平成18年度第9回教育委員会定例会(1)

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ページID1004505  更新日 平成30年2月16日

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平成18年度第9回日野市教育委員会定例会

開催日時

平成18年(2006年)12月21日(木曜日)午後2時から午後4時12分

開催場所

全員協議会室

議事(要旨)

開始午後2時

[田口委員長]

ただいまから、平成18年度第9回教育委員会定例会を開会いたします。

議事に入ります前に、本日は傍聴希望者がいらっしゃいますので、傍聴を許可したいと思いますが異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、傍聴を許可いたします。

[田口委員長]

本日の会議録署名は馬場委員にお願いします。

本日の案件は、議案1件、協議事項1件、報告事項2件です。

なお、議事に入ります前に、事務局より発言を求められていますので、発言を許可いたします。

[栗原庶務課長]

馬場武教育委員の任期が平成18年12月3日で満了いたしました。市長が、馬場武氏を日野市の教育を託するにふさわしい人物と判断し、平成18年第4回市議会定例会に同意を求め、議会の承認を受けて、再び教育委員に任命したことをご報告いたします。

なお、任期ですが、平成18年12月4日から平成22年12月3日までとなります。

以上でございます。

[田口委員長]

それでは、再任された馬場委員よりご挨拶をお願いいたします。

[馬場委員]

引き続き、これからもよろしくお願いいたします。

[田口委員長]

それでは議事に入ります。議案第29号・教育委員会委員長職務代理者の指定について、事務局より提案理由の説明をお願いいたします。

議案第29号 教育委員会委員長職務代理者の指定について

[栗原庶務課長]

議案第29号・教育委員会委員長職務代理者の指定について、ご説明申し上げます。

ただいまご報告したとおり、平成18年12月3日をもって教育委員会委員長職務代理者であった馬場武教育委員の任期が満了いたしました。したがいまして、改めて委員長職務代理者を指定するものでございます。

[田口委員長]

ただいまの説明のとおり、委員長職務代理者の指定をこれから行います。

この件につきましては、慣例により教育委員会事務局がその執行の任にあたりますので、庶務課長にお願いいたします。

[栗原庶務課長]

ただいまから、日野市教育委員会委員長職務代理者の指定をとり行います。

指定の方法ですが、日野市教育委員会会議規則第7条及び第8条では、委員長職務代理者の指定は指名推薦の方法により行う。ただし、これにより難いときは、単記無記名投票の方法によるものとすると規定されております。それでは、推薦をお願いいたします。

[渡辺委員]

引き続きご苦労様ですが、馬場委員にお引き受けいただきたいと思います。

[栗原庶務課長]

委員長職務代理者として馬場委員の推薦がありましたが、いかがでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[栗原庶務課長]

馬場委員、お引き受けいただけますでしょうか。

[馬場委員]

はい。

[栗原庶務課長]

馬場委員が委員長職務代理者に指定されました。なお、委員長職務代理者の任期は、次の委員長職務代理者が選任されるまでとなります。

以上で、日野市教育委員会委員長職務代理者の指定を終了いたします。

[田口委員長]

ありがとうございました。馬場委員長職務代理者、一言ご挨拶をお願いいたします。

[馬場委員長職務代理者]

現在、教育課題多難の折りですので、精一杯頑張りたいと思っております。よろしくお願いいたします。

[田口委員長]

ありがとうございました。以上で議案第29号・教育委員会委員長職務代理者の指定について、を終了いたします。

次に協議事項に入ります。協議事項第1号・日野市立学校統合計画(案)(百草台小学校・三沢台小学校)について、事務局より説明をお願いいたします。

協議事項第1号 日野市立学校統合計画(案)(百草台小学校・三沢台小学校)について

[小柳教育部主幹]

計画案説明前に、11月29日開催の臨時会以降の経過についてご説明したいと思いますが、よろしいでしょうか。

[田口委員長]

はい。

[小柳教育部主幹]

11月29日の臨時会で、説明会及び話し合いでの論点、これまでの状況について報告させていただきました。その後12月10日に説明会を開催し、12月13日には近隣の方と増築案について話し合いをいたしました。

説明会では、百草台小学校・三沢台小学校の保護者アンケートの結果や百草団地自治会の百草台小学校の存続を求める要望書にあるように、まだ大方の理解を得られていないのではないかという意見やもっと話し合いを続けてほしい、理解が進むまで強行に実施しないでほしいというご意見がございました。また、教育委員に直接意見や要望、それぞれの思いを聴いていただきたいので、12月の定例会の前に直接意見を伝える場を設けてほしいと、こういったご意見がありました。その中で、昨日その場を設定させていただきました。また、増築案の話し合いでは、三沢台自治会の役員さんのご協力をいただきまして、地区センターで話し合いをいたしました。隣接する11軒の方にそれぞれ通知を差し上げ、3軒の方が出席されております。1軒の方は、西側に増築する案については反対されております。話し合いの中で、増築校舎がもう少し校庭側に寄せられないかというご意見があり、以前から寄せることの検討をしておりましたけれども、校舎と校庭はかなりの段差があります。校舎の1階部分ほどの段差がありますので、そこにはヨウ壁が組まれております。そのヨウ壁部分が校舎の近くまで基礎が入ってきているということで、校庭側へ寄せる増築案でいきますと、今度は増築の基礎がその基礎にぶつかってしまうという難しい問題があります。

