平成19年度第4回教育委員会定例会 会議録
平成18年度第4回日野市教育委員会定例会
開催日時
平成19年(2007年)7月12日(木曜日) 午後2時03分~午後3時17分
開催場所
教育委員会室
議事(要旨)
開始午後2時03分
[田口委員長]
ただいまから、平成19年度第4回教育委員会定例会を開会いたします。
議事に入ります前に、本日は傍聴希望者がいらっしゃいますので、傍聴を許可したいと思いますが、異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしと認め、傍聴を許可いたします。
[田口委員長]
本日の会議録署名は、山畑委員にお願いいたします。
本日の案件は議案3件、請願審査1件、報告事項1件です。
会議の進め方ですが、まず請願審査を行い、その次に議案を審議したいと思います。また、議案第9号につきましては、人事案件のため、公開しない会議の中で審議したいと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしと認め、請願審査後に議案を審議したいと思います。
なお、議事に入ります前に、事務局より発言を求められておりますので、発言を許可いたします。
[徳田庶務課長]
前回の教育委員会定例会において、渡辺博委員の再任について市議会で承認されたことを報告しました。これを受けて、平成19年6月28日に市長より渡辺博委員に辞令交付がなされたので報告します。なお、任期は平成19年6月28日から平成23年6月27日までとなっています。以上です。
[田口委員長]
それでは、再任されました渡辺委員よりご挨拶をいただきます。
[渡辺委員]
このたび引続きまして教育委員の任にあたることになりました。委員長はじめ委員の皆さん、また事務局の皆さん、今後ともご指導の程よろしくお願いを申し上げます。
[田口委員長]
よろしくお願いいたします。
それでは議事に入ります。請願第19-2号・今回及び来年の「全国学力・学習状況調査」についての請願、を議題とします。事務局より説明をお願いします。
請願第19-2号・今回及び来年の「全国学力・学習状況調査」についての請願
[徳田庶務課長]
議案書13ページをお開き下さい。請願文書表です。
請願番号、請願第19-2号。受付年月日、平成19年7月3日。
件名は、今回及び来年の「全国学力・学習状況調査」についての請願です。請願者は記載のとおりです。なお、追加の署名が出されました。138名の追加がございました。付託定例会は、平成19年度第4回定例会です。請願の要旨は記載のとおりです。以上です。
[田口委員長]
請願者より申し出がありましたので、請願の事情を述べていただきますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
それでは、請願者は約5分位でお願いいたします。請願の事情をお述べください。
[請願者]
お手元にあります、今回及び来年の「全国学力・学習状況調査」についての請願を出しました日野の教育を考えあう会の***と申します。よろしくお願いいたします。
私は教育の専門家ではありませんが、2人の子どもを日野市で育てることができました。現在は、乳幼児期から様々な課題を抱えて生きる子どもや家庭を支援する保育士の立場として、格差社会が広がる中で、今だからこそ学校教育に必要なのは競争原理の導入ではなく、自己構成観をしっかり持てる子を育てる人間教育の視点ではないかと強く感じてこの活動の会に参加している者です。よろしくお願いします。
では、請願要旨にもありますが、今回の全国学力・学習状況調査に関しては、無用な競争につながるのではないか、大量の個人情報の取り扱いへの不安等、多くの問題が指摘されていました。私たちの会としましても、3月20日に田口参事に懇談を申し入れ、日野市教育委員会の取り組みについてお話を伺いました。本来、この調査の実施決定権は市町村教育委員会にあるとされていたからです。しかしそこでわかったのは、文科省や都教委が実施を前提にして周知徹底のみ促し、それに沿って日野市教育委員会も審議せず、教育長決裁で実施を決めたというお話でした。しかも当初、小学生は記名式での実施ということであり、個人情報の取り扱いに関する不安に対しても、市の個人情報審議会で「問題なし」の答申があったこと、都教委に参事名で意見書を上げたら返事はなかったため、記名式での実施予定とのお答えでした。しかしその後、この記名式に対しては全国から疑問、不安の声があがり、日野市においても、多摩地域の行政サイドの話し合いで判断し、番号制での実施となったということです。そして4月24日に実施以来、様々な場面で今回の調査での問題点が指摘されています。それは私たちが懸念したとおりのものでした。