特別展「童謡詩人 巽聖歌~児童文学に生きた、ひとすじの道~」 童謡「たきび」を作詩し、『ごんぎつね』の新美南吉を世に出した巽聖歌の人生(令和5年10月31日プレスリリース)

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページID1025180  更新日 令和5年10月31日

印刷 大きな文字で印刷

日野市市制施行60周年特別展、巽聖歌没後50年記念 日野市・紫波町連携事業「童謡詩人 巽聖歌~児童文学に生きた、ひとすじの道」を12月10日(日曜日)まで開催しています。

11月19日に愛知県半田市にある新美南吉記念館館長の遠山光嗣氏をお迎えし、講演会を実施します。

日野市市制施行60周年特別展、巽聖歌没後50年記念、日野市・紫波町連携事業

「童謡詩人 巽聖歌~児童文学に生きた、ひとすじの道」

場所 日野市立新選組のふるさと歴史館(日野市神明4-16-1)
会期 12月10日(日曜日)まで開催
休館日 月曜日(月曜祝日の場合は開館し、翌平日休館)
時間

午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

 

講演会「兄さんは僕についてすべてを知ってる~新美南吉にとっての巽聖歌~」

講師

新美南吉記念館(愛知県半田市) 館長 遠山光嗣氏

日時 11月19日(日曜日)午後1時30分から
会場 日野市役所5階505会議室(日野市神明1-12-1)

 

巽聖歌と新美南吉

新美南吉と巽聖歌の出会いは、南吉が昭和6年12月、與田凖一と共に童謡雑誌『チチノキ』を主宰していた巽聖歌を頼って上京したことに始まります(その時の感激を記した礼状を展示)。東京外国語学校に入学した南吉は、上高田(中野区)の巽聖歌宅に寄寓し、巽聖歌結婚後も付近に住んで巽聖歌宅に頻繁に出入りし家族同然の付き合いをしていました。南吉の病状(結核)が治まるまで南吉を引き取って看病しました。

昭和17年10月、巽聖歌の推薦ではじめての童話集『おじいさんとランプ』が出版されましたが、昭和18年2月、巽聖歌の元に南吉の未発表作品が送られて来て、後事を託されました(後事を託す手紙を展示)。驚いて駆けつけた巽聖歌は、3泊4日南吉の家に泊まり込み、看病しながら没後の希望を聞き、そして3月22日、南吉は29歳の生涯を終えました。

その後、昭和18年、2冊の新美南吉作品(巽聖歌編『牛をつないだ椿の木』と與田凖一編『花のき村と盗人たち』)が刊行されています。

戦後は、巽聖歌の推薦により、南吉の「ごんぎつね」が教科書に掲載されるようになりました。これは巽聖歌の、南吉の著作をすべての子どもたちに読ませたいという願いの賜物です。

巽聖歌は、散逸していた南吉の書簡・日記・原稿類などを集めて、『新美南吉童話集』全3巻(昭和35年大日本図書)、『新美南吉全集』全8巻(昭和40年牧書店)を刊行し、南吉の作品が全国の人々に広く読まれる基礎を築きあげました。

日野市とのかかわり

これら南吉の作品を世に出す活動の大半は、昭和23年10月の日野に転居後です。この頃、巽聖歌は、児童詩や教育の指導者としても活躍し、小学校の文集や校歌の作詩、地域の短歌創作活動にもかかわっていました。

新美南吉記念館(愛知県半田市)の遠山光嗣館長にきていただく経緯

平成17年開催の巽聖歌生誕百年展以来20年来の付き合いとなります。巽聖歌と南吉のように、情報を交換し合い、ご指導いただいてきました。演題も、新美南吉が巽聖歌のところを最初に訪れた手紙の文言からとられています。

見どころ

  • 今回の展示は、平成17年に開催された巽聖歌生誕百年記念展以降、新たに発見された新資料や新知見を加えてバージョンアップした内容となっています
  • 巽聖歌の妻で洋画家の野村千春が、戦後すぐの黒土の日野を描いた絵画(諏訪市美術館所蔵)を紹介
  • はじめて童謡「たきび」が掲載された雑誌『ラジオ少国民』昭和16年11月号を展示
  • 新美南吉記念館所蔵の新美南吉が初めて上京した時の巽聖歌宛礼状・巽聖歌に後事を託す手紙・巽聖歌の気持ちを語ったスクラップブック「花咲ける日の南吉へ」を展示
  •  巽聖歌の長女が母千春から聞いた話によれば、新美南吉を描いたデッサンをもとに構成しているという「ストーブを囲む(若い人達)」(諏訪市美術館所蔵)を展示

その他

  • 巽聖歌没後50年:昭和48年、巽聖歌は日野市立病院で亡くなりました。JR中央線豊田駅の発車メロディにもなっている童謡「たきび」を作詩した巽聖歌は、昭和23年から亡くなる昭和48年まで日野市旭が丘に住み、今年は没後50年にあたります。
  • 巽聖歌が縁となり、平成29年に日野市は、巽聖歌の生まれ故郷岩手県紫波町と姉妹都市となりました。
  • 地元日野市旭が丘でも平成18年以来、毎年12月に「たきび祭」を行っています。
  • これらのことが縁で、紫波町との連携事業として巽聖歌の特別展を開催することとなりました。

関連イベント

朗読会と展示解説」(巽聖歌と新美南吉の作品朗読と展示解説)

日時

11月18日(土曜日)午後1時30分から

会場 新選組のふるさと歴史館(日野市神明4-16-1)
参加費

無料(入館料が別途必要。大人200円、小中学生50円。)

定員 各回先着15人

 

たきび祭前夜祭・お話と朗読と歌のつどい お話「巽聖歌とふるさと紫波町」

日時 12月8日(金曜日)午後3時から
会場 旭が丘地区センター(日野市旭が丘5-1-1 旭が丘中央公園内)
講師 巽聖歌研究家、日詰地区先人顕彰会会長 内城弘隆氏
※内城さんは30年近く、巽聖歌の地元岩手県紫波町で巽聖歌の顕彰をされ、小学生による朗読大会などを企画されている方。巽聖歌の故郷紫波町の言葉をぜひ聞いてください。

 

このページに関するお問い合わせ

産業スポーツ部 ふるさと文化財課
直通電話:042-583-5100
ファクス:042-584-5224
〒191-0016
東京都日野市神明4丁目16番地の1
産業スポーツ部ふるさと文化財課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。