平成22年度第7回教育委員会定例会 会議録

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ページID1004402  更新日 平成30年2月16日

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平成22年度第7回日野市教育委員会定例会

開催日時

平成22年(2010年)10月21日(木曜)午後2時4分から午後2時46分

開催場所

教育委員会室

議事(要旨)

開始午後2時4分

[田口委員長]

ただいまから、平成22年度第7回教育委員会定例会を開会いたします。

本日の会議録署名は、千葉委員にお願いします。

本日の案件は、議案2件、報告事項7件です。

なお、議案第36号は人事に係わる案件のため、公開しない会議とし、会議の最後に審議したいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、会議規則第12条により、議案第36号は公開しない会議とし、会議の最後に審議します。

それでは議事に入ります。議案第35号・教育委員会職員人事の専決処分について、事務局より提案理由の説明をお願いします。

議案第35号 教育委員会職員人事の専決処分について

[中島庶務課長]

議案第35号・教育委員会職員人事の専決処分について、でございます。

日野市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により専決処分をしたので、同条第2項の規定により報告し、教育委員会の承認を求めるものでございます。

提案理由でございます。教育委員会職員に対する10月1日付け人事異動に伴う人事発令について、教育委員会に諮る時間的余裕がございませんでした。そのため教育長専決により人事発令を行いましたので、報告し承認を求めるものでございます。

2ページをお開きください。

平成22年10月1日付けの発令内容につきましては、下の表のとおりでございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了しました。ご質問ございますか。

[田口委員長]

ご質問がないようです。次にご意見を伺いますが、ご意見ございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、ここでご質問、ご意見は終結します。

お諮りします。教育委員会職員人事の専決処分について、を原案のとおり承認することに異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認めます。議案第35号は原案のとおり承認されました。

報告事項に入ります。報告事項第21号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第21号 日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)

[池田文化スポーツ課長]

報告事項第21号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)。

このことについて、次のとおり承認したので報告する。

6ページ、7ページ、8ページ、9ページにわたりまして、4月から9月までの後援名義等の実績報告について記載をされてございます。

9ページをお開きください。

4月から9月までの6カ月間の実績につきましては、48件でございます。平成21年度、昨年度同期と比べて1件の減ということになっております。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第21号を終了します。

次に、報告事項第22号・平成22年度就学援助申請者及び認定者数(平成22年4月~6月)、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第22号 平成22年度就学援助申請者及び認定者数(平成22年4月~6月)

[中島庶務課長]

報告事項第22号・平成22年度就学援助申請者及び認定者数でございます。平成22年4月~6月までの間でございます。

12ページをお開きください。

平成22年度の就学援助申請者及び認定者数の一覧がございます。

申請者数の総数は、平成20年度とほぼ同じ、平成21年度より80人ほど多い数字となってございます。

認定者数につきましては、要保護につきましては、例年程度というふうになっております。ただ、準要保護につきましては、小学校で昨年度に比べ80人ほどの増、中学校で20人ほどの増となってございます。

昨今の経済事情が影響しているものと思われます。また、9月の末ごろ新聞報道でもございましたが、文部科学省のほうで専門家会議を開きまして、準要保護の認定基準が自治体ごとに異なっていて、救われる方、救われない方、あるいは内容に齟齬があるというところが指摘されてございます。またこういった国の動きなどを見ながら、準要保護のことに関しましては変化があろうかというふうに思っております。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がありましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第22号を終了します。

次に報告事項第23号・平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第23号 平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数

[中島庶務課長]

14ページをお開きください。

平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数でございます。

募集期間につきましては、平成22年6月1日から6月30日の1カ月間。

受付期間につきましては、平成22年6月10日から6月30日まででございます。

決定者数はこれまでだいたい50人程度で推移してまいりましたが、申請者数につきましては、昨年急増いたしまして増加傾向にあるというふうに思っております。急だということもこの表をご覧になっていただければわかるかと思います。

また、決定者数につきましては、昨年は当初予算50人の中ではございましたが、国の地域活性化経済危機対策臨時交付金を活用して、選考基準を満たした生徒に関しまして、35人の別枠を組むことができましたが、今年度につきましては、国の交付金を活用することができませんでした。

したがいまして、当初予算の50人プラス50番目と同じポイントを取った、選考基準を満たした子どもたちを決定者として54人という数字に決定いたしました。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見ございますか。

[田口委員長]

募集期間が6月ですが、年に1度ですか。

[中島庶務課長]

そうです。

[田口委員長]

年に一度募集して、給付されるのは何月ごろですか。

[中島庶務課長]

7月から給付があります。年3回給付いたします。月10,000円で4、5、6、7月分まで7月にお渡ししてという形で、それを3回です。

[田口委員長]

ほかにご質問ございますか。

[田口委員長]

ご質問、ご意見がないようですので、報告事項第23号終了します。

次に、報告事項第24号・平成22年第3回日野市議会定例会の報告、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第24号 平成22年第3回日野市議会定例会の報告

[中島庶務課長]

平成22年第3回日野市議会定例会の報告でございます。

会期につきましては、9月1日から9月27日までの27日間。

一般質問につきましては質問者20名、うち教育委員会関係が11名。

質問件数42件、うち教育委員会関係が17件でございます。

教育委員会関係一般質問等の要旨につきましては、別表1に記載してございます。後ほどご確認いただきたいと思います。

次に議案でございます。市長提出議案が21件ございました。うち教育委員会に関するものは下記の3件でございます。

1番目、平成21年度日野市一般会計決算の認定について、2番目、日野市職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、3番目、平成22年度日野市一般会計補正予算(第4号)について、でございます。