新聞報道されていますので委員の皆様もご存じかと思いますが、6月15日付の朝日新聞の学力調査採点混乱という記事によると、データの基本となる採点に信頼性がないという実態が明らかになりました。小学生117万人、中学生116万人を対象に77億円もの大金を費やし、内62億円もかけた採点の結果に信頼性が持てないのです。ベネッセ、NTTとも大半が派遣スタッフで、採点者は試験し研修を経たとされていますが、多くは未経験者で、前日誤りであった回答が翌日は正解になり、午前、午後とリーダーが替わればその日のうちに正誤の判断が変わってしまったという事実に、この大規模調査の形式そのもの、システムそのものに問題があったと言わざるを得ません。文科省がこだわった全国一斉大規模調査でなければ正確なデータにつながらないという統計学論上だけの根拠では客観的な採点さえ困難ということです。この大混乱の中で、個人情報の取り扱いなど、信頼性が持てるとはとても思えません。多くの教育関係者が提言しているように、正確なデータを取るなら、サンプリング方式が良いという意見に文科省は真摯に耳を傾けてほしいと思います。専門家が、信頼関係がとれる範囲で実施してのみ正確なデータは取れ、かつ活用されるのではないでしょうか。特に家庭状況という個人情報に深く入り込んだ学習状況調査を含むのであれば、なおさらのことと思います。
また、7月8日報道された学力テストに関する記事は、正しく、独自の学力テストとはいえ、障害児部外、成績向上不正、学校ぐるみの疑いという内容で、この請願に賛同してくれた保護者の皆さんから怒りの声があがっています。2005年44位の小学校が2006年1位に踊り出て、業者が変わって内容が変わった今年度は59位に落ちているということです。足立区では学校の学力実態を知るためには、障害児、外国籍の子は校長判断で除外しても良いことになっているそうですが、10日付の報道では、足立区教育委員会は、全国学力調査についても同様の問題はなかったか調査指示したということと、また、一般論として、学力テストは普段の学力を把握し、指導改善に生かすものだから、集計から除外するのは適切とは言えないというコメントも載せられていました。本来の目的が方向を変えて競争を煽る結果になっているという事実だと思います。これは当然今回の全国調査でも各地で起きていると教育評論家の尾木直樹氏は講演で述べています。北陸全県ではプレテスト、広島では不正疑惑等、今後も調査をすればあちこちで事実が表面化するでしょう。また、足立区の背景には学校選択制の問題があり、さらに驚いたことに、昨日の報道では、予算配分にも反映させ、行政側が競争を煽り立てていたという事実も判明しました。強い憤りを感じます。子どもたちも学校も、被害者にしない取り組みを教育委員会の責任で行ってほしいものです。
さて、同じ学校選択制を採っている日野市の実態はどうなのでしょうか。先ほどの請願に協力してくださった現役のお母さんたちは、既に行われている都の一斉テストにまつわるエピソードとして、学校説明会に行ったら、「うちの学校は隣の学校より成績が良い」という校長先生の発言を例に挙げて、一斉テストへの疑問を投げかけていました。ちなみに、この学校では事前にテストをしているということです。一人一人の子どもたちの学力向上はどの親の願いでもあります。どの子も学力が上がり、競争心のみが育つのではなく、自己構成観がしっかり持てる子どもに育ってほしいと願っています。日野市教育委員会として、今回そして来年度も文科省が実施予定の全国学力・学習状況調査をどう生かしていくのか、この請願が採択され、責任ある慎重な審議が行われることを強く、切に要望して私の意見陳述とさせていただきます。よろしくお願いします。
[田口委員長]
ありがとうございました。
それでは、この請願に関係する事務局の取り組み状況を説明してください。
[田口教育部参事]
本市の取り組み、経過等についてご説明させていただきます。
まず、本年4月24日火曜日に、小学校6年生、中学校3年生を対象に、小学校で国語、算数、中学校で国語、数学が実施されました。また、同時に質問調査として、学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸調査が全国的に行われたところです。国の本調査の目的は、全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、各地域における児童生徒の学力、学習状況を把握、分析すること。そして教育及び教育施策の成果と課題を検証して、その改善を図ろうとするものです。
市としましては、本調査を活用し、全国的な状況との関係において、私どもの教育及び教育施策の成果と課題を発見し、その改善を図るとともに、特に学校においては授業改善を第一目標にし、魅力ある、わかる授業づくりのために活用したいと考えております。