また、2軒の方については、増築についての反対意見はございません。細かい設計段階で話をしたいという要望がありますので、その辺は設計段階で話し合いを進めていきたいと考えております。また、12月12日付で三沢台小学校の保護者から、アンケートの意見の中で多く保護者が関心を寄せている内容について回答してほしいという依頼がございました。統合が決定した時に、保護者が前向きな気持ちで協議会の話に参加できるようにと考えておられるようでございます。以上で報告は終わります。

それでは、協議事項第1号・日野市立学校統合計画(案)(百草台小学校・三沢台小学校)について、ご説明を申し上げます。4ページをお開きいただきたいと思います。素案を修正した箇所につきましては、下線、太字で表示をさせていただいております。

1、目的。この計画は、日野市立学校適正規模・適正配置等の基本方針に基づき、百草台小学校と三沢台小学校の統合を円滑に進めるための基本的事項を定めることを目的とする。

2、統合の必要性。現在、日野市では、学校の適正規模・適正配置の観点から学校統合を進めている。学校は、教科学習の場であるとともに、社会性を培う場でもある。これらは集団活動を通してその成果をあげており、そのためには、学校は一定の規模があることが望ましい。6年間同一クラスとなる全学年単学級という状況は、社会性を高める機会や発達段階に応じた多様な学習の機会に影響を及ぼす。百草台小学校は、平成8年度から単学級の学年が生じ、15年度からは全学年単学級となった。平成18年度の普通学級の児童数は98人になっている。一方、三沢台小学校は、平成7年度から16年度まで単学級が生じていたが、18年度は全学年2学級、児童数は347人になっている。日野市立学校適正規模・適正配置等検討委員会の答申において、小規模校にも一定のメリットはあるが、小学校の適正規模は1学年3学級程度とされており、両校が統合することで、より適正規模に近い学校となることが見込まれる。そこで、学校本来の持つ集団的機能の確保と充実を図るため、両校の統合を進めるものとする。この児童数につきましては、平成18年12月1日現在の児童数でございます。

3、計画策定の経過。百草台小学校と三沢台小学校の統合については、日野市立学校適正規模・適正配置等検討委員会からの答申と、これに沿ってまとめられた教育委員会の基本方針を受け、平成17年7月に学校統合計画(素案)を作成し、同月24日から説明会に入った。以来、平成18年12月までに20会場で説明会を開催した。この学校統合計画は、説明会等で出された意見・要望等も検討・整理した上で、必要な部分について学校統合計画(素案)を修正し、策定したものである。

4、計画の内容。(1)統合。(1)百草台小学校と三沢台小学校を統合する。(2)統合後の学区域は、現在の百草台小学校と三沢台小学校の学区域を合わせた区域とする。(3)統合は、平成20年4月1日に実施する。(2)校舎。(1)本校舎は三沢台小学校を使用する。使用にあたっては、教育環境を整えるため、大規模改修を行うとともに、不足する教室等を増築する。(2)工事は、平成20年度の1年間で実施する。この間の仮校舎は百草台小学校とし、必要な改修及び耐震補強を加えて使用する。(3)新校。新校は、両校の特色や実績を引き継ぎ、次のような構想により学校づくりを進める。(1)保護者・地域の協力を得て「地域に開かれた学校」をつくる。ア、地域の人達や自然環境を生かし、授業の充実を図る。イ、地域の人との交流を通して人としての生き方を学ぶ。(2)障害のある人に優しく、防犯上も安全な学校をつくる。ア、エレベーターを設置し、段差を少なくしてバリアフリー化を図る。イ、学校管理員が校内巡回をするとともに、防犯カメラを増設し、防犯用品を備える。(3)個に応じた教育を推進する学校をつくる。ア、算数・理科等における少人数指導の実施により、基礎・基本の学習から発展的な学習まできめ細かな指導を行う。イ、パソコンや映像機器などの教具・教材及びパソコン室等の充実を図り、児童の調べ学習や課題解決の学習、学び合いの学習への環境を整備する。(4)児童にとって、心の居場所・快適空間のある学校をつくる。ア、スクール・カウンセラーの派遣日数を増やし、心の相談室設置などの充実を図り、保護者と連携して悩みを持つ児童へ対応する。イ、木の香りがする、ぬくもりのある教室をつくる。ウ、清潔で明るく使いやすいトイレをつくる。エ、校庭の芝生化や屋上の緑化を検討する。さらに心にやすらぎが感じられる学校とする。オ、直結給水方式により、安全でおいしい水を提供する。(5)地域コミュニティや防災の拠点としての役割がより一層果たせる学校をつくる。(4)その他。(1)百草台小学校の通級学級は、平成21年度に南平小学校に移転する。三沢台小学校の心身障害学級については、新校に設置する。(2)通学路については、関係機関と協議し、児童の安全確保に向けて整備する。また、登下校時の子どもたちの安全については、保護者や地域の協力を得て、見守り活動を推進する。仮校舎使用期間における遠距離児童(おおむね2km)については、通学バスを運行する。経路、乗降場所等は、今後検討する。(3)新校の学童クラブは新校の敷地内に設置する。仮校舎期間は、仮校舎敷地内に設置する。(4)統合前の1年間、集会活動や行事などを通して両校の交流事業を実施する。(5)新校の教職員配置については、両校の現教職員を軸に行う。

