平成16年度第3回教育委員会臨時会

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ページID1004543  更新日 平成30年2月16日

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平成16年度 第3回 平成17年(2005年)2月17日

開催日時

平成17年(2005年)2月17日

開催場所

教育委員会室

議事(要旨)

議案(継続案件)
第42号 日野市ふるさと博物館条例の一部を改正する条例の提出について

開会10時38分

[田口委員長]

ただいまから、平成16年度第3回教育委員会臨時会を開会いたします。本日の会議録署名は馬場委員にお願いいたします。本日の案件は、議案1件です。

[田口委員長]

それでは、議事に入ります。議案第42号・日野市ふるさと博物館条例の一部を改正する条例の提出について、を議題といたします。この件は、前回の定例会から継続となっている議案です。事務局より説明をお願いします。

議案第42号・日野市ふるさと博物館条例の一部を改正する条例の提出について

[辻ふるさと博物館長]

第11回定例会におきまして、議案第42号・日野市ふるさと博物館条例の一部を改正する条例の提出についてのご審議をいただいたところですが、その際、(仮称)日野市郷土資料館と、(仮称)新選組のふるさと歴史館が担う部分を整理した資料、それから(仮称)日野市郷土資料館の事業概要の資料のご請求を受けましたので、本日お手元に提出いたしました。内容についてご説明申し上げます。

お手元の資料は項目を分けた形で資料1から4まで用意し、綴じたものでございます。まず1ページの資料1をご覧ください。「ふるさと博物館の今後の事業の在り方について」と標題を設けてあるものでございます。(仮称)日野市郷土資料館と(仮称)新選組のふるさと歴史館のそれぞれ担うものを列記したものでございます。

1の担当事業と施設利用予定をご覧いただきたいと思います。現ふるさと博物館は、市長部局の担当で(仮称)新選組のふるさと歴史館が利用することになります。(仮称)日野市郷土資料館は旧高幡台小学校、現在、建物の管理は教育センターが行っていますので、記載内容は教育センター3教室というような書き方をしておりますが、この部分で教室を3つと給食調理室及び現博物館の収蔵庫を利用するというような形になります。今申し上げました給食調理室は、施設利用予定の中に、一番下の欄に書いてありますが、体験学習センターとして利用してまいります。

2の(仮称)日野市郷土資料館の事業概要というところをご覧いただきたいと思います。新選組に特化した部分を除きまして、現博物館の事業というものは継承してまいるということを記載しております。このうえに充実、拡張していくということで、市民の自主的学習活動への援助・連携、学校教育との連携、学校週5日制への対応などを挙げております。この中で教育センターとの連携という部分の中では、この事業を拡張している部分、いわゆる外へ出る、行動する博物館ということで、教育センターで17年度のテーマで「ふるさと日野郷土教育推進」というテーマを挙げていただいています。サブテーマといいますか日野市郷土資料館の活用というようなことを研究していただきますので、研究中におきましても情報をいろいろいただきまして、それを確実に事業に反映できるような形をとりたいというふうに考えているところでございます。

3番の郷土資料館の具体的な事業計画といたしまして、テーマ展を開催します。今考えておりますのが、巽聖歌生誕100年展というものです。次の日野の自然とくらし、歴史と文化というのは、これは新しく行くところの教育センターの方で展示をしていくというふうに考えております。それから、かなり充実していくというようなことがありますので、なかなか職員の数だけでは足りないというふうに考えておりますので、ボランティアを養成していきます。それで市民を巻き込んで、講座をあるいは事業を推進していきたいというふうに考えております。大人対象事業、今までも現博物館ではやっておりましたが、講座とか体験学習、農業体験、ミニミニ田んぼで稲作りというのは新しく考えたところで、実際には田んぼだとか畑がないといけないので、今探しているところでございます。子ども対象事業としては、これもやはり今までの継続という部分が多いのですが、体験学習会があります。それから学校教育との連携事業、これにつきましては一番のメインとしては学校訪問移動博物館というふうな、学校を訪問して、例えば資料を展示して、あるいはその子どもたちと、現在でもやっていますが、授業の中でうちの学芸員が話をしているというようなことを有機的に話を聞いてみるというような形のものを考えております。その他市民の自主的学習活動との連携事業。これも、例えば古文書研究会とか、市民の興味に対して、そういうシステムを起こしていろいろと支援をしているところですが、このほかの部分についても支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。

