平成19年度第1回教育委員会定例会 会議録

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ページID1004467  更新日 平成30年2月16日

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平成19年度第1回日野市教育委員会定例会

開催日時

平成19年(2007年)4月19日(木曜日) 午後2時07分~午後3時25分

開催場所

教育委員会室

議事(要旨)

開始午後2時07分

[田口委員長]

ただいまから、平成19年度第1回教育委員会定例会を開会いたします。

議事に入ります前に、本日は傍聴希望者がいらっしゃいますので、傍聴を許可したいと思いますが、異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、傍聴を許可いたします。

[田口委員長]

本日の会議録署名は、山畑委員にお願いいたします。

本日の案件は、請願審査1件、報告事項4件です。会議の進め方ですが、まず請願審査を行い、その次に報告事項に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、請願審査後に報告事項に入りたいと思います。

議事に入ります前に、事務局より発言を求められていますので、発言を許可いたします。

[栗原教育部長]

平成19年4月1日付人事異動に伴いまして、説明員が変わりましたのでご紹介したいと思います。

(萩原主幹、岩田文化スポーツ課長、増子公民館長を紹介)

[田口委員長]

新しい説明員の方、よろしくお願いいたします。

それでは議事に入ります。請願第19-1号・請願第18-22号「学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校司書制度を求める請願」の再考を求める請願、を議題といたします。事務局より説明をお願いいたします。

請願第19-1号 請願18-22号「学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校制度を求める請願」の再考を求める請願

[徳田庶務課長]

議案書1ページの請願文書表をお開きください。

請願番号、請願第19-1号。受付年月日、平成19年4月12日。

件名、請願第18-22号「学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校司書制度を求める請願」の再考を求める請願。

請願者は記載のとおりでございます。付託定例会、平成19年度第1回定例会。

請願の要旨は記載のとおりでございます。

[田口委員長]

請願者より申し出がありましたので、請願の事情について述べていただきますが、よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

[田口委員長]

それでは、請願者は5分程度で請願の事情を述べてください。

[請願者]

日野市教育委員会には日頃より、心から感謝申し上げます。

私たちはつい先ごろ、専任・専門の人がいる学校図書館の実例を学ぶ機会がありました。文部科学省のモデル事業、学校図書館資源共有ネットワーク推進事業の地域指定を受けた狛江市の話を聞くことができました。授業では子どもたちが実に生き生きとして、一人一人の課題を持って調べ学習に取り組んでおりました。自ら学ぶということはこういうことかなと感動しました。学校司書は教諭の求めに応じてたくさんの資料を用意し、子どもたちが自分が必要な本に出会えるように魅力的な活動をしておりました。学校司書がいてこその授業だとつくづく思いました。昨年度、宇都宮市では市立の小中学校80校全校に司書資格を持つ専任の学校司書が配置されました。その他にも幾つかの自治体で新設されて、早くもその成果が聞こえてきております。

本市ではオンライン化が目前と聞いております。それに伴う準備のためのお仕事ということを考えますと、実に膨大なものであると思いますし、その内容も実に複雑なものがあるように思います。例えば、1冊の本を単に図書館に入力するのか、廃棄するのか、修繕して入力するのか、バーコードを使わずにきた学校はどうしなければいけないのか、バーコードの種類は市立図書館に合わせるとして、今まで他社のものを使っていたところは旧バーコードをどう処理するのか。また、児童生徒の貸出カードを作るにあたり、どういう番号をどのように使っていくのかということも、今までのように各校それぞれに行っていた手書きの貸出カードのようなわけにはいきません。市内全校共通でなくては有効ではないというふうに思います。

作業そのものは市政協力員の皆さんのご協力で進むことになるとは思いますが、そこには本を扱うプロ、図書館設営のノウハウを心得た方がいることが不可欠です。せめて当面、小学校2校、中学校1校等に専任・専門の人がいて、相談しながら一つのモデルを作っていくことができれば、仕事の効率もよく、他の学校にもお手本になると言いますか、後々の混乱も避けられて有効ではないかと考えられます。さらに、その方がしかるべき立場にいないと教育委員会の方針も達成しにくいはずです。お手伝いという立場ではモデル作成はできません。