5、学校統合協議会。統合の円滑な推進を図るため、保護者・地域住民及び学校関係者等の方々と共に学校統合協議会を設置する。構成員及び協議項目等は次のとおりとする。(1)構成員。両校の校長、副校長、教職員、保護者、地域住民(自治会等地域代表、青少年委員、地区育成会委員、民生・児童委員等)、教育委員会職員の合計21人以内。(2)協議項目。新校の内容、校名の選定、校歌、校章、両校の交流事業、通学路の安全(通学バスを含む)、その他統合に伴う必要事項。(3)学校統合協議会の事務局は、教育委員会が担当する。7ページでございます。統合の日程(予定)です。まず統合が決定いたしますと、学校統合協議会が設置されます。統合の前の平成20年3月までと予定では計画しております。当然両校の交流事業が始まりますけれども、統合が決定し次第、すぐにでも両校の交流事業ができるような形で進めていきたいと考えております。これも1年間交流事業を行っていくということでございます。19年度には本校舎大規模改修設計、それから仮校舎耐震補強工事を行っていきます。20年に統合が決まりますと、仮校舎で1年間授業をし、同じくその期間に耐震補強・大規模改修工事、本校舎増築を進めていきます。21年4月から本校舎へ移って、本校舎を使用することになります。

また、増築関連予算審議等がございます。これは19年3月に予定をしております。また、19年度9月には学校設置条例改正案の審議をいただく予定になっておりますので、できれば6月ぐらいまでには新校の校名の選定を行う予定になります。また、20年度4月に統合が進みますと、校歌、校章を20年の秋ぐらいまでには決定する予定を組んでおります。

7、百草台小学校の跡地利用。引き続き地域の避難場所として位置づけるとともに、体育館と校庭は地域へ開放していく。今後、日野市全体の公共施設の利用計画との調整を図るとともに、地域住民の意見を聞きながら、地域コミュニティの拠点としての有効活用を検討していきます。

資料1、両校の児童数、学級数の将来推計ということで、18年度につきましては12月1日現在の数字を載せています。資料2、両校の学区域図です。資料3、12月10日に説明会をしたときの質問、回答ということで出席者にお配りした資料です。資料4、先ほど12月12日付で三沢台小学校の保護者から回答依頼ということでいただいた要望書です。資料5につきましては、その要望書にお答えした回答書です。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

[田口委員長]

今の資料ですけれども、これは昨日配られた資料ですね。

[小柳教育部主幹]

はい。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了いたしました。ご質問がございましたらお願いいたします。渡辺委員。

[渡辺委員]

昨夜も両校の関係者のお話を伺ったのですが、その中で増改築の問題がありまして、なぜ西側に増改築するのかという疑問がありましたけれども、西側のほうにすると、いま反対の意見をお持ちになっているお宅に日照権等の被害が具体的に生ずるのか生じないのか、その辺はいかがでしょうか。

[小柳教育部主幹]

今まで5案ほどお示しをしております。最終的な案は先日もお示ししておりますけれども、既存の校舎の中で日照権はすべて収まってしまうということです。反対されているお宅につきましては、既存の中で収まってしまいますので、新たな発生はございません。ただ、圧迫感や景観のことを言われております。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

昨日の話し合いにおいて発言の中にあったのですが、結局、適正規模という考え方が父母には納得できないと。そしてさらに、教育は個別的なものであるから、納得できないという発言がありましたが、もう一度、適正規模による教育の影響、あるいは教育は個別的なものであるということをどう捉えているのか、捉えるのかを少しお話いただければと思います。

[田口教育部参事]

お話の内容につきましては、私自身が今までの説明会でお話した内容を踏まえてお話させていただきたいと思います。

昨日のお話の中で、個別的というお話は確かにありました。私どもが考えているのは、学校は集団での学習指導、生活指導を基盤にしていると考えています。それに合わせて個に応じた指導を行っているのが現状ではないかと思います。この集団を通しての育成と個への育成が相まって流れていくわけですが、個への場合はいわゆる直接的な教育指導と思っております。集団というのはやはりあくまでも間接的な教育指導の中で個に影響を与えていき、そして個が自立していくのだと踏まえています。私どもがこだわってきたのは、学級という集団、学級というものは子どもたちの人間形成を保証する集団生活の基礎単位ではないかと考えています。その集団の関わりの中で子どもたちが様々なことを学んだり、友達同士のトラブルが生じたり、そのトラブルからの解決策を生み出したり、多様で豊かな関わりの中からそれぞれの自我が目覚めてくる、そして向上心がついてくる、ここが集団から個への流れかと思っています。ですから、決して個という問題を取り出しての教育ということではないと思っています。少人数については、説明会でも述べてまいりましたが、私どもが指定しているわけではなくて、今の状況の中でより良い教育を与えていく時に、一般的に言われている「読み書きそろばん」と言われる学力については、今まさに少人数がよろしいのではないかという事例、研究は出ていると思います。ただ、学習意欲や様々な人間関係、切磋琢磨していく中で高められるもの、そして一般的に6年間固有した人間関係から生まれてくる問題などを考えますと、やはり少ない人数では限界が生ずるのではないかと思っています。現在良い状況であっても、将来にわたっては、やはり危惧する面もあります。百草台小学校は異年齢交流ということで学校が工夫されたり、保護者の方々が非常に協力的です。その中で現在は本当に良い教育が行われているのだと思います。ただ、いわゆる学級、学校というのは同一年齢の集団が相まっていろいろな物事を考えて、課題解決をし、力をつけていくものだと思っています。そういった意味では今、適正規模のこのような答申が出た流れの中で百草台小の状況を考えますと、やはり統合することによってより良い環境づくりが必要ではないかと考えます。そして複数学級、適正規模3学級というのが文科省から出てきています。私は単学級より複数学級が良いというご説明をさせていただいてきました。

[田口委員長]

