講演と現地ガイド 〜百草山に幻の真慈悲寺を追う 9月19日 年に1度の秘仏公開 鎌倉幕府の「御願寺」として、関東有数の格式を誇りながら、詳細は謎に包まれた真慈悲寺(しんじひじ)。 郷土資料館は市民ボランティアとともに調査を行い、その謎の解明に取り組んでいます。 9月19日(日)は、この「真慈悲寺」の名を背銘に刻む「阿弥陀如来坐像」(国指定重要文化財)が1年に1度だけ公開されます。 これにあわせて特別イベント「百草山に幻の真慈悲寺を追う」を開催します。 (郷土資料館電話:592−0981) 【阿弥陀如来坐像公開】 日時:9月19日(日)午前10時〜午後3時、会場:百草八幡神社※直接会場へ 【講演】 「百草地域の遺産を守り活かす〜エコミュージアムの視点」 日時:9月19日(日)午前10時から、会場:京王百草園、講師:馬場憲一氏(法政大学教授)、費用:入園料実費 【報告】 「平成21年度〜22年度発掘調査の成果」 日時:9月19日(日)午前11時から、会場:京王百草園、講師:郷土資料館学芸員、費用:入園料実費 【現地ガイド】 日時:9月19日(日)、集合時間・場所:午後1時に京王百草園、講師:真慈悲寺調査の会会員、費用:入園料実費 講演、報告、現地ガイドはいずれも申し込みを※当日は京王百草園入口前の公園で受け付け、申込方法:9月1日(水)午前9時 から電話またはFAX、問合せ先:郷土資料館(電話:592−0981、FAX:594−1915) ▲阿弥陀如来坐像(百草八幡神社所蔵) 写真提供・大正大学副島研究室 新しく指定された文化財を紹介 日野市有形民俗文化財 木造菩薩立像(伝虚空蔵菩薩像) 市教育委員会では、8月に新たな市指定文化財の指定を行いました。今号では市指定有形民俗文化財に指定された日野宮神社の 「木造菩薩立像(伝虚空蔵菩薩像)」をご紹介します。(文化スポーツ課) 今回指定された木造菩薩立像(もくぞうぼさつりゅうぞう)(伝虚空蔵菩薩像(でんこくうぞうぼさつぞう))は、日野宮神社に まつられ、姿は観音菩薩像ですが、同社の本地仏である虚空蔵菩薩として信仰されてきました。 日野宮神社を鎮守とする四谷地区には、ウナギを食べないという禁忌習俗(特定の物事を習慣的に避けること)を守っている方々が いらっしゃいます。 これは虚空蔵菩薩の使いがウナギであり、本像の天衣(肩から垂らす長い布)がウナギに似ているのでおそれ多いためとされて います。 また、かつて多摩川の増水で堤防が決壊しそうになった時、虚空蔵菩薩の使いであるたくさんのウナギが入り込んで堤防の穴を ふさぎ、洪水から村を守ったので、これに感謝するためとも伝えられています。 本像は、このようなウナギを食べないという禁忌習俗と深くかかわっており、日野市域の河川流域に暮らしてきた人々の生活感を 理解するうえで重要であることから、日野市有形民俗文化財に指定されました。 なお、本像は祭礼日を除き、通常は非公開です。詳しくは文化スポーツ課へお問い合わせください。 ▲木造菩薩立像(伝虚空蔵菩薩像) 福祉オンブズパーソン 日野市長 馬場弘融(ひろみち) 制度が出来て十年。福祉が大きく変わるなか、日野市は近隣より早い時期のスタートでした。 最近の福祉は市からの一方通行ではありません。形の上では市民が選択して利用するという仕組みになっています。 とはいえ福祉の範囲は広く複雑で、行政にもミスがあり得ます。そんな時どうする。担当者に異議申し立ての声を上げればよいでは ないか、というけれど、受け手の市民は弱い立場。お世話になる行政になかなかモノは言いにくい、というわけです。 そこで行政からは独立した機関として「福祉オンブズパーソン」がつくられました。弁護士と法科大学院教授のお二人が担当です。 当初から専門知識を生かし活躍されています。 市や関係機関が進める福祉施策に対し個別具体的な苦情申し立てがあれば、調査した上で意見や勧告を与えます。市などは勧告を 真摯(しんし)に受け止め迅速な対応をしなければなりません。 加えて、市民からの申し入れが無くても、市の施策に不都合があれば独自の意見具申や勧告をする場合もあります。強い権限を 持っているのです。 十年間を振り返ると、利用された市民の感謝はもとよりですが、市としても先生方の指導により施策の改善が進みました。 認識不足のせいか、まだ利用が少ないようです。趣旨を理解いただいて更にご活用ください。もちろん、個人のプライバシーは しっかり守られます。