資料ナンバー2をご覧いただきたいと思います。今申し上げました事業概要につきまして、さらに詳細な部分で現在考えているところの、案でございますがそれを記載してございます。

まず1の日野市郷土資料館の活動というところで、先ほど外へ出る、行動する資料館という形で申し上げましたが、この中では(仮称)デリバリー博物館事業と書いてありますが、先ほど申し上げましたように、学校だとかあるいは地区センターを中心としたようなところへ出かけていって事業を行いたいというふうに考えております。おもに週5日制対応事業だとか、学校教育と関連した各種事業、これもやっていきたいと考えています。市民への学習活動への支援についても強力に推し進めていきたいというふうに考えております。

施設の活用方法については、先ほど申し上げました教室を3つ使うというような話ですので、割愛させていただきます。

2の平成17年度の活動というところをご覧いただきたいと思いますが、ふるさと日野の歴史と文化、今まで常設でやってきたところですが、これを今度は郷土資料館展示室の方で常設展示をしていきたいというふうに考えております。同じく日野の自然と暮らしについても同じように考えております。それから巽聖歌展、仮称ですがこの部分を展示を行いたいというふうに書いています。会期・会場は未定となっておりますが、この後ご説明申し上げますが、郷土資料館における展示については調整のうえ、新選組のふるさと歴史館、現在の博物館ですが、そこにも展示ができるというふうになっておりますので、その調整のうえこちらもやっていきたいと考えております。それから(仮称)デリバリー博物館は、学校、自治会、そういうところと協力しながら出かけて行ってやっていきたいというふうに考えています。

3ページでございます。巽聖歌展は現在の博物館の建物の中で展示を行うほかに、旭が丘の地区に巽聖歌さんは住んでいらっしゃいましたので、特にあの辺の自治会の方たちは巽聖歌さんにかなり親近感を持っているというようなところがありますので、そちらの方へ、地域の方々に改めて巽聖歌さんの部分をお示ししたいというふうに考えております。自治会の中ではどちらかというと老人クラブ等が中心になってくるというところはあるのですが、地域の中で勉強をしたいとか、知りたいというようなお気持ちがあるようですので、その辺とうまく調整をとりながら、展示だとか資料調査というのをやっていきたいと考えております。

それから(3)の講座、おもに今でも講座としてやっているところでございますが、これについても続けていきたいと思います。先ほど申し上げましたけれども、市民の学習活動というところで興味のあるもの、いろいろな方のお話を伺いながら、あるいはボランティアの方たちのお話を聞きながら、講座を組んでいきたいというふうに考えています。

それから体験学習会、学校週5日制対応事業というものを中心にやっていきます。

それから(6)番、学校教育との連携、これは先ほど申し上げました学校はもちろん、特に17年度に入りますと学校のカリキュラムが定まってくるところはあるのですが、学校とも十分調整をし、それから教育センターの研究成果等を参考にしながらいろいろと学校へ出張していきたいというふうに考えているところでございます。

(7)のその他は市民の学習活動を支援ということで記載をしております。

次の講座・体験学習会などの事業案、例えば今まで挙げた事業を具体的にどういう形で表わすのかというようなことを、これは実現可能なアイディアというような形で列記をさせていただいております。言ってみれば、新しくなる郷土資料館の引出しにはこれだけ詰まっていますよというようなことを記載したつもりでございます。細かくはお読みいただきたいと思います。

6ページの資料ナンバー3でございます。今申し上げました事業を年間のスケジュールに表わすとどういうふうな形になるのかというのがこの事業予定(案)でございます。これも見ていただきたいと思います。

それから7ページの資料ナンバー4でございます。こちらには市長部局でたてます日野市立新選組のふるさと歴史館条例を資料として提出しております。この中には、7ページの中段より少し下、第3条(4)と書いてあるところでございますが、こちらを見ていただきますと、日野市郷土資料館条例第3条第1号に定める事業の中で、特別な催しとして本館において陳列を行うために必要な事業、歴史館はこういう事業を行いますということでございます。日野市郷土資料館条例第3条第1号というのは、日野市に関する歴史、民俗、自然等の資料の収集、保管及び陳列に関する事業というふうに謳ってありますので、この部分の陳列に関する部分、現在の博物館の展示室で行なうことができると書いておりますので、私どももふるさと歴史館の方と十分密接な連携をとっていろいろな展示を行いたいと考えているところでございます。

