平成20年度第8回教育委員会定例会 会議録

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページID1004456  更新日 平成30年2月16日

印刷 大きな文字で印刷

平成20年度第8回日野市教育委員会定例会

開催日時

平成20年(2008年)11月10日(月曜日) 午後2時10分~午後2時38分

開催場所

教育委員会室

議事(要旨)

開始午後2時10分

[田口委員長]

ただいまから、平成20年度第8回教育委員会定例会を開会いたします。

議事に入ります前に、傍聴希望者がいらっしゃいますので、傍聴を許可したいと思いますが、異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、傍聴を許可いたします。

本日の会議録署名は、千葉委員にお願いします。本日の案件は、議案1件、報告事項2件です。それでは議事に入ります。議案第40号・日野市教育委員会の事務の管理及び執行状況の点検及び評価実施要綱の制定について、を議題とします。事務局より提案理由の説明をお願いいたします。

議案第40号 日野市教育委員会の事務の管理及び執行状況の点検及び評価実施要綱の制定について

[徳田庶務課長]

議案第40号・日野市教育委員会の事務の管理及び執行状況の点検及び評価実施要綱の制定についてご説明いたします。

平成20年4月1日より地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が施行され、新たに教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価が義務付けられましたので、要綱を制定し、必要な事項を定めるものです。

2ページをご覧下さい。この要綱では、第1条で目的、第2条は点検及び評価の対象を主要な事業とすること。第3条で学識経験者の識見を活用するための委嘱について、第4条で市議会への報告書の提出について、第5条で評価結果の公表、第6条で評価結果の活用について定めてあります。お手元にお配りした資料では第9条、第10条となっておりますが、第7条、第8条の間違いですので訂正させていただきます。第7条で、庶務を教育部庶務課において処理することを定め、第8条でこの要綱に関し必要な事項を教育長が別に定めることとしております。

本年度は、年度半ばでこの要綱が制定されたことから、これまでに行ってきた行政評価等の資料を活用して実施し、21年度以降は4月より事務を進めたいと考えているところです。以上です。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了しました。ご質問ございましたらお願いします。教育長。

[加島教育長]

委嘱する学識経験者について説明して下さい。

[徳田庶務課長]

学識経験者の知見を活用するということで、学校教育及び生涯学習に関して知見を有する者2名をもって充てることとなっております。このことについては、本来であれば教育委員会定例会にお諮りして決定していくところですが、先ほど申し上げましたように、今年度は時期の問題があり、現在、教育基本構想等でお願いしている先生たちにお願いできればと考えているところです。その際には、教育長の専決処分等で事務を進めていければと考えています。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

この評価に至る過程の中で、教育委員の役割はどんなふうに位置づけられるのでしょうか。

[徳田庶務課長]

流れといたしましては、教育委員会事務局で自己評価を行ったあと、教育委員会定例会に協議をお願いし、意見等を入れ、それをもとに学識経験者の意見をいただいて、その後、再度、教育委員会で承認していくという流れで実施したいと考えております。

[渡辺委員]

委員自体の活動はどのようなことですか。

[徳田庶務課長]

単なる事務事業評価だけでなく、例えば教育委員会定例会の開催状況や実際に教育委員の活動状況についても一定の資料とし、評価の対象とすることになります。

[田口委員長]

他にご質問ございますか。

[田口委員長]

なければ、ご意見を伺います。

[田口委員長]

ないようですので、ご質問、ご意見はこれにて終結します。

お諮りします。日野市教育委員会の事務の管理及び執行状況の点検及び評価実施要綱の制定について、を原案のとおり決することに異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認めます。議案第40号は原案のとおり可決されました。

次に報告事項に入ります。報告事項第29号・行政情報の公開請求、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第29号 行政情報の公開請求

[徳田庶務課長]

報告事項第29号・行政情報の公開請求についてご説明いたします。

公開請求のあった行政情報について、次のとおり決定したので報告するものです。

4ページをご覧下さい。今回は8件です。請求日、決定日、請求件名、決定内容については記載のとおりです。

まず1番は、個人に関する情報等、情報公開条例第7条第2号に該当する部分を除き、公開としたものです。2番は、請求された文書を作成していないので、非公開としたものです。3番については、全部公開です。4番は、請求された資料が作成もしくは収受していないため存在しないので、非公開としたものです。