3番目の一般会計補正予算につきまして、教育費の内訳につきましては別表2に記載してございます。25ページでございます。詳細はこちらをご確認いただきたいと思います。

補正予算の総額が34億1610万9千円、うち教育費につきましては1億7545万6千円でございます。

予算総額が538億2012万5千円、うち教育費につきましては70億6558万4千円でございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

なければ、報告事項第24号を終了します。

報告事項第25号・行政情報の公開請求、について事務局より報告をお願いします。

[福島学校課長]

報告事項第25号・行政情報の公開請求。

公開請求のあった行政情報について、次のとおり決定したので報告するものでございます。

28ページをお開きいただきたいと思います。

1番と5番につきましては、全部公開といたします。

2番、3番、4番、6番、7番につきましては、人事管理に係る部分や、給与等の個人情報の部分について非公開としまして、残りを公開する部分公開とするものでございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第25号を終了します。

報告事項第26号・平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第26号 平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)

[福島学校課長]

報告事項第26号・平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)。

このことについて、次のとおり報告するものでございます。

30ページをお開きいただきたいと思います。

平成23年度の中学校入学希望調査の集計状況でございます。参考に平成22年度の結果も記載してございます。

22年度につきましては、七生中、三沢中で定員をオーバーいたしました。希望の取り下げがあったため、最終的には全員が入学できておりますけれども、平成23年度につきましては、一中を例にとりますと、学区内人口が261人に対して、他学区から希望した希望増が13人、他学区へ希望した希望減が40人、私立等の希望が31人で、入学希望者が203人、定員が240人ですのでその差が37人というふうになっています。

以下、平山中まですべてマイナスはございません。

最終的には全員が入学できるような状況になってございます。

なお、23年度ですけれども、前年の三中が非常に少なく、近くの三沢中が非常に多かったわけですけれども、三中プロジェクトを立ち上げました結果、三中につきましては、他学区からの希望増が22年度の20人から23年度は49人、他学区を希望する希望減が19人から10人と、希望増が2.5倍、希望減が半減しています。

一方、三沢中につきましては、他学区からの希望増が前年の48人から37人に減少しまして、他学区を希望する希望減が前年の25人から47人と大幅に増加することになりまして、プロジェクトの効果が表れています。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

渡辺委員。

[渡辺委員]

要望ですが、次回で結構ですので、学校ごとの希望増、希望減の内訳をお願いします。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第26号を終了します。

報告事項第27号・平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第27号 平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告

[浮須教育部参事]

報告事項第27号・平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告、についてご報告いたします。

まず私から、今年度の全国学力・学習状況調査の概要についてご説明をさせていただき、そのあと、指導主事のほうからご説明をいたします。

この調査は、本年4月20日、小学校6年生と中学校3年生を対象に、国語と算数・数学の主として「知識」に関するA問題と、主として「活用」に関するB問題について実施されたもので、平成19年度から始まり、本年が4回目となります。

昨年度までは、小学校6年生及び中学校3年生の全児童・生徒を対象とした悉皆調査でしたが、今年度は抽出調査及び希望利用方式に切り替えられ実施されました。

日野市では抽出校が1校もございませんでしたが、すべての小・中学校が問題用紙を取り寄せ、希望利用による形で調査に参加いたしました。

日野市の各小・中学校が今回の全国学力・学習状況調査に参加した目的は、各学校が児童・生徒一人ひとりの学力の実態を把握すると同時に、授業改善のポイントを明らかにし、児童・生徒一人ひとりに対する教育指導の充実と改善に役立てるためです。

また、採点につきましては、文部科学省から示された採点基準に基づいて各学校で行うことにいたしました。そして、昨年までは公表してきた日野市全体の平均正答率につきましては、各学校での採点としたことから、参考値として取扱い、公表しないことといたしました。

日野市教育委員会におきましては、市内の各学校が自校の子どもたちの学力の実態をどう捉えているのか、またどう改善していきたいと考えているのかを授業改善プラン等からしっかりと把握し、各学校の取り組みを支援してまいります。

また、来年度の全国学力・学習状況調査につきましては、国がどのような形で実施していくのかまだ明確でないところではございますが、日野市としては、児童・生徒の学力の状況を把握し、授業の改善や個々の指導につなげていくうえでも、意義のある調査であると考えておりますので、今年度と同様の形で参加の方向で考えているところでございます。

最後に、11月の「ひのっ子教育」に今年度の全国学力・学習状況調査の結果につきましての記事を掲載いたしますので、その内容を34ページにお示しさせていただいております。

以上でございます。

それでは、次に指導主事からご説明をさせていただきます。

[小林学校課指導主事]

まず私から、小学校、中学校の国語の傾向について、ご報告をいたします。

32ページをご覧ください。

平成21年度の小学校の国語では、グラフを読んで、条件に合わせて考えを整理して書く問題や必要な事柄を整理する問題に課題がみられました。また、中学校の国語では、文章から必要な情報を読み取って記述する問題や、文章と図を関連付ける問題について課題がみられました。

