◎第1回PlanTビジネスプランコンテストwith起業家万博2019グランプリが決定 ID:1009883 [お問い合わせ]産業振興課(電話番号042・514・8442) 12月8日、市では創業や新しい事業分野にチャレンジしている方々のビジネスプラン発表の場 およびビジネスパートナー・スポンサー出会いの場作りを目的にビジネスプランコンテストを開催、 最終審査に残った6人が発表を行いました。 広報今号では、このコンテストの模様などを紹介します。 ◆表紙の人 SNS型クラウド見積りネットワークとAIを活用した製造業の未来 名取磨一(なとりきよかず)さん (株)TERMINALQ代表取締役CEO ■先代社長の病気で突然の事業承継 今回、グランプリを獲得した名取さんは、日野市生まれ。平山台小、平山中、日野高と日野市で学生時代を過ごした。 高校卒業後、祖父が社長を務め金属・樹脂の精密加工を行う月井精密(株)(八王子市)に入社、 職人気質の祖父と二人きりの会社で、ものづくりの基礎とその奥深さを学んだ。 20歳の時、祖父の病気で突然事業を継ぐことに。 見積り・加工・納品・経理とあらゆる業務を一人でこなさなくてはいけない窮地に立たされた。 ■お金を産まない0円業務の見積りづくりを何とかしたい! 途方に暮れた名取さんは、 「困ったときのインターネット検索!」とアナログ回線の黒電話の環境だった工場にインターネット回線を引いた。 そこからファクスはメールに、手書きの見積書・納品書・請求書は販売管理システム、 タイムカード・給与計算はソフト導入と一気にデジタル化を進めた。 さらにお金を産まない、いわゆる「0円業務」の見積書作成の課題解決に取り組んだ。 PlanT(多摩平の森産業連携センター)に会議できる場所があると聞き、 そこにエンジニアや学生たちに集まってもらい構想4年・開発3年のすえ、 2015年「製造業のためのクラウド見積りシステム~TerminalQ(Quotation・見積り)」を開発した。 このシステムは、見積りのビッグデータを活用し、どの会社にどのような技術があるかをAI(人工知能)に自動学習させ、 顧客は作りたい物の図面をシステム内にあげるだけで世界中の工場の中から最適な発注先を示してくれるものだ。 現在、このシステムに国内外1,500社が加盟し、1日数千件の取引が行われている。 《写真》 ▲熱のこもった出場者の発表を聴く審査員 ■夢は海外の市場・他業種へ 将来は、海外にもさらに市場を広げ、また見積りで困っている他業種の方にも使ってもらえるものにしたいと考えている。 PlanTに集まり、みんなに助けてもらって苦境を乗り越えた。 これからは日野市に恩返しをしたいと語る。 今回、グランプリ受賞と同時にNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)主催の起業家万博2019全国大会の出場権を獲得した。 「3月の全国大会まで、さらにこのビジネスプランを強固で魅力あるものにしたい」と名取さん。 2015年システム完成時に立ち上げた会社を、今年1月にシステム名を前面に打ち出した社名に変更した。 日野市から大起業家が誕生することを期待したい。 ◆そのほかの方に共催および協力企業から各賞を授与 準グランプリ 菅谷masia氏 「50年保証」ハイスペック技術系男子を本物のエリートにするスクール運営 たましん賞 大槻知子氏 住民同士がつながり支え合える、地域の福祉力を底上げするコミュニティハウス事業 Herstory賞 渡辺光枝氏 赤ちゃんやアレルギーの人も安心!特別なあんこの花ケーキの販売 Herstory賞 杉本朋哉氏 新しい家族のかたち“シェアファミリー” Herstory賞 川添亮氏 カレンダーアプリを利用した未来の情報を売買するサービス