この間、貴委員会の考え方には司書教諭に大きな夢を託されているように思いました。私たちもその任の重さは理解しております。司書教諭は大切な仕事であると思います。しかし、その役割というのは、学校図書館と現教職員のパイプとなって、教育課程の中に学校図書館をどう位置づけるかという大きな枠組みを担うものと思っております。常時学校図書館にいて、全児童生徒、教職員に対応したサービスをし、しかも図書館事務をこなしていくというのは、どうしても学校司書ということになるのだと思います。こう考えますと、司書教諭とは別に、専任・専門の学校図書館職員が正規の形でいることが必要です。そうした人がいてこそ司書教諭も、また、市政協力員の方々も十分にその力を発揮させていくことができると思います。昨年6月の審議の際には、市として予算上難しいということで不採択になりましたが、その後9月議会では同一内容の請願が全会一致で採択されたこともあり、その後の状況も踏まえて、是非、再度検討していただきたく請願する次第です。

[田口委員長]

ありがとうございました。

それでは、本請願に関する事務局の取り組み状況を説明してください。

[田口教育部参事]

請願第19-1号・請願第18-22号「学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校司書制度を求める請願」の再考を求める請願についてです。

請願項目としましては、学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校司書制度を求める請願の再考ということになります。

まず、本請願についてのこれまでの経過についてご説明いたします。

請願によりますように、本請願につきましては、平成18年6月の定例教育委員会におきまして、ご審議をいただき、不採択となりました。また、平成18年9月の第3回定例市議会におきまして、学校図書館の活動を支える専門・専任・正規の学校司書制度を求める請願という、6月の定例教育委員会と同趣旨の請願が提出され、市民文教委員会においてご審議いただいたところ、請願につきましては採択となりました。また採択後には、日野市の学校図書館をもっとよくする会会長名で、採択後の教育委員会の対応についてご質問をいただいたところです。このご質問に対して、教育委員会といたしましては、学校図書館には専属の司書教諭が常に図書館の充実と教育活動に努めることが望ましいこと、今後も国や都に要望していくことをお答えいたしました。もし仮に、現実的な配置を行う場合においては、段階的・計画的な配置も考えられることもお答えしたところです。

このような中で、教育委員会事務局といたしましては、再度の検討を行いました。本請願者が言われるような、学校図書館を充実させることは大切なことであります。また、本請願の趣旨については有り難いものでもございます。現状において考えますと、専門・専任・正規の学校司書制度を市教育委員会が設けることは財政上の見通しが厳しい状況が続いており、極めて困難と考えているのが現状です。

学校におきまして、児童生徒一人一人の本への興味・関心、読書欲、学力向上に向けては、学校図書館に専念できる司書教諭の存在がやはり大きいと考えています。請願者がおっしゃっていることと同じようになりますが、教育委員会といたしましては、授業を持たない、学校図書館に専念できる司書教諭の配置を含め、現状においても、司書教諭が専門性を発揮できるような授業時数の軽減、さらに、学校図書館に関する業務を担当する他の職員の配置を教育長会を通して国や都にお願いしています。

[田口委員長]

事務局からの説明が終了しました。ご質問がございましたらお願いします。渡辺委員。

[渡辺委員]

昨年6月の委員会以降、議会では同趣旨の請願が採択されたということですが、各学校現場等で司書教諭を中心に市政協力員の方の努力で今の制度を継続していると思いますが、何か問題が生じたり変化があったり等はあったのでしょうか。

[田口教育部参事]

このような流れの中で、議会等でもお話したところですが、それ以後も校長等に市政協力員の制度、学校図書館の充実についてお聞きしましたが、やはり様々なご意見がございます。司書教諭として、子どもたちと関わって大変有り難かった、毎日楽しく子どもたちと関わっているという一方、市政協力員が複数でいる学校については、連絡が不徹底になったり、司書教諭自身が教諭という身分がありますので、忙しい最中、市政協力員との連絡が多少途絶る、怠るというお話がありました。

