◎ワーク・ライフ・バランスについて考えてみませんか? ID:1018665 [問い合わせ]平和と人権課(電話番号042・584・2733) 皆さまは、ワーク・ライフ・バランス(以下、WLB)という言葉を聞いたことがありますか? WLBとは、仕事と生活の調和のことであり、 日野市においても、第4次日野市男女平等行動計画で、「WLBの推進に向けた企業への働きかけ」が重点施策の一つとされています。 今回は、日野市男女平等推進委員会に関わるメンバー(明星大鵜沢ゼミ・実践女子大須賀ゼミ)が協働し、 WLBに関するインタビューを実施しました。 優れた事例を、皆さまに広く知っていただきたいと思っています。 委員長:明星大学鵜沢教員 ◆市内の先進事例 ▼見えないものを見える化して社会課題を解決する企業/コニカミノルタ(明星大3年:須惠、鵜沢) コニカミノルタ(株)は、国の「WLB憲章」ができた2007年12月の翌年2008年から取り組みを始めました。 法改正で求められることよりもプラスアルファを行う意識で、多様な制度を作り、高い水準で取り組みを行っています。 取り組みの1つに、有給休暇を貯めて利用できる「ストック休暇制度」があります。 これを2019年度から育休に用いることが可能になったことにより、 男性の育児休業取得率は年々上昇、2021年3月には38%となりました。 育児休業制度を2年間利用し、その後短時間勤務で働く社員のAさんは会社の魅力について 「多様な制度があるため、どんな局面でも安心して働けるところ」と語っておられ、 人事部のBさんは「一度退社しても状況に応じて復職できるジョブリターン制度など、 個人がさまざまな制度を自由に選択しながらサポートできるような仕組みが会社の強みだ」と仰っていました。 今後の課題は、女性管理職比率を伸ばすことと、コロナ禍で定着したテレワークの今後の活用についてということでした。 ▼誰もが成長できる職場環境を整備する/日野自動車(実践女子大3年:岡崎・角田) 日野自動車(株)は、 「WLBのさらなる充実による社内満足度向上のための働き続けられる環境設備」を目的として、取り組みを行っています。 その中から特徴的な二つの取り組みをご紹介します。 「女性社員のランチミーティング」は、女性社員の方々が共有しやすいお昼休憩の時間を使って、 日ごろの思いを少人数で気軽に話せる場になっています。 実際にミーティングで「工場ライン内の女性用トイレが少ない」という話題が挙がり、増設につながったそうです。 「コアなしフレックスタイム」は、コロナ禍における新しい働き方の一つで、 それぞれの都合に合わせて出社時間をずらしたり中抜けをすることがコアタイムなしに可能になる制度です。 そのため、家事と育児、仕事を両立することができるということが特徴です。 今後は、テレワークの向き不向きも考慮しながら働き方・WLBについて考えていきたいと仰っていました。 ▼時代の要請に従って進んだWLB/日野市役所(明星大3年:長谷川、鵜沢) 日野市役所のWLBの特色は、 男性の育児休業制度利用の割合が2020年度64.3%(病院医療職を除く)と高いことや女性職員比率が約半分と高いことが挙げられます。 男性の育休取得率が高いのは、時代の要請の中で行った「イクボス宣言」が背景にあります。 イクボスとは、職場で共に働く部下・スタッフのWLBを考え、 組織の業績、個人の結果も出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司のことです。 2016年の宣言以降、職場では徐々に男性も育休を取得した方がいいという空気が生まれました。 女性職員比率が高いのは、育休取得率が100%とWLBが図りやすく、安定している職場であるためと考えられています。 市役所の女性管理職は女性職員の割合に比べると少ない現状があり、 管理職の労働時間をどう削減するかが今後の課題となります。