実施に至る経緯ですが、平成18年6月23日付で東京都教育委員会指導部より、平成19年度全国学力・学習状況調査の実施について、市内小中学校に周知してほしい旨の通知がございました。平成19年1月12日付で、東京都教育委員会指導部から19年度の全国学力・学習状況調査についての参加、不参加の照会がございました。このことにつきましては、本市教育委員会としましては、教育長専決事項として検討し、平成19年4月19日付で東京都に参加することを回答しております。このような流れの中で、個人情報の保護ということから、児童生徒の氏名など個人情報が市から都に、都から国、国から業者に流れていくことについて新聞やマスコミでも大きな問題となりました。本市では、個人情報を外部に提供するため、個人情報保護審議会に諮問いたしました。その結果、個人情報保護審議会は文部科学省に対し、本市の児童生徒の個人情報を提供することについて承認をいたしました。しかし、教育委員会事務局といたしましては、再度このことを検討し、原点に戻り、児童生徒が調査用紙に氏名を記載したものを提供することは個人情報保護の観点から望ましくないと判断し、各学校からは番号で提出していただきました。また、参加、不参加の有無につきましては、教育長の専決事項とし事務局で検討し、全国的な調査を行う中で本市の状況及び今後の授業改善に資するものとして実施する判断をし、教育委員の方々にはこの旨を逐一報告いたしました。
また実施に向けては、児童生徒、保護者に向け、学力調査の目的、内容等を示した資料を学校から配布していただきました。調査の調査内容や実施状況を学校に聞き取ったところでは、内容については考える問題となっており妥当である。学力に対する客観的な資料が収集でき、授業改善につながる。真剣に取組む状況が見られる。学習に対する意識に変化が見受けられた等、良い面をお聞きする一方、学習状況調査の質問項目は90項目あり、量が多いのではないかというご指摘をいただきました。これらの意見につきましては、指導主事会を通し、東京都に申し送りいたしました。
今後についてですが、文部科学省は今回の公表の仕方について、国全体の状況、都道府県ごとの状況、大都市、中核都市、その他の市町村等の地域の規模に応じたまとまりでの公表としています。学校名を明らかにした公表はしないと言明しております。本市は、東京都の学力調査において、都の正答率の平均、市の正答率の平均を考慮しています。各学校には、各学校の実施結果と個人票を返却しております。今後、国の発表を受け、公表については、今までどおり個人へ送るだけという形をとってまいりたいと考えております。学力調査の実施についてですが、本市としては小学校4年生にCRT、5年生に都の学力調査、6年生に国の調査、中学校1年生にCRT、2年生に都の学力調査、3年生に国の調査ということで、4年生から中学校3年生までの系統的、計画的な授業改善につながる資料が得られると考えております。本市のひのっ子21の教育目標の中で、学力向上、基礎・基本を培うということを掲げております。その中で、やはり授業改善ということが本市の一つの大きな目標と考えています。来年度につきましても、一つ一つの授業が改善されて、子どもたちに魅力あるわかる授業を展開させるためにも、今回と同じような流れで学力調査につきましては進めてまいりたいと考えています。
[田口委員長]
事務局からの説明が終了しました。ご質問がございましたらお願いします。馬場委員。
[馬場委員長職務代理者]
日野市では、教育長の専決事項として実施したのですけれども、そのことについて問題点はあるのですか。
[田口教育部参事]
教育長の専決事項ということで、学力調査については経常的なこと及び重要な案件ではあるのですけれども、私ども事務局として慎重な検討をし、教育長専決として進めてまいりました。
[田口委員長]
馬場委員。
[馬場委員長職務代理者]
日野市教育委員会の内容を見ますと、教育長が専決してはいけない事項には入っていないわけです。
[栗原教育部長]
日野市教育委員会教育長に対する事務委任規則に照らしてみまして、専決事項であると判断したところでございます。
[田口委員長]
他にご質問ございますか。
[田口委員長]
ないようですので、ご意見を伺います。
[加島教育長]
特にご意見がなければ、補足説明をしたいと思います。
