平成18年度第1回教育委員会臨時会

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ページID1004504  更新日 平成30年2月16日

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平成18年度第1回日野市教育委員会臨時会

開催日時

平成18年(2006年)11月29日(水曜)午後1時5分から午後2時32分

開催場所

市役所504会議室

議事(要旨)

開始午後1時5分

[田口委員長]

ただいまから、平成18年度第1回教育委員会臨時会を開会いたします。

議事に入ります前に、本日は傍聴希望者がいらっしゃいますので、傍聴を許可したいと思いますが異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、傍聴を許可いたします。

[田口委員長]

本日の会議録署名は渡辺委員にお願いします。

本日の案件は、議案1件、報告事項1件です。また、議案第28号は人事案件のため、公開しない会議としたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、会議規則第12条により議案第28号については、会議の最後に、公開しない会議において審議します。

[田口委員長]

それでは議事に入ります。報告事項第31号・百草台小学校・三沢台小学校「統合計画(素案)」、について事務局より報告をお願いいたします。

報告事項第31号 百草台小学校・三沢台小学校「統合計画(素案)」

[小柳教育部主幹]

報告事項第31号・百草台小学校・三沢台小学校「統合計画(素案)」、についてご報告いたします。

平成17年6月の教育委員会定例会でご承認いただきました「統合計画(素案)」及び本年1月にご承認いただきました「今後の計画(素案)の取り扱い方針」に基づきまして、本年11月までに11回、19の会場で説明会を開催いたしました。また、三沢台小学校の増築(案)につきましても、近隣住民を対象とした説明会を1月から4月の間に3回開催し、現在も継続的に個別の話し合いを行っているところでございます。

統合の日程につきましては、日程(案)では平成20年4月となっており、統合をめぐる論点も絞られて参りましたので、説明会・話し合いでのご意見、ご要望、これまでの状況についてご報告をさせていただき、今後の取り扱いについてご意見をいただければと思います。

それでは、説明会等における主な論点を報告させていただきます。

(1)百草台小が小規模化したのは選べる学校制度が導入された結果である。(2)今後、この地域の開発で人口増があるのでは。(3)小規模校にも良いところがあり選択し通わせている。良くないという理由・根拠が分からない。(4)学校が無くなることでコミュニティの問題がある。(5)小規模校に問題があることも分かるので統合はやむを得ない。(6)仮校舎使用期間に遠距離通学児童に対して通学バスを運行してほしい。(7)三沢台小の増築については、近隣住民の理解を得てから進めてほしい。(8)統合はやむを得ないが、統合後の使用校舎を環境の良い百草台小にしてほしい。校舎の選定をやり直してほしい。(9)三沢台小の子どもたちは近隣との関係で大きな声を出せずにかわいそう、との指摘があるが、そんなことはなく伸び伸びと学校生活を送っている。(10)統合後の通学路等、児童の安全面を考えてほしい。(11)反対者のある中で強行しないでほしい。一旦仕切り直しをしたほうが良いのではないか。(12)毎回同じ議論になってきているので、いつまでも延ばさないで早く進めてほしい。(13)統合は急がずに進めてほしい。何年か先に出来ないか。このようなご意見がございます。

また、三沢台小の増築につきまして、近隣住民の主なご意見としては、説明会には2軒ほどの方がいつも出席されているわけですけれども、1軒の方は、増築校舎は2階建てとしてほしいと。もう1軒の方は、西側に増築することには反対。校庭の東側に増築するか、使用校舎を百草台小にしてほしいというご意見がございます。景観の問題や圧迫感のことを言われていると思います。また、細かな個々の要望もいただいていますが、学校の施設面や運営上に関することにつきましては、今後も話し合いを進めてまいりたいと考えております。

その他、定期的な説明会のほかに、両校の保護者と話し合いを行いました。両校とも、理解を得てから進めてほしい、強行に実施しないでほしいとの意見がございます。また百草団地自治会からの要望で11月20日に話し合いを実施しております。自治会では、百草台小学校の存続を求める意見があります。11月24日には、百草台小の通級学級「つくし学級」の保護者と統合に伴う移転について話し合いをいたしました。特に両校の統合についてのご意見はございませんでした。

それでは、添付いたしました資料について簡単にご説明させていただきます。

資料1、1ページです。これは6月の定例会でご承認をいただいた計画(素案)でございます。

資料2、3ページです。本年1月にご承認をいただいた今後の計画(素案)の取り扱い方針についてです。裏面4ページですが、統合の日程(予定)ということでお示ししてあります。平成20年4月の統合ということで日程を考えていきますと、上から2番目に平成18年度中に学校統合協議会の設置がございます。協議会では統合新校の教育のあり方、校名、校歌、校章、通学路等の安全対策等について議論していただく予定です。その下に、19年4月から20年3月の1年間、両校の交流事業がございます。子どもたちが一緒に遠足に行ったり、給食を食べたり、遊んだりという交流事業を行う日程です。19年度には本校舎の改修設計に入り、また19年度に仮校舎の耐震補強工事を行います。20年4月から仮校舎で授業を行い、その下の20年度には本校舎の大規模改修工事、耐震補強・増築工事を行い、21年4月から本校舎を使用する予定となっています。