以上、雑駁でございましたけれども、提出した資料の説明を終らせていただきます。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了しました。ご質問がありましたらお願いいたします。

[渡辺委員]

今説明いただきました中の、17年度の活動の、例えば講座とか体験学習会とかが出ていますが、大変結構なことだと思いますけれども、これをやるような会議室みたいな場所はあるのですか。

[辻ふるさと博物館長]

教育センター、旧高幡台小学校の中に事務室みたいなものもあります。

[田中教育部参事]

講座とか体験学習会を行う場所ということですが、体験学習センターが給食調理室を改造してあります。それから外に、いろいろな場所に行って体験学習をするというふうなことも考えられます。それから講座等につきましては、今までのふるさと博物館でも2階の1室が30人程度入れる講座室があるわけですけれども、そこら辺につきましても引き続き使っていくようになっております。また、公民館の高幡台分室があそこにありますので、そういう意味ではそういうところとも連携を取り合いながら場所の確保はしていきたいというように思っております。

[馬場委員長職務代理者 ]

確認したいのですが、平成17年度の活動の計画がここにあるわけですけれども、この中で、今までふるさと博物館ではなかった新しい企画というものを印をつけたいので、項目だけでいいですから言っていただけませんか。

[辻ふるさと博物館長]

2ページの17年度の活動というところからいきますと、まず巽聖歌展、これは新しくやることになります。それから(2)の(仮称)デリバリー博物館事業、これは先ほど申し上げましたけれども、学校のカリキュラムの中に学芸員が行って話をするというのは現在でもあるのですが、それ以上に、空いている教室で出張展示とか、これは新しく考えているところでございます。それから3ページの(2)になりますけれども「博物館がやってきた」日野横断ツアー。それと(3)の「巽聖歌展」出張展示、(仮称)百草地区の歴史と文化開催準備。講座はテーマとして新しいものを申し上げた方がよいですか。

[馬場委員長職務代理者 ]

テーマもいいんだけれども、今までこういう企画はなかったということをお願いします。

[辻ふるさと博物館長]

テーマは違いますが連続講座がありました。あとは体験学習会も今までやっていたんですが、テーマはまた違うということになります。学校週5日制対応事業についても同じです。それから(6)学校教育との連携、教育センターとの協議というのは初めてのことになります。その他、市民の学習活動への支援、質問対応、市民研究団体への支援というような形は新しくなります。今の部分でいけばそこのところでございます。

[加島教育長]

この中で今まで博物館でやっていた常設展示というのがありますね。あの常設展示が今度は教育センターの方に移るから、その部分が今までと比べれば縮小されますが、そういう点以外は積極的に展開できると考えていいですよね。

[辻ふるさと博物館長]

そのとおりでございます。

[渡辺委員]

博物館のいろいろな、体験学習会でも何でも今までやってきたのがありますね。それはどの程度市民に広報活動、どんなふうな形で市民に知らせていたのでしょうか。広報紙などを通じてやってこられたのですか。

[辻ふるさと博物館長]

基本的にはすべて広報で講座の希望者を募集しておりますし、あとは口コミみたいな形の部分も多少あるというふうに思っています。

[山畑委員]

活動内容はほぼわかりましたけれども、市民の危惧する意見の中に、旧小学校の跡のところの教室を使ってということで、いろいろな重要な展示物とか所蔵しているものが十分防災とか防犯とか、あるいは地方へ行くと塵がかかってよく手入れもされてない資料館などがありますけれども、そういう点については、この小学校の跡地で十分それをきちっとできるのかどうかということはどうでしょうか。

[辻ふるさと博物館長]

温度だとか湿度、それから塵だとかというようなことが大きく影響する資料につきましては、現ふるさと博物館の収蔵庫に置く予定でございます。そのほかの部分で、温度だとか気温、古いものですから全く影響がないというわけにはいかないと思うのですが、比較的影響のないものについては、概ね民具等になるのですが、そういうものは旧高幡台小学校の方に置いておきますし、その辺のところ、置きっ放しにするというふうには考えておりませんので、保管については十分な注意を払う予定ではございます。