他にございますか。山畑委員。

[山畑委員]

質問が一般的な質問になるのですけれども、今、百草台小学校・三沢台小学校の統合について話をしていまして、日野市では以前に、平山小・平山台小の統合、その前には高幡台小・程久保小の統合がありました。平山小・平山台小については、かなり地元の方、特に平山台小の方からは地域に親しまれた自分たちの学校がなくなってしまうということで反対意見が激しかったということがありますが、それらの学校についてその後の現状はどうなのですか。

[田口教育部参事]

私からは教育面ということで、平山小・平山台小のお話もあったのですが、平山小・平山台小については今、検証中と考えております。先に統合しました夢が丘小学校と、市内においては単学級であった学校が複数学校になった学校として仲田小学校がございます。この2校でやはり説明会の中でも触れたことがございます。そのことで少しご説明させていただきます。

夢が丘小学校と仲田小学校のその1年後の検証の中では、学習面では、1つの学年において担任が2人になりましたので交換授業ができるようになりました。それぞれの教員の得意とする分野で専門的な授業も取組むことができるようになり、授業によっては習熟度別にグループ学習が可能になりました。総合的な学習の時間に複数の担任が関われることで多くの課題に対応できるようになりました。単学級ですと学年会というものが存在しなくなります。1つの学級で学年を経営しますから、その方の考えで進めることができるのですが、複数になったことで子どもの理解や指導法を話し合ったり、2人の目で子どもを見合うことができ、より公平な立場で子どもを見ることができるようになったというご意見がありました。社会性という問題では、一つの事例としては、5年生のある女子が、担任が男性教諭で今までは話さなかったのが、隣の学級ができて、女性の先生も入られたことで、その方に自分の悩みを伝えることができたという事例もございます。新たな学級編成で新しい自分を発見し、発揮できるようになったということも伺っています。

学級経営上で幾つか出されてきました。教員が増えることで教員配置を工夫することができるようになったということが出ています。複数学級で担任は研修会や出張、家庭訪問等ができるようになったり、成果指導の問題で複数の教員で対応でき、偏らない、より適切な指導になったという点が出ております。メリット面でお話したのですが、デメリットという点でも出ています。それにつきましては、統合することで、受け入れについてなかなか馴染めないお子さんも出てきます。心の動揺について、多くのお子さんが早く交流をしていくのですけれども、どうしても前の学校が良かったということで引きずるお子さんもいるということもお話させていただきました。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

今のことですけれども、そういうお子さんが出たということで、それはどういうふうに対処しましたか、それともしていますか。

[田口教育部参事]

その子には2週間に1度になりますが、スクール・カウンセラーがまいります。それとは別に養護教諭が常駐しています。このお子さんについては、養護教諭が中心となりながら、カウンセラーに相談して進めていき、馴染んでいったという経過です。

統合校につきましては、やはりこういう心配がたくさんあるかと思います。まず、ならないためには交流教育を充実させることが必要かと思います。

それ以外に、スクール・カウンセラーや本市には教育センターがございます。教育センターには教育相談部もございましてカウンセラーが常駐しております。他の安全安心の件につきましても、今はセンターと連携しながら、常に、何かあった場合には学校に入っていくという形をとっておりますので、そういう場合にはカウンセラーの方にお願いしようと思っています。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

今のことに関連して、統合によって心理的な負担が生じたりすることによって登校拒否になった例はあるのですか。

[田口教育部参事]

統合ということではお聞きしていません。ただ、各学校で不登校のお子さんはいます。統合された夢が丘小でも平山小でも不登校のお子さんはいます。それが「統合によるかどうか」ということでは検証してきておりません。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

追加して申し上げたいのですが、2つの学校を統合して、子どもたちの環境が変わるので、その環境に子どもたちが馴染めるまでに時間がかかるということは確かだと思います。その場合に、カウンセラーや養護教諭ということももちろんあるのですけれども、基本的には教員が対応するというのが実際の対応です。その場合に、できれば前の学校の教員がそれぞれいた方が良いわけです。ですから教員配置の際にも、両校の教員を軸に考えて配置をしていく形をとりたいと思っております。

[田口委員長]

他にございますか。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

統合するということは、より教育環境が良くなることが前提にないといけません。統合したら教育環境が悪くなったというのでは大変困るわけですが、その中で1つは人的な問題と、あとは物的な条件もあるのではないかなと思います。

夢が丘小学校に行きまして、校舎を改築し、従来にはない教室構成だという印象を持ちました。今ここに、「児童にとって、心の居場所・快適空間のある学校をつくる」、「木の香りがする、ぬくもりのある教室をつくる」、「清潔で明るく使いやすいトイレをつくる」、あるいは昨日の要望の中で「教室が北側にあるのは問題ではないか」という意見も出ていますが、詳細についてはこれから統合協議会で問題点を詰めながら最終的には決定していく問題だと思います。予算も関係してくる問題ですので、どんなイメージになるのか答えられる範囲内で結構ですので説明して下さい。

[栗原庶務課長]

ただ今のご質問の中で、木のぬくもりを感じるという部分でございます。具体的には今お話のありました平成14年度に統合により開設した夢が丘学校でございます。この例によりますと、まず腰高までの高さ、これらについては木目のわかる、いわゆる木目のはっきりした木材を使用して張りめぐらせたり、あるいは廊下に作り付けの木製ベンチを置いたり、昇降口の下駄箱ですが、今は多くがペンキを塗っているのですけれども、そういうものも木目の分かるような、木の質を肌で感じるような形のものを設置しております。また、教室の何年何組という表示板も木目の分かるものを使用して表示していきます。そういったもので木のぬくもりを感じることができるのかなと思います。こういったものも可能ならば統合協議会の中でご相談しながら検討していくことも可能と思っています。