今年度の国語においては、概ね基礎的・基本的な力は身に付いていますが、小学校、中学校ともに主語、述語の対応や、二文を一文に書き分ける、条件に合った文字数で考えや根拠を明確にして書くことに課題がみられました。

小学校6年のA問題についてご説明します。

漢字の読み書きなどの力は概ね身に付いていますが、読むことと書くことの問題に課題がみられます。例えば、物語の一部を読み、登場人物の相互関係を文脈からとらえて、空欄に人物名を記入する問題では、心情を叙述と関係付けながら読む力に課題がみられました。また、文の論理を考え、二文を一文にまとめる問題で、伝えたい内容を適切に書く力に課題がみられました。

対策としては、読むことの学習において、省略されている主語や会話文の話し手が誰であるか考えながら読むように習慣づけたり、目的や課題に応じて文や文章を適切に書き換えたり、二文を一文にまとめるなどの記述する力を養うことが考えられます。

次に小学校6年のB問題についてご説明します。

B問題では、答が文中から容易に抜き出せる問題では、情報を適切に取り出すことができていました。一方、文章について自分の考えをまとめ、60字以上80字以内といった条件に合わせて記述する問題や、話し手が聞き手に問いかけることのよさについて説明する問題で課題がみられました。

対策としては、思ったことや考えたこととその理由を明確にして、ある程度の文章の長さで説明する学習活動を取り入れること。話の構成を工夫して効果的に話したり、伝えたい事柄にふさわしい資料を提示しながら説明したりする学習が考えられます。

それでは、33ページ、中学校のA問題についてご説明します。

全体として文学的な文章の内容理解や文章の特徴をとらえる問題はよくできています。しかし、一文を適切に二文に分け、省略された主語を補って書く問題は昨年に引き続き課題がみられました。

小学校と同様の傾向を示していますので、知識・技能の定着を引き続き図っていくことが必要です。また、言語事項の問題で同音異義語や類義語、敬語の問題に課題がみられましたので、辞書を活用するとともに、同音異義語の意味の違いを考えさせるなどして語彙を豊かにすることが必要だと考えます。

次に中学校のB問題についてご説明します。

明治時代に書かれた「吾輩は猫である」の読解では、比喩的な表現で書かれた文章の意味をとらえ、条件の文字数の中で解答をまとめる力に課題がみられました。また、べつの問題においても、表現の特徴について考えを説明する問題に課題がみられました。

対策としては、多様な文章を読み、読書を広げること。また、情報や内容を的確にとらえた上で、条件にあった文字数や表現方法で自分の意見や感想を書くことが考えられます。また、読んで考えたことや着目した表現について、自分の表現に生かす指導を行っていくことが考えられます。

以上で国語についての報告を終わります。

[長崎学校課指導主事]

私から、小学校の算数、中学校の数学について説明をさせていただきます。

まず、32ページの算数について説明をいたします。

算数Aの知識を問う問題ですけれども、立方体の展開図を完成させる問題など、図形領域の理解は定着しております。また、四則計算等についても概ね力がついていると考えられます。しかし、数量関係の問題において、割合は(比較量)÷(基準量)で求められることや問題文の中でどちらが除数、割る数、どちらが被除数、割られる数にあたるかについて理解をしていない児童が見られます。あわせて、新学習指導要領で加わっている求積公式を用いて台形の面積を求めることについて、まだ定着していない児童がみられます。

除法について指導する際には、計算方法のみを指導するだけではなく、問題に示された数量を図に表す活動を取り入れるなど、数量の関係を考えてから用いる演算を判断することを意図的に繰り返し指導する必要があります。また、割合を求める問題でも、問題の場面から何が基準量で何が比較量であるかをとらえるために、数量を線分図などに表す活動を取り入れ、数量の関係をとらえられるように指導する必要があります。図形の求積公式の指導では、どの部分の長さが必要であるかを児童に考えさせるなど、自力で面積を求める活動の充実を図るなど、面積を求める場面を豊富に経験できるようにする工夫が必要です。

算数Bについて説明いたします。

算数Bでは、目的に応じてグラフを読み取る問題等は概ね理解できています。しかし、図形領域において、身の回りのものを図形と結び付けて考えることができない児童がみられます。また、児童が自分で式を立てる問題や自分の考えについて言葉を使って論理的に説明する問題等、児童が学習した知識を活用する問題ではまだ課題が残っております。

対策としましては、買物や電車やバスの乗車といった実生活の場面や、工作での設計図など、他教科と算数の学習との結び付きが実感できる問題場面を授業に取り入れて、計画的に指導する必要があります。図形の見方を豊かにする指導においてはICT機器を活用して視覚的にとらえ、そこから思考していくように指導していく必要があります。児童が自分の考えを算数の用語を用いて的確に説明したり、根拠や対象を明らかにして説明する場面を設定したりして、筋道を立てた考え方ができるように指導してまいりたいと思います。

次に中学校の数学について説明をいたします。33ページをご覧ください。

中学校の数学Aでは、全体的に概ね力が付いています。しかし、小学校で学習した知識理解がしっかりと定着していないために誤答が見られた例が、一次方程式や図形の体積を求める問題です。一次関数の関係を式に表す問題などの数学的な表現や処理を必要とする問題については、まだ課題があります。具体的には円柱の体積を求める問題などに表れています。誤答の中には、底面である円の面積の公式を円周と混同している生徒がみられます。小学校での学習が定着しないまま中学校に進んでいると考えられます。