[田口委員長]

博物館というものの定義を説明してください。

[田中教育部参事]

博物館の定義ということですが、博物館法というものがございます。この中には、かなり長いですけれども、この法律において博物館とは、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管し、展示して、教育的配慮のもとに一般公衆の利用に供し、その供用、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関、もう少し続くのですが、そういうふうな定義があります。

そしてその中に、例えば博物館に館長を置く。専門職職員として学芸員を置くというふうな決まりがありまして、その辺が大きな中心だろうというふうに思いますが、建物の定義をいいますと、その中に、要件といたしましては、博物館の事業に類する事業を達成するために必要な資料を整備していること。博物館の事業に類する事業を達成するために必要な専門的な施設及び設備を有すること。これは先ほど言ったような温度とかそういう管理になるだろうと思います。それから学芸員に相当する職員がいること。それから、一般公衆の利用のために当該施設及び設備を公開すること。1年を通じて100日以上開館すること。こういうところが博物館の定義とか、いわゆる要件というふうなことになると思います。

[田口委員長]

もう1つですけれども、この新選組のふるさと歴史館と郷土資料館とに分けた場合、現在のふるさと博物館としての機能は何か衰退するところはありますか。

[辻ふるさと博物館長]

機能として衰退するというふうには考えてございません。さらに大きく、広く、深くしていきたいというふうに考えていますが、2つにたまたま新選組と郷土資料館と分かれますが、いわゆる日野のふるさとの歴史、民俗等の部分の新選組の部分を特化してというふうに考えていますので、そこの部分は今まで以上に充実をしていくという形で、そのほかの部分のものは継承してまいりますし、外へ出て行くというふうな形もございますので、衰退するというふうには考えておりません。

[山畑委員]

昨年は新選組ということもありまして非常に博物館が賑わった、たくさんの人が来てくれたということを聞いています。昨年はそうですけれども、それ以前、博物館もずいぶん歴史があると思うのですけれども、一般のときに、どの程度、博物館はたくさんの人が見に来ていたのかどうか、十分利用されていたのかどうか、その辺はどうでしょうか。

[田中教育部参事]

昨年は概ね60,000人ちょっとの方が来館、来ていただいたということがありますが、それ以前は概ね10,000人ちょっと、そういう状況です。そういう意味では大人の方が大勢見に来るというよりも、子どもさんがいろいろな学校の授業などに使うのではないかと思います。概ね10,000人ちょっとがずっと何年間か推移していたというふうに思います。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[渡辺委員]

今のことで、一般の市民の皆さんがどれくらいかというのはわからないですか。ただ傾向として引率されて児童生徒が来るというようなのがメインなんでしょうかね。

[田中教育部参事]

有料観覧者数と無料観覧者数という数字がありまして、無料観覧者数の割合が有料の方よりかなり多いですので、無料というのは週5日制の対応によって子どもが来るとか、あるいは学校の授業の一環として教師に引率されて来るというふうなところが無料というか減免規定がありますので、そういう意味では子どもさんの方が多いような気がいたします。

[加島教育長]

有料観覧者数はどれくらいですか。

[田中教育部参事]

手元に去年の事業の資料がありますが、例えば去年の11月のところでよろしいですか。

[渡辺委員]

去年のですと新選組があってかなり特殊な例になってしまうから、年度で言えば今年度でいいです。

[田中教育部参事]

有料と無料がありまして、有料の方で一般の方は3,084人、小中高生が288人、有料の合計が3,372人。無料の方が10,387人という内訳でございます。

[加島教育長]

年間開館日数は何日ですか。

[田中教育部参事]

年間開館日数は291日です。1日約46人です。

[田中教育部参事]

新選組が去年の1月から12月までありましたけれども、今手元にある資料によりますと、新選組展では1日に約200名という数字があります。

[渡辺委員]

今度は無料になりますね、方針では。例えば3,372人で、どのぐらいの事業収入があったのでしょうか。それほどのお金にはなりませんよね。

[田中教育部参事]

毎年、決算があるわけですけれども、約300,000円弱ということだと思います。

[馬場委員長職務代理者 ]