5番は、請求された資料が保存年限を経過し存在しないため、非公開としたものです。6番は、請求された文書が現時点では作成していないため、非公開としたものです。7番は、公開請求に対しては既にすべての資料を公開しており、この請求で公開すべき資料が存在しないため、非公開としたものです。8番は、請求された業務を実施していないため文書が存在しないので、非公開としたものです。以上です。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見ございましたらお願いいたします。

[田口委員長]

ないようですので、ここで報告事項第29号を終了いたします。

報告事項第30号・平成20年度全国学力・学習状況調査の結果報告、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第30号 平成20年度全国学力・学習状況調査の結果報告

[浮須教育部参事]

報告事項第30号・平成20年度全国学力・学習状況調査の結果報告についてご報告いたします。

この調査は、本年4月22日、小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されたもので、昨年度から始まり本年が2回目となります。その結果が8月29日に国から届きましたので、本日ご報告いたします。

これまでも機会があるごとに全国学力・学習状況調査の結果やその分析については、ご説明をさせていただいてきたところではありますが、今回は、私から市内小・中学校の全体的な様子をご説明し、そのあと指導主事から、小学校と中学校に分けて特徴的な部分を取り上げてご説明させていただきます。

議案書6ページ、7ページをお開き下さい。平均正答率を日野市、東京都、全国の順にお示ししてあります。

小学校につきましては、国語のA、B、算数のA、Bともに日野市は東京都及び全国を上回っています。中学校では、国語Aと数学のA、Bは東京都や全国を上回りましたが、国語Bがわずかながら東京都や全国を下回る結果となりました。今回の結果から、日野市全体としては基礎的・基本的な力はついていると言えますが、思考力や判断力、表現力といった活用する力を身に付けさせていくことが課題であると受け止めております。

次に8ページから15ページまでの正答数分布グラフをご覧ください。棒グラフが日野市の分布を表わし、三角を実線で結んだ折れ線グラフが東京都の分布を、ひし形を実線で結んだ折れ線グラフが全国の分布を表わしています。日野市の分布は東京都や全国と比較してもほぼ同じような分布の様子であることが分かります。8ページと9ページが小学校国語のAとB、10ページと11ページが小学校算数のAとBです。いずれも正答率の高いほうに分布の山が寄っておりますが、Bの活用問題のほうがAの知識に関する問題より分布の山が中央に寄っていて、日野市の子どもたちも東京都も全国も、活用する力をつけていくことが課題となっていることが読み取れます。12ページと13ページが中学校の国語のAとB問題の分布、14ページと15ページが中学校の数学のAとB問題の分布です。

ここで目をみはるのが国語と数学の分布のカーブが大きく違っていることです。国語は小学校の分布とかわらない山型を示していますが、数学についてはA問題もB問題も分布が横に広がり、14ページのA問題は山の形を成しておらず、15ページのB問題では台形の形になっています。このことから、数学については、その理解や習熟に大きな開きが生じていることが分かります。数学では、習熟度別グループを編成した少人数指導を充実させ、今後もより一層個に応じた指導や補習等に力を注いでいくことが必要であると受け止めております。

16ページ、17ページにつきましては、指導主事からご説明いたします。

18ページは、11月12日水曜日に発行されるひのっ子教育、11月号の原稿です。ただ今ご説明いたしましたことの要点を保護者や市民の皆様にお知らせいたします。

最後に、全国学力・学習状況調査は、日野市の児童・生徒の学力、学習状況を把握分析することで授業改善等に大いに役立つ資料等が得られることから、来年度につきましても、引き続き実施してまいりたいと考えております。では、指導主事からご説明させていただきます。

[鈴木指導主事]

資料の16ページをお開き下さい。

この表は、小学校6年生の国語A、国語B、算数A、算数Bについて正答率を問題ごとに表わしたものです。それでは各問題の各項目ごとに一番正答率の低かったものをご説明させていただきます。