また、柱体の体積の学習では小学校での学習を見直し、すべての柱体の体積は底面積×高さで求められることを体験的に理解するような学習を展開していくことが必要だと考えます。また、具体的な事象における一次関数の関係を式で表すことができるかどうかということをみる問題では、場面のみを与えて関係を式に表す問題がこのテストでは出されましたが、図や表などを用いて2つの量を順序よく整理して具体的な数値を用いてxとyの関係を調べる方法が身に付いていないことが考えられます。まず、既習の知識に基づいて関係を求め、式を変形してy=の形式に整えていくような学習経験を積ませることが必要だと考えています。

次に数学Bについて説明をいたします。

数学Bでも概ね力は付いていると考えられます。しかし、どの領域でも学習を活用するという点ではまだ課題が残っています。特に問題場面を的確に理解して数学的な表現を用いて論理的に考えや理由を説明する問題では、課題がある生徒がみられます。その中でも、与えられた情報から必要な情報を適切に選択して、数量の関係を数学的に表現して処理することができるかどうかをみる問題については、課題がある生徒が多くみられました。

多くの情報から必要な情報を選択する場面では、立式することができない生徒がいると考えられます。加えて、解が分数になる方程式については、正しく処理できないことも理由だと考えます。

与えられた情報のみを使って機械的に処理するような問題ばかりではなく、必要な情報を自ら選択して数学的に処理するような学習を取り入れることが必要です。方程式や一次関数、図形などの学習では、形式的な知識や技能の習得のみに終わらず、式や関係、図形の意味、根拠を明確にして理解を深めたり、数量や図形の性質や条件などを論理的に考察したりする学習を一層大切にしていく必要があります。

また、筋道立てて説明し伝え合う活動を充実させるために、根拠を明らかにして数学的な表現を用いて考えを説明する活動を授業に多く取り入れることが大切だと考えています。

以上で説明を終わらせていただきます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見ございましたらお願いします。

34ページの「平成22年度全国学力・学習状況調査の結果」、これは、ひのっ子教育に載せるのでしょうか。

[小林学校課指導主事]

これから載せる予定の文章です。

[田口委員長]

最後の4,5行ですけれど、「書く学習や論理的に説明する学習など、言語活動の充実にも取り組んでまいります。」とあります。言葉が分からなければ算数も国語も数学も、全てに関わってきますので、「言語活動の充実」のところをゴシックか何かでアピールするように書いていただきたいなと思いました。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[馬場委員長職務代理者]

考えや根拠を明確にして、書いたり自分の意見を述べたりするということは大事ですけれども、それは単に発表を多くすればできるとか、発表会で一人で喋らせればできるとか、そういうことではないんですね。先ほどの知識の獲得だとか実験の結果だとか、そういうものをきちっと整理した上で、なおかつそういうことができるということが大事で、ただ感想を述べるということではないということですね。

だから基本的には従来の教え込みの授業のやり方ではこういうことができないということではないかな。

できれば、授業改革が必要ですというような一言がほしいですね。授業改革ではちょっと硬いですけれど。なお一層の授業の工夫が必要です、というような言葉がほしいと思います。

[田口委員長]

ほかにございますか。千葉委員。

[千葉委員]

自校採点のために結果は公表しないという話がございましたが、その部分の市民への伝達はどのような形でしていらっしゃるのか、しないのか。公表しませんということを公表するかどうか、発表するかどうかという質問です。

[浮須教育部参事]

特にそのことを「ひのっ子教育」等の中でふれるということは今のところ考えてございませんが、校長会等の中ではそういう方向でということで議論をしてきておりますので、各学校のほうでも保護者等にはそういった考え方は周知できているというふうに捉えております。

[田口委員長]

千葉委員。

[千葉委員]

そういう形で市民への数値のページはないということはよくわかるのですが、教育関係者に関してはどのような形で数字の処理をなさっておられるのか教えていただけますか。校長会には数字を出しているのか、もしくは現場の教員には数字を出しているのか、その辺のところをお願いします。

[浮須教育部参事]

校長会等での分析につきましては、各学校の自校採点したものをまとめた数値は示してございます。ですが、これは一般の市民の方には各学校の自校採点ということでの参考 値として扱うということで校長会とは共通理解を図っているところでございます。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

市議会でも、谷議員が活用の仕方について質問されていますけれども、今ご報告がありましたような点をどんなふうに各学校に伝えるのか、あるいは支援していくのか、何か具体策があれば教えてください。

[浮須教育部参事]

各学校には指導主事がいろいろな件を通して訪問したり、あるいは学校訪問等を通して各学校に私どもが授業を参観し指導をする機会がございますので、そういった場面を通して、この結果等を踏まえた授業改善の視点を各学校にも周知してまいりたいと考えています。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第27号を終了します。

次に平成22年11月の行事予定について、事務局より説明をお願いいたします。

※平成22年11月の行事予定については省略

[田口委員長]

これより議案第36号に入りますが、本件につきましては、公開しない会議の中で行いますので、関係職員以外の事務局説明員は退席しても差し支えないと思います。

ご異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、関係職員以外の事務局説明員はご退席ください。

なお、本件の終了をもって平成22年度第7回定例会を閉会とします。

(関係職員以外退室)

※ 「教育委員会職員の分限休職の専決処分について」
は公開しない会議の中で審議。

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了しました。これにて平成22年度第7回教育委員会定例会を閉会とします。

