お雛さまの歴史

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ページID1008012  更新日 平成30年2月26日

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この記事は2018年の「お雛さまを愛でる会」を取材した際の様子です。

日野宿本陣はかつて、身分の高い客を泊める宿屋のようなものでした。江戸時代から百年以上たっている今では博物館になっていますが、2月の下旬はとある祭りに向けて、再びすべての部屋に特別なゲストを泊めることになりました!そのゲストとは…お雛様です!

写真:日野宿本陣に飾ってある雛人形

2018年2月20日から3月4日の間、日野宿本陣の各部屋に可愛らしい雛人形が飾ってあります。雛人形は女の子がいる家族の家に行かない限りは実物を見る機会は少なく、私が前に日本に住んでいたころは見られなくてずっと残念に思っていました。日野宿本陣の展示がすごく気になって行ってみたら、お母さんと一緒にこのディスプレーをじっと見ている女の子がいました。

一般の家に飾る雛人形とどこか違っていることはお気づきでしょうか。よく見ると、女雛は向かって左側に座っています!実は、雛人形の配置は昔から変わってきています。100年ほど前に、女雛は向かって右側に座るようになりました。それ以前は写真のお雛さまのように、左側に座っていました。

写真:お米のお菓子と雛あられでできた川に流れる流し雛

いろいろ変わってきたとはいえ、雛祭りは昔の文化の影響が大きいです。雛人形の由来は、平安時代に溯ります。昔の日本では、村や身体に悪霊などの悪いものが入ってくると、災いや病気が起こると考えられました。その悪いものを依代(よりしろ)というものに移す習慣がたくさんある中、流し雛という行事がありました。

行事の流れとしてはまず、自分の穢れをシンプルな人形に預けます。その流し雛を川や海に流すことで、穢れが遠くへ送り出されて、自分がきれいになるとされていました。流し雛の歴史を描くように、雛人形の前にお米のお菓子でできた川が飾ってあります。ふわっとしたお米に浮いている流し雛はとてもかわいかった!

写真:きれいな着物を着た女官の人形

流し雛の習慣から、お守りの人形や遊び用の人形がだんだんと子供の周りに置かれるようになりました。シンプルだった形も次第に豪華になりました。何百年の年を重ね、人形の顔が写実的になり、立派な着物を着せることが一般化されました。そして江戸時代に、雛人形をセットとして飾る習慣が始まったといわれています。

日野宿本陣の展示では、明治時代から大正、昭和、そして去年作られたたくさんの人形があって、人形の作りの変化や個性がよく見えました!

写真:庭につながっている縁側に飾ってあるつるし雛

江戸時代に雛人形を飾ることが広まったとはいえ、雛人形は高価なものでそう簡単に買えるわけではありませんでした。では、豪華な人形が買えなくても、やはり女の子の成長を祈りたい家族はどうしていたかわかりますか?答えは、手作りで作ってあげたりしました!

江戸時代には今となっては珍しいつるし雛という人形が作られるようになりました。名前の通り、つるし雛は置くのではなく、たくさんの小さい人形を一緒につるして飾ります。それぞれの人形の形に意味があり、作った人の願いがわかります。たとえば、鳩はむせないという伝えがあるので、赤ちゃんが元気に育つという想いが込めています。他のモチーフの説明も展示に書いてありますので、ぜひ調べてみてください!

写真:着物を着たうさぎの雛人形

手に入れやすくなった現在では、雛人形の種類がどんどん豊かになっています。たとえば、伝統的な形をアレンジした、女の子が喜ぶうさぎの人形が飾ってありました。かわいいうえに、日野宿本陣自体にもうさぎの形をした釘隠しがあるぐらい素敵な意味合いもあります。それは、いつか大きな家族を持つということです!私もちょうどアメリカの家族から裏庭に住んでいる子うさぎがぴょんぴょんはねている写真が送られてきて、春の時期はやっぱりうさぎだなって感じました。

昔ながらの人形に現代風の人形、凛々しい人形も可愛らしい人形も本当に見て感動しますので、女性の方にはおすすめです!

アクセス

会場

  • 日野宿本陣(日野本町2-15-9)

期間と開館時間

  • 2018年2月20日(火曜)から2018年3月4日(日曜)まで※2月26日(月曜)は休館
  • 9時30分から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)

観覧料

  • 大人200円、中学生以下50円(日野宿本陣への入館を含む)

このページに関するお問い合わせ

企画部 市長公室 広報係
〒191-8686 東京都日野市神明1丁目12番地の1 日野市役所4階
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