そのような中で、今回の人事異動に伴って市教育委員会としては都に強く司書教諭の資格をお持ちの方々をお願いして、11学級以下の学校すべてにこの4月には司書教諭を配置することができます。それから市政協力員の方々についてはちょうど今、市政協力員の方を募集したり決定してきている段階で、数は決定までは至っていませんが、ほぼ昨年度並みの人数の方の中で、司書資格をお持ちの方を15人入れることができまして、2校に1校、今はまだ半数ですが、司書資格をお持ちの方を入れることができた状況があります。

[田口委員長]

他にご質問ございますか。渡辺委員。

[渡辺委員]

請願者のお話の中にもあったのですが、オンライン化に伴って、資格を持たない方では作業を進めていくのは困難ではないかというご指摘がありましたが、その点についてはどう考えますか。

[田口教育部参事]

請願者のお話は、日野市もシステムを行う上でのある一定の流れが終わった後、それを活用していくためにはやはり専門的な方を配置することがベストではないかというお話かと思います。現在オンライン化に向けては、やはり市の図書館とも連携をとりながら、具体的にどういうふうに進めていくかという段階です。その流れの中で、市政協力員や学校の先生の協力を得ながら、どのように具体的に取り入れていくかというのは今後の検討になると思います。どうするかということについては、現在、市政協力員の方々にお願いしている段階ですので、研修等を考えなければいけないのかなと考えているところです。

[栗原教育部長]

平成19年度事業の中で、中央図書館を中心として学校図書との連携のネットワーク化を進めているところです。そうした中では請願者のおっしゃるように、バーコードの統一化というのは必要になってくることです。

ネットワークを構築する委託料の中に含めて事業を推進していくというように考えてはいるのですけれども、費用がかさむという中で、別途、都の補助あるいは国の補助が受けられないか情報収集をしている最中でございます。仮にこの補助が受けられれば、その中で臨時職員を雇って実施していくということもございます。仮にそういうことができなければ、各学校にお願いしながら進めていかなければならないのかなと考えています。

[田口委員長]

他にございますか。渡辺委員。

[渡辺委員]

市立図書館の職員の方に一定程度時間を割いていただいて、学校に行って、ノウハウ等を含めた業務を協力していただくことは考えられませんか。

[小澤図書館長]

学校図書館のデータ入力につきましては、現在検討している最中です。ただ、限られた職員の中で各学校への指導ができるのか、その辺は検討をしなければならないかと考えます。現状では、まだどの様な方法でデータ入力ができるか検討中です。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

オンライン化した後、維持していくうえでやはり特別な専門性を必要とするわけですか。オンライン化する時にはいろいろシステムを作る等あると思います。その後、維持していく必要がありますが、それはどのようになりますか。

[小澤図書館長]

システムの運用につきましては、一定のルールを理解できれば、それを運用することは可能かと判断いたします。

[馬場委員長職務代理者]

可能というのは、どういう方が運用するのですか。

[徳田庶務課長]

庶務課と図書館で連携してこの作業を進めているところですが、システムの本体は市立図書館のシステムに学校が登録していただいて、そのシステム全体のメンテナンスは市立図書館で管理していくことになります。学校図書館はユーザーという立場で運用していくということです。

[田口委員長]

山畑委員。

[山畑委員]

先ほど請願者の説明で、狛江市、宇都宮市について司書制度がうまくいっているという話でしたけれども、やはり前回いろいろ話し合った中でも、大きな問題として財政的な面、最初は1校、2校でもということですけれども、いずれは全校に定着するようにという方向でいくと考えられます。財政的な面と兼ね合わせて、教育の重要な問題、お金のことばかりは言っていられないという問題もあるかもしれませんけれども、その辺の兼ね合いがどうなのかということが一つあります。多摩地域の他市はどうですか。

[田口教育部参事]