イメージとして博物館がなくなって、そして郷土資料館になると、何かすごく格下げになったようなイメージがあるわけですね。また実質としてふるさと博物館で展示していた内容が郷土資料館になると縮小されるということはあると思うんですね。問題は量の問題ではなくて、質の問題だと思うんですね、展示資料に限ってはね。郷土資料館の方に移った場合に、どうしても展示が難しいというものもあると思うのですね。具体的にはそういうのはどうなのでしょうか、大体で結構です。大まかにこういうものだということを。

[辻ふるさと博物館長]

かなり大掛かりなものはスペース的に、物理的に無理かなと思っています。

[馬場委員長職務代理者 ]

それは特別展を開くようなことは難しいということですか。

[辻ふるさと博物館長]

今常設している日野の暮らしだとか自然の部分については。ただ、工夫によって一部分ですけれども、置くというような形の工夫はできるかなというふうには思っておりますが、スペースの問題でカットされるものはあるかなというふうに思いますけれども。

[田中教育部参事]

あとはいわゆる古文書といいますか、そういう温度とか湿度とかそういうもの、あるいは防犯なども入るとは思いますけれども、そういうことに注意を払うべきものについてはやはり旧高幡台小の方では無理だろうと思います。

[馬場委員長職務代理者 ]

また博物館と資料館にこだわるのですけれども、かわったことによって基本的な、従来、博物館だと称してやってきたことがこの資料館になることによって、日野市のひとつのそういう文化行政として格下げにはならないですか。

[辻ふるさと博物館長]

私どもとしては格下げになるというふうには思っておりません。かえって事業を拡大して、先ほどご質問もありましたけれども、入館者はどれだけの方が、市民の方が見にきていただいているんですかという話のときに、数は少ないという状況があります。来ていただけないのならこちらから行くというような形をとっていく。入館者数が多い、少ないという問題も多少あるんですけれども、それよりもやはり多くの市民の方に日野のことを知っていただく、特に子どもたちに知ってもらうというような部分を考えていますので、確かに博物館という言葉のイメージと資料館の持つイメージと、それぞれ人によってイメージは違うのでしょうが、「いろいろな形からすると違うね」、「資料館というのは資料だけでしょ」というようなイメージを持たれるというふうには思っているところですが、そういうことを払拭するような形、事業の中あるいは行動の中で示していきたいというふうには思っているところです。

[馬場委員長職務代理者 ]

建物としては明らかに、それは歴然としていることですけれども、そうではなくて運用面とか、そういう今後の事業内容とか、そういう面でもう少しわかりやすく言っていただけるとわかりいいかなと思います。例えば学芸員の問題だとか、いろいろそういう問題がありますよね。実質、規模が縮小されるといろいろな面であるけれども、ある程度それは出てくるとは思うのだけれども、従来に増していろいろな所轄の諸事業ができるんだということはさっきちょっと質問で聞きましたけれども、もうちょっと建物以外の面での。

[田口委員長]

具体的には例えば学芸員の方がどうなるのか。予算はどうなるのでしょうか。

[辻ふるさと博物館長]

資料館にかわっていく事業の裏づけとなるような形のものだというふうに思っていますけれども、学芸員の力に寄るところが多いというふうに考えておりますが、新選組の方も歴史の関係をしますので、そちらの方は市長部局の事務職員がやるというわけにいきませんので、そちらの方も厚くしていくということがあります。

ただ、現陣容としては日野市には7人の学芸員がいますので、この学芸員をうまく、今まではひとつところで専門的にやっていたというところがあるのですが、いろいろ広く視野を持って兼務というような形も考えられたと思いますが、そういうようなことをやって現陣容の、今、ふるさと博物館に3人の学芸員がいるのですが、ここのところの人数的なもの、多少新選組の方にも力を入れなければいけないというところがありますから、うまく事務の割振りをして、現陣容の部分は落とさないでいきたいというふうには考えているところです。

予算的にも今まで展示をするという部分が、ケースの中に入れるというような形で、その専門の業者にお願いするというようなことがあったのですが、高幡台、あるいは出張していくというときには学芸員が展示するところがありますが、多少そのところの予算は少なくなっているというふうには考えているところですけれども、全体的に財政状況がかなり厳しいということなので、博物館の事業に関しても例外ではありませんので、少なくなっていくということはあるのですが、その辺のところは工夫していきたいというふうには思っています。

