◎新たなまちづくりを目指して ・藝術文化の薫るまち ・子育てと健康の要は食育にあり 平成19年度を迎えるにあたり、市政への所信と新年度事業の骨子を申し述べ、市民の皆さんに、一層のご理解ご協力をお願い申し上げます。 日野市長 馬場弘融(ひろみち) ○平成19年度所信表明 基本姿勢  私が幅広い市民の皆さんのご信任を得て、日野市長の職を担わせていただき、11年目を迎えます。  平成9年に就任して以来、日本国憲法の理念のもと世界の恒久平和を目指しつつ、3つの基本、「市民参画」「環境にやさしい」「経営感覚」を貫き、「次の世代に美しいふるさとを渡そう」を継続するスローガンとして、市政運営に邁進(まいしん)しているところであります。  現在、地方分権を目指す国の三位一体改革が進められるなど、激動の時代が続いています。日野市においては、この10年の成果をひとつの区切りとして、平成19年度は「新たなまちづくり」の始まりにしたいと考えています。  長年の懸案であった国道20号日野バイパスが3月24日に開通しました。また、京王線高幡不動駅の橋上化にあわせ4月2日には七生支所も移転するなど、まちづくり分野で目ざましい進捗(しんちょく)が見られます。これらを踏まえ、「日野宿再生」事業の推進、駅のバリアフリー化、そして、国道20号日野バイパス延伸部分の事業化に向けた取り組みを進めてまいります。  子育ての分野では、民間活力の導入に加え市職員の力による、市民のニーズに応える保育園等改革を進めます。また、小学校全校で、「放課後子どもプラン」を実施し、健全な児童育成を進めます。  健康・福祉の分野では、「日野人(ひのびと)げんき!プラン」を基本として市民が長寿でいられるよう健康施策を充実させるとともに、障害者を支えるため、市内の施設・作業所などに対して財政支援を行うなど施策を充実し てまいります。  これら、市民サービス向上を目指した取り組みを進めていくためすべての分野で、第3次行財政改革を実施してまいります。  なお今年の市政のメインテーマを「藝術文化の薫るまち」としました。薪能(たきぎのう)、小島善太郎記念館の開設準備そして日野宿での講座など、昨年に引き続き、地域の伝統・歴史を生かし幅広い視野で芸術文化の薫り馥郁(ふくいく)たるまちづくりを目指します。併せて、サブテーマである「子育てと健康の要は食育にあり」に沿い、今年度策定する日野市の食育基本計画、基本条例を軸に、日野市独自の取り組みを全庁横断的に進めてまいります。 ○当面する行政課題への取り組み 1 子育て支援サービスの充実 (保育園等改革プランの推進).子育てしやすいまち日本一を目指して [1]ハード面の整備 (1)3年間で20億円の資金を投入して保育園・児童館・学童クラブの施設改修(耐震補強等の実施)と備品の充実 (2)待機児童ゼロを目指した施策として、甲州街道駅近くに新たに認可保育所を開設。さらに、公立保育園の定数を拡大 (3)ファミリー・サポート・センターとして南部地域の拠点を開設百草園駅前にミニ子育て応援施設を設置。高幡不動駅前・平山城址公園駅前でも平成20年度開設に向けた準備 [2]ソフト面の整備 (1)公立保育園全園で延長保育を開始し、市内のすべての認可・認証保育所で延長保育を実施 (2)保育園・学童クラブで支えが必要な子への支援として巡回相談等を行う「そだちあい」事業を導入。家庭、子ども、保育士の三者連携により、子どもの発達を促すほか、家庭の支援も実施 (3)さらにおいしい保育園給食を提供 (4)義務教育終了までの子どもの医療費負担の軽減について準備 2 小学校全校での放課後子どもプランの実施  子どもが地域社会の中で、心豊かで健やかに育まれる環境づくりを推進するため、全小学校で「放課後子どもプラン事業」を実施します。放課後や学校休業期間の平日に、校庭・体育館や特別教室等を利用し、地域の方々の協力により、子どもと共に遊びや交流活動等ができる安全・安心な子どもの居場所づくりに取り組みます。 3 「日野人(ひのびと)げんき!プラン」と健康づくり [1]1万人に1人の保健師による事業 (1)新生児・妊産婦訪問指導事業を充実 (2)赤ちゃん全戸訪問、乳幼児健診後の保健師訪問など、積極的に家庭訪問や相談を実施 (3)市民による「健康づくり推進員」と連携した地域の特色を生かした健康まちづくりを推進 [2]健康づくりの柱として日野人四大運動事業の推進 [3]専門医による女性なんでも健康相談事業の充実 [4]各種健(検)診の充実  生活習慣病、高齢者誕生月、女性のマンモグラフィ、男性の前立腺がんなど各種健(検)診等を充実させ、受診率の向上を目指します。また、心の健康づくり事業も充実させます。 [5]「歩く」をテーマにした健康づくり  七生丘陵散策コースの整備及び「浅川・多摩川YOU(ユー)歩道計画」による河川敷の整備を進めます。 4 学校環境の整備と教育の充実 [1]日本一を目指した学校ICT活用教育の充実  小・中学校全校で、コンピューターを活用したICT教育(学校における情報通信技術を活用した教育)のための環境整備が完了し、それをもとに「わかる授業」「魅力ある授業」を実施します。 [2]更なる学校環境の充実と校舎建て替えを推進 (1)小・中学校施設整備計画に基づく、全校舎の耐震補強工事がほぼ完了し、屋内運動場の耐震化工事も引き続き推進 (2)平成20年4月の百草台小と三沢台小統合に向けて必要な事項を検討 (2.3面につづく)