まず国語Aですが、3番、日野市の正答率は36.4%になっています。この問題は、作文の中から書き直した方がよいと思った理由をどのように書き直したらよいかを選ぶ問題です。この文章の推敲についての問題では、選択問題でありながら正答率が低い結果が出ています。

国語Bです。国語Bは3の二、日野市の正答率は33.1%になっています。この問題は、図書館だよりのグラフから分かったことをもとに、テーマや条件に即して自分の考えを書く問題です。この問題の中で図書館だよりというチラシの中から、自分の考えを書くというところがあります。そこの値が大変低くなっています。

算数Aです。算数Aでは6の(2)、日野市の正解率は19.3%になっています。この問題は、約150平方センチメートルの面積のものを下の4つの中から選ぶという問題です。約150平方センチメートルの面積のものを選ぶというところで、切手、年賀はがき、算数教科書、教室の床面積から選ぶ中で、150平方センチはどれかという問題です。この問題の正答率が低くなっています。

算数Bです。算数Bは5の(2)、日野市の正答率は22.7%となっています。身長の変化を表わす折れ線グラフの一部分と身長の伸びを表わす棒グラフの一部分を比べて、その違いを書き出す問題です。やはりここでも国語Bと同じように自分の意見を書くというところが正答率が低くなっています。グラフや2つの条件を兼ね合わせて問題を解くというところが正答率の低い結果が出ています。小学校は以上です。

[梶野指導主事]

中学校の状況についてご説明いたします。

お手元の17ページの資料をお開き下さい。

国語から説明いたします。国語A問題で正答率が低かったものとしまして、右から5番目にあたります6の六のイの問題、続いてそのさらに左側に2ついきました6の五の問題、そして右側にいきました6の七の問題、大きな6番に関する問題のところで概ね正答率が4割前後の状況です。6の六のイにつきましては、年頭という言葉の意味を正しくとらえるという問題の選択が選べていないということがあります。また6の七につきましても、金字塔を打ち立てたという、やはりこれも言葉の意味を答える問題で、文脈の中に即した語彙をとらえる問題のところが正答率が低くなっている状況です。

続きまして活用の問題です。2段目の国語Bのところですが、10問中、左から3番目の1の三の問題の正答率が30%で一番低い状況になっています。その次が2の三番にあたります48.8%、この2つが平均正答率5割を切っている問題です。そのほかに2の四番につきましては、無回答率が3割に近く、非常に無回答率の高い問題となっています。

この3つに共通することですけれども、2つの文章を比べて、そこから条件に従って書き換えたり、または自分の考えを書いたりするという設問について正答率が低く、また、無回答率が高いという状況になっています。

数学です。数学のA、基本のところですが、正答率が一番低いのが左から8番目の2番の(5)35.9%、続いて右側から6番目にあたります12の(2)36.1%。さらにその左側2つ目の11の(2)37%となっております。2番の(5)につきましては、3A+4Bというこの式に当てはまる問題文を選ぶという問題です。こちらのほうが、問題文から式を作るというパターンと逆のパターンのところで若干正答率が上がっていないところがあります。また、11の(2)、12の(2)につきましては、比例、反比例または一次関数ということで、一次関数のグラフから式を求める、または反比例のグラフから式を求める問題の正答率が低くなっております。また、11の(2)、12の(2)につきましては、無回答率も全体の中では高いという状況を示しております。

続きまして、数学の活用にあたるBの問題です。一番正答率が低かったのが一番右側にございます5番の(3)13.7%です。さらに、続きまして左側から3番目の1の(3)18.6%、この2つは平均正答率20%を下回る状況になっております。

5番の(3)につきましては、富士山の6合目の気温を求める方法を説明するという問題ですが、表やグラフのデータをもとにしながら方法を説明するもので、先ほどの一次関数や国語でも出てきた説明し、まとめる力の基本的なところの応用力が課題になっているものと思われます。また1番の問題につきましては、上腕骨の長さから身長の長さを求めるという式を使った問題で、このあたりの式の理解の仕方が正答率に影響しているものと思われます。中学校は以上です。

[田口委員長]