それから、清潔で明るく使いやすいトイレというお話でございます。これにつきましても、幾つかの学校でトイレ改修等行っております。夢が丘小学校でも当然全てきれいなトイレにしているのですけれども、現在未整備の学校については、床がタイル張りになっていまして、水洗い等で清掃する形になっています。そういう中で不衛生、臭いが立っている等というお話も聞いております。こういうものを解消すべく、床を家庭と同じようにしております。水で洗うのではなく、汚れを拭き取るという形になります。家庭と同じような、いわゆるドライ方式のものを導入しています。また大便器ですけれども、現在は和式のものが一般的には付いているのですけれども、これらの便器についても、半分以上を腰掛の便器に切り替えています。手洗い器でございます。手洗いの器は大理石のカウンターを埋め込んで使っています。ちょっとグレード感を感じるような仕立てになっています。手を洗う蛇口は自動式にしております。また、小便器の洗浄についても自動の洗浄器を設置しながら心地よく使っていただけるように配慮していき、あわせて、トイレの出入口に木製のベンチのようなものを置いて、その上に自分の荷物を置いたり、友達と語り合ったりする場を設けており、工夫しながら使いやすいトイレを設置しているところでございます。

それからもう1点ございました。通路をはさんで北側に普通教室をというお話でございます。これについては、従来から普通教室は南側にというのが固定観念上ございました。そういう中で、日野市でもほとんどの学校が南側に普通教室を設けています。しかしながら、最近ではパソコンを使った勉強、いわゆるディスプレイを見ながら勉強するという中では、平淡な光が良いということがございます。また、動画等、画像を使って壁にスクリーンをおいて勉強を教える場面も多くなってきます。こういう時も直射日光が入らないような平淡な光が求められていると聞いております。実際に南側ではカーテンを閉めて、工夫をしながら行っている状況でございます。そういった意味では、北側の校舎というのは平淡な光の中で授業ができるということでは一定の効果があるのかなと思っておりますし、またここで平山小学校や日野第一中学校の改築工事の中でも特別教室を北側に配置しながら、そういう要望に応えるような形で設計しているところでございます。

[田口委員長]

私から1つ、2つあります。今、校舎の問題が出ておりますけれども、校庭の問題で校庭の芝生化というのが書いてあります。それから屋上の緑化を検討するとありますけれども、芝生というものの手入れその他を考えて、例えば第七小学校のように、初めは芝生だったけれども芝生でなくなった学校もあります。新しい学校が芝生になればすばらしいと思うのですけれども、この計画はいかがなものなのでしょうか。

[栗原庶務課長]

校庭の芝生化については、現在日野第二小学校、南平小学校で一部芝生化を進めております。委員長ご指摘のように、全面校庭芝生化を日野第七小学校で過去に試しに行ったことがあります。しかしながら管理上の問題、あるいは踏まれても強い西洋芝を植えたのですけれども、日本の気候に合わず実現できなかったという過去の例があります。

そうした中で、東京都がヒートアイランド現象を緩和するために、校庭に芝生を植える事業を来年度、補助事業として予定しております。こういうものと絡めて考えますと、実際に地域の方々のご協力を得ながら、管理体制が整うならば、校庭の芝生化も可能かなと思っています。ただ、全面芝生化ということになりますと、学校の中での子どもたちの生活に一定の規制を加えながら、いわゆる芝生の養生をしなければいけませんので、そのような活動を制限することも当然せざるを得なくなります。全面芝生化については難しい部分があるのかなと思っています。その上で、可能な限り周囲を芝生で埋めつくす。真ん中の部分は土のままのような形、いわゆる一部芝生化ですが、そういうものを取り入れることは可能だと思います。そのことによる効果というのは、子どもたちにいやしの効果や植物を養生していくための管理の大切さ、こういうものも現実の世界の中で学べるという効果もあると思います。そういうことも視野に入れながら進めていきたいと考えています。可能ならば、統合協議会等のご意見をいただきながら、新校については検討していきたいと思います。

[田口委員長]

もう1つですが、校舎のところ(2)の(1)のところに、「不足する教室等の増築」とありますけれども、どのようなものが不足するのでしょうか。

[栗原庶務課長]

基本的には普通教室でございます。現在、三沢台小学校で4教室分不足しております。それはプレールームや総合学習室という形で不足している分をプレハブの形で補っているところです。

統合になった場合、百草台小学校の、単純に言えば6教室分が不足するということで、あわせて10教室分不足することになります。その他に、現在三沢台小学校にはランチルームがございません。あわせて、1人1台パソコンという世界になりますと、現在のパソコン室が狭くなります。それらを充実させるために2教室分は必要になるという内容です。

[田口委員長]

他にご質問ございますか。渡辺委員。

[渡辺委員]

今のことと関連するのですが、昨夜行われた意見を聴く会の中でも、北側の教室、廊下をはさんで両方に教室があるという例はないのではないかという質問が出ておりましたけれども、日野の小中学校ではいかがですか。

[栗原庶務課長]

現状の中では、北側に普通教室があるという学校はほとんど見当たりません。今後つくる平山小学校、第一中学校、これらについては北側に特別教室を設けた配置になっております。それから、公立の小中学校ではございませんけれども、この近くでいえば実践女子大学の校舎が真ん中に通路があって、北と南にそれぞれ普通教室を配置しているという例はございます。