閉会午後2時46分

ただいまから、平成22年度第7回教育委員会定例会を開会いたします。

本日の会議録署名は、千葉委員にお願いします。

本日の案件は、議案2件、報告事項7件です。

なお、議案第36号は人事に係わる案件のため、公開しない会議とし、会議の最後に審議したいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、会議規則第12条により、議案第36号は公開しない会議とし、会議の最後に審議します。

それでは議事に入ります。議案第35号・教育委員会職員人事の専決処分について、事務局より提案理由の説明をお願いします。

議案第35号 教育委員会職員人事の専決処分について

[中島庶務課長]

議案第35号・教育委員会職員人事の専決処分について、でございます。

日野市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により専決処分をしたので、同条第2項の規定により報告し、教育委員会の承認を求めるものでございます。

提案理由でございます。教育委員会職員に対する10月1日付け人事異動に伴う人事発令について、教育委員会に諮る時間的余裕がございませんでした。そのため教育長専決により人事発令を行いましたので、報告し承認を求めるものでございます。

2ページをお開きください。

平成22年10月1日付けの発令内容につきましては、下の表のとおりでございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了しました。ご質問ございますか。

[田口委員長]

ご質問がないようです。次にご意見を伺いますが、ご意見ございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、ここでご質問、ご意見は終結します。

お諮りします。教育委員会職員人事の専決処分について、を原案のとおり承認することに異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認めます。議案第35号は原案のとおり承認されました。

報告事項に入ります。報告事項第21号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第21号 日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)

[池田文化スポーツ課長]

報告事項第21号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成22年4月~9月)。

このことについて、次のとおり承認したので報告する。

6ページ、7ページ、8ページ、9ページにわたりまして、4月から9月までの後援名義等の実績報告について記載をされてございます。

9ページをお開きください。

4月から9月までの6カ月間の実績につきましては、48件でございます。平成21年度、昨年度同期と比べて1件の減ということになっております。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第21号を終了します。

次に、報告事項第22号・平成22年度就学援助申請者及び認定者数(平成22年4月~6月)、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第22号 平成22年度就学援助申請者及び認定者数(平成22年4月~6月)

[中島庶務課長]

報告事項第22号・平成22年度就学援助申請者及び認定者数でございます。平成22年4月~6月までの間でございます。

12ページをお開きください。

平成22年度の就学援助申請者及び認定者数の一覧がございます。

申請者数の総数は、平成20年度とほぼ同じ、平成21年度より80人ほど多い数字となってございます。

認定者数につきましては、要保護につきましては、例年程度というふうになっております。ただ、準要保護につきましては、小学校で昨年度に比べ80人ほどの増、中学校で20人ほどの増となってございます。

昨今の経済事情が影響しているものと思われます。また、9月の末ごろ新聞報道でもございましたが、文部科学省のほうで専門家会議を開きまして、準要保護の認定基準が自治体ごとに異なっていて、救われる方、救われない方、あるいは内容に齟齬があるというところが指摘されてございます。またこういった国の動きなどを見ながら、準要保護のことに関しましては変化があろうかというふうに思っております。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がありましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第22号を終了します。

次に報告事項第23号・平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第23号 平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数

[中島庶務課長]

14ページをお開きください。

平成22年度日野市高校生奨学金の申請者及び決定者数でございます。

募集期間につきましては、平成22年6月1日から6月30日の1カ月間。

受付期間につきましては、平成22年6月10日から6月30日まででございます。

決定者数はこれまでだいたい50人程度で推移してまいりましたが、申請者数につきましては、昨年急増いたしまして増加傾向にあるというふうに思っております。急だということもこの表をご覧になっていただければわかるかと思います。

また、決定者数につきましては、昨年は当初予算50人の中ではございましたが、国の地域活性化経済危機対策臨時交付金を活用して、選考基準を満たした生徒に関しまして、35人の別枠を組むことができましたが、今年度につきましては、国の交付金を活用することができませんでした。

したがいまして、当初予算の50人プラス50番目と同じポイントを取った、選考基準を満たした子どもたちを決定者として54人という数字に決定いたしました。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見ございますか。

[田口委員長]

募集期間が6月ですが、年に1度ですか。

[中島庶務課長]

そうです。

[田口委員長]

年に一度募集して、給付されるのは何月ごろですか。

[中島庶務課長]

7月から給付があります。年3回給付いたします。月10,000円で4、5、6、7月分まで7月にお渡ししてという形で、それを3回です。

[田口委員長]

ほかにご質問ございますか。

[田口委員長]

ご質問、ご意見がないようですので、報告事項第23号終了します。

次に、報告事項第24号・平成22年第3回日野市議会定例会の報告、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第24号 平成22年第3回日野市議会定例会の報告

[中島庶務課長]

平成22年第3回日野市議会定例会の報告でございます。

会期につきましては、9月1日から9月27日までの27日間。

一般質問につきましては質問者20名、うち教育委員会関係が11名。

質問件数42件、うち教育委員会関係が17件でございます。

教育委員会関係一般質問等の要旨につきましては、別表1に記載してございます。後ほどご確認いただきたいと思います。

次に議案でございます。市長提出議案が21件ございました。うち教育委員会に関するものは下記の3件でございます。

1番目、平成21年度日野市一般会計決算の認定について、2番目、日野市職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、3番目、平成22年度日野市一般会計補正予算(第4号)について、でございます。

