◎養育家庭インタビュー この出会いに感謝。 自分も何か与える人になりたい ID:1015255 [お問い合わせ]子ども家庭支援センター(電話番号042・599・6670) ▼養育家庭とは 養子縁組を目的とせずに、いろいろな事情により家庭で暮らすことができない子どもを、一定期間養育する家庭のことです。 東京都では「ほっとファミリー」とも呼んでいます。 東京都に合わせて、市では、10・11月を養育家庭推進月間と位置付けています。 ▼本インタビューについて 市民の皆さまに養育家庭について知っていただくため、 今回、養育家庭の小倉さん宅(八王子市)にて、元里子の鯨井さんをお迎えしてインタビューを行いました。 ▼養育家庭に興味のある方へ 養育家庭についてのご相談や問い合わせは、管轄の八王子児童相談所(電話番号042・624・1141)へお願いします。 ●プロフィール● 里子 鯨井俊介さん…小倉家で中学・高校の6年間を過ごす。現在は芸能活動を行っており、 ダンス&ボーカルグループ「BREAK THROUGH(ブレイクスルー)」のリーダーを務める。 里親 小倉艶子さん…里親として、さまざまな事情の子どもを約17年間に20人ほど受け入れてきた。 鯨井さんが里子第一号。鯨井さんより年上の実子が5人いる。 ●養育家庭での生活で、うれしかったことは何ですか 鯨井さん 一人っ子だったので、いきなりお兄ちゃんが5人できたわけです。 寂しくなかったですね。 あとは、まず「朝ご飯を食べる」ことから始まるんですが、 小学校の時は最初、学校も行けていなかったので、「普通の家庭」ってこういうものなんだと、徐々に慣れていく感じで。 なんだか楽しくなってきて、これが生活なんだなと自分で気付いた時はうれしくて、客観的に成長した気持ちになれました。 小倉さん この子との生活では、まず朝起きるという習慣付けができたことです。 それから新聞配達を私と一緒に続けたことです。 何か一つ、2人の時間を持てたのも良かったのかな。 今思えば楽しかったですね。 ●頑張ったと思うことは何ですか 鯨井さん 学校にちゃんと通ったことですかね。 あとは、18歳でこの家から出ていかなければならないことは制度として理解していましたから、 結局一人暮らしをしなきゃいけないのでどうしようかと考えていた時に、 少しずつたまっていた新聞配達のお金を渡してくれたんです。 小倉さん 頑張って新聞配達をしていたことを形にしてやりたいと思って、ためていたんですが、 やっていた間は特にお金をくれとも言わなかったんですよ。 信頼してくれているのが分かってうれしかったですね。 思えば、高校生時代は自分で使うお金を稼ぐために、よくアルバイトをしていましたね。 今振り返ると、お前は良くやったね、すれもせず。 ●最後に、鯨井さんから小倉さんに一言お願いします 鯨井さん 特別なことは要求されていないですし、自由にやっていいよという感じでしたね。 自分の人格形成に付き合ってもらったなと思っていますし、小倉家で良かったなと思います。 自分にとっては母であって、6番目の息子だと思わせてもらったんです。 この出会いが無かったら、本当に一人だったと思うので。 一緒に居てくれてありがとう、という気持ちです。 与えてもらってきた分、自分も何か与える人になりたいなと思って、明るい仕事ができるようにしています。 小倉イズムだと思うんですけれど、好きなことで飯を食べていけたらそれでいいよって。 小倉さん 出会いって、計画しているわけではないですよね。 これで良かったんだな、と思ってます。 肩に力を入れずにしてきたことがね。 ※誌面の都合上、インタビューの一部を掲載していますが、市ホームページでは、本インタビューの全文を閲覧できます ◆告知 毎年実施していた養育家庭体験発表会に代わり、里親関連展示物の展示を実施します。 [日時]10月22日(木)午前10時30分~午後3時30分 [会場]市役所5階505会議室 [内容]里子さんたちの作品展示、個別相談会、ショートムービーの上映、養育家庭に関するパネル展示