前回と変わっていないところと思っていますが、教育長会で多くの教育長からこのような申し出が、やはり司書教諭の配置をお願いしている部分から考えると、図書館を充実させたいという市がどこも強いと思っています。しかし、財政上の面からいたしますと、非常勤の方で補っている部分が多いのかなと考えています。確かに請願者が言われたように、財政上見通しがついたところは行っていっているのも事実です。我々といたしましても、理念としてはこのような形は方向性としてあると思っていますが、1校、2校、実施していく中で、制度として行っていくのは、本市で今抱えている人員ということで言えば、特別支援に係わる介助員や指導員、それから教員の補助者というところに人の配置を行っているところです。そのようなことを踏まえながら、現在本市が抱えている課題をまずクリアするために、そちらに財政的な面のフォローをしています。このことについては都へお願いしていく立場をとらざるを得ないというのが現状です。

[田口委員長]

他にございますか。

学校図書館でもしも司書制度がきちんとした場合ですけれども、大きく分けて2つ仕事があると思うのです。情報提供の面ですけれども、去年伺ったときに、4月、5月に1年間の授業計画を作成し、その授業計画、例えば理科なら理科が何月にこういうことを行うので、こういう資料を集めてくださいとか、理科の先生がこういう本を揃えてくださいということはありましたか。

例えば何月には電気、何月には植物、何月には化学というように理科なら理科で教えることがあると思います。その授業計画に則って、何月にはこういう関係の本を集めてください、こういう本を読ませたい等、先生からの提示があって、そして図書館で集めて提供したということはありますか。

[小澤図書館長]

昨年度より市立図書館と学校との連携の中で、実際に学校へ図書の貸出を行っております。年度始めに学校の先生向けに市立図書館の利用方法をガイダンスいたしまして、利用の際は事前に図書希望を出していただいています。実績はだいぶ増えてきております。

[田口教育部参事]

一方で、学校の先生方が何か行う際に、専門的な立場をとっている中央図書館にお願いすることによって市政協力員の方が協力しているという形は数校で見られます。ただ、今後こういう形がもっと活用されると様々な専門書が学校に届いて、先生方の教科指導に役立つのではないかと思っています。

[徳田庶務課長]

先ほどオンライン化の話が出ましたが、今回中央図書館と学校のオンライン化の中で、各学校で自分の学校の蔵書だけでなくいろいろなものを使えるような環境を整えています。そういう意味では、今後このシステムが教育活動に活用されていく中で委員長がおっしゃったような内容が実現されていくことになると考えます。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

現在、市政協力員という形で行っているわけですけれども、市政協力員の能力を超えるような事態と言いますか、そういうようなことは実際にはあるのですか。

[田口教育部参事]

能力を超えるかと、そういうことではお聞きしていません。ただ、先生方や子どもの希望に対してうまく応えられないということで悩まれている方は確かにいることは事実です。ただ、そのことで大きな問題が起こるということではなくて、今お話があったとおり、市の図書館に問い合わせる等の形で対応しているということです。ただ、細かい部分までは熟知していませんで、その程度ということで答弁をさせていただいています。

[田口委員長]

他にご質問ございませんか。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

お話を伺っていますと、市立図書館と学校図書館との連携でかなり専門的な部分はクリアされるように思いますが、そういう意識でよろしいでしょうか。

[高田教育部参事]

実は十数年前、図書館に在席しておりました。私は、司書資格は持っておりません。市立図書館の職員の状況をお知らせいたしますと、実際には司書資格を持って専門職で採用されている職員と、司書資格は持っているけれども一般職、事務職で採用されている職員、もしくは職を得てから通信教育等で司書資格を得ている職員、司書資格は持たず業務に携っている職員がございます。それぞればらつきがある状態ではあります。

私も貸出、受け入れも直接経験いたしました。十進分類等の問題、各図書館で独自の分類基準で受け入れをしている実態はございますけれども、実務的な部分では、ほとんど差し障りはないと個人的には認識をしております。今申し上げた全体のシステムが整い、学校図書館と市立図書館が連携する中では、先ほど田口参事のお話にもありました、現場での戸惑いはかなりの部分で解消されていくのではないかなと思います。逆に、今まで以上に密なる支援が市立図書館と展開されていくのではないかと感じております。

[田口委員長]