[田口委員長]

昨日もお話した中で、人口の増加が見込めるのではないかというご意見もございましたけれども、その後事務局として把握した人口増加について何か大きな変化、見通しはございますでしょうか。

[小柳教育部主幹]

現段階ではこの地域での大きな開発というのは杉野学園のグラウンド跡地に145戸の戸建て住宅が建設されました。また、梅ヶ丘近く、百草台小のちょっと北側の斜面のところに共同住宅が当初170戸で、規模は少なくなっているようですけれども共同住宅の建設が現在、行われております。あとは百草団地がリニューアルをして入居を募集しているというお話は伺っております。また、これは一つの例なのですけれども、三沢台小学校の東側を出ますとすぐ信号がございます。そこに79戸の住宅が建ちました。そこからは三沢台小学校へ10人の児童が通学されているという状況はつかんでおりますけれども、東京都の出している人口推計、これを見ましても、急激に今後百草台小学校の児童が増えるという見込みはありません。

[田口委員長]

もう1つ、その他の(1)「百草台小学校の通級学級は、平成21年度に南平小学校に移転する」となっておりますけれども、これはご了解を得ていますか。

[小塩学校課長]

現在百草台小学校にありますつくし学級につきましては、全市的な特別支援学級の配置状況等踏まえ、浅川以南の学校から検討いたしました。その結果、移転先につきましては、南平小学校が利便性等含めまして適当であると判断いたしました。つくし学級の保護者の皆様には、11月24日に説明会を行ってご意見、ご要望、ご質問などを伺いました。説明会では移転につきまして特にご意見、ご要望等は出ませんでしたが、特別支援教育の全般的なことにつきましてお話をさせていただきまして、保護者の貴重なご意見を伺う場になりました。

[田口委員長]

他にございますか。山畑委員。

[山畑委員]

統合計画案の中の4、計画の内容の(3)新校の(2)のイ「学校管理員が校内巡回をするとともに」とあります。これはこの学校だけということですか。

もう1つ、その下にある「スクール・カウンセラーの派遣日数を増やし、心の相談室設置などの充実を図り」とありますが、これも他の学校に比べて派遣率を増やすということのように読み取れるのですが、その辺はどうなのですか。

[栗原庶務課長]

学校管理員につきましては、今年度10月から導入したものでございます。今まで学校の来校者の受付を担う者がおりませんでした。そのため、学校を訪問されたお客様がそのまま受付もなしに校内を歩いてしまうという状況がございます。学校やPTAからは非常に不安であるというご指摘もいただいております。そうした中で、学校の来校者受付を専門にする役割として学校管理員を置いたものでございます。現在はシルバーに委託して26校全校で実施しております。常に受付業務として携るだけではなく、定期的に校内を巡視していただくという業務も担っております。

そうした中で、現在も三沢台小学校に導入されていますし、新校にも引き続きこの制度を導入していくという表現でございます。

[田口教育部参事]

スクール・カウンセラーの派遣日数のことですが、現在では子どもたちの不安を解消したり、保護者の不安の相談相手になるということで派遣日数を増やすことを考えております。また、教育センターのカウンセラーを派遣することも考えております。

なお、平山小学校につきましては、そのようなことを考えて準備をしていましたが、実際にはカウンセラーの方がご活躍する場面はありませんでした。

[田口委員長]

他にはございませんか。私からもう1つ質問したいのですが、5の学校統合協議会がございます。過去2回、学校統合協議会が設立されて新校に向けての準備がされたと思うのですけれども、この過去2回の例でも良いですけれども、どのようにそれが運営され、円滑に行われたのかどうかということを少し伺いたいのです。

[清水教育部長]

過去2つの統合でそれぞれ学校統合協議会が設置されています。夢が丘小の統合協議会では、特に校名を協議することが主でございまして、短期間のうちに協議を終えております。

平山小学校と平山台小学校の統合協議会につきましては、新校を改築するということがございました関係で、新しい学校をどういう施設にしていくかということでかなりの長い間協議をいたしました。それからもう1つ、この統合計画の中にもあります新校づくりの中で、新平山小学校をどのような教育方針のもとに学校運営をしていくかというソフト面についても様々なご意見を伺いました。それから校名のこと、校章・校歌のこと、交流事業のこと、通学路の安全対策のこと等、多岐にわたってご議論をいただきました。統合協議会はご承知のとおり、統合が決まった後、保護者や地域、学校が一緒になって新校づくりについての協議をする場でございますので、新しい学校づくりに向けてそれぞれが熱心に討議をしていただいたと感じております。

[田口委員長]

他にご質問はございませんか。

[田口委員長]

なければご意見を伺います。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

統合というのは、やはり統合することによって教育環境あるいは教育条件が良くなるという前提がなければいけないというのが私の考えです。先ほど、教育は個別的なものであるので納得できないと。これはやはり統合の根幹に関わる一つの問題ではないのかと思っております。既に今、参事から説明がありましたし、実際には適正規模・適正配置等の基本方針の中にも述べられているとおりではありますが、私は教育の営みの中に、子どもに直接関わる教育の営みがあると思います。それは教師が子どもに対するものであり、あるいは子ども同士の意見を討論したりあるいは話し合いをしていくという、直接的な関わりの中での一つの教育の直接的な営みがあると思います。