3番目の一般会計補正予算につきまして、教育費の内訳につきましては別表2に記載してございます。25ページでございます。詳細はこちらをご確認いただきたいと思います。

補正予算の総額が34億1610万9千円、うち教育費につきましては1億7545万6千円でございます。

予算総額が538億2012万5千円、うち教育費につきましては70億6558万4千円でございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

なければ、報告事項第24号を終了します。

報告事項第25号・行政情報の公開請求、について事務局より報告をお願いします。

[福島学校課長]

報告事項第25号・行政情報の公開請求。

公開請求のあった行政情報について、次のとおり決定したので報告するものでございます。

28ページをお開きいただきたいと思います。

1番と5番につきましては、全部公開といたします。

2番、3番、4番、6番、7番につきましては、人事管理に係る部分や、給与等の個人情報の部分について非公開としまして、残りを公開する部分公開とするものでございます。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第25号を終了します。

報告事項第26号・平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)、について事務局より報告をお願いします。

報告事項第26号 平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)

[福島学校課長]

報告事項第26号・平成23年度「選べる学校制度」希望調査集計結果(中学校)。

このことについて、次のとおり報告するものでございます。

30ページをお開きいただきたいと思います。

平成23年度の中学校入学希望調査の集計状況でございます。参考に平成22年度の結果も記載してございます。

22年度につきましては、七生中、三沢中で定員をオーバーいたしました。希望の取り下げがあったため、最終的には全員が入学できておりますけれども、平成23年度につきましては、一中を例にとりますと、学区内人口が261人に対して、他学区から希望した希望増が13人、他学区へ希望した希望減が40人、私立等の希望が31人で、入学希望者が203人、定員が240人ですのでその差が37人というふうになっています。

以下、平山中まですべてマイナスはございません。

最終的には全員が入学できるような状況になってございます。

なお、23年度ですけれども、前年の三中が非常に少なく、近くの三沢中が非常に多かったわけですけれども、三中プロジェクトを立ち上げました結果、三中につきましては、他学区からの希望増が22年度の20人から23年度は49人、他学区を希望する希望減が19人から10人と、希望増が2.5倍、希望減が半減しています。

一方、三沢中につきましては、他学区からの希望増が前年の48人から37人に減少しまして、他学区を希望する希望減が前年の25人から47人と大幅に増加することになりまして、プロジェクトの効果が表れています。

以上でございます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

渡辺委員。

[渡辺委員]

要望ですが、次回で結構ですので、学校ごとの希望増、希望減の内訳をお願いします。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第26号を終了します。

報告事項第27号・平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第27号 平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告

[浮須教育部参事]

報告事項第27号・平成22年度全国学力・学習状況調査の結果報告、についてご報告いたします。

まず私から、今年度の全国学力・学習状況調査の概要についてご説明をさせていただき、そのあと、指導主事のほうからご説明をいたします。

この調査は、本年4月20日、小学校6年生と中学校3年生を対象に、国語と算数・数学の主として「知識」に関するA問題と、主として「活用」に関するB問題について実施されたもので、平成19年度から始まり、本年が4回目となります。

昨年度までは、小学校6年生及び中学校3年生の全児童・生徒を対象とした悉皆調査でしたが、今年度は抽出調査及び希望利用方式に切り替えられ実施されました。

日野市では抽出校が1校もございませんでしたが、すべての小・中学校が問題用紙を取り寄せ、希望利用による形で調査に参加いたしました。

日野市の各小・中学校が今回の全国学力・学習状況調査に参加した目的は、各学校が児童・生徒一人ひとりの学力の実態を把握すると同時に、授業改善のポイントを明らかにし、児童・生徒一人ひとりに対する教育指導の充実と改善に役立てるためです。

また、採点につきましては、文部科学省から示された採点基準に基づいて各学校で行うことにいたしました。そして、昨年までは公表してきた日野市全体の平均正答率につきましては、各学校での採点としたことから、参考値として取扱い、公表しないことといたしました。

日野市教育委員会におきましては、市内の各学校が自校の子どもたちの学力の実態をどう捉えているのか、またどう改善していきたいと考えているのかを授業改善プラン等からしっかりと把握し、各学校の取り組みを支援してまいります。

また、来年度の全国学力・学習状況調査につきましては、国がどのような形で実施していくのかまだ明確でないところではございますが、日野市としては、児童・生徒の学力の状況を把握し、授業の改善や個々の指導につなげていくうえでも、意義のある調査であると考えておりますので、今年度と同様の形で参加の方向で考えているところでございます。

最後に、11月の「ひのっ子教育」に今年度の全国学力・学習状況調査の結果につきましての記事を掲載いたしますので、その内容を34ページにお示しさせていただいております。

以上でございます。

それでは、次に指導主事からご説明をさせていただきます。

[小林学校課指導主事]

まず私から、小学校、中学校の国語の傾向について、ご報告をいたします。

32ページをご覧ください。

平成21年度の小学校の国語では、グラフを読んで、条件に合わせて考えを整理して書く問題や必要な事柄を整理する問題に課題がみられました。また、中学校の国語では、文章から必要な情報を読み取って記述する問題や、文章と図を関連付ける問題について課題がみられました。

今年度の国語においては、概ね基礎的・基本的な力は身に付いていますが、小学校、中学校ともに主語、述語の対応や、二文を一文に書き分ける、条件に合った文字数で考えや根拠を明確にして書くことに課題がみられました。

