって損傷を受けることがありますが、専門の技術者によって、クリーニングし、和紙で裏打ちをすることによって、元の状態に近いところまで修復をすることができます。
郷土資料館では、2冊の修復を決めましたが、1冊160枚ほどもある冊子なので、昨年度まで、4年間をかけてようやく1冊目の修復を終えました。今年度からは、残りの1冊の修復に取り掛かります。
市民の財産である貴重な歴史資料を保存し、次世代に伝えることは、郷土資料館の大切な役割の一つです。
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