◎今日から取り組みましょう! 五感トラブル防止ガイド 五感は年齢とともに低下するものですが、感覚器によくない生活を続けていると、五感の衰えを加速させてしまうことがあります。 もしも以下のような症状が現れていたら、五感が弱まり始めているサインかもしれません。 日常の中で簡単に取り組めるケア&トレーニングで、五感の低下を防ぎましょう。 ◆トラブル…その1 カレーのにおいがわからない! カレーのにおいは嗅覚が正常に働いているかどうかの指標になります。 もしもカレーのにおいがわからない、はっきりと感じられないという場合は、嗅覚が衰え始めている可能性があります。 嗅覚のためのケア&トレーニング ●毎日必ずにおいを嗅ぐ時間をもうけよう 朝と夜に、何かのにおいを嗅ぐ習慣をつけましょう。 一つのにおいを長く嗅ぐよりも、複数のにおいを短時間嗅ぐ方が効果的です。 ●お気に入りの香りをみつけよう 好きな香りがあれば、香りを嗅ぐ時間が自然と増えます。食べ物や花など、自分の好きな香りを楽しみましょう。 《イラスト》 「ゆずの香りでリラックスできるわ」 ◆トラブル…その2 最近目がかすむんだよね… パソコンやスマホを長時間見続けていると、目のピントの調整を担う筋肉が緊張し続け、目が疲れてしまいます。 目はとにかく休ませることが大切です。 視覚のためのケア&トレーニング ●寝る前のホットタオルで目のコリを解消しよう 濡らしたタオルを軽くしぼり、レンジで20秒~1分ほど温めて目の上に乗せて休みましょう。 ※レンジによって温める時間が異なりますので、やけどには注意してください 《イラスト》 「気分が悪くなったらすぐにやめて安静にしてね!」 ●目の筋肉をほぐす体操 顔を動かさずに、上→左→下→右→上の順に円を描くようにゆっくりと目を動かします。一周したら逆回りも行いましょう。 ◆トラブル…その3 孫の話が聞き取りにくくて「ちゃんと聞いてる?」と怒られちゃった 加齢により聴力が低下すると、家族の話が聞き取りにくくなって、会話が減り、うつ病などを引き起こしてしまう人もいます。 「年を取れば誰でも耳が悪くなる」と諦めずに、聴力の維持に努めましょう。 聴覚のためのケア&トレーニング ●音読で耳と脳を同時に鍛えよう 新聞や小説などを声に出して読むことは、耳へのよい刺激となり、脳も活性化されます。 《イラスト》 「短歌や英文など、興味のあるものだともっと楽しめるよ」 ●耳をもんで血流を改善 自分が気持ちよく感じられる程度の力で耳をつまみ、上下左右に回しながらもみましょう。 耳全体の血行がよくなり、聴覚のケアにつながります。 ◆トラブル…その4 友達に料理を出したら「味が濃い」って言われた 濃い味付けのものを多く摂取すると、味覚が鈍り、ますます濃い味のものを食べるようになります。 また、栄養不足も味覚が鈍くなる理由の一つ。普段の食事を見直して、素材の味を楽しみましょう。 味覚のためのケア&トレーニング ●よくかんで味わうことから始めよう よくかんで食材の味を十分に楽しみましょう。まずは一口30回を目安に。 ●水の飲み比べにチャレンジしよう なめらかで口当たりのよい軟水と、ほのかな苦みと飲みごたえのある硬水を飲み比べて違いを感じてみましょう。 よく似た飲み物を識別することで、味覚が鍛えられます。 《イラスト》 「同じ水なのに味が違うなんて不思議!」 ◆トラブル…その5 エアコンをつけずにいたら熱中症になってしまった 加齢により暑さや寒さ、痛みなどの感覚が薄れてくると、熱中症をはじめ、ケガや病気に気付きにくくなり危険です。 皮フの感覚は意識しなければ気付かないことも多いため、積極的に刺激することが大切です。 触覚のためのケア&トレーニング ●マッサージでコリとこころのケアを お風呂で自分の手で全身のコリをほぐすだけでも構いません。体を触ってほぐすことを意識して行いましょう。 ●指先だけで小銭の金額を判断してみよう 金額の異なる小銭を机の上に並べ、目をつぶって指先の感覚だけで金額を当ててみましょう。 《イラスト》 「意外とわからないんだよね」 ◎これは避けたい!五感注意情報 □タバコ □不適切な飲酒 □偏った食生活 □ストレス 不健康な生活は、五感の低下を促進します。 まずは健康に配慮した生活習慣を意識して、五感がしっかり働ける土台づくりを心がけましょう。