インタビュー　子育てと教育のスペシャリストに伺いました

ページID1010717　更新日令和3年6月23日

Answer.01　教育のスタンダードが2020年以降大きく変わります。　グローバリゼーションとテクノロジーの進歩により、世界的に先行き不透明な社会となり、今までのような「知識獲得型」の教育が通用しなくなることが予想されています。そんな中で、21世紀に向け、教育のスタンダードを再設計する流れが世界で起きています。この考え方は2020年以降順次実施される予定の「学習指導要領改訂」（文部科学省）の基となり、先行き不透明な社会を生き抜くコンピテンシー（資質・能力）を育成するものとして、各教育現場への接続が進められている状況です。

Answer.02　次世代教育のキーワードはコンピテンシー（資質・能力）　世界の教育へ大きな影響を与える国際的研究センターCCRが提唱する概念によると、21世紀の学習者には「知識」「スキル」「人間性」が必要とされています。これは知識だけではなく、新しい社会やツールに対応するための資質・能力（＝コンピテンシー）の重要性を示唆するものです。これから子育てのことを考えて住まいを探される方は、このコンピテンシーを育める環境が整っているかどうかを家選びの判断材料のひとつにするのをおすすめしたいと思います。

Answer.03　子ども時代の体験が、人生を左右します。　では、どうしたらコンピテンシーを育むことができるのか？その答えは保護者や教育機関の意識と、環境が起因する「自然・遊び・体験機会」の量にあります。まず自然体験は「意欲・関心」、友達との遊びは「規範意識」、地域活動は「職業意識」を高めるということがデータで分かっています。自然体験や運動遊びは非認知スキルに影響を与え、好奇心を育てます。日野市の恵まれた自然や地域の強い結びつきは、このような資質・能力の基礎に良い影響を与えるかもしれません。

[非認知スキルとは数字で表しにくい資質・能力のこと]自己認識：自分に対する自信がある、やり抜く力がある　意欲：やる気がある、意欲的である　忍耐力：忍耐強い、粘り強い、根気がある、気概がある　自制心：意志力が強い、精神力が強い、自尊心がある　メタ認知ストラテジー：理解度を把握する、自分の状況を把握する　社会的適正：リーダーシップがある、社会性がある　回復力と対処能力：すぐに立ち直る、うまく対応する　創造性：創造性に富む、工夫する　性格的な特性：神経質、外交的、好奇心が強い、協調性がある、誠実　出所：Gutman,L.M.,&Schoon,I.(2013). The impact of non-cognitive skills on outcomes for young people.Education Endowment Foundation をもとに筆者作成

Answer.04　日野市には多くの面で教育的なメリットが。　もう一つ大事な要素が「教育への投資」。幼児教育に多く投資した方が得られるリターンが大きくなることが研究でも明らかになっており、住居費を抑えられるのであれば日野市は良い選択と言えます。また、日野市は古くからICTや子どもたちが主体的に学ぶ手法を取り入れた教育、地域の企業との協働教育、幼保小連携に力を入れています。検討中の基本構想の個人的なテーマは「人生の羅針盤をもつ人物の育成」。ぜひ今後も、日野市のプロジェクト型の教育に注目いただければと思います。

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