小学校6年のA問題についてご説明します。

漢字の読み書きなどの力は概ね身に付いていますが、読むことと書くことの問題に課題がみられます。例えば、物語の一部を読み、登場人物の相互関係を文脈からとらえて、空欄に人物名を記入する問題では、心情を叙述と関係付けながら読む力に課題がみられました。また、文の論理を考え、二文を一文にまとめる問題で、伝えたい内容を適切に書く力に課題がみられました。

対策としては、読むことの学習において、省略されている主語や会話文の話し手が誰であるか考えながら読むように習慣づけたり、目的や課題に応じて文や文章を適切に書き換えたり、二文を一文にまとめるなどの記述する力を養うことが考えられます。

次に小学校6年のB問題についてご説明します。

B問題では、答が文中から容易に抜き出せる問題では、情報を適切に取り出すことができていました。一方、文章について自分の考えをまとめ、60字以上80字以内といった条件に合わせて記述する問題や、話し手が聞き手に問いかけることのよさについて説明する問題で課題がみられました。

対策としては、思ったことや考えたこととその理由を明確にして、ある程度の文章の長さで説明する学習活動を取り入れること。話の構成を工夫して効果的に話したり、伝えたい事柄にふさわしい資料を提示しながら説明したりする学習が考えられます。

それでは、33ページ、中学校のA問題についてご説明します。

全体として文学的な文章の内容理解や文章の特徴をとらえる問題はよくできています。しかし、一文を適切に二文に分け、省略された主語を補って書く問題は昨年に引き続き課題がみられました。

小学校と同様の傾向を示していますので、知識・技能の定着を引き続き図っていくことが必要です。また、言語事項の問題で同音異義語や類義語、敬語の問題に課題がみられましたので、辞書を活用するとともに、同音異義語の意味の違いを考えさせるなどして語彙を豊かにすることが必要だと考えます。

次に中学校のB問題についてご説明します。

明治時代に書かれた「吾輩は猫である」の読解では、比喩的な表現で書かれた文章の意味をとらえ、条件の文字数の中で解答をまとめる力に課題がみられました。また、べつの問題においても、表現の特徴について考えを説明する問題に課題がみられました。

対策としては、多様な文章を読み、読書を広げること。また、情報や内容を的確にとらえた上で、条件にあった文字数や表現方法で自分の意見や感想を書くことが考えられます。また、読んで考えたことや着目した表現について、自分の表現に生かす指導を行っていくことが考えられます。

以上で国語についての報告を終わります。

[長崎学校課指導主事]

私から、小学校の算数、中学校の数学について説明をさせていただきます。

まず、32ページの算数について説明をいたします。

算数Aの知識を問う問題ですけれども、立方体の展開図を完成させる問題など、図形領域の理解は定着しております。また、四則計算等についても概ね力がついていると考えられます。しかし、数量関係の問題において、割合は(比較量)÷(基準量)で求められることや問題文の中でどちらが除数、割る数、どちらが被除数、割られる数にあたるかについて理解をしていない児童が見られます。あわせて、新学習指導要領で加わっている求積公式を用いて台形の面積を求めることについて、まだ定着していない児童がみられます。

除法について指導する際には、計算方法のみを指導するだけではなく、問題に示された数量を図に表す活動を取り入れるなど、数量の関係を考えてから用いる演算を判断することを意図的に繰り返し指導する必要があります。また、割合を求める問題でも、問題の場面から何が基準量で何が比較量であるかをとらえるために、数量を線分図などに表す活動を取り入れ、数量の関係をとらえられるように指導する必要があります。図形の求積公式の指導では、どの部分の長さが必要であるかを児童に考えさせるなど、自力で面積を求める活動の充実を図るなど、面積を求める場面を豊富に経験できるようにする工夫が必要です。

算数Bについて説明いたします。

算数Bでは、目的に応じてグラフを読み取る問題等は概ね理解できています。しかし、図形領域において、身の回りのものを図形と結び付けて考えることができない児童がみられます。また、児童が自分で式を立てる問題や自分の考えについて言葉を使って論理的に説明する問題等、児童が学習した知識を活用する問題ではまだ課題が残っております。

対策としましては、買物や電車やバスの乗車といった実生活の場面や、工作での設計図など、他教科と算数の学習との結び付きが実感できる問題場面を授業に取り入れて、計画的に指導する必要があります。図形の見方を豊かにする指導においてはICT機器を活用して視覚的にとらえ、そこから思考していくように指導していく必要があります。児童が自分の考えを算数の用語を用いて的確に説明したり、根拠や対象を明らかにして説明する場面を設定したりして、筋道を立てた考え方ができるように指導してまいりたいと思います。

次に中学校の数学について説明をいたします。33ページをご覧ください。

中学校の数学Aでは、全体的に概ね力が付いています。しかし、小学校で学習した知識理解がしっかりと定着していないために誤答が見られた例が、一次方程式や図形の体積を求める問題です。一次関数の関係を式に表す問題などの数学的な表現や処理を必要とする問題については、まだ課題があります。具体的には円柱の体積を求める問題などに表れています。誤答の中には、底面である円の面積の公式を円周と混同している生徒がみられます。小学校での学習が定着しないまま中学校に進んでいると考えられます。

