日野市はごみ処理の広域化を進めます
広報ひの平成25年6月15日号掲載内容です。
市では、クリーンセンター可燃ごみ処理施設の建て替えに伴い、ごみゼロ社会の推進、資源循環型社会の構築、環境負荷の低減、市の財政負担軽減から、小金井市、国分寺市と3市共同でごみ処理の広域化を進めます。
広報今号では、新しい可燃ごみ処理施設の概要や、ごみ処理の広域化に伴う環境への影響などをお知らせします。また、日野市民の方を対象に、ごみ処理の広域化に関する説明会を市内全域で開催します。どなたでも参加できます。ぜひ、ご意見をお聴かせください。
新しい可燃ごみ処理施設の概要
施設の建設場所は?
新しい可燃ごみ処理施設は、現施設内の旧し尿処理施設の解体跡地に建設する予定です。
新しい可燃ごみ処理施設の概要
新しい可燃ごみ処理施設は、ごみ発電や温水利用、環境学習機能を備えた施設として計画しています。
- 施設規模:1日あたり290トン(145トン炉2基)
- 燃焼設備:ストーカ炉
- 焼却灰の処理:エコセメントとして再利用
- 熱エネルギーの利用:ごみ発電による売電、温水による熱エネルギーの利用
- 事業スケジュール:平成31年度中の稼働を予定
※循環型社会形成推進地域計画から
新しい可燃ごみ処理施設の環境保全 トップクラスの排ガス基準に
新しい可燃ごみ処理施設の排ガス基準は、より一層の環境保全を目指し、現施設よりも高度な排ガス処理技術を導入します。これは、全国でもトップクラスの厳しい排ガス基準です。
ばいじんg/m3N
[法律※1]0.04
[現施設の自主規制値]0.04
[新施設の自主規制値]0.005
硫黄酸化物ppm
[法律※1]約2,100※2
[現施設の自主規制値]30
[新施設の自主規制値]10
窒素酸化物ppm
[法律※1]250
[現施設の自主規制値]150
[新施設の自主規制値]20
塩化水素ppm
[法律※1]430
[現施設の自主規制値]150
[新施設の自主規制値]10
ダイオキシン類ng-TEQ/m3N
[現施設の自主規制値]現施設:1、新施設:0.1
[現施設の自主規制値]0.5
[新施設の自主規制値]0.01
※1 大気汚染防止法、ダイオキシン類対策特別措置法による規制値
※2 硫黄酸化物は、煙突の高さや口径など、施設の仕様に応じて排出量を定める「K値規制方式」がとられています。
この数値は、日野市に定められているK値=6.42と、想定される施設の仕様から算出した想定値になります
ごみ処理の広域化とは?
それぞれの自治体で焼却処理(単独処理)していたものを集約し、複数の自治体で共同処理することで、費用がかかる高度な処理技術を導入することができます。
これにより、ダイオキシン類などの発生を抑えたり、より多くの熱エネルギーを有効活用することができます。また、建設費や維持管理費を低減することで、ごみ処理の効率化を図ります。
広域化の効果
- 排ガス処理の高度化
- ごみ発電などによるエネルギー有効活用
- 建設費、維持管理費の削減
ごみゼロ社会を目指し3市共同で可燃ごみの再資源化を推進 循環型社会の形成を進めます
日野市では、将来的な「ごみゼロ社会」を目指し、これまで市民・事業者との協働により、積極的にごみの減量を進めてきました。
また、小金井市、国分寺市でもごみ減量に取り組んでおり、小金井市では全国でもトップクラスのごみ減量を実現させ、国分寺市でも6月からごみ袋の有料化を行い、更なるごみ減量に努めていきます(3市の1人当たりのごみ量は下記参照)。
今後、先進的にごみ減量に取り組む3市で徹底したごみの減量を進め、循環型社会を推進するごみ処理システムを構築していきます。
3市により進めていくこと
- 新たな分別収集システムの構築
- バイオ燃料化(エタノール)・堆肥化・バイオガス化などの共同出資による再資源化の検討
- 環境面におけるCO2削減などの環境低減
平成23年度3市の総ごみ量(1人1日当たり 単位グラム)
[日野市]681.0
[小金井市]611.7
[国分寺市]727.5
費用負担を少なく
可燃ごみ処理施設建設にかかる費用は、日野市、小金井市、国分寺市の3市で負担します(負担割合は今後決定)。
財政状況が厳しい中、3市で負担を分割できることから、日野市の負担額は、単独処理よりも少なくなります(交付金「国からの補助」を除いた金額)。なお、下表の数値は平成24年11月時点での試算額です。
費用比較(地元説明会資料から)
単独処理
建設費総額約82.0億円※1
交付金約21.6億円
日野市約60.4億円
広域処理
交付金約32.7億円
日野市約34.3億円(単独処理に比べてマイナス26.1億円)
小金井市約15.7億円
国分寺市約21.5億円
建設費総額約104.2億円※2
負担割合※3
国分寺市:約30%
小金井市:約22%
日野市:約48%(日野市負担額は約34.3億円)
※1 平成20年度設計額
※2 過去10年間の落札金額の平均から試算
※3 平成23年度ごみ焼却量の割合から試算
多摩地域における可燃ごみ処理施設の広域化の状況
- 西秋川衛生組合:奥多摩町、檜原村、あきる野市、日の出町
- 西多摩衛生組合:青梅市、羽村市、瑞穂町、福生市
- 多摩ニュータウン環境組合:八王子市、多摩市、町田市
- 小平・村山・大和衛生組合:武蔵村山市、東大和市、小平市
- 柳泉園組合:清瀬市、東久留米市、西東京市
- 多摩川衛生組合:国立市、府中市、稲城市、狛江市
- ふじみ衛生組合:三鷹市、調布市
- 昭島市(単独)
- 立川市(単独)
- 東村山市(単独)
- 武蔵野市(単独)
- 日野市
- 国分寺市
- 小金井市
