■七生丘陵散策路東コース(約5.0キロ) 多摩動物公園駅を出発し、程久保・三沢・百草地区を探検するコースです。駅前から左に折れ、程久保地区広場へ。道標を右に見て閑静な住宅通りを抜けるともうそこは七生丘陵の里山。森林浴に適した道です。 ■百草周遊・倉沢緑地コース(約4.6キロ) 約4.6キロの「日野の歴史と自然(里山らしい里山)を楽しむ」最適のコース。百草園駅から幾通りにも分けて散策できます。名勝「百草園」、源氏ゆかりの「百草八幡神社」・「幻の真慈悲寺」、「倉沢の四季の里山」等をお楽しみください。 ●1ほどくぼ地区広場 子どもたちが草すべりできるなだらかな斜面の原っぱです。となりの保育園の園児が世話しているチャボの散歩を眺めることもできます。広場の右端にある芭蕉の木にはミニバナナが育っています。 ●2明星大学 昭和39年(1964)に創立。この春、キャンパスがリニューアル。モノレールに駅もでき、散策コース側の正門を利用する学生さんも少なくなったとか。正門そばには懐かしい雰囲気の定食屋さんもあり、腹ごしらえに便利。 ●3百草団地ショッピングセンター 商店街では20種類のおにぎりやお惣菜を買うことができます。記者お薦めはハムカツとコロッケ。昼食に最適です。また、このショッピングセンターにはトイレもあります。 ●4百草台自然公園 水飲み場が3カ所あり、ひと休みするのに快適な空間です。熊笹の丘に山百合が点在し、クロアゲハ蝶が蜜を吸い、のどを潤していました。眺望は浅川を挟んで府中・調布、遠くは筑波山(茨城県)まで眺めることができます。 ●5朝日山緑地 百草八幡神社の裏に一段と高い南北に連なる山があり、この山はどの山よりも早く朝日が輝いたことから、「朝日さん」「朝日様」といわれたそうです。山の峰には小さな祠が祀られています。 ●6桝井緑地 百草八幡神社社殿修復の度に大工達が木取りを行いました。あるとき、切り倒した巨木の根元から清冽な水が湧き出たことにより「桝井」と云われています。 ●7百草八幡神社 百草園隣接の由緒ある八幡社。前九年の役(平安時代後期)で安倍一族を平定した源頼義・義家親子が戦勝祈願・戦勝報告し再建。境内に国の重要文化財の銅像阿弥陀如来坐像を安置(平成19年9月16日(日)公開します)。この座像が「幻の真慈悲寺」存在の重要な証拠となっています。 ●8京王百草園 江戸時代から風光明媚な場所として知られ、明治には牧水・蘆花・桂月・透谷ら文人が訪問。明治20年、豪商青木角蔵が荒廃した松連寺を庭園として公開。庭園は梅の名所で藤・あじさい・紅葉と四季折々の花木が競う庭園です。 ●9百草園駅 川崎街道に面した百草園への京王電鉄の最寄り駅。高幡不動駅と聖蹟桜ヶ丘駅との間に位置し、駅の東に神明神社、南に大宮神社と真照寺があります。 百草園への街道からの入口に松連寺世話役の屋敷とかつての松連寺の山門があります。 ※平成19年9月16日(日)に行う「幻の真慈悲寺」特別イベントの現地ガイドでこの家を見る事が出来ます(当日午後0時30分八幡下公園(百草園前)集合) 「百草周遊・倉沢緑地コース」の入口 百草園駅から川崎街道を府中方面に歩いて4分。ジェラートアイスの店の約90メートル手前から右に細い坂道を登ります。標識がないのと藪の山道で少々わかりづらいので、要注意。 ●10石坂ファームハウス 倉沢のリンゴ園農家の一軒です。倉沢バス停の前に位置。四季折々の野菜を庭にて直売。倉沢の里山散策者が足を止める場所。近くの万蔵院台地には、天正年間から代々由木家が勤めた修験場の万蔵院跡があります。 リンゴ園 都内では珍しいもぎ取りのできるリンゴ園が倉沢地区に集まっています。10〜11月に「陽光」や「ふじ」をもぎ取ることが出来ます。 小島善太郎旧宅 大正・昭和の時代に日本洋画界の重鎮として活躍した小島善太郎は、晩年百草で暮らしていました。 ※現在は個人所有のため公開をしていませんが、市では小島善太郎の作品を展示する記念館の開館を予定しています ●11ふれあい橋 浅川に架かる橋で、ドラマなどの撮影にたびたび使用される日野市のシンボル的な遊歩道です。浅川や多摩川沿いに遊歩道が整備されていて、歩くだけでなく、サイクリングにも適しています。 □歩いている人にインタビュー 八王子から来た渡辺さんご夫婦(写真)に話を聞きました。「時々、このコースを歩きます。近所の人も歩いていますよ。日野は散策路が整備されていて良いですね」と話していました。 ●市民記者の編集後記 ・芹川孝一さん 「新選組ガイド」をしているので、「日野散策コース」は大体知っているつもりでしたが、今回の「市民記者」として新しい観点からのコースガイド作りのため、実踏しましたが、コースの出入口、分岐点(辻)を含め、細かい部分で初体験するものにたくさん出会い、改めて「日野の散策コース」の素晴らしさに感動を覚えました。自然・歴史・眺望がミックスし、「どこからでも参加できるコース」、「どこででも中断(離脱)できるコース」は他所ではなかなか見られないものであります。 ・中村美智子さん 七生丘陵・南平丘陵散策コースは、日常の生活空間のすぐ隣に武蔵野台地の面影が手付かずに残っています。学校の裏山に分け入るような軽い感覚で緑陰に体を浸すと土や風の匂い、木々の間から見上げる青い空、自然の息吹を体感できます。疲れたらすぐにコースから外れることが出来ます。ウオーキングをして森林浴ができ、少しの間日常生活の憂さを忘れることができる。そんな散歩道です。 ・井上博司さん 七生丘陵の魅力、その一つは歩くにつれて変わる眺望でしょう。今回の取材でも、この季節(7月)にしては珍しい筑波山が望めました。もちろん川と台地に広がる日野の街は手に取るようです。七生丘陵を歩く道は、どこからでも出発できる道。子どもからお年寄りまで気軽に気楽に楽しめます。そう、小学生の遠足にもピッタリ。丘を冒険気分で進んでみよう。きっと、自分の学校も、家のあたりも見つけられるはず。 ●コース途中にあるバス停 [バス停] 百草センター [運行ルート] 高幡不動駅〜高幡台団地〜百草センター〜百草団地・帝京大学構内・聖蹟桜ヶ丘駅 [日中の運行間隔] 高幡不動駅〜百草センターは日中約10分間隔 [バス停] 三沢台小学校、南百草、倉沢 [運行ルート] 高幡不動駅〜三沢台小学校〜百草園住宅〜南百草〜倉沢〜聖蹟桜ヶ丘駅 [日中の運行間隔]1日約20往復