[渡辺委員]

関連して、資料館の館長さんというのは名称が変わっても残りますよね。その辺りはどうなるのですか。

[辻ふるさと博物館長]

市長部局の組織につきましては、4月以降に新しく組織を替えていくというふうに聞いておりますが、教育委員会、郷土資料館については館長という形、それと学芸員を置くということになりますので、それについては配慮していくというふうになるかと思います。市長部局の方は館長というのは置くのではないかというふうに思いますけれども、その辺のところはまだはっきりしておりません。

[山畑委員]

この計画、ふるさと博物館を新選組のふるさと歴史館と、それからその一部を郷土資料館として旧高幡台小学校の方に移すというこの計画の市民への広報というか説明について、今までの経過を話してもらいたいのですけれども。

[田中教育部参事]

市民への広報ということですけれども、この問題につきましては広報ひの等を使って一般的なお知らせはしておりません。博物館には博物館協議会という機関がありますけれども、そこに2度ほど経過報告等をしているところです。当然、3月の議会等で決定いただければこの事業方針等も含めて市民の方にお知らせするということになろうかと思います。

[加島教育長]

この問題については12月の議会でふるさと博物館が2つに分かれるといいますか、そういうことは相当議論されてきている、そういう意味では議会の議論を通して、あるいは予算案を出しておりましたので、予算案を通して知られていたということはあると思います。

あのときは新選組伝承館と言っていましたけれども、新選組伝承館と郷土資料館の2つに分かれていくための予算案を出し、その予算案が議会では了承されましたので、そういう意味でこの方向というのは議会において了承されていると思っております。

[田口委員長]

ほかにはご質問ありますか。

[渡辺委員]

資料館と歴史館に分かれて、一部巽聖歌展等は、今後の歴史館の方の施設を、現行博物館の施設を使ってやられるんだと思いますけれども、両者の間の調整、年間の企画とか何かで調整したりすることが当然必要になってくると思うのですよ。全く2つに分かれてしまえば別ですけれども、そうではなくて一部機能がダブルところもあるでしょうから、そういう意味での両館長の連絡体制、事務局も含めて、そういう機構みたいなのが必要になってくるのではないかと思うのですが、その辺はどうお考えになっているのですか。

[辻ふるさと博物館長]

新選組のふるさと歴史館の方の組織がまだはっきりしておりませんが、委員さんが言われることは十分、どちらかというと私どもの方が切実に思っているところでありますので、向こうと連絡会をもつ、できれば定期的な連絡会のような形をつくって、きちんと組織の中で位置づけるような形のものをこちらから投げかけて、是非つくっていきたいというふうには考えております。

[田口委員長]

ほかにご質問はありますか。

[田口委員長]

ご質問がないようですのでご意見を伺います。

[渡辺委員]

事前のレクチャー並びに一昨日の審議を通じて大体頭の中が整理されてきましたけれども、特に要望したいのは、先ほども出ましたけれども、いろいろな新しい企画を考えていらっしゃって、むしろ活動は広げていく、例えば市民の学習活動への支援だとかデリバリー博物館事業だとかたくさんあります。それを是非、地域の市民の皆さんに広報活動を強化していただいて、知らしめてほしいなというような感じはしますね。例えば、せっかく企画しても地域の皆さんが知らないともったいない。例えば市の掲示板がありますね。そういうのも使うとかすると非常に身近に、「あ、今度うちの集会場でやるんだ」というようなことになって、身近なものになると思いますから、全体の、先ほど懸念された質問もありましたけれども、むしろ資料館になって、事業が縮小されて、ただ旧小学校跡地に展示するというのではなくて、こういうことで発展するんだよというイメージが市民の中にわくような、そういう広報をしていただきたいと同時に、条例案が決りまして出発するときには、まずそこの段階から、市民の皆様に徹底できるような、広報紙の場だけでなくてほかに何かあれば、そういう手だてを講じていただきたいというのが1点です。

それから、これまでいろいろ博物館の活動とか社会教育全体に対してご協力いただいた皆さんの中にも、まだ一部心配の声も出されているというふうに思いますので、そういう皆さんにも引き続きご理解いただくよう努力していただきますように要望したいと思います。