この請願について、先ほど請願者が主に3点おっしゃられたと思います。1つは無用の競争を引き起こすのではないかということ。2つ目に、個人情報が民間に流れることになるのではないかということ。3つ目に、採点の信頼性についてやはり問題があるのではないか、他にもおっしゃったのですが、私は主にこの3点が強調されたと思います。この請願に即して申し上げると、日野市では従来からCRTと都の調査の経験がありまして、その調査を行っていくうえでは大きな問題は起こっていないという認識であります。そうしたことで、全国調査についても懸念された個人情報については番号で提出するという方策もありましたので、現在までのところさしたる問題もなく推移してきており、日野市教育委員会として改めて、もう一度全国学力調査の妥当性について再検討する考えは、必要性はないのではないかと思っています。それから、発表の仕方についても、先ほど参事から説明申し上げましたけれども、都の調査の発表の方法というのがありまして、多少他の学校と比較するような校長発言があったということが先ほど言われましたけれども、そのことはさておいて、この発表の方式についても大きな批判は今のところない、妥当にいっているのではないかというふうに思っておりますので、教育委員会として全国学力調査について、発表の方式も含めて、改めて検討する必要はないのではないかと判断しております。
それからもう一つ、来年の全国学力調査について、再度教育委員会で責任を持って決めてくださいという請願の趣旨がございましたけれども、弊害を主張される方はいますが、参事の説明がありましたように、全国との比較において授業改善について検討できるという大きな意義を持っておりますので、日野市としては来年度も全国学力調査に参加していきたいと思います。もし今後、何か不測の大きな事態が起こるようなことがあれば、これは教育委員会で審議していただくことが必要だと思っておりますが、現状の中で推移する限りは、来年も実施していきたいと考えています。その場合は教育長専決にて行っていきたいと考えていますので、請願者とは意見を異にいたしますけれども、この請願については不採択ということでお願いできればと思います。
[田口委員長]
教育長からのご意見がございましたが、他にご意見はございますか。馬場委員。
[馬場委員長職務代理者]
文科省が狙っている学力テストのひとつの活用の仕方、それと各学校で活用する仕方は違うと思うのです。だから、各学校では自分の学校の子どもたちの貴重なデータとしてやはり教育活動に最大限に生かしてもらえば非常に良いと思うのです。ある面では私は必要ではないかなと思っています。
ただ、先ほども少し出たように、平均点が0.1違うとか、あるいは他の学校と比べてどうであるか等が出ないように、是非、再度校長会に厳重に注意してもらって、私はむしろマイナスの面を見るのではなくて、プラスの面をやはりみていく必要があるのではないかと思っています。
ただし、教育長が言われたように、問題点が起これば我々としても再度検討してみたいと思います。そういった意味で、教育長専決で今後よろしいのではないかと考えています。
[田口委員長]
山畑委員。
[山畑委員]
私も、今回または今後についても教育長の述べられたことでほぼ良いと思います。
ただ、やはり請願者が言われていることで幾つか心配事がありまして、全国学力調査というと私が思い出すのは、何十年も前に、旭川学力テスト訴訟という形で残っている、当時、国と教職員組合とのすさまじい戦いと言いますか、せめぎあいがありまして、その時は国の教育統制や教育支配だというような大論争があったのですけれども、それと比べて今回、こういう形で全国規模の学力調査が行われるということについて、私の知る限り、ほとんどそれが問題になっているということは聞いてなかったものですから、今昔の観に耐えないような印象を持っているのですけれども、時代が変わって今は、心配すべきことは、ここにあるように、その結果のデータが外部に流出してしまったり、個人情報が流れるということです。それについては、やはり十分慎重にやっていかなければいけないと思います。
請願者の話で、子どもの意見を聞いてという、子どもがこう言っているという話を理由に挙げているのですけれども、私は教育施策、いろいろな校則や学力調査等について子どもの意見を聞く必要があるのか、子どもはそこまで判断できませんので、こういうのはいかがなものかなと思います。今回のことについて感じたことを話しましたけれども、基本的には教育長の言われたようなことで不採択が良いと思います。
[田口委員長]
渡辺委員。
[渡辺委員]
参事から経過の説明があったことと触れるのですが、今回の場合は、教育長が全く独断で決めたということではなく、教育委員にこういう趣旨で行いたいけれどもいかがなものかという相談はあり、競争を煽るようなことが目的ではなく、あくまでも学力に関する問題がどういうところにあるのかを明らかにして、授業改善に資していきたいという趣旨の下で個人の情報も番号で行うといったことの報告を受けたうえで、進めて下さいということだったと思います。今後、何か大きな問題が生じたら協議させていただくということがありましたので、今後、全国的なテストですからどんな問題が顕在化するか分かりませんけれども、そういう場合は是非協議させていただくことを希望して教育長の答えで結構だと思います。
