市内農業者 渡邉睦夫さん たくさんの人に丹精込めて作った野菜を食べて欲しい 今号の表紙に登場していただきました栄町在住の渡邉睦夫さん。 自宅周辺の畑やビニールハウスでさまざまな野菜を栽培し、市内小・中学校の給食にも野菜を納入しています。 今年2月に降った大雪で、トマトを栽培しているビニールハウスが被災。再建をしたビニールハウスで、お話しを伺いました。 渡邉さんの1日は? 朝になると、前日の夕方や早朝に収穫した農作物を、軽トラックに積み万願寺にある日野農産物直売所へ納めています。 午後は、畑やビニールハウスで作物の収穫や手入れをしているとあっという間に1日が過ぎてしまいます。 どんな作物を作っていますか? 栄町の自宅周辺にビニールハウスや畑があり、そこでトマトやカボチャ、ナス、トウモロコシ、ジャガイモ、タマネギなど さまざまな野菜を育てています。 ジャガイモやタマネギなどは主に学校給食用に市内の小・中学校に納めています。 今年2月の大雪の被害は? 2月に2週連続で、想定できないような大雪が降りました。特に2月14日に降った2回目の大雪は、 水分を多く含んだ重い雪だったので、このビニールハウスの3分の1が潰れてしまいました。 奇跡的に、ハウスの再建のための資材が手配でき、3月のトマトの苗を植える時期に再建が間に合いました。 市内でも多くの農家の方が被害に遭われ、ビニールハウスの再建ができないため作物が作れない方もいらっしゃいます。 市からも、修繕のための資材費の支援があり、私は本当に運が良かったと思います。 農業の大変なところは? 大変とは思いませんが、毎日毎日野菜の手入れをしておかないと、風で葉がこすれて実に傷がついてしまったり、 成熟しすぎて市場に出せなくなってしまうことがあります。 毎日毎日の積み重ねが肝心でサボっていられません。でも、立派な野菜ができると本当にうれしいです。 今後はどのように? 7月で76歳になりました。代々農家で私も、かれこれ50年以上農家をやっています。 父や祖父からたくさんのことを教えてもらいました。 日野市も農家がだんだん減ってきて寂しいですが、自分が元気なうちは一生懸命、大切に野菜を育て、 できればたくさんの人に自分が丹精込めて作った野菜を食べて欲しいと思っています。 2月14日の大雪では 市内農作物などに 大きな被害が出ました ▼被災農業者34人 ▼被害施設44棟 ▼被害総額1億円(概算) 日野市は補正予算で緊急措置 施設の解体・撤去・処分費、再建・修繕について農業者の負担が生じないよう支援金を交付 平成26年度補正予算(3月)で1,000万円 (6月)で7,550万円 農業施設等雪害対策支援金 ▲市内で被害のあったビニールハウス 今後10年間の日野市の農業振興の指針 第3次日野市農業振興計画が間もなく完成 今号では、その概要をご紹介します ■日野市の農業振興のための計画 社会情勢の変化 ・転換を迫られる我が国の農政 ・揺らぐ食の信頼 ・社会の成熟化と都市農業への期待 ・都市農地保全のための生産緑地制度や税制の改善 ↓ 第3次日野市農業振興計画 平成26〜35年度(2014〜2023年度) 今後10年間の日野市の農業振興の指針とします。 日野農業の課題 ・農地の保全と担い手の確保 ・農業体験の充実 ・地産地消の推進 ・日野ブランド・6次産業化 ↓ 第3次日野市農業振興計画 平成26〜35年度(2014〜2023年度) 今後10年間の日野市の農業振興の指針とします。 食料・農業・農村基本法 農業経営基盤強化促進法 東京農業振興プラン 日野市農業基本条例 第5次日野市基本構造・基本計画(2020プラン) 日野市まちづくりマスタープラン など ↓ 第3次日野市農業振興計画 平成26〜35年度(2014〜2023年度) 今後10年間の日野市の農業振興の指針とします。 ■第3次日野市農業振興計画の3本の柱と施策方向 市民の豊かな生活を支える都市農業への理解を深め、日野の農業の立場がさらに向上し、 永続的に持続性のある農業が維持されることを目指し、農業振興の目標を以下の通り定めます。 みんなでつくろう 次世代につなぐ日野の農業 ↓ 【10年後の日野農業の姿】 @10年後の農地面積を約70haと設定します。 A10年後の農家戸数は、約315戸(うち販売農家約135戸)と設定します。 B農業経営の目標として所得目標を設定します。 ↓ 振興施策の3本の柱 1 永続的に農業経営ができる強い日野農業の確立 @都市農地の多面的機能を活かし農地を守るまちづくりを進めよう A日野の貴重な財産である水田・用水を市民と農業者で守っていこう B魅力ある農業経営により日野農業を元気いっぱいにしよう C農・商・工・観光および産・学・官・民・金の連携 D日野の農産物の付加価値向上 2 安全・安心な農産物づくりと地産地消の推進 @学校給食に日野農産物をもっと利用しよう A環境にやさしい農業の推進 B地産地消を推進しよう C食育推進計画 3 次世代につなぐコミュニティ農業の確立 @農業の担い手を育てていこう A地域で農業を支える仕組みづくりの推進 B農とふれあう市民交流を深めよう C七ツ塚ファーマーズセンターを農業の発信拠点とし、都市農業への理解を深めよう