それと同時に、なぜ学校で集団で教育をするのかという意義、すなわち間接的な影響、これは極めて大きな影響を子どもたちに与えるのではないかと考えております。子どもにとっては、学校は一つの社会であると思います。社会といえば、ある意味で非常に耐えなければならない面を持つのが社会でもあると思います。いつも温室の中のものばかりではなく、いろいろなことがあってそこでうまく子どもが鍛えていくことが非常に大事なのではないかと考えております。それで、そういう一つの子ども同士が直接的ではなく間接的にいろいろな影響を受ける、そこにはいろいろな特色のある人がいることが大事であると思います。

それから、教職員もできるだけ多くの教職員、いろいろなタイプの教職員に触れることができるということも大事なのではないかと考えております。もちろん、校長を中心とする学校経営がうまくいって、学校の雰囲気というものが知らず知らずに子どもたちに影響を与えるわけですけれども、それにしても、やはりある程度の集団がないと十分な影響力が出てこないのではないかと考えております。

先ほど教育は個別的だという考えの中で、学力低下の問題あるいは少人数指導の問題というのがあると思います。そこで、学校は少人数指導が全てではないと考えております。大規模で学ぶ場があっても良いし、中規模で学ぶ場があっても良いし、少人数で学ぶ場があっても良いと思います。やはり限られた人数ですと少人数の学習しか子どもたちは体験することができないと思います。中規模あるいは大規模で学習あるいは行動するということができにくい状況になるのではないかなと。そういった意味で、私は適正規模・適正配置という考え方が出てきたと思っております。

2点目ですが、百草台小学校がなくなると自治会を含めて地域のコミュニティが壊れると、あるいは低下するというお話がございました。しかし、百草台小学校はなくなりますが、新たに百草台小学校と三沢台小学校を統合した新しい学校ができます。それも距離的にはるか離れているところではなくて、時間的にも歩いて遠くない場所にあります。新たに地域の学校として、基礎からといいますか、関わりあっていただければと願いを持っております。この統合計画の中で、「地域の人との交流を通して人としての生き方を学ぶ」、あるいは「地域コミュニティや防災の拠点としての役割がより一層果たせる学校をつくる」ということが謳われております。是非、地域の人が新たに新しい学校をより一層良い学校にするという、そういう気持ちで学校を支持していだければ新しいコミュニティができるのではないかなと考えております。

そういった意味で、私はこの統合計画案について、これで良いのかなと考えております。以上です。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

今度の計画は、日野市適正規模・適正配置等の基本方針に基づいて進められて検討されてきたわけですけれども、方針決定以降、あるいは素案が提出されて以降、関係2校に関わる学区で大幅な児童数の増加が見られたという、基本に係るような条件の変化は生じていないということが前提としてあると思います。そういう意味で、目的を変更するということは、基本的には必要ないのではないかと思います。また、適正規模・適正配置の考え方については今、馬場委員が述べられたのでそれ以上触れることはいたしませんけれども、この目的の変更をする必要はないと思っております。

先般の臨時教育委員会の審議も含めて議論を重ね、昨夜も両校の関係者の皆さんの熱い思いや貴重なご意見をいただきましたし、議論もだいぶ煮詰まってきているのではないかと思います。特に三沢台小学校PTAの皆さんを中心に、基礎問題の検討に十分な時間があるのか、その辺が心配だというご意見も出されておりましたけれども、これまでの2つの統合の経験を十分生かして、今後の努力によってそういう問題も解決していけるのではないかと思っております。したがいまして、この辺で一定の方向を委員会として出してもよろしいのではないかと思っております。

コミュニティについて夢が丘小学校の場合も、高幡台団地の方々も同様な懸念をお持ちであったと思いますが、統合によって高幡台団地の自治会活動やコミュニティが大打撃を受けたり、コミュニティそのものが崩壊したという話も伺っておりませんし、むしろ今の夢が丘小学校を育てるという観点からご努力いただけていると思いますので、是非そういう点でもご理解をいただければと思っております。

基本的にこの統合計画を議案として提出していって良いのではないかと思います。

[田口委員長]

山畑委員。

[山畑委員]

昨日、百草台小学校・三沢台小学校の関係の方々の話を直接お聞きしました。その話からも、両校がいかに地域の学校として根付いているか、そして地域に親しまれているかというそういう気持ちがよく伝わってきました。子どもたちが在校している、もしくは卒業生である、あるいはご自身も卒業生という人もいらっしゃったと思うのですけれども、その人たちの学校に対する思い入れというのはやはり長く親しんできたということで強いものがうかがえました。

ですけれども、一般の日野市民の立場で客観的に今の両校の現状を見てみますと、やはり、特に百草台小学校ですけれども、非常に児童の数が減少しているということについて、教育的な面からも心配せざるを得ないです。日野市は学校選択制をとっていますので、必ずしも入学してくる児童が学区域在住の児童ばかりというわけではありませんけれども、一応それが基本になって児童は入学してくると思います。地域の現状から見て、今後児童数についての増加はあまり見込めないという報告があり、その状況の中で検討していくしかないと思っています。

先ほども話が出ましたけれども、日野市立学校適正規模・適正配置等の基本方針があり、種々検討して1学年3学級が適正規模ではないかという報告が出ていますし、その他の報告でも、このぐらいの規模が適正ではないかということを以前に聞いています。しかし、百草台小学校の場合については、現状では単学級が続いていて、1クラス20名にも満たない現状です。適正規模からはほど遠いものになっているなと感じています。