[田口委員長]
皆さんからのご意見が出ましたが、他にございますか。
[田口委員長]
ないようですので、ご質問、ご意見はこれにて終結いたします。
そして今までのご意見を総合いたしますと、不採択のご意見が多いようです。請願第19-2号に関しましては、不採択とすることに異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしということですので、請願第19-2号については、不採択とすることに決しました。ただし、今後、不測の事態あるいは大きな問題が生じた場合には、教育委員会に諮って審議、協議するということを付け加えたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
では、請願第19-2号は不採択といたします。
ここで議事の都合上、休憩をとりたいと思います。45分から再開いたします。
(5分間休憩)
休憩 午後2時34分
再開 午後2時45分
[田口委員長]
再開します。
議案第7号・日野市立学校設置条例の一部を改正する条例の提出について、事務局より提案理由の説明をお願いいたします。
議案第7号 日野市立学校設置条例の一部を改正する条例の提出について
[徳田庶務課長]
議案第7号・日野市立学校設置条例の一部を改正する条例の提出についてです。
日野市立学校設置条例の一部を改正する条例を次のように提出するものです。
提案理由です。百草台小学校・三沢台小学校の統合に伴いこの両校を廃止し、新たに七生緑小学校を設置するため学校設置条例の一部を改正するものです。
4ページ、5ページをお開きください。新旧対照表により説明いたします。別表第1の日野市立日野第八小学校と日野市立滝合小学校の間にある日野市立百草台小学校を削除し、また、日野市立東光寺小学校と日野市立仲田小学校の間にあった日野市立三沢台小学校を削除するものです。そして、日野市立夢が丘小学校の次に日野市立七生緑小学校を追加するものでございます。この条例は、平成20年4月1日から施行いたします。
また、日野市立七生緑小学校の設置場所は、この条例による改正後の日野市立学校設置条例別表第1の規定にかかわらず、施行日から平成21年3月31日までの間は日野市百草999番地とします。以上で説明を終わります。
[田口委員長]
事務局からの説明が終了しました。ご質問がございましたらお願いします。
[田口委員長]
なければご意見を伺います。
[田口委員長]
ないようですので、ご質問、ご意見はこれにて終結いたします。
お諮りします。議案第7号・日野市立学校設置条例の一部を改正する条例の提出について、を原案のとおり決することに異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしと認めます。議案第7号は原案のとおり可決されました。
次に議案第8号・日野市立学校学校医等の委嘱について、を議題とします。事務局より提案理由の説明をお願いいたします。
議案第8号 日野市立学校学校医等の委嘱について
[田辺学校課長]
日野市立学校の学校医等の任用等に関する規則第3条第2項の規定に基づき、日野市立学校の学校医等を別紙のとおり委嘱するものです。
提案理由です。委嘱している学校医等のうち、平成19年6月30日付けで辞退者が出たため、その後任者を新たに学校医等に委嘱するものです。
8ページをご覧下さい。上段が委嘱者、下段が解嘱者でございます。任期につきましては、前任者の残りの期間、平成19年7月1日から平成20年3月31日です。以上でございます。
[田口委員長]
事務局からの説明が終了しました。ご質問がございましたらお願いいたします。
[田口委員長]
ないようですので、ご意見を伺います。
[田口委員長]
ないようですので、ご質問、ご意見はこれにて終結します。
お諮りします。議案第8号・日野市立学校学校医等の委嘱について、を原案のとおり決することに異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしと認めます。議案第8号は原案のとおり可決されました。
次に報告事項に入ります。報告事項第12号・(仮称)学校教育基本構想の検討状況、について事務局より報告をお願いいたします。
報告事項第12号 (仮称)学校教育基本構想の検討状況
[下田教育部主幹]
報告事項第12号・(仮称)学校教育基本構想の検討状況についてご報告いたします。