また、柱体の体積の学習では小学校での学習を見直し、すべての柱体の体積は底面積×高さで求められることを体験的に理解するような学習を展開していくことが必要だと考えます。また、具体的な事象における一次関数の関係を式で表すことができるかどうかということをみる問題では、場面のみを与えて関係を式に表す問題がこのテストでは出されましたが、図や表などを用いて2つの量を順序よく整理して具体的な数値を用いてxとyの関係を調べる方法が身に付いていないことが考えられます。まず、既習の知識に基づいて関係を求め、式を変形してy=の形式に整えていくような学習経験を積ませることが必要だと考えています。

次に数学Bについて説明をいたします。

数学Bでも概ね力は付いていると考えられます。しかし、どの領域でも学習を活用するという点ではまだ課題が残っています。特に問題場面を的確に理解して数学的な表現を用いて論理的に考えや理由を説明する問題では、課題がある生徒がみられます。その中でも、与えられた情報から必要な情報を適切に選択して、数量の関係を数学的に表現して処理することができるかどうかをみる問題については、課題がある生徒が多くみられました。

多くの情報から必要な情報を選択する場面では、立式することができない生徒がいると考えられます。加えて、解が分数になる方程式については、正しく処理できないことも理由だと考えます。

与えられた情報のみを使って機械的に処理するような問題ばかりではなく、必要な情報を自ら選択して数学的に処理するような学習を取り入れることが必要です。方程式や一次関数、図形などの学習では、形式的な知識や技能の習得のみに終わらず、式や関係、図形の意味、根拠を明確にして理解を深めたり、数量や図形の性質や条件などを論理的に考察したりする学習を一層大切にしていく必要があります。

また、筋道立てて説明し伝え合う活動を充実させるために、根拠を明らかにして数学的な表現を用いて考えを説明する活動を授業に多く取り入れることが大切だと考えています。

以上で説明を終わらせていただきます。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見ございましたらお願いします。

34ページの「平成22年度全国学力・学習状況調査の結果」、これは、ひのっ子教育に載せるのでしょうか。

[小林学校課指導主事]

これから載せる予定の文章です。

[田口委員長]

最後の4,5行ですけれど、「書く学習や論理的に説明する学習など、言語活動の充実にも取り組んでまいります。」とあります。言葉が分からなければ算数も国語も数学も、全てに関わってきますので、「言語活動の充実」のところをゴシックか何かでアピールするように書いていただきたいなと思いました。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[馬場委員長職務代理者]

考えや根拠を明確にして、書いたり自分の意見を述べたりするということは大事ですけれども、それは単に発表を多くすればできるとか、発表会で一人で喋らせればできるとか、そういうことではないんですね。先ほどの知識の獲得だとか実験の結果だとか、そういうものをきちっと整理した上で、なおかつそういうことができるということが大事で、ただ感想を述べるということではないということですね。

だから基本的には従来の教え込みの授業のやり方ではこういうことができないということではないかな。

できれば、授業改革が必要ですというような一言がほしいですね。授業改革ではちょっと硬いですけれど。なお一層の授業の工夫が必要です、というような言葉がほしいと思います。

[田口委員長]

ほかにございますか。千葉委員。

[千葉委員]

自校採点のために結果は公表しないという話がございましたが、その部分の市民への伝達はどのような形でしていらっしゃるのか、しないのか。公表しませんということを公表するかどうか、発表するかどうかという質問です。

[浮須教育部参事]

特にそのことを「ひのっ子教育」等の中でふれるということは今のところ考えてございませんが、校長会等の中ではそういう方向でということで議論をしてきておりますので、各学校のほうでも保護者等にはそういった考え方は周知できているというふうに捉えております。

[田口委員長]

千葉委員。

[千葉委員]

そういう形で市民への数値のページはないということはよくわかるのですが、教育関係者に関してはどのような形で数字の処理をなさっておられるのか教えていただけますか。校長会には数字を出しているのか、もしくは現場の教員には数字を出しているのか、その辺のところをお願いします。

[浮須教育部参事]

校長会等での分析につきましては、各学校の自校採点したものをまとめた数値は示してございます。ですが、これは一般の市民の方には各学校の自校採点ということでの参考 値として扱うということで校長会とは共通理解を図っているところでございます。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

市議会でも、谷議員が活用の仕方について質問されていますけれども、今ご報告がありましたような点をどんなふうに各学校に伝えるのか、あるいは支援していくのか、何か具体策があれば教えてください。

[浮須教育部参事]

各学校には指導主事がいろいろな件を通して訪問したり、あるいは学校訪問等を通して各学校に私どもが授業を参観し指導をする機会がございますので、そういった場面を通して、この結果等を踏まえた授業改善の視点を各学校にも周知してまいりたいと考えています。

[田口委員長]

ほかにございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第27号を終了します。

次に平成22年11月の行事予定について、事務局より説明をお願いいたします。

※平成22年11月の行事予定については省略

[田口委員長]

これより議案第36号に入りますが、本件につきましては、公開しない会議の中で行いますので、関係職員以外の事務局説明員は退席しても差し支えないと思います。

ご異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、関係職員以外の事務局説明員はご退席ください。

なお、本件の終了をもって平成22年度第7回定例会を閉会とします。

(関係職員以外退室)

※ 「教育委員会職員の分限休職の専決処分について」
は公開しない会議の中で審議。

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了しました。これにて平成22年度第7回教育委員会定例会を閉会とします。

閉会午後2時46分

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