他にはございませんか。

市政協力員の制度が入ってから10年になるのですけれども、その間で、教育委員会が把握している問題点や良い点があれば教えてください。

[田口教育部参事]

やはり先ほどから出ている専門性の問題、それから司書教諭との連携の問題が何人かの方から出ています。その点につきまして昨年度、司書教諭の研修会を設けているのですが、最初の1回は市政協力員にも入っていただいて研修会を実施したところですが、今後につきましても、司書教諭と市政協力員を一堂に会した研修会、それから今お話があった図書館の専門性をどう学校の中に生かしていくかということを事務局としては検討しているところです。できる限り、市政協力員の方々のお悩みは少しでも解消される方向であればと思っています。

今、課題をお話したのですが、良い点では、専門性のある方で、専門的な方も大変良いことなのですが、市政協力員が入ることによって、我々教育者の立場から言うと、学校が開いていく、先生方が市民の方と一緒になって活動していくというところでのメリットは大変大きなものがあると思っています。

[田口委員長]

他にございませんか。

先ほどおっしゃっている学校の先生の授業数を減らす等に関しては働きかけをしているのですか。

[田口教育部参事]

指導室課長会というのがございまして、その中でも多くの市がこのことについてはお願いしているところです。現在、国や都から教員定数の問題がございまして、非常に国として厳しい枠組みの中で行っておりまして、それを増やすということについては大変厳しい状態があるのかもしれません。しかし、学校それから指導担当としても図書館に専門の司書教諭は置けたらという思いは持っているので、そのことについては強く、毎回のようにお願いしているところです。

[田口委員長]

他にご質問ございますか。

[田口委員長]

ないようでしたら、ご意見を伺います。山畑委員。

[山畑委員]

結論から言いますと前回と同じようになるのですが、いろいろ話を聞いていて、司書教諭が各学校へ配置されるようになってきたのは10年ぐらい前からになるのです。それ以前はもっぱら司書が関わり、教員は図書部の先生ということで、それほど図書指導で生徒たちに関わるということはありませんでした。こういう制度ができて、かなり積極的に図書についてのいろいろな指導をするようにということになっています。ただ、確かに図書専門の先生ではないので、いろいろな教科の指導や授業もしながらということではやはり限定されることは否めません。図書の指導を充実させていくためには、時間軽減もさらに図って、司書教諭の先生に多くの時間を図書指導に関わってもらうという方向が良いのではないかと思います。

それと今お聞きしていて、日野市の小学校、中学校の現場を見ていて図書館の子どもたちに対する指導やサービスという点で特段問題になるということでもないようですので、それからまた市政協力員についても司書の資格を持った方が徐々に増えてくるということですので、担っていけるのではないかと思っています。

私の考えとしては採択するのは賛成しかねます。全体としてはやはり財政の問題、それから現状でそれほど問題ないということも含めて、そういう結論を出したいと思います。

[田口委員長]

他にご意見ございますか。渡辺委員。

[渡辺委員]

教育委員会独自に考えるとすれば、もう一度見直してこの1年間弱で何か大きな変化が、この請願を採択に転じるという程の変化はなかったのだと思います。新しい課題として今オンライン化のことが出ましたけれども、それもいろいろな知恵を出し合って、市立図書館のと協力して進めていけばクリアできる課題ではないかということで、理念としては、この請願を出していただいている皆さんの学校図書館をよくする熱い思いが本当によく分かりますが、今、述べたことを併せて考えますと、1年間弱を経て、採択をするということは無理なのではないかと思います。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

悩ましい問題だと思います。学校に正規の職員が増えるということは、私は学校教育のために大変良いことだと思っています。実際、現状を考えてみますと、例えば、現在は司書教諭がかなり認められて、時間的な余裕が持てるようになっています。さらに市政協力員が入っている。またオンライン化ということで他からも専門的な援助を受けられます。その中で、これは司書教諭と市政協力員、図書館の司書だけの問題ではなくて、教師全体の問題でもあると思っています。教師全体がやはり関わるという意識がないといけないのではないかと思います。そういった意味で悩むのですが、ただその中で、現在、大部分は解決できるのではないかという印象を質問の中で感じました。前にも同じようなことを言いましたけれども、やはり方向性としては、司書教諭が本当はこの専任で仕事できるような方向にいけば一番良いのかなと思います。これは日野市だけの問題ではないわけです。日野市でというと、やはり億に近いお金がかかる。学校では、学校図書館にだけ予算が必要というわけではなく、いろいろな面で予算が必要だということを感じます。