16ページをお開きください。日野市の教育ビジョン「ひのっ子教育21」は、平成10年11月30日に策定され、平成11年度から日野市教育委員会の教育目標としております。
その後、時代のニーズを反映させながら施策を展開してきましたが、子どもを取り巻く社会の変化や法令改正等により、基本方針の見直しが必要となりました。本プロジェクトチームは、「ひのっ子教育21」で示されている基本方針と、現在展開されている主な推進施策が整合しているか現状の分析を行い、これからの日野市の学校教育の目指すべき姿を議論して、ひのっ子を育むうえで大切にすべき基礎・基本を整理しました。
その結果、教育が目指す基本としての人間力の育成と、学校力を高めるという2つの視点から、教育の目標となる「目指す子ども像」とそれを実現するための教育方針となる「目指す学校像」について、まとめました。
「目指す子ども像-夢を拓く子ども達に-」教育が目指す基本としての人間力の育成は、知・徳・体の調和の取れた成長であり、それぞれの基礎・基本を身に付けることが大切です。学校で学んだことで夢が膨らんでいき、自ら夢を拓く子ども達を育みます。
- 知の基礎・基本
- 読む力・書く力・計算する力
- 学ぶ力
- 考える力
- 問題解決する力
- 表現する力
- 徳の基礎・基本
- 自然を大切にする心
- 公共心
- 奉仕の心
- 郷土を大切にする心
- 他への感謝の心
- 礼儀を大切にする心
- 家族を大切にする心
- 勤労を大切にする心
- 我慢する心
- 体の基礎・基本
- 遊び・運動
- 食育
- 健康
- 体力づくり
- 規則正しい生活習慣
- その他の基礎・基本
- 国際社会に生きる子ども
- 高度通信情報社会に生きる子ども
- 広い視野をもつ子ども
- 地球環境を考えて行動する子ども
- 伝統文化を受け継ぐ子ども
それぞれの基礎・基本を幼児教育・小学校教育・中学校教育の成長段階に応じて育みます。
「目指す学校像-生きる力を培う学校に向かって-」
「目指す子ども像」を実現するための学校の使命(ミッション)として、以下の5点を整理しました。
- 教育内容・方法
- 人格の育成・人権の尊重
- 学力・体力の向上
- 学ぶ意欲
- 個に応じた授業・わかる授業
- ICT活用教育
- 特色のある教育活動
- 伝統と文化を大切にした教育
- 体験学習・キャリア教育
- 教師
- 豊かな人間性
- 人間関係を調整する力
- 子どもを理解する力
- 指導力・授業力の向上
- 保護者への説明能力と連携力
- 保護者・地域
- 保護者・地域から見える学校づくり
- 内と外に開かれた学校づくり
- 保護者・地域と連携・交流する学校づくり
- 地域に貢献する学校づくり
- 学校経営
- 市民にわかりやすい経営方針
- 開かれた経営方針
- 子どもが楽しく通える・教師も楽しく通える学校
- 特色ある学校(カリキュラム)
- 子どもの力をつける学校(学力等)
- 個を生かす教育
- 施設・設備
- 夢のある学校づくり
- 未来型学校づくり
- 全天候型体育施設・設備(校庭の芝生化、太陽光利用)
- 安全で安心して学べる学校
- 適正規模を目指した施設・設備
- ICT環境が充実した学校
- 地域の生活環境に配慮した施設・設備(防音、砂埃)
- 自然環境を生かした学校
- 理科教育等の学習設備
となりましたので報告いたします。
18ページ、19ページにかけましては開催状況です。20ページ、21ページです。左側が教育目標の目指す子ども像を1枚にまとめました。21ページはそれを実現するための目指す学校像についてまとめました。
22ページをお開き下さい。以下のことを図にいたしますと、教育目標、キーワード、ひのっ子教育21があり、その右側に基本方針が記してあります。
[田口委員長]
事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見がございましたらお願いいたします。渡辺委員。
[渡辺委員]
今後どのような段取りでいつごろ成案をされるのか、日程等を聞かせて下さい。
[下田教育部主幹]
主な流れといたしましては、今回まとめあげたものをもう少し精査したものを叩き台として、秋以降、学識経験者や保護者あるいは市民の方にも加わっていただいて検討委員会を進めていきたいと思っています。法改正等、国の状況もありますので、可能であれば今年度内にまとめたいと思っております。
[田口委員長]
渡辺委員。
[渡辺委員]
検討委員会は何名ぐらいを予定されていますか。
[下田教育部主幹]
今のところ学識経験者2名、保護者10名の合計12名ぐらいです。
[田口委員長]
他にございますか。馬場委員。
[馬場委員長職務代理者]