事務局より報告が終了しました。ご意見、質問ございますか。千葉委員。

[千葉委員]

一般に公開される全国学力調査、学習調査の結果報告は、このひのっ子教育の原稿予定と理解してよろしいでしょうか。

[浮須教育部参事]

はい。

[千葉委員]

それ以外の数値等については公開対象ではないということですか。

[浮須教育部参事]

日野市の平均正答率を公開し、その分析結果について文書で公開するものです。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

先ほど参事並びにお二人の指導主事から分析結果についてポイントのご説明がありましたが、それは文章化されて現場に提示されるのですか。

[浮須教育部参事]

文章にして現場に提示ということではございませんが、各学校等を訪問したり、あるいは教員等に指導をする際に、そういったことにふれながら指導をしていきます。

[渡辺委員]

この結果について、せっかく細かく分析されたのですから、ポイントを整理されて、ご提示いただいた方が現場としては来年に向けて、または日々の実践においても活用できるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

[浮須教育部参事]

今回分析したことをまとめまして、学校に連絡していきたいと考えます。

[馬場委員長職務代理者]

日野市全体のグラフと同じようなものが学校別にあるのですか。

[浮須教育部参事]

はい。

[馬場委員長職務代理者]

そうすると、自校の問題点は学校自身はよく分かるようにできているのですね。

[浮須教育部参事]

はい。学校ごとにはそれぞれ自校の結果を分析し、授業改善プラン等に反映するような形で取り組みを進めております。

[田口委員長]

他にご意見、ご質問ございますか。渡辺委員。

[渡辺委員]

中学の国語B、小学校の国語Bに若干当てはまっているのかなと思いますが、ここにあるように、書かれている文章の内容を読み取る力はついているものの、条件にしたがって書き換えたり、文章に表れたものの見方や考え方について説明したり、自分の立場を明確にして自分の意見を書いたりする力が弱いということです。OECDの学習到達度調査の結果で、日本の学力面での弱点として記されている面ともダブっているかと思いますが、単に国語だけじゃなくて、全教科通して追求されなければならないことだと思いますが、その辺どのようにお考えになっていますか。

[浮須教育部参事]

まずは各教科で基礎になる部分をしっかりと身に付けさせるということと、各教科の中で生活と結びつけた学習を積み重ねることが一つは大切なことだと考えています。そして、総合的な学習の時間はいろいろな教科の基礎となっている部分を総合的に使って、いろいろな課題を解決していくという学習になりますので、そういった総合的な学習の時間をより充実させることで書く力あるいは主体的に考えていく力、課題を解決する力等を身に付させていきたいと考えております。

[渡辺委員]

それからもう1点、この結果を踏まえて、個に応じた教育と習熟度別学習についてふれられましたけれども、個に応じた教育というのは、先般、日野第一小学校へ行った時に特別支援学級を観させいただきまして、ひとり一人の子どもの状況、保護者の要望等も含めたカルテみたいなものがありまして、それに応じて教育をされているということに大変感銘を受けたのですけれども、そういう意味で手間ひまかかるかもしれませんが、通常学級においても、そういう視点から取り組まれると良いなと思いました。

逆に、習熟度別学習は賛否両論あって、その成果については必ずしも十分検証できているかどうか分からないと思います。そういうことから言えば、日野市教育委員会が画一的に習熟度別学習を進めるような印象を持たれるのはいかがかなと思いますので、申し述べておきたいと思います。

[田口委員長]

他にご質問、ご意見ございますか。

[田口委員長]

ないようですので、ここで報告事項第30号を終了いたします。

次に、平成20年12月の行事予定について事務局より説明をお願いいたします。

※平成20年12月の行事予定ついては省略

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了いたしました。

これにて平成20年度第8回教育委員会定例会を閉会といたします。

閉会午後2時38分

このページに関するお問い合わせ

教育部 庶務課
直通電話:庶務係 042-514-8692 施設係 042-514-8698 業務サポート係 042-514-8716
代表電話:042-585-1111
ファクス:042-583-9684
〒191-8686
東京都日野市神明1丁目12番地の1 日野市役所5階
教育部庶務課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。