日野市立図書館開設60周年のあゆみ
移動図書館たった1台による活動から始まり、60年――
日野市立図書館は、昭和40年(1965年)に1台の移動図書館によって活動が始まりました。当時の図書館は、利用の大部分が受験生の座席利用で、多くの図書館では資料の閲覧も図書館の中だけとされていました。
それを「図書館の基本的・本質的機能は資料の提供である」とし、日本の公共図書館を市民のための図書館へと変える立役者となったのが、当時の有山崧市長と前川恒雄初代図書館長でした。貸出サービスに徹し、市民に図書館とくらしに役立つものだと知ってもらうため、建物の図書館ではなく、移動図書館で市内全域へのサービスを開始しました。

広報ひの2025年9月号の表紙に使用した写真は、昭和40年代初めに、初代ひまわり号が若宮町(現在の川原付団地)を巡回したときのものです。
サービスを始めたばかりのころにほとんどいなかった利用者は、みるみる増えていき、移動図書館は一時期3台体制で巡回していました。
当時の様子や図書館職員の不安と期待は、前川館長が『移動図書館ひまわり号』(筑摩書房 1988年刊(外部リンク)/夏葉社 2016年刊(外部リンク))で記しています。
1965年9月21日(サービス開始)
- 「ひまわり号」と命名された移動図書館車の巡回が開始(1台37か所)
- 当時の図書館にはほとんどなかった「リクエスト」制度を設けて、市民の資料要求に徹底して応えるという基本方針で図書館サービスを展開

1960~70年代
- 利用者からの「動かない図書館がほしい」という要望に応え、市内に建物の図書館を順次開館
- レファレンスサービスや障害者サービス(朗読サービス)、おはなし会、貸出文庫(団体貸出)の開始
- 地域・行政資料サービス本格化

1980~90年代
- 新館移転や改修工事の実施
- 障害者サービス室の設置(中央図書館)
- 小・中学校への団体貸出開始

2000年代
- 多摩平図書館や平山図書館が複合施設として開館
- 10台目のひまわり号を東京都大島町へ寄贈
- 日野ヤングスタッフ☆ドリームスクラム2009(日野ヤングスタッフ(外部リンク)の前身)の事業として、作家の講演会を実施(のちの「中学生と作家の交流事業」)
- 日野宿発見隊(外部リンク)のスタート
- 京王線沿線7市図書館連携開始
- 実践女子大学・実践女子大学短期大学部との図書館相互利用に関する協定を締結


2010年代
- 有料オンラインデーターベースの閲覧・印刷を全館で利用者に開放
- 「ナクソスミュージックライブラリー」サービス開始
- 開設50周年記念式典・講演会(講師:浅田次郎氏)や記念事業「図書館まつり」、「はじまりの読書会」などを開催
- 中央図書館がDOCOMOMO Japanによる「日本におけるモダン・ムーブメントの建築197選」に選定
- 中央図書館の耐震化工事
- 立川市・国立市との相互利用開始
- マルチメディアDAISY図書「わいわい文庫」の貸出開始
2020年~いま
- 新型コロナウイルス対策による臨時休館(2020年4月9日~5月31日)
- 臨時休館後、本や読書、図書館への思いを集約するため読書調査(外部リンク)を実施
- 図書館ホームページに「地域・行政資料デジタル」(外部リンク)を掲載
- 石田環境プラザに移動図書館ひまわり号の運行を開始
- ひの電子図書館(外部リンク)(電子書籍の貸出・閲覧)のサービス開始
- 中央図書館の登録有形文化財への登録に向けて講演会「日野市の図書館 歩みと建築」(外部リンク)(講談:田辺凌鶴氏、講師:松隈洋氏)を開催
今後
今後は日野本町地区の公共施設再編に伴い、日野図書館を誰もが使いやすい施設にしていくほか、中央図書館の登録有形文化財への登録を進めていきます。
また、市民の皆さまに、 紙でも電子でも読みたい資料を提供できるようサービスを充実させていきます!
日野市立図書館は、地域の皆さまに支えられながら成長してきました!
より詳しい図書館のあゆみは、日野市立図書館ホームページの「日野市立図書館のあゆみ」や50周年記念誌「本の力図書館の力を信じて」をご覧ください。

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