いつまでも、いつかきっと住みたいまちへ 新春対談 大坪市長×市内大学生 市は行政・大学・企業などとの諸力融合によるまちづくりを進めています。 これから取り組むべきまちづくりについて市内大学に通う学生5人と大坪市長が語り合いました。 問合せ先:市長公室広報担当【代表電話】 内山耀一朗(うちやまよういちろう)さん 首都大学東京システムデザイン学部4年/八王子市在住/ 市制施行50周年祭『なつかしい日野の未来をつくろう』の展示デザインや農産物直売所マップのデザインを担当。 新年の抱負:地道に継続的に物事に取り組んでいきたい 泉田正悟(いずみだしょうご)さん 明星大学人文学部4年/高幡在住/大学防犯ボランティア団体の活動を通し、市内商店街や自治会の各種行事を手伝う。 新年の抱負:臥薪嘗胆(がしんしょうたん) 質実剛健 終始一貫 栗原徹(くりはらとおる)さん 首都大学東京大学院システムデザイン研究科/多摩平在住/日野市おもてなしロボットプロジェクトに参加し、デザインを担当。 新年の抱負:ものづくりのノウハウ、スキルを習得する 三輪真衣子(みわまいこ)さん 実践女子大学生活科学部4年/神明在住/高齢者とスポーツ栄養について学んでいる。 新年の抱負:やり残しのないようやりたいことをやる! 梶原千晶(かじわらちあき)さん 明星大学人文学部4年/万願寺在住/日野市で行われるさまざまなイベントにボランティアとして参加。 新年の抱負:考えるよりも行動する! 市長 明けましておめでとうございます。 新しい年を迎え、若い皆さんと日野市や未来についてお話しできることを大変うれしく思います。 皆さんは市内の大学に通われ、さまざまな活動に関っていると伺いました。 最初に、皆さんが日野市をどんなまちであると感じているのか聞かせてください。 日野市のイメージ 内山 日野市は農業がとても盛んで自然が豊かなまちだと感じています。 私は、農産物直売所マップ「のどか」の制作に関わった際に、 日野の都市農業と積極的な関わりを持つ方々のお話を伺う機会があり、 都内でありながらも自然との共生を図っている方々の取り組みはとても意義深いと感じました。 泉田 私も日野市は緑が豊富で、歴史が深く、観光名所も多い。 都心のような忙しさもなく、住みよいまちだと思っています。 多くの工場もありながら、田畑もたくさんあり、緑と工業がうまく、かみ合っていると感じています。 市長 日野市の事をよくご存知ですね。関心を持っていただきありがとうございます。 さて、お二人からもお話いただいた通り、日野市は緑と清流のまちで、都市農業も盛んですが、 実は工業の出荷額が都内で1位であったこともあるほどで、大手企業が本社や工場を構え、 高い技術力を持った中小企業がたくさん集積をしています。 しかし、人口が急増してベッドタウン化し、工場の周辺にも住宅が建設されたため、 操業環境が悪化したことに加え、時代とともにグローバルな経営戦略により、 日野市から撤退する大手企業の工場も現れています。 また、事業の後継者難という課題に悩んでいる中小零細企業も多くなっています。 こういった問題について、皆さんはご存知ですか? 産業が支えるまち 栗原 大手企業の工場は撤退の予定もありますが、 日野市には市民が自信を持って誇れるような工業都市としての存在感はあると思います。 これから“ものづくり”もどんどん新しいものにシフトしていくと思いますが、 日野市は“ものづくり”を支援する制度などしっかりとした基盤があるので 今後も工業都市としての威厳が保っていけるのではないかと思います。 市長 ありがとうございます。基盤となる制度についてですが、 日野市では、すでに工業振興基本構想に基づいて、中小企業への支援を開始していますが、 今後は今の社会状況に合った重厚長大ではない業種の企業誘致やさまざまな企業や人材の出会いの場や チャレンジの機会の創出が求められています。 今年の10月には豊田駅北口に「(仮称)多摩平の森産業支援施設」を開設する予定です。 ここでは、地域の企業や大学、創業者などの多様な主体の交流を促し、 連携・協働によって地域や社会が抱える課題・ニーズに対応する新たなアイデアや価値を創出するための実行拠点としていきます。 施設には、交流を図るためのラウンジや企業・大学が利用できるスペース、 落ち着いて仕事ができるインキュベーション・ワークスペースなどを配置し、連携が生まれる場づくりを進めていきます。 そして、この事業により、地域の魅力が高まり、その魅力に共感する企業や人材が集積し、 地域の活性化や質の高い雇用・就業環境が創られていくことを期待しています。 未来を語ろう! ―10年後、20年後さらに25年後― 市長 これから皆さんは、社会に出て、さまざまな分野で活躍されていくことと思いますが、 皆さんが社会の中核となる頃の社会や暮らしはどうなっていると思いますか? 三輪 日本はますます国際化が進み、さまざまな国が相互に結びつき、 お互いに経済面、文化面において影響を与え合う社会になっていると思います。 栗原 未来は人口減少を背景に、最新鋭の技術によるロボットが役割を果たしていく世の中になっていると思います。 梶原 10年後は私も結婚をして、子育てをしている年齢です。働きながらも子育てをしやすい環境で生活をしたいと思います。 内山 私は今、デザインの勉強をしているので、25年後はデザインの分野でやっと仕事が軌道に乗り始めたころだと思います。 今とは違うその時代に応じたデザインの仕事に打ち込んでいると思います。 泉田 将来は私も家庭を持ち、家族を養う立場となっていると思います。 少子高齢化が叫ばれる現在から25年、さらなる少子高齢化が進むと思われますが、 そんな未来でも子供たちを現在と同じような生活環境、生活水準で育てる事ができるだろうか不安です。 市長 そうですね。国際化やコンピューター化が進み、幅広いネットワークやコミュニティーが形成されている一方で、 泉田さんが言われたように、少子高齢化がさらに進み、そのマイナスの影響が各方面に現れ、非常に厳しい未来も予想されます。 4ページへ続く