資料3、5ページです。昨年7月から今年の11月までに説明会を開催し、出席をいただいた人数を載せています。

資料4、7ページです。これは18年度児童・生徒、学級数推計表です。東京都教育庁総務部教育情報課からいただいている推計表となっています。

資料5、図面ですが、三沢台小学校の配置図と増築場所、それから増築を考えている平面図の略図でございます。近隣との話し合いの中では、この案で話し合いを進めております。

資料6、10ページです。百草台小学校のPTAで行ったアンケート形式による「統廃合問題についての保護者意識調査」の結果を受けての要望書です。11ページはそのアンケートの結果です。統合素案に賛成する15.2パーセント、納得していない、納得できない点があるというのが41.8パーセント、統合に反対である34.2パーセント、どちらとも決められない3.8パーセント、このような結果報告をいただいております。

資料7、8、9につきましては今まで両校の保護者、住民の方からのご意見、ご要望に対して回答したものです。

資料10から15です。本年の6月以降の説明会でいただいた主なご意見、ご要望について質問&回答ということで教育委員会の考え方を示したものです。この説明会に出席されなかった保護者の方には学校の児童を通して保護者へお知らせし、また住民の方には自治会を通して回覧でお知らせしているものです。

資料16です。11月27日に百草台小のPTA、三沢台小保護者と教職員の会、学校統合委員会から連名で百草台小学校・三沢台小学校の統合問題再検討のお願いということでアンケートをいただいております。

次のページになりますけれども、保護者アンケートの結果のご報告、賛成30パーセント、反対61.1パーセント、中立が8パーセント、このような結果報告をいただいております。資料の説明及び報告を終わります。

[田口委員長]

事務局からの報告が終了いたしました。ご質問やご意見がございましたらお願いします。

山畑委員。

[山畑委員]

この計画(案)は平成16年から始まって今日に至っているわけです。その間いろいろ話し合いをしてきましたが、特にこの間、この計画について重大な変化というか、状況の変化等はありませんか。この話し合いを進めてきた中で、その話し合いが成り立たなくなるような重大な変化がもしあれば検討し直さなければならないこともありますけれども、その辺はどうでしょうか。

[小柳教育部主幹]

当初、それぞれ意見や要望は違うわけですけれども、最近の説明会の中では、やはり統合についての理解をされている方も当然いらっしゃいます。ただアンケート結果を見ると、やはりまだ理解が不十分な点もあると思いますが、統合協議会が発足されてその中で協議をするものもたくさんございますので、どの程度のご理解が本当に得られているのかというのはまだ把握できていません。

[山畑委員]

百草台小学校の児童が減っている状態が続いていくということで統合が前提になっているわけですが、その学区域の中で大きな集合住宅ができる等、前提が崩れるような状況の変更はありますか。

[小柳教育部主幹]

今現在、この両学区域の中で開発が行われているところというのは2ヵ所ございます。百草台小に隣接したところでは梅ヶ丘団地で、百草台小のすぐ北側の崖地の所になるのですけれども、そこに当初170戸の共同住宅を建設するということでしたが、144戸に変更され、共同住宅の建設が進んでおります。もう1ヵ所は杉野学園のグラウンド跡地ですけれども、そこに145戸の戸建て住宅が建設されております。ちなみに、三沢2丁目なので三沢台小学校のすぐ東側になります。そこに79戸の住宅が建ちました。そこからは三沢台小学校へ10名ほどの児童が通学されております。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

ということは、変化としては素案に盛られたような方向性を基本的に変えるようなものではないということをおっしゃっていらっしゃるのですか。

[小柳教育部主幹]

はい。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

説明会の中では百草台団地にも空室があり、今後人が入ってくる可能性があるのではないかということ。あるいは現在、計画にないけれども、マンション建設等もあるのではないか。それから東電に広大な敷地があるのですが、そこに住宅開発がされる可能性はないのか等、そのような質問が出ておりましたけれども、百草台団地の転入がさらに進むかどうかということは我々としても見込めないのではないかと思っていますし、今後のマンション計画として把握しているものは今のところありません。東電の方は住宅等に開発するということは現在考えてないということで、主幹が言いましたように、大幅な人口の動態変化は当面ないのではないかと考えています。ただ、20年、30年のスパンで動態を推計するとなかなか難しくてできないですけれども、過去から考えてみると、やはり20年、30年かけて児童がずっと減ってきている。それが一気に回復基調になるということは考えにくいのではないかということです。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

百草台小のPTA、三沢台小の保護者と教職員の会、学校統合委員会のアンケート結果を資料としていただいていますが、アンケートというのは取り方によっていろいろな回答があるのだろうと思いますが、反対の声の方が多いですよね。これは、統合そのものを反対だというのと、同じ反対でも条件によっては賛成にまわり得る反対があると思うのですが、いずれにしろこのアンケートを事務局としてはどのように分析なさっているのでしょうか。

[清水教育部長]

百草台小のPTAと三沢台小の保護者と教職員の会でアンケートを取って、その結果について、それを踏まえてのお願い文を含めて文書を預かりました。内容的には、委員がご指摘のとおり、かなりの部分において反対だという結果が出ているということでありますけれども、内容的なものを見させていただきますと、統合そのものに対して反対であるという内容と、一定の条件や具体的な問題で不安なり心配事があり、賛成できないということが見えるのではないかと思っています。特に中でも、今の時点では決めていない、今後統合が決まったら統合協議会という場で議論をして決めていく内容についても反対の理由の中に入れられているