がん検診の基本情報

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ページID1018757  更新日 令和5年7月4日

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がん検診の目的

がん検診の目的は、無症状、自覚症状のないうちにがんを早期発見し、適切な治療を行うことでがんによる死亡を減らすことです。

診断と治療の進歩により、一部のがんでは早期発見、早期治療が可能となりつつあります。

がん検診の種類

がん検診には、区市町村などの住民検診に代表される「対策型がん検診」と、人間ドックなどの「任意型がん検診」があります。

分類 対策型検診 任意型検診

目的

対象集団全体の死亡率を下げる 個人の死亡リスクを下げる

概要

予防対策として行われる公共的な医療サービス

医療機関・検診機関などが

任意で提供する医療サービス

検診対象者

検診対象として特定された全員

(一定の年齢範囲の住民など)

定義されていない
検診方法 当該がんの死亡率減少効果が科学的に確立している
方法
当該がんの死亡率減少効果が確立していない
方法が含まれる

検診費用

公的資金を使用 全額自己負担

対策型検診について

国が推奨するがん検診は5種類です。

検診名

検査方法 対象者 受診間隔
胃がん検診 胃部X線または胃内視鏡検査のいずれか※1 50歳以上 2年に1回
肺がん検診 胸部X線検査および喀痰細胞診※2 40歳以上 1年に1回
大腸がん検診

便潜血検査

40歳以上 1年に1回
子宮がん検診

指針、子宮頚部の細胞診及び内診

20歳以上 2年に1回
乳がん検診 乳房絵X線検査(マンモグラフィ) 40歳以上 2年に1回

※1 胃がん検診については、当分の間、胃部エックス線検査を40歳以上の方に年1回実施しても差支えない
※2 喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数が600以上の人のみ。
 

日野市では、「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針」で定められたがん検診を実施しています。

がん検診の利益・不利益について

がん検診には、利益と不利益がありますが、総合的に利益が上まわると判断できるがん検診を受診する必要があります。なお、対策型がん検診は利益が不利益を上回り、命を守るために受けるべきがん検診として国により定められています。

利益

  • がんの早期発見・早期治療による救命
     がん検診の最大のメリットは、検診によりがんを早期に見つけることで命を守ることです。
     
  • がんの治療が容易
     がん検診は、「検診を受ける時点で症状がない健康な人」が対象です。そのため、検診では、がんが「早期の段階」に見つかりやすく、早期のがんはそのほとんどが治り、しかも、身体への負担が少ない治療ですみます。
     
  • がん以外の病気も見つけることができ、治療に結びつけられる
     がん検診では早期がんが見つかるばかりではなく、がんになる前段階の病変(ポリープや潰瘍、異型上皮など)が見つかることもあります。必要に応じて治療することで、がんになることを防ぐことができます。
     
  • 安心して生活を続けられる
     がん検診を受けて「異常なし」と判定された場合に安心を得ることができます。ですが「過信」は禁物です。定期的な検診の受診を欠かさないで下さい。

不利益

  • がん検診でがんが100%見つかるわけではない。
     どのような優れた検査でも100%の精度ではありません。がんが小さすぎたり、見つけにくい場所や、見つけにくい形をしていたりする場合は、検査を受けてもがんを見逃してしまうこともあります。この見逃しのことを、「偽陰性」と言います。
     
  • 結果的に不必要な治療や検査を受けてしまうことになる可能性がある。
     受診時の年齢が高い場合や、進行のゆっくりしたがんに対して特に精度の高い検診を行った場合、症状が出ず死に至らないがんを発見することがあります。こうしたがんを発見することを「過剰診断」と言います。過剰診断のがんと普通のがんを区別することはできないため、不必要な検査や治療を行ってしまう場合があります。
     また、がんではないのにがんの疑いがあると判定されることがあります。これを検診での「偽陽性」と言います。
     
  • 検査によって偶発症が起こる可能性がある
     偶発症としては、胃の内視鏡検査では出血や穿孔せんこう(胃壁に穴を開けること)を起こすものなどがあり、極めてまれですが、死亡に至ることがあります。またX線検査などによる放射線被ばくによりがんの誘発や遺伝的影響は、極めて低い確率ではありますが、否定することはできません。これらについては、検査を行う医師の技術向上や機器の改善などによってその影響を最小限に抑えられるようになっています。
     
  • 受診者の心理的影響
     がん検診を受ける場合は、個人差はありますが心理的負担が考えられます。検診により「がんの疑い」とされた場合は、精密検査を受けなくてはなりませんが、その結果が悪性か良性か、検査結果が出るまでの心理的負担がかかります。

よくある質問

検診と健診は何が違うの?

「検診」はターゲットとする病気を発見するために行われるもので「健診」とは異なります

  • 検診:特定の病気にかかっているかどうかを知るために行われ、精密検査が必要な場合は確実に診断することが必要
  • 健診:疾病の有無、体格・身体の栄養・発育の状況などから疾病のなりやすさを判定するために行われ、異常の場合は発病を防ぐための指導を受けることなどが必要
症状があった場合には、どうしたらいいですか?

 がん検診は、症状のない人が行う検査のため、症状のある場合は、検診ではなく、必ず医療機関を受診し、診断のための適切な検査を受診してください。

がん検診で精密検査が必要と判定されました。精密検査は必要ですか?

 精密検査が必要と判定されたら必ず精密検査を受けてください。
 がん検診で精密検査が必要(要精検)と判定された場合、「がんの疑いがある」可能性があります。
 より詳しい検査を行い、本当にがんがあるかを調べる必要があります。
 「症状がない」などといった理由で精密検査を受けないと、がんを放置してしまう可能性があります。


出典
国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部 健康課
直通電話:042-581-4111
ファクス:042-583-2400
〒191-0011
東京都日野市日野本町1丁目6番地の2 生活保健センター
健康福祉部健康課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。