◎信頼される地域の中核病院を目指して 新体制の市立病院にご支援をお願いします  新しい市立病院が誕生し、この6月で5年となりました。病院運営をめぐっては医師・看護師不足等依然厳しい環境の中にありますが、7月1日に就任した新院長のもと、市民に信頼され、選ばれる病院を目指して、一層の改革・改善に取り組み、病院の充実を図ります。 1高度で専門的な医療と救急の受け入れ・入院体制の確立  市立病院は、病床300床を持つ地域医療の中核病院として、紹介患者を優先し、高度で専門的な医療を提供するための病院です。この原点を忘れることなく皆さんの健康の保持・増進に努めていきます。 2安らぎのある環境「魅力ある癒しのサロン」づくりを推進  院内コンサート、絵画等の展示、ボランティアの皆さんの協力、入院患者の選択食、行事食や出産時のお祝膳などを実施し、親しみやすく安らぎのある病院としての環境づくりに取り組んでいます。 3役割と今後の課題 1 入院患者の十分な受け入れ態勢の確立(特に内科、外科、整形外科など) 2 小児・産科の存続・充実 3 二次救急、災害時の医療体制の確立 4 地域医療連携の推進 5 専門外来の拡充 6 市の保健医療施策との連携推進  市立病院の取り組み等については、今後、随時広報やホームページなどでお知らせします。 ▼問合せ先=市立病院総務課(電話042-581-2677) 新院長あいさつ 市立病院院長 熊井浩一郎  7月1日付けで、市立病院の院長に着任しました熊井浩一郎です。  これまで外科医として、慶應義塾大学医学部、同病院に37年余り在職し、前月まで内視鏡センター長を勤め、患者さんの手術、内視鏡検査・治療にも携わっておりました。  さて、病院運営は、めまぐるしく変わる医療制度改革の中で、病院再編、診療報酬の引き下げ等、年々厳しい状況に置かれ、また医師、看護師不足により、更にその厳しさが続くものと予測されます。まず医師の確保、看護師の補充が第一に私が行う仕事であると考えています。  市立病院は、病床300床を持つ高度で専門的な医療を提供する地域の中核病院として位置付けられています。この市立病院の機能、施設、設備等を有効に活用し、市民の期待に応えるのが病院運営の基本となると考えています。  そのために、市立病院の役割・機能の明確化、常勤の専門医及び看護師等の確保による診療、看護体制の整備、地域の医療連携を進め、加えて今までの批判や意見のあった事項に的確に応え、しっかりと説明責任をはたしていきます。  私は、新院長として病院職員の先頭に立って、これまでの経験を生かし、市立病院が「市民に信頼され、選ばれる病院」となるよう、専心努力してまいりますので、皆さんの一層のご理解、ご支援をお願いいたします。 ○診療科目  内科、循環器科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、精神神経科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科 ※専門外来も設置しています。歯科口腔外科の受診等その他詳細はホームページまたは問い合わせを ○特色ある外来 ・ペインクリニック  痛みの原因を神経ブロックで遮断する治療を行っています。神経ブロック治療は、血行を改善する作用もあり、痛みの原因となっている病気を投薬等により複合的に治療することにより、痛みがより効果的に改善することを目的としています。 ・母乳外来  出産後の母乳トラブルや授乳に不安を抱えている母親を対象に助産師がケアと指導を行います。 ・ファミリークラス  当院産科を受診されている方、その家族を対象に、仲間作りと安全で安楽なお産ができるよう、産婦人科医、助産師等が講話や相談を行います。 ・女性なんでも健康相談(健康課事業)  毎月第2・第4水曜日、医師による女性の健康に関しての相談を行っています(予約制)。予約方法は毎月1日号の広報に掲載。 ◎新院長 熊井先生をよろしく 日野市長 馬場弘融(ひろみち)  市立病院が建て替えられて、もう5年。建設当時の激論を思い出します。  人口が多いし、浅川・多摩川により分断されている。それなのに市内に大きな病院はない。新築は大変過ぎる、との議論もあったけれど、止めるわけにはいかない。議会や圧倒的な市民の後押しを受け、コストを削減して建設しました。  ところが、すぐに医療制度の大変革が押し寄せてきた。経営面に加え、医師の引き上げなど小児医療は特に厳しい。そんな中だが、病院関係職員は懸命に努力してくれました。  でも経営状態は芳しくない。一般会計からの繰り出しも限界に近い。思いきって人心一新を決断。親元ともいえる慶応義塾大学医学部に何度も相談し、新たなトップ人事による刷新を図ったわけです。  隘路はあったけれど、このほど新しい院長が決まりました。  慶応義塾大学教授・内視鏡センター長の要職にある熊井浩一郎先生に来ていただくことに。明るいスポーツマンであり、医療関係を含めみんなが頼りにできる院長先生だと思います。  高度医療への対応、救急業務の充実、入院体制の確立、そして何より経営状態の改善など。  新院長のもと、市民の皆さんに信頼され選ばれる地域中核病院として、全職員一丸となって努力します。  熊井新院長を迎え再スタートした市立病院を、どうぞ暖かく見守り励ましてください。