みんなのふるさとこぼれ話66 千代田区立多摩川林間学校

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページID1024289  更新日 令和5年7月27日

印刷 大きな文字で印刷

みんなのふるさとこぼれ話66

千代田区立多摩川林間学校

千代田区立多摩川林間学校建物写真
千代田区立多摩川林間学校(『七生村史』より)

 かつて落川交流センター(落川1400番地)の場所には、千代田区立多摩川林間学校(千代田区七生自然学園)がありました。

 千代田区の林間学校は、大正9(1920)年8月、当時の麹町区内の小学校から身体虚弱の児童が選ばれて、調布町(調布市)の多摩川玉華園遊園地に開設されたのが始まりです。関東地方では初となる夏季林間学校でした。かつて多摩川で学校の児童生徒が水泳をしていたなんて、今では信じられないかもしれません。

 七生村落川に、麹町区の小学校児童の夏季利用施設として林間学校が設置されたのは昭和16(1941)年のことです。七生村が選ばれた経緯は不明ですが、河川が近く自然豊かな田園風景が選ばれたようです。

 初めは木造の建物でしたが、『七生村史』によれば昭和37(1962)年に鉄筋3階造りの校舎を落成したとあります。毎年夏になると、千代田区内の小・中学校が交替で、2泊3日の課外授業を行ないました。ひょうたん形のプールがあり、プールの水は深さ120メートルの井戸から汲み上げ、多摩川の水量が少なくても泳げるように作られていました。他にも、近くの百草園まで遠足に行ったり、夜は花火やキャンプファイヤーで楽しんだそうです。

 しかし、周囲の宅地化が進み、周辺環境の悪化や河川の水質悪化も問題になり、水泳指導に適さないとして、昭和56年度に廃止されました。閉鎖後は、千代田区の遺跡出土品保管倉庫として利用されていましたが、地域住民の希望もあって市に貸与され、平成16(2004)年に落川交流センターが開設されました(現在は市が取得済)。ひょうたんプールも今は田んぼになっています。

広報ひの 令和5年(2023年)8月号 掲載 

このページに関するお問い合わせ

教育部 郷土資料館
直通電話:042-592-0981
ファクス:042-594-1915
〒191-0042
東京都日野市程久保550
教育部郷土資料館へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。