目指す子ども像と学校像が明確に出てきて、これはよろしいかと思うのですけれども、ここを2,3行で済ませているので、この辺のところをもう少し理念としてあるいは哲学として日野市の子どもをどうするのが一番良いのかということがほしいと感じます。
それから、具体的な基本方針が出ていますけれども、これも単に並んでいる感じなので、もう少し大きな概念でくくった後にこうするか、少し構造化していく必要があるのではないかなと思います。これを見ますと、新しく教育基本法の改正あるいは指導要領の改訂に向けた内容が入っていることは分かるのですが、それだけではなくて、やはり主体的に受けとめて、特にこういう点を重点にして、それから派生してこういうこともやっていくという明確なものがほしいです。基本構想というのは今後何年間ぐらいこれで行っていくのかという、そういう前提があり、早急にやらなければならない問題点と長い期間をかけて取り組んでいく問題点というものをある程度意識して、今すぐに重点としてどんどんやっていかなければならないという問題と、今後時間をかけて培っていくという問題とが分かるような構造化された表現になると良いと思います。
[田口委員長]
渡辺委員。
[渡辺委員]
全部盛込むということではなくて、現在、馬場委員が言われたように、ひのっ子の目指す特徴的な活動と言いますか、そういうものが鮮明になれば良いのかなと思います。
もう1つは、ここにある教育目標、キーワードとの関係、基本方針にいたる構造的な関係を、目標、キーワードの中の、構想化された中で分かりやすく整理していただければいいのではないかと思います。
[田口委員長]
山畑委員。
[山畑委員]
現在、決めているものはその上にひのっ子教育21があるわけです。これもかなり網羅的で一般的ですが、ひのっ子教育21との関連はどうなのですか。
[田口委員長]
16ページと17ページに目指す子ども像と目指す学校像とあるのですけれども、学校像に関して生きる力というのは、目指す子ども像を実現するための学校の使命、これは大変良いのですけれども、それを実現するために生きる力を培う。では、目指す子ども像は夢を拓く。これは同じ目的でなくて良いのかなと思うのですが。例えば生きる力を持つ子どもたちにとすれば、目指す子ども像にするための学校の使命というのが生きてくると思うのだけれども、日野市はどういう子を育てたいのかなと思います。そういう子を育てるための学校像と重なってないとおかしいのではないかと思います。
また、私は生きる力を持たせた方が良いと思います。夢を拓くというのも大事だけれども、今の子どもは生きる力を持たないといけないと思います。文科省も生きる力生きる力と伝えています。非常に漠然としていて難しくてよく分からないのだけれども、目指す子ども像というのは、生きる力を持つ子どもじゃないかなと私は思います。そうすると、目指す学校像は、それを培う学校ならば、目指す子ども像を実現するための学校のミッションというのは生きてくるのだけれども、それぞれ異なるより、私は重ねてほしいなと思います。意見です。
[馬場委員長職務代理者]
生きる力がないと夢を拓くことができないということです。生きる力を十分に育てないと夢は拓けない。こうとった方が、全体のまとまりがあります。ここに書いた基本方針は教育委員会として全て書かなければいけないことだと思うのです。ただそれを並べるのではなくて、もう一工夫してほしいなと思います。
[渡辺委員]
基礎・基本も知・徳・体・その他と分けて書くのか、それらを立体的に組み合わせて行うのか、その辺も是非検討してもらいたいと思います。あまり分けて、結局いろいろなものが入ってしまうと学校現場も困ってしまうと思います。
[田口委員長]
他にご質問やご意見はございますか。これはまた中間報告もありますね。
[下田教育部主幹]
はい。ございます。
[田口委員長]
では、またその時に意見や質問もしたいと思いますので、他になければ、ここで報告事項第12号を終了いたします。次に平成19年8月の行事予定について、事務局より説明をお願いいたします。
※平成19年8月の行事予定については省略
[田口委員長]
これより議案第9号に入りますが、本件に関しましては公開しない会議の中で行いますので、関係職員以外の事務局説明員は退席していただきたいと思います。
異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
[田口委員長]
異議なしと認め、関係職員以外の事務局説明員は退席してください。なお、本件の終了をもって平成19年度第4回教育委員会定例会を閉会といたします。
閉会午後3時17分
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