では、少人数学級ではいけないのかとなりますと、良い面もあります。まずきめ細かな教育ができる。とりわけスローラーナーと言われる子どもたち、要するに学習の理解が少し他の子より遅れるという児童については、十分指導の手が届きますし、分からないままに授業を受け続けるということは減っていきます。ただ、こういう問題を解決するためには、人数の多い学校でも日野市では少人数に分けて、きめ細かい指導をしているという点では大規模でも変わらないわけです。また、6年間一緒のクラスというのも家族的な雰囲気で、友達同士、気心が知れあって良い雰囲気もあるかもしれません。

私は前回の平山小・平山台小の時にも言ったのですけれども、やはり学校教育というのは集合教育の下で非常に豊かで多様な教育が期待されているわけです。人数が多くなると多様な人間関係ができ、そこで刺激を受けたり、競争して学習し、学校行事等でも非常に活力のあると言いますか、いろいろな工夫のできる授業なり学校行事なりができ、体育の授業やクラブ活動でもそういうことは可能になると思います。

それから、やはり学校教育というのは意図した教育計画に従って行う教育と、意図せざる教育と言いますか、子どもたちが学校へ来て1日の大半をそこで過ごしていく。そのときに子どもの社会ができてくるわけです。そこで子どもたちは子どもたちの成長にとって大事なものを多く学び、いろいろな友達と接し、啓発されていくと思います。今、子どもたちにとっていじめの問題があったり、不登校や引きこもりという問題が報じられています。そういうことは、今の子どもたちにとって社会的な、人間との関わりや社会の中でどういうふうに関わっていくかということで非常に子どもたちは未熟と言いますか、それを円滑にスムーズにやっていけないという状況があります。このようなことを考えてみましても、ある程度の規模の友達がいてお互いに交流し合いながら学んでいくことが多いと思います。そういうことも考えまして、この案についてこういう形で進めていくことに異論はありません。むしろ少人数の学校を解消するという意味では、良い方策であると考えています。

[田口委員長]

今、各委員より基本方針に対しましてご意見を伺いました。そしてやはり適正規模・適正配置のことに関しましては私も意見は一緒です。ただ、小さいことかもしれないし大きいことかもしれないので申し上げるのですけれども、気持ちの面を考えますと、どちらの学校も今大変すばらしい学校です。そしてそれがなくなってしまうという感覚に立てば、寂しい思いや辛い思いに結びつくと思います。過去2回の統合学校におきましても、全く新しい学校をつくるんだという発想に立っていただきまして、そして新校ができたときは、それぞれ胸に夢を抱いて出発したわけです。マイナスな面で考えればまたそれなりの思いも出てくるかもしれませんけれども、コミュニティの崩壊や子どもとの関係についてもう1つ言うならば、例えばもう昔の話になりましたけれども、仲田小学校ができた時に、一小は道路を隔てて同じ自治会が真っ二つに割られました。それから、滝合小学校ができた時に平山小学校から分離した子どもたちがいました。また、二中に行っていたのに四中ができたから半分ぐらい四中に行った等、それこそ今まで培ってきた友達との寂しい別れを強いられて、それこそ泣く泣く行った子どもの多かった時代を考えますと、今度は新しいお友達がまたできるんだと、そして今までの仲間もみんな一緒に行くんだという気持ちになっていただかないと進まないと思います。本当に両方ともすばらしい学校だと思っております。だけれども、全く新しい学校をつくるんだという発想で、そしてこの適正規模・適正配置の問題も受け止めていただきたいなと思っております。

それから、素案に関しましてですけれども、素案は変えられないのではないかというご意見もございました。素案を変えた一番大きな点は、1年間延長してこの討議に臨んでいるということで、素案は変えられないのではないかというご意見はあたらないと思います。ご批判はあろうかと思いますけれども、事務局の方々も説明会を一生懸命やってくださったと私は考えております。

私も皆さんのご意見と同様に、一つの結論を出すべき時にきたのではないかと思っております。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

最後ということで意見を申し上げたいと思いますが、小規模校の議論については、教育委員の皆様方それぞれご議論いただきましたので繰り返しませんが、日野市に小規模化が始まった時に、小規模校をどうするかということは十分議論されたと思っております。そして小規模校については、統合という形で近くに他の学校があるんだったら、そこと統合することによって適正規模にしていこうというのが日野市の方針だと理解しています。

その方針に基づいて、先行事例として夢が丘小学校と新しい平山小学校ができました。百草台小・三沢台小が第3の統合ということで長い間の課題となってきました。

先ほど夢が丘小の現状が報告されました。そしてまた平山小については現在検証中だということですが、聞いているところでは順調に推移してきていて、統合が何か大きな問題を起こしたということはなく、むしろ学校に活気が戻ってきたということを聞くことが多くなっております。

百草台小と三沢台小の問題で、地元でいろいろご意見を伺ってきましたが、前二者と違う、この地域に特別の理由があるかどうかということも考えてきました。児童が少なくなった地域に、2つの公立学校を置いておく積極的な理由が見出せなかったというのが正直なところであります。そうしたことから、前二者の例にならって、この場合も統合をすることが適当ではないかと考えております。もっと話し合ってほしいというご意見も出ておりますが、足掛け2年の話し合いでありました。議論、論点もほぼ出たのではないかと思っておりますし、今回の統合は工事も含みますので、そうしたスケジュールも考えますと、この時期が決定していただく時期ではないかと考えております。統合計画案については、特に委員にご異議はないというお話ですので、本日は協議でありますけれども、よろしければ、この後これを議案にして提案したいと思いますが、いかがでしょうか。

[田口委員長]

今、教育長からご意見が出ましたけれども、他にご意見はございませんか。

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