◎精神障害って何だろう? 精神障害という言葉は聞いたことがあっても、具体的に何かと言われると分からない方も多いと思います。 今回は精神障害について紹介しますので、理解を深めるきっかけにしてください。 ◆精神障害とは 精神障害にはさまざまな原因があり、まだ十分に解明されていないのが現状ですが、 近年、原因の一つとして脳の中の代謝障害があると言われています。 脳の働きは、数多くの神経細胞の共同作業を必要とし、情報や神経興奮が特定の化学物質(伝達物質)によって伝えられます。 ストレスや過労などにより、この物質の交換のバランスが崩れると、 心の病としてさまざまな症状が現れるという説があります。 右記のグラフの通り、精神障害者保健福祉手帳の所持者数は増加しています。 精神障害は、心の不調などにより誰にでも起こりうるものなのです。 精神障害者保健福祉手帳所持者数の推移(出典:日野市事務報告書) 手帳所持者数(人) [令和元年度]1,580人 [令和2年度]1,644人 [令和3年度]1,801人 右肩上がりに増えています ◆精神障害の事例 (1)うつ病 うつ病は、100人に7・8人がかかると言われているほど、発症頻度の高い病気で、「こころの風邪」とも言われています。 うつ状態は、気分の落ち込みや意欲の低下だけでなく、不眠・食欲の低下などの身体症状があります。 また、気分の落ち込みなどがある抑うつ状態と、気分が高まり精力的に行動するようになる躁そう状態を繰り返す躁うつ病もあります。 (2)統合失調症 統合失調症とは、被害妄想、幻聴、興奮、思考の脈略の乱れ、感情の平板化、意欲や自発性が低下し、 閉じこもりがちになるなどの症状がみられます。 思春期や青年期に発症することが多く、経過が長期にわたるため、福祉的な支援が必要となる人も少なくありません。 ◎私たちにできることは何だろう? ・まずはご本人のペースに合わせてしっかり話を聴きましょう ・相手を尊重した聞き方や話し方を心掛け、ゆっくり穏やかな口調で話しましょう ・伝える情報は紙に書いたり、イラストや写真を用いたりするなど、整理してゆっくり具体的に伝えましょう ・体調が悪い時や症状が出ている時は無理をさせず、休養をとってもらったり、病院の受診を促しましょう ※上記はあくまで一例です。ご本人の希望を聞きながら、一人ひとりにあった対応をするようにしましょう