日野市の都市農業
日野市に住むと、住宅地の中に点在する畑を見かけることがあります。小さく見えますが、実は農家さんの農地です!都市の中の小さな農園での栽培は「都市農業」といい、地方の大規模な畑に比べて柔軟性があり、コミュニティとの距離の近さが特徴です。
例えば、野菜を量産して販売するのは大変な作業ですが、収入は市場の状況によるため安定しません。そのため、日野市の農家は直接日野市と契約して、学校給食の野菜を作っています。周りの学校と協力することで、依頼されている分だけつくり、安定した収入が期待できます。それに、収穫できる期間が一か月以上も続いたりするため、何回かに分けて、少しづつ収穫できます。学校もいつも日野市産の新鮮な材料を手に入れることができ、健康的でおいしい給食が作れます!
学校給食とつながっている以外にも、講師として教育に関わっている農家もいます!15年前から、日野市の農家は「農の学校」というプログラムを通し一般の人に農業を教えています。生徒たちは一年間の授業で、初心者にもやさしい様々な野菜の植え方、育て方、収穫の仕方などを勉強します。無料で学べる代わりに、卒業生は「援農ボランティア」として市内農家のお手伝いをします。生徒たちにとって農の学校の魅力は、生徒たちが無理なく楽しく農業を体験しながら、農家の力になれることです。
講師の方からも、日野市のコミュニティがいつも農家を温かく応援してくれていて、行政、農家、一般市民が連携していることが東京の他の市のモデルケースになっていることを伺いました。農の学校の他にも、日野市には産業まつりなど生活を支えている産業に親しむ機会があります。初めて農の学校を知ったのは産業まつりだと話す生徒もいて、まつりで日野市の農業を身近で見て学びたくなったそうです。
農の学校は大人向けですが、農業から学ぶことは多いので子供にもお勧めしたいと、農場長が話しました。たとえば、失敗を成長につなげる方法が学べます。農業は「自然との戦い」で気候に左右されやすいため、自然に勝つときがあればどうしても負けてしまう時もあります。そんな経験は教科書から学べないと農場長が話し、若いうちにいっぱい失敗すれば、彼と同じぐらいおじいちゃんになるともう失敗することがないと笑っていました。
日野市産の作物は市内の学校、レストラン、カフェなど様々なところで使用されていますので、知らずに食べたことはあるかもしれません。次食べる野菜もひょっとしたら、日野産野菜の可能性はありますよ!
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