平成23年度予算を公表 平成23年度は、厳しい財政環境の中で身の丈にあった財政運営を基本とし、将来を見据えた中・長期的な視点により、 「次世代に負担を残さない財政運営」を実現していくための予算編成としました。 問合せ先:財政課 総額997億9,536万円 (前年度比6.8%増) 一般会計 534億8,000万円 (前年度比7.0%増) 特別会計 463億1,536万円 (前年度比6.5%増) 歳出額を市民1人当たりに換算すると… 1人当たり30万833円 民生費 高齢者や障害者に対する社会福祉、児童福祉や生活保護のための費用 14万725円 教育費 小・中学校教育、社会教育、市民会館、公民館活動などの費用 4万981円 総務費 庁舎管理、徴税、統計、選挙事務や戸籍、住民登録などに必要な費用 2万9,716円 衛生費 ごみ処理、保健衛生、予防接種、環境衛生などの費用 2万5,903円 土木費 道路の新設・維持管理や公園整備、市営住宅の維持管理などの費用 2万6,250円 公債費 市債(市の借り入れたお金)の返済のための費用 1万8,698円 消防費 消防活動、災害対策などの費用 1万1,964円 その他 市議会運営、労働、農業、商工振興などのための費用 6,596円 ※歳出額は一般会計のもの ※市民1人当たりの金額は平成23年4月1日現在の人口177,773人(外国人を含む)で算出 平成23年度予算のポイント ●削減・抑制が困難な経費の増加 景気低迷を受け、生活保護費などの法的扶助費が大幅に増加しています。 ●市民税の伸び悩み 法人市民税は一部回復しているものの、個人市民税は低迷が予測されます。 ●平成22年度に続き「普通交付税・交付団体」 前年度に引き続き交付団体となる見込みのため、当初予算に普通交付税を計上しています。 ●新規事業を重点的に実施 子育て支援策を実施し、安心して働ける状況を確保します。 生活基盤整備を積極的に実施し、地域経済の活性化を図ります。 公共施設のあり方を検討し、更新計画を策定します。 前年度からの継続事業を確実に実施します。 ●市債残高の抑制 「返す以上に借りない」を基本に、将来に負担を残さないようにします。 1 参画と協働のまち…………4億2,073万円 ●第68回国民体育大会(スポーツ祭東京2013)開催に向けた準備…日野市ではホッケー、ボクシング、空手道を開催 ●「藝術文化の薫るまち」事業 ●ふだん着でCO2をへらそう宣言事業 2 子どもが輝くまち…………13億8,601万円 ●保育園待機児ゼロを目指し、民間保育園2園を開設、1園で定員拡大(開設:日野駅前かわせみ保育園・第二暁愛児園、 定員拡大:栄光平山台保育園) ●一中・二中・三中プロジェクト(放課後補習授業、部活動の活性化など) ●小・中学校普通教室に冷房機を設置(平成23年度は最上階を予定) 3 健やかでともに支えあうまち…………20億2,693万円 ●(仮称)発達支援センター事業先行実施(相談事業やスキルトレーニングなど) ●(仮称)市民の森ふれあいホール建設・開設 ●栄町二丁目複合福祉施設で小規模多機能型居宅介護事業、精神障害者就労等支援事業を開始 ●自殺対策推進条例に基づく基本計画の策定 ●ヒブ・小児用肺炎球菌・子宮頸がん予防ワクチン公費接種費用助成の実施 4 安全で安心して暮らせるまち…………24億1,973万円 ●公共施設の計画的な更新(道路施設の計画的な更新、下水道長寿命化計画策定) ●買い物弱者への支援(モデル地域宅配サービス事業など) ●「ものづくりのまち」工業振興基本構想の策定 ●市立病院改革プランの推進 「国難」をこえて 日野市長 馬場 弘融 東日本大震災は「国難」の様相です。マグニチュード9という強烈なエネルギー。広い震災範囲と津波被害の甚大さ。何より十数万人 に及ぶ被災者数など、日本史に残る大災害になりそうです。 およそ千百年前の平安時代、巨大な地震や大津波が続きました。特に「貞観地震の大津波」では多数の犠牲者が記録されています。 今回の大震災はこの9世紀の状況に類似しているらしい。想定外の規模であり、千年に一度の事態だと言うのです。さらに今回の地震 では原子炉損壊による放射能汚染が加わり、文明災害の様相まで呈しています。 ちょうど、ジャレド・ダイアモンド博士の名著『銃・病原菌・鉄』および『文明崩壊』を読んでいるところでした。 人類は環境に恵まれ幾多の文明を創り上げてきた。でも過去の文明は、自然の森を破壊し、結局滅びて行った。繁栄の後は砂漠か廃墟 となっている。私たちの近代文明も危うい。スケールは桁違いだし発展のスピードも速すぎる。このままではまた滅びてしまう。 近代文明を根本的に見直す時が来ている。が、希望は捨てない、と。 「災い転じて福となす」と言います。未曽有の大震災を日本の復興と共に、現代文明を創り直すきっかけにしたい。ポイントはエコ ライフとセットバック。少し不便でも自然のリズムに合った日常生活を取り戻しましょう。今日から一人ひとりが行動を始めたいと 思うのです。 「国難」への独り言です。