多摩地域の3分の2は共同処理
上記の通り多摩地域の3分の2(多摩地域30市町村のうち20市町村)は、共同でごみの焼却処理を実施しています(八王子市と町田市は単独での処理施設もあります)。
焼却灰は日の出町ですでに広域処理がされています
日野市の焼却処理で生じる焼却灰は、すでに広域処理として、日の出町に設置されている広域処理施設で、エコセメントとして再利用および最終処分されています。なお、不燃ごみについても、日の出町にて最終処分されています。
皆さまのご意見をお聴かせください ごみ処理の広域化について説明会を開催
ごみ処理の広域化について、市民の方からのご意見を伺うため、日野市民の方を対象に説明会を開催します。どなたでも参加できますので、ぜひご意見をお聴かせください。
日時 |
会場(住所) |
施設地図(全て別ウィンドウ) |
---|---|---|
6月26日(水曜)午後7時から午後8時30分 |
平山季重ふれあい館(日野市平山5の18の2) |
平山季重ふれあい館地図 |
6月27日(木曜)午後7時から午後8時30分 |
七生中学校食堂(日野市南平6の7の1) |
七生中学校地図 |
6月28日(金曜)午後7時から午後8時30分 |
多摩平の森ふれあい館(日野市多摩平2の9) |
多摩平の森ふれあい館地図 |
6月30日(日曜)午前10時から午前11時30分 |
三沢中学校食堂(日野市三沢1の17の4) |
三沢中学校地図 |
6月30日(日曜)午後2時から午後3時30分 |
生活・保健センター(日野市日野本町1の6の2) |
生活・保健センター地図 |
7月3日(水曜)午後7時から午後8時30分 |
大坂上中学校食堂(日野市大坂上4の17の1) |
大坂上中学校地図 |
7月4日(木曜)午後7時から午後8時30分 |
日野第三中学校食堂(日野市程久保650) |
日野第三中学校地図 |
7月5日(金曜)午後7時から午後8時30分 |
日野第四中学校食堂(日野市旭が丘2の42) |
日野第四中学校地図 |
環境影響について
周辺の大気環境 排ガスの影響は非常に少ないものに
現在稼働中のクリーンセンター周辺の環境は、日野市が測定した結果、国が定める環境基準を大幅に下回っており、良好な環境にあると言えます。
さらに新施設の排ガスによる周辺環境への影響については、近隣市類似施設の排ガス拡散シミュレーション結果によると、数値は大幅に下回り、新しい可燃ごみ処理施設が、全国でもトップクラスの厳しい排ガス基準を設けることからも、排ガスによる影響は非常に少ないものになります。
クリーンセンター周辺の大気環境
[排出物質]浮遊粒子状物質mg/m3
[環境基本法に設定されている環境基準]0.1
[現クリーンセンター周辺の実測値※1]0.031
[新施設の予測値(類似施設のシミュレーション結果から)]0.000026
[排出物質]二酸化硫黄ppm
[環境基本法に設定されている環境基準]0.04
[現クリーンセンター周辺の実測値※1]0.006
[新施設の予測値(類似施設のシミュレーション結果から)]0.000026
[排出物質]二酸化窒素ppm
[環境基本法に設定されている環境基準]0.04
[現クリーンセンター周辺の実測値※1]0.024
[新施設の予測値(類似施設のシミュレーション結果から)]0.00007
[排出物質]塩化水素ppm
[環境基本法に設定されている環境基準]-※2
[現クリーンセンター周辺の実測値※1]0.0008
[新施設の予測値(類似施設のシミュレーション結果から)]0.000026
[排出物質]ダイオキシン類pg-TEQ/m3
[環境基本法に設定されている環境基準]0.6
[現クリーンセンター周辺の実測値※1]0.0057
[新施設の予測値(類似施設のシミュレーション結果から)]0.00026
※1 平成20年度に実施した周辺環境調査の落川交流センターの値
※2 塩化水素については、環境基準の設定がありません
排ガスによる周辺環境への影響
排ガスは、拡散しながら冷やされ降下します。
類似施設のシミュレーション結果によると、拡散により数十万分の1に希釈され、周辺環境への影響は非常に少ないものになります。
ダイオキシン類の影響 健康を損う値ではありません
ダイオキシン類とは、炭素、酸素、水素、塩素を含む物質が熱せられるような過程で発生する副生成物です。(環境省資料より)
ほとんどが食品からの摂取であり、新しいクリーンセンターの排ガスによる影響はきわめて微量で、人への健康被害は、ほとんどありません。
ごみ収集車の排気ガス影響を緩和
広域化により、ごみ収集車の台数は増加が見込まれます。その対策として、ごみ収集車の排気ガスによる影響を緩和するために、従来の浅川沿い搬入ルートを住宅の少ない石田大橋側からの多摩川沿い搬入ルートに切り替えます。
また、ごみ収集車輌を天然ガス自動車やハイブリッド自動車など、環境配慮型に順次切り替えていきます。
なお、今後はごみ減量をさらに進め、収集車の台数を減らしていく取り組みも行っていきます。
ごみ収集車を環境配慮型に順次切り替えます
- 天然ガス自動車
- 電気自動車
- ハイブリッド自動車
- メタノール自動車
- 低燃費かつ低排出ガス認定車
このページに関するお問い合わせ
環境共生部 ごみゼロ推進課
直通電話:042-581-0444
ファクス:042-586-6606
〒191-0021
石田1丁目210番地の2 クリーンセンター
環境共生部ごみゼロ推進課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。