3 こんなとき、みなさんのちょっとした手助けが必要です (1)パニックや発作、病変のとき  発作でパニックを起こしたり、病変で急に倒れてしまって、自分の病気や障害を説明できないことがあります。  まず簡単な言葉でやさしく声をかけてください。ヘルプカードを持っていたら、そこにパニックや発作の時どうしてほしいかが書いてあります。 (2)道に迷ったとき  例えば、知的障害のある人がずっと同じ場所にいる。  それは、もしかしたら、道がわからなくなったのかもしれません。  まず簡単な短い言葉でやさしく声をかけてください。  ヘルプカードを持っていたら、緊急連絡先に連絡してほしいか聞いてください。  できるだけ安全な場所で過ごせるようにしてください。 (3)何気ない行動が間違えられたとき  例えば、知的障害のある人がお店の棚を「整頓」しようとして万引きと間違えられたこともあります。  「子どもがかわいいと思って頭をなでようとした」「好きなものをずっと眺めていたら、不審者に間違えられた」  「パニックになっているのを暴れていると思われた」というように、何気ない行動が勘違いされてしまうことがあります。  勘違いされてますます緊張して混乱してしまうかもしれません。  障害の特性を理解して、そっとしておいてあげるか、何気ない行動なのか、どうしたかったのかを落ち着いて説明できるようにしてください。  ヘルプカードを持っていたら、事情の説明できる緊急連絡先に連絡してほしいか聞いてください。 (4)さまざまな障害の特性があることをご理解ください  内部障害や精神障害のために外見では健康に見えても、電車で立っているのがつらかったり、階段を昇るのがつらい人がいます。  知的障害のために、音やにおいに敏感になったり、混雑で緊張している様子を見たら、そっと見守ってください。  音声で情報が得られない聴覚障害者には筆談に応じてください。 (5)災害が発生したら  危険の察知が苦手だったり、パニックで動けなくなる人もいます。落ち着けるように、具体的にゆっくり話して状況を教えてください。  エレベーターが使えないと移動が困難になる人、混雑の中で移動すると危険な人がいます。  安全に非難するための支援をお願いします。その際、どのように誘導して欲しいかを確認してください。  通常の手段では的確な情報を得ることが困難な人がいます。例えば、聴覚障害者には、文字などにより必要な情報を知らせてください。  視覚障害者には、読み上げるなど必要な情報を教えてください。 (6)避難場所などで一緒になったときは  通常と異なる環境で不安定になったり、大きな声や音、まぶしい光が苦手な人もいます。  自分を落ち着かせるための行動であることもありますので、見守ってください。落ち着かないときは、静かなスペースを確保してください。  移動の際に支援や配慮が必要な人がいます。車いすが通れる幅(最低90センチ)を確保したり、視覚障害者にも配慮して通路に物を置かないでください。  トイレ等への移動に手助けをお願いします。  困っていることをうまく伝えられない人がいます。「何かお手伝いすることがありますか?」と声をかけてください。  必要な薬が手に入らない人、例えば腎臓病でバナナに多いカリウムの制限など、食事の管理がひつような人がいます。  医療的に配慮が必要な人、一般的な非常食が食べられない人への理解と配慮をお願いします。  必要な情報や物資が受け取れない人がいます。  例えば、聴覚障害者には文字などにより必要な情報を知らせたり、視覚障害者には読み上げるなど必要な情報を教えてください。  また、家族がいても本人のそばを離れて並んだりできない人への配慮をお願いします。