覚悟を、そして希望を 〜いつか思いは叶う〜 平成24年度予算を公表 平成24年度は、前年度に引き続き厳しい財政状況の中、歳入に見合った施策の選択と、真に必要な行政サービスの重点化などにより、 負担(建設市債)の抑制と蓄え(基金)を維持し、将来世代に負担を先送りしない予算編成としました。 問合せ先:財政課 総額998億2,380万円 (前年度比0.03%増) 一般会計 517億8,000万円 (前年度比▲3.2%減) 特別会計 480億4,380万円 (前年度比3.7%増) 歳出額を市民1人当たりに換算すると… ※( )内は前年度比 1人当たり29万313円(▲1万520円減) 民生費 高齢者や障害者に対する社会福祉、児童福祉や生活保護のための費用 14万7,299円 (6,574円増) 教育費 小・中学校教育、社会教育、市民会館、公民館活動、スポーツ活動などの費用 3万1,524円 (▲9,457円減) 衛生費 ごみ処理、保健衛生、予防接種、環境衛生などの費用 2万6,317円 (414円増) 総務費 庁舎管理、徴税、統計、選挙事務や戸籍、住民登録などに必要な費用 2万5,996円 (▲3,720円減) 土木費 道路の新設・維持管理や公園整備、市営住宅の維持管理などの費用 2万2,651円 (▲3,599円減) 公債費 市債(市の借り入れたお金)の返済のための費用 1万8,843円 (145円増) 消防費 消防活動、災害対策などの費用 1万1,594円 (▲370円減) その他 市議会運営、労働、農業、商工振興などのための費用 6,089円 (▲507円減) 貯金(基金残高) ※当初予算後の額 3万7,326円 (1,448円増) 借金(市債残高) ※当初予算後の額 18万1,687円 (▲4,956円減) ※歳出額、基金残高および市債残高は一般会計のもの 市民1人当たりの金額は平成24年4月1日現在の人口178,359人(外国人を含む)で算出 平成24年度予算のポイント ●削減・抑制が困難な経費の増大 民間保育所運営経費や生活保護費・医療費などの社会保障費が、景気低迷の影響や高齢化の進行などを受けて増加しています。 ●市税の減収 税制改正により個人市民税は増加しましたが、円高の影響による法人市民税の減少や、評価替えによる固定資産税の見直しなどにより、 全体では予算減となりました。 ●事業の重点化 厳しい財政状況の中、人件費の削減や既存事業の統合、および休・廃止を進め、同時に保育園の待機児解消策や公共施設の耐震化など、 真に必要なサービスを重点的に予算化しました。 ●基金取り崩しおよび市債借入れの抑制 災害などに備えるため基金(貯金)の取り崩しを極力抑制し、将来に負担を残さないよう市債(借金)の抑制を図りました。 主な行政課題 1 参画と協働のまち…………20億1,385万円 ●これから先50年のまちのグランドデザインを描く ●公共施設の計画的な更新 ●市立病院の経営健全化など 2 子どもが輝くまち…………36億8,505万円 ●きめ細かな支援体制の拡充((仮称)発達支援センター建設工事など) ●保育園の待機児解消など 3 健やかでともに支えあうまち…………60億967万円 ●予防接種による病気の予防(高齢者肺炎球菌ワクチン接種助成など) ●セーフティネットの充実など 4 日野人・日野文化を育てるまち…………1億54万円 ●国体を契機とした日野の魅力発信、地域活性化など 5 自然と調和した環境に優しいまち…………9億8,718万円 ●計画的な雨水管の整備・緑地保全の推進など 6 安全で安心して暮らせるまち…………6,128万円 ●災害に備えた施設などの耐震化の促進 ●道路・橋りょうなどの計画的な整備など 7 地域の魅力を生かした活力あるまち…………41億7,280万円 ●ものづくりのまち「工業都市・日野」の再生 ●(仮称)ファーマーズセンターの開設など 小分けと小商い 日野市長 馬場弘融(ひろみち) かつてごみ改革を進めたときに「小分け」の必要性を痛感した。家庭から出るごみは劇的に減ったがゼロに近づけたい。それには、 全てのごみを集積処理するのではなく、一人ひとりが気づいた時に工夫し、ごみを減らすこと。ごみを小分けして処理する方法である。 積もり積もれば削減効果は大きい。例えば生ごみ堆肥化では大量に処理しようとすると無理がでる。少量でも出来る範囲で継続する ことが秘訣だと思う。 厳しい時代を迎え「小分け」を生かそうと考えていたら、『小商いのすすめ』なる本を見つけた。大震災および原発事故以来いわゆる 文明転換期にある今、生き方をどう立て直すかという内容である。国民経済復興論と銘打ち、帯には成長から縮小均衡へ、「日本よ今年 こそ大人になろう」とある。著者は文明評論などで活躍されている平川克美氏。 私なりに要旨をまとめてみる。 真の豊かさとは何か。欲望を求め続ける道の外に、禅の戦略、つまり「足るを知る」生き方がある。昭和三十年代の日本、つまり東京 オリンピックの頃。物資は不足していたが、小商いする商店街の匂いと吸引力、住民たちの繋がりを思い出して欲しい。 みんな貧乏だったが、明るく頑張った。きちんと責任を取り、自前で生きる大人ばかりだった。余暇は無かったけれど野生と活力が あった。成長への条件もあった。それが今、全て崩れている。 これまでの経済や生活の延長線上に未来は無い。成長はもう無理だ。バランスと継続が鍵になる。「小商い」の目線で、地道な ヒューマンスケールの経済および生活に縮小均衡せよという論である。 日本の仕組みを初期化し、再起動するときが来たのでしょう。