特集 歯とお口の 健康(その1) ★食べることは元気な毎日を送るために欠かすことができません。 おいしく食べ続けるために必要な〝歯〞。健康な歯を保つことは、さまざまな病気から身を守ることにもつながります。 今号は知っているようで知らない〝歯〞について学びましょう。 《イラスト:歯さん》 「やあ。僕はスーパー歯さん! みんなの元気を守るため、お口の中で毎日戦っているのさ。 おいしくご飯を食べるときも、おしゃべりするときも、力仕事をするときだって、僕が大活躍しているんだよ。 でも、最大の敵、「むし歯菌」や「歯周病菌」に負けないためには、みんなの助けも必要なんだ。 今日はそんな僕たちのことを紹介するよ。」 ◎知っておきたい 歯さんカルタはひふへほ "は" 歯ッピーライフは乳歯が決め手 ▼乳歯は生後6~9カ月頃から生え始め、2・3歳頃までに生えそろいます。 6歳頃から永久歯が生え始め、12歳頃までに、ほとんどの乳歯が永久歯にバトンタッチします。 乳歯がむし歯になってしまうと永久歯がむし歯になりやすい環境をつくってしまいます。 健康な大人の歯にするために、お子さまの乳歯をしっかりとケアしましょう。 歯さんクイズPART.1 乳歯の数は20本。では、永久歯は親知らずを入れて何本? (1)22本 (2)26本 (3)32本 "ひ" ひかる歯のひみつは「再石灰化」 ▼むし歯菌は、食物に含まれる糖を利用して酸を作ります。 この酸が歯を溶かしてしまうのですが、溶かされた歯は、だ唾液に含まれる成分で修復されます。これを再石灰化と言います。 間食が多いとむし歯になりやすいと言われていますが、これは再石灰化による修復の時間が取れなくなってしまうからです。 間食は時間を決めてとりましょう。 歯さんクイズPART.2 一日のうちで、むし歯になりやすいのはどんなとき? (1)食事をしたあと (2)仕事をしているとき (3)寝ているとき "ふ" フッ素で守る!歯の健康 ▼フッ素は歯の再石灰化を促します。また、むし歯菌の活動を抑制する働きもあります。 むし歯予防のために、歯みがき粉はフッ素配合のものを選びましょう。 特に子供の場合は、定期的に歯科医院を受診してフッ素剤を塗布してもらうと効果的です。 歯さんクイズPART.3 日本人の35歳以上の人のむし歯の数の平均は? (1)5本以上 (2)8本以上 (3)12本以上 "へ" 減るほど増える歯の負担 守ろう!20本 ▼歯の本数が減るほど残った歯への負担が大きくなり、更に歯を失うという悪循環を招きます。 20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食物をか噛め、おいしく食べることができます。 いつまでも自分の歯で食べ続けましょう。 歯さんクイズPART.4 歯を失うとどんなリスクがあるでしょうか? (1)歯並びやかみ合わせが乱れる (2)話しにくくなる (3)身体のゆがみの原因になる (4)顔の輪郭が変わる "ほ" 放っとかないで!歯周病 ▼歯周病は成人期の歯を失う原因の第1位です。むし歯や歯周病は風邪などとは違い、自然治癒することはありません。 歯を守るためには、毎日の歯みがきはもちろん定期的なメンテナンスが大切です! 歯さんクイズPART.5 むし歯のない人は、歯周病にもかからない? (1)かからない (2)かかる クイズの答え PART.1 答え:(3)32本 一般的に、親知らずを含めた歯の本数は32本です。しかし個人差があるため、実際の歯の本数は人によって異なります。 PART.2 答え:(3)寝ているとき 寝ているときは、唾液の分泌量が少なくなり、むし歯菌が増殖しやすくなります。寝る前の歯みがきはとても大切です。 PART.3 答え:(3)12本以上(治療済み、喪失歯含む) 35~44歳では平均12.1本。45~54歳で14.8本。75歳以上では22.6本と、年齢を重ねるごとに増えていきます。 (平成28年厚生労働省調査) PART.4 答え:全て このほか、バランス感覚に悪影響を及ぼし、転倒しやすくなると言われています。 PART.5 答え:(2)かかる むし歯と歯周病は別のものです。むし歯がない人も歯科検診を受けて歯周病のチェックをしましょう。 《イラスト:歯さん》 「次ページで歯科検診について見てみよう」