国保データヘルス 医療費分析の結果から [問い合わせ] 保険年金課(電話番号514・8276) 内閣府が平成21年度に「幸福度を判断する際の重視する項目」について統計調査を行ったところ、仕事や家族、自由時間を超えて、 健康が第1位となりました。しかし、健康が大切と分かっていても、日々の努力は面倒くさくなりがちです。 健康の維持は、健康な状態の時に始めなければリスクが高まります。今、できることから始めてみませんか。 日野市国民健康保険では、被保険者の医療レセプトなどを分析して、どのような疾病の患者が多いのか、 どのような病気が医療費を高めているのか原因の把握に努めて、保健事業の充実に役立てています。 平成27年度分の分析結果を報告し、1年に1度の特定健診の重要性についてご案内します。 [表1] ■日野市国保特定健康診査の各項目は、これらの病気の発症リスクを確認しています ●クレアチニン ●尿蛋白 ●尿潜血 腎機能の低下がないか確認する検査項目です。 糖尿病の合併症により、腎機能が低下することもあります。 ◎Point! 特定健康診査の結果に異常のない方も・・・ 微量アルブミン尿検査で早期発見・早期治療 腎機能が低下し始める前の早い時期に現れる「微量アルブミン尿」を検査して、 糖尿病性腎症などの早期発見、早期治療につなげます。 前年度の特定健康診査結果から、対象となる方へ検査の受診についてご案内します。 ●AST(GOT) ●ALT(GPT) ●γGT(γGTP) 肝臓に異常がないか確認する検査項目です。 慢性肝炎やアルコール性肝疾患などにより値が高くなります。 ●問診(喫煙習慣) 喫煙は、がん、循環器疾患、呼吸器疾患、糖尿病など、さまざまな病気に影響します。 ●血圧 ●中性脂肪 ●HDLコレステロール ●LDLコレステロール 高血圧や脂質異常は動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞など、生命に関わる病気を引き起こす原因となります。 ●空腹時血糖 ●ヘモグロビンA1c ●尿糖 血糖の高い状態が続くことも動脈硬化の原因となります。 糖尿病の合併症は、網膜、神経、腎臓などにも影響します。 ◎Point! 糖尿病を治療中の方には・・・ 糖尿病性腎症重症化予防プログラムで支援 日野市国保医療レセプトの分析から、糖尿病治療中の方を対象とした重症化予防プログラムをご案内しています。 栄養や運動などの生活習慣の改善による生活の質の向上、重症化(人工透析への移行)の抑制を目指して、 日野市、医療機関、専門の保健師が連携し、対象の方を支援します。 ●尿酸 尿酸は痛風(高尿酸血症)の原因物質です。 ●大腸がん検診 日野市国民健康保険特定健康診査では、大腸がん検診を同時実施しています(自己負担額200円)。 ◎Point! 特定健診の結果でリスクが現れ始めた、リスクが重なりだしたら・・・ 生活習慣の改善で病気を予防しましょう 対象となった方の栄養管理や運動習慣を、「特定保健指導」でサポートします。 [表2] 生活習慣によって発症することのある病気、または抑制できる病気 (※2) ※2これらの病気は、生活習慣とは別の原因で発症することもあります [腎尿路生殖器系の疾患] 腎不全など 関連項目●クレアチニン●尿蛋白●尿潜血 [消化器系の疾患]肝疾患など 関連項目●AST(GOT)●ALT(GPT)●γGT(γGTP) [呼吸器系の疾患]慢性閉塞性肺疾患(COPD)など 関連項目●問診(喫煙習慣) [循環器系の疾患]高血圧性疾患・虚血性心疾患・脳梗塞など 関連項目●血圧●中性脂肪●HDLコレステロール●LDLコレステロール [内分泌,栄養および代謝疾患]糖尿病・脂質異常症など 関連項目●中性脂肪●HDLコレステロール●LDLコレステロール●空腹時血糖●ヘモグロビンA1c●尿糖●尿酸 [がん(新生物)]肺がん大腸がんなど 関連項目●大腸がん検診 [グラフ] 1年間の疾病分類別・年齢別総医療費と各疾病分類別医療費の占める割合(平成27年度、5歳刻み) <腎尿路生殖器系の疾患> <消化器系の疾患>肝疾患など <呼吸器系の疾患>慢性閉塞性肺疾患(COPD)など <循環器系の疾患>高血圧性疾患・虚血性心疾患・脳梗塞など <内分泌,栄養および代謝疾患>糖尿病・脂質異常症など <がん(新生物)>肺がん大腸がんなど 生活習慣病(※1)を含む医療費の割合は、年齢と共に増加傾向 ※1「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」 (1996年12月17日公衆衛生審議会意見具申より) ◎Point! 生活習慣によって発症することのある病気、または抑制できる病気が含まれる疾病分類の医療費は、30歳代後半ですでに4割、 70歳代では7割近くを占めるまでに至っていることが分かります。 ■特定健康診査を受けなかった方に理由をお聞きすると、「医療機関を受診しているから」とお答えの方が少なくありません。 治療のための受診と健診は違います。 健康状態を正しく確認できるのは、健診です。 ご自身やご家族の健康のため、年1回の特定健診の受診をお勧めします。