そういうことを考えますと、これから先、様々な努力で対応していけるのではないかと思っています。また、予算のことも考えますと、時期尚早かなということで、ちょうど1年間経っているわけですけれども、状況の変化もありませんので教育委員会としては、これを採択しますと実行しなければいけませんので、現段階では無理と判断します。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

先ほど説明がありましたけれども、教育委員会で不採択にした後、議会で全会一致で採択されました。教育委員会の判断と議会の判断が分かれたということで、再度教育委員会に判断を求められたということです。

教育委員会は執行機関でありますので、実現の見込みがあるかどうかという点から判断すると、日野市単独で実現する見込みは現在のところ立っていません。そういうことから言うと、この請願を実現の見込みがないままに採択することはできないわけです。私も不採択と考えています。

ただ、現在の図書館をもっと充実したいということは我々も教育委員と同じ考えですので引き続き東京都には、そうした図書館の充実に向けた要望を、日野市単独ではなく多摩地域の教育長会という形で要望を出していきたいと考えています。

[田口委員長]

他にご意見はありませんか。皆さんご意見を述べられましたので、ご質問、ご意見はこれにて終結します。

お諮りします。今までのご意見を伺っていますと不採択のご意見が多いようです。

請願第19-1号に関しましては、不採択とすることに異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしとのことですので、請願第19-1号につきましては、不採択とすることに決しました。ここで5分ほど休憩をとりまして、改めて再開いたします。

(5分間休憩)

休憩 午後2時54分

再開 午後3時

[田口委員長]

再開します。

報告事項に入ります。報告事項第1号・平成19年第1回日野市議会定例会の報告、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第1号 平成19年第1回日野市議会定例会の報告

[徳田庶務課長]

報告事項第1号・平成19年第1回日野市議会定例会の報告です。

4ページをお開きください。会期は、3月1日から3月28日までの28日間でした。

一般質問は、質問者が20名、その内教育委員会関係が11名。件数36件、その内教育委員会関係は12件でした。6ページから8ページに要旨を載せています。6ページから学校教育関係の一般質問及び文教委員会での質問です。7ページから8ページにかけて生涯学習関係の一般質問及び一般会計予算特別委員会での質疑を掲載しています。後ほどご覧ください。

次に市長提出議案40件、議員提出議案5件。内教育委員会に関するものは4件です。この4件についてご説明いたします。この4件については、すべて可決されております。

  1. 平成18年度日野市一般会計補正予算の専決処分の報告承認についてです。これは日野第四中学校の校舎耐震補強工事について、平成19年度に繰り越すことを承認したものです。
  2. 日野市奨学金条例の一部を改正する条例の制定についてです。先の教育委員会定例会でご審議いただいた、給付月額6,000円を10,000円に変えるという条例について制定されたものです。
  3. 平成18年度日野市一般会計補正予算についてです。補正総額が12億7999万9千円。内教育費が4億4462万6千円の減額です。予算総額は539億2509万5千円となりました。内教育費が74億4954万7千円です。この内訳につきましては、5ページに記載しています。概ね不要額の減額です。最下段、体育費につきましては、(仮称)市民スポーツセンター基本設計委託料を減額したものです。
  4. 平成19年度日野市一般会計予算についてです。9ページ以降に載せています。

11ページをご覧ください。11ページ以降、主要事業一覧の中で予算等を載せています。主なものについてご説明申し上げます。

一番左の列に数字がありますが、この部分が網掛けになっているのが教育費の関係です。11ページの中ほどより下、「2.日野人・日野文化を育てるまちづくり」は2010プランの項目に従って記載してございます。

