聲明とジャズのゆうべ

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ページID1008368  更新日 平成30年4月7日

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写真:ミラーボールの光を浴びながら「いつも何度でも」を演奏するジャズバンドと僧侶たち

私は小さい時から音楽が好きで、今まで独特なライブを何回か見ているつもりです。何を見てももう驚かない、そんなつもりなのに、先週夢でも想像できないほどユニークなライブを見ました。光放つミラーボール、七色のステージライトに照らされたのは、ジャズバンドに合わせてお経を唱える僧侶たちでした。一体この謎の光景はなんなのか、話の最初から説明しましょう。

写真:東日本大震災についてのパネルを読む女性

日野市民会館では、自主事業を行っています。その事業とは、文化に対する活性化です。そして、一番最近の例は3月23日に催された、「聲明とジャズのゆうべ」という東日本大震災復興支援チャリティーライブでした。ライブが始まる前に震災の影響を説明するパネル展で状況を学び、今までなかった聲明とジャズが融合された音に乗せて祈りと応援を送る、素敵なイベントでした。

写真:聲明を見ながらジャズアレンジを考え始めるSuper Red Bandのメンバー

「聲明とジャズのゆうべ」の名前の通り、ライブの演目は聲明とジャズの他にないほど珍しい組み合わせでした。ジャズはおなじみかと思いますが、聲明とは何か、ご存知でしょうか。聲明はシンプルに言うと、僧侶による唱えるお経のことです。千年以上前からあり、邦楽に影響を与えたものの一つと言われています。つい百年程前に始まったばっかりの洋楽ジャズとはあまり共通点がなさそうですが、だからこそ今回の組み合わせがライブのテーマに合うと思います。

テーマの「忘れない、和、明日」への祈りの視点から考えると、遥か昔の伝統を守る聲明の祈りが「忘れない」過去にぴったりで、前向きでガラっと変わるジャズは常に新しく作られている「明日」。そして、その両方を合わせたバランスが「和」を示していると、私は解釈しました。ただ、そのバランスを取るのにやはり練習は必要ですね!ライブ当日から何か月も前に、ジャズクインテット「Super Red Band」のメンバーがイメージをつかみに、高幡不動尊に訪ねていました。聲明を聞きながらその場でジャズリフ(短旋律)をパソコンで組み換え、聲明ジャズの形を作り始めました。

写真:僧侶たちとジャズバンドのゲネプロ

それぞれの音楽の調整の他にもチャレンジがありました。東日本大震災で命を亡くした人たちと、今一所懸命生きているみんなに祈りを届ける以上、本格的な聲明ができるようにいろいろ配慮が必要でした。なぜなら、ライブのステージはお寺と全く違う世界だからです!

高幡不動尊の僧侶たちと東京多摩教区智山青年会有志の参加者のみんなさんがSuper Red Bandとアイデアを交換しながら、問題をがんばって次々と解決しました。たとえば、大ホールのステージに立つと、実はお互いの音が意外と聞き取れなかったりします。聲明の特徴の一つは繊細なピッチの変化で、ハーモニーがしっかりと聞き取れなければずれてしまう恐れがあったため、音がわかるようにスピーカーの配置を調整しました。

写真:ジャズを演奏するSuper Red Band

数か月準備を積み重ね、ライブ当日は万全の状態で幕開け!前半は僧侶とジャズバンドのそれぞれの演奏で、本来のジャズと聲明を聞けました。演目の中には「さくらさくら」や「春よ、来い」などおなじみの和風音楽のアレンジがあったり、Super Red Bandのオリジナル曲もありました。

そして、本番の聲明とジャズの融合は、後半の東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」から始まりました。

写真:「花は咲く」を演奏するSuper Red Bandと僧侶たち

ジャズメドレーを終え、Super Red Bandはメンバーの5人だけでステージに立ち、リーダーが「花は咲く」の紹介を語り始めました。途中からやさしくも切ないピアノの音が入り、ボーカリストを含めゲストミュージシャンがステージに登場しました。観客はみんな来場した時にもらった歌詞カードを取り出し持っていましたが、曲が実際始まると聞き入っていて声が出ませんでした。ボーカリストのほろ苦い、それでも希望に満ちた歌い方に聞き惚れていたそのとき、客席の後ろから現れた僧侶たちが列になって厳かにステージに向かいました。私の周りの何人もがひっそりと涙をぬぐい静かに歌い始めました。

「花は咲く」の歌が終わると、足で感じられるぐらい大きな拍手がホールに響きました。熱い応援を浴び、僧侶を加えたジャズバンドは引き続き感動する聲明ジャズを演奏しました。本当に、聲明とジャズのゆうべは最初から最後のアンコールまで忘れられない経験でした。真新しい音楽のスタイルが、これからも面白いコラボのきっかけになるといいですね!

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