[馬場委員長職務代理者 ]

私は基本的には、より実質的にこういう、要するに博物館の内容に関わる事業がふくらんできたんだなというふうに基本的に捉えています。確かに博物館という名称がなくなることについてはやはり寂しさというのがあるかもしれませんが、要は、これから本当に市民やあるいは市民以外の人たちがいかに参加できるかというところに大きなウェートがかかってくるのでなないかなというふうに思います。そういった部分で、例えば教育委員会の方の関連では郷土資料館ですので、特に郷土資料館でアクティブに、直接来てもらうという姿勢から直接出ていくという姿勢は高く評価したいなというふうに思います。

それと同時にもう1つは、先ほども出ていましたけれども、やはり常設していく、今までふるさと博物館でやってきた常設ではなくて企画物、そういうものをやっぱりやっていくということはかなり重要かなと。やはり新選組関係だけではいけないのかなと思いますので、そういった場合、単に両方の館の代表が集まっての連絡、協議というのでは今後難しい面が出るのではないかなと。ですからもっとそれを、日野市の文化事業、大げさに言えばそういう博物館的事業を統括した一つの運営協議会のようなものを立ち上げていく必要があるのではないかと。この中に2つの館、新選組のふるさと歴史館と日野市郷土資料館を含め、さらにもう少しふくらませてもいいと思いますけれども、こういう大所高所からの運営協議会的な組織が必要なのではないかなというふうに思っております。

それから次に細かいことになりますが、具体的な事業計画の中で、子ども対象とか学校との連携というのは、これは比較的やりやすいのではないかと思うのですね。大人対象の事業というので、例えばここには野鳥観察会というのは子どもの方にあるんですが、実は私はカルチャーの野鳥観察会に行くんですけれども、結構お年寄りがたくさん来ているんです。今、40人ぐらい。それで二月に1度ぐらいでも、実際みんなすごく楽しんで生き生きとして来ています。ですから、こちらの方で講座を設えて、来てもらうというのもいいのだけれども、ときにはアンケートとか要望調査というのをしまして、市民がどういう体験学習とか農業体験とかという講座を望んでいるのかというものを調査して、またはこういう関係でボランティアで堪能な人がたくさんいるわけですよ。ですから市民の中でそういう人がおりますのでそういう人と一緒にやってと。私は今後、大人を対象にしていくことも極めて大事なんじゃないかなと。子どもはやりやすいと思います、学校を通してやればかなりできますので。

要は今後、具体的に言えば参加者の人数ということになりますよね。これが生かされているか生かされてないかというのは、今後事業の中で市民がどのくらい参加したか、あるいはよそからどのくらいの人が来たかというのが、具体的な統計として出てきます。それが前より上回れば成功したと、こういうふうになるのではないかなと思いますので、これからの企画、運営というのはかなり重要なのじゃないかなと思いますので、よろしくお願いしたいなと思っております。以上です。

[渡辺委員]

現行のふるさと博物館協議会の委員の皆さんの任期も3月いっぱいで終わると聞いておりますが、新しく資料館の方でそういう協議会なり運営委員会なりを立ち上げるときには、新しい活動内容に沿って、機械的に学校関係何名とかというそういうのは是非やめていただいて、今、馬場委員からもお話がありましたように、市民のパワーが活用できるような、そういうメンバーを委嘱していただければと思います。

[山畑委員]

2日間、かなり時間をかけて議論をして、それを聞いていてほぼ了解しました。基本的にはこういう方向でいいかなというふうに思っています。いろいろな議論ももうお二人の委員から出ましたので付け加えることはないですけれども、やはり資料館がもっと利用・活用され、活力あるといいますか、デリバリーというのも最近はやりでいいのではないかと思いますけれど、どんどん出張していって、あるいはよく連携していって、いいものにしていただきたいと思います。

[田口委員長]

ほかにご意見はございますでしょうか。

[田口委員長]

ないようですので、これにてご質問とご意見を終結いたします。

お諮りします。議案第42号・日野市ふるさと博物館条例の一部を改正する条例の提出について、を原案のとおり決することに異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認めます。議案第42号は原案のとおり可決されました。

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了いたしました。

これにて平成16年度第3回教育委員会臨時会を閉会いたします。

閉会11時30分

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