この中で「(仮称)市民の森ふれあいホール建設推進」で建設経費が計上されています。「図書館のサービス向上」の中では、先ほども話題になっておりました市立図書館・学校図書館連携システム、いわゆる蔵書のオンライン化等が計上されました。

その次に「平山小学校の改築」です。これはかねてより建築を始めております平山小学校を改築するもので、平成20年4月開校に向け、2月竣工を目指しています。

「日野第一中学校の改築」は、平成21年4月の開校に向けて建替の準備が始まったところです。「小中学校施設の計画的な改修整備の促進」では、小学校、中学校の校舎の耐震化を19年度中に100%ということで予算を計上しております。

続きまして12ページにまいります。「小・中学校の施設の充実」では、三沢台小学校校舎増築設計あるいは二中北校舎改築等を計上しています。「学校教材の充実」では、備品・消耗品等について三多摩での相対的な比較で言えば、20位前後のところから5位前後に上がるよう増額を図ったところです。「学校給食の充実」です。小学校の調理業務委託の推進ということで、今年度2校を計上いたしました。2学期より開始する予定です。「基礎学力向上に向けた取り組み」、「不登校対策の充実」、「特色ある学校づくり」、これは継続して実施していく事業です。

次に「市民文化の振興」というところですが、これは“藝術文化の薫るまち日野”ということで新しく事業を加えました。「ICT活用教育の充実」です。主に中学校の校内LANの整備等です。今年度の取り組みとして、「特別支援教育の取組の推進」を予算計上いたしました。「三沢台小学校と百草台小学校の統合」についても予算を計上しています。「幻の真慈悲寺プロジェクトの推進」ということで、昨年度に引続き真慈悲寺の調査研究を行ってまいります。

その2つ下になります。「安全でおいしい水プロジェクトへの取り組み」で水道管直結のおいしい水を利用するということで予算計上しています。

3つ下になります。「公民館基本計画の策定」、「(仮称)日野市学校教育基本構想」、「東京国体誘致に向けた取組み」についても予算を計上いたしました。

その後は、子育て・子育ち不安ゼロを目指して等ございますが、15ページをご覧ください。「児童・生徒の安全対策への取り組み」ということで、庶務課、学校課でそれぞれの取り組みについて予算を計上しています。その他については、参照いただきたいと思います。

4ページにお戻りください。請願についてでございます。教育委員会に関するものが3件ございました。

はじめに、「日野市教育委員会が、自己情報訂正請求不承諾決定に対する不服申し立ての処理を150日以上も放置している事態の解決を求める陳情」でございます。これについては、委員会の中で継続として決定し、本会でも継続となりました。

次に、「公立幼稚園の運営に保護者の意見を反映させながら進めることを求める陳情」です。これは委員会当日に取消の申し出があり、取り下げとなりました。

最後に、「日野市教育部・日野市教育委員会が「前三沢台小学校校長が保護者に事前連絡なしに子ども個人をテーマに保護者会を開催し、保護者に同意を得ずに子どもの個人情報を含む文書を自ら配布した件」について具体的な説明を拒否し続ける事態の解決を求める陳情」です。これは会期最終日の3月28日に上程され、継続となりました。

以上、報告を終わります。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了いたしました。ご質問、ご意見がございましたらお願いします。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第1号を終了いたします。

報告事項第2号・行政情報の公開請求、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第2号 行政情報の公開請求

[田辺学校課長]

報告事項第2号・行政情報の公開請求についてご報告いたします。

18ページご覧ください。市民の方から行政情報の公開請求がございました。

行政情報の公開請求日は平成19年1月30日です。決定日は平成19年2月8日です。

請求内容につきましては、日教学第1716号の自己情報訂正請求承諾通知書に係る回議書と、日教学第1715号の決定書に係る回議書です。

公開内容につきましては、部分公開としています。これは回議書の中に個人情報に係る部分がありますので、その部分を除き公開としたものです。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見はございますか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第2号を終了します。

報告事項第3号・藝術文化の薫るまち記念事業「第九演奏会」の実施、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第3号 藝術文化の薫るまち記念事業「第九演奏会」の実施

[岩田文化スポーツ課長]

報告事項第3号・藝術文化の薫るまち記念事業「第九演奏会」の実施についてご報告いたします。

藝術文化の薫るまち記念事業として現在、市長部局を中心に準備が進められている「第九演奏会」について現状をご報告いたします。

20ページをお開き願います。経過でございます。1月4日、市長の年頭挨拶で“藝術文化の薫るまち”を今年のテーマにする旨、公約がありました。その後2月1日号広報にて、“藝術文化の薫るまち”を広く市民に公示をいたしました。また時を同じくして、市長部局の藝術文化担当者にこのテーマにふさわしい事業を考えるよう市長から指示がありまして、第九につきましては過去2回日野市で行っておりますが、前回の1996年の実行委員会の方たちがおられまして、その方たちが経験があり十分エネルギーを持っているということで準備会を発足しました。その後、出演交渉や会場の確保等を行いまして、事業名として“村上敏明と歌う「第九」”。日時は、平成19年12月24日に決定したものです。

今回の第九の特徴としましては、小学生以上を対象としたところが非常に大きな特徴となっております。これにつきましては、多摩島しょ子ども体験塾の助成金を使うため、18歳以下の方を対象に加えました。もう1点につきましては、多摩地域の各市においては、三鷹市が数年前に中学生以上を対象に実施しております。その情報が市長に入っておりまして、日野市はそれ以上を打ち出したいということで、小学生以上で決まったと聞いています。

なお、こちらにありますソリストにつきましては、テノールの村上敏明氏、日野市出身の方です。世界的に大変高名な方ですが、その方を中心として他の3名の方をお願いしています。また、管弦楽団、TAMA21交響楽団につきましては、アマチュアの楽団でございますが、市長がこの楽団が演奏したテープを聴いたところ、プロにひけをとらないということで、アマチュアでも良いということで承認しています。

また、主催につきましては日野市ということで聞いておりましたが、日野市教育委員会も連名で主催者とするよう芸術文化担当主幹に申し出をしているところです。教育委員会としましては、練習会場の確保等含めまして連携、協力をしていくとともに、文化スポーツ課の立場としましては、文化協会の役員の方に4月15日号広報で募集した実行委員会に入っていただきまして、実行委員会と文化協会とのパイプ役等も含めて、全面的に支援をしていきたいと考えているところです。

また、5月15日号広報において、合唱団員の募集を行う予定となっております。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了しました。ご質問、ご意見はございますか。山畑委員。

[山畑委員]

合唱団は全員、希望者から募るのですか。

[岩田文化スポーツ課長]

原則は公募でございますが、実際には各地で行われている市民手づくりのこのようなコンサートにつきましては、ある程度音楽大学の学生等にお願いして参加していただかないと、まとまらないということもあり、約200名舞台の上にのっていただくわけですが、40名から50名ぐらいは音楽大学の学生等ある程度専門の方にお願いする予定です。

[田口委員長]

他にございますか。藝術の「藝」はどうしてこの難しい字を書くのですか。

[岩田文化スポーツ課長]

市長が年頭に書いたものがこの「藝」でした。

[田口委員長]

分かりました。他にございませんか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第3号を終了します。

報告事項第4号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成18年10月~平成19年3月)、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第4号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告(平成18年10月~
平成19年3月)

[岩田文化スポーツ課長]

報告事項第4号・日野市教育委員会後援等名義使用実績報告についてご報告いたします。平成18年10月から平成19年3月分です。

24ページをお開き願います。10月の承認件数が3件、11月4件、12月4件、1月6件、2月2件、3月6件、合計25件でございます。

22ページから24ページに個別の承認内容、事業名等記載をされておりますので、後でご確認をお願いします。

[田口委員長]

事務局から報告が終了しました。ご質問、ご意見ございますか。

[田口委員長]

ないようですので、報告事項第4号は終了します。

次に平成19年5月の行事予定について事務局より説明をお願いいたします。

※平成19年5月の行事予定については省略

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了いたしました。

これにて平成19年度第1回教育委員会定例会を閉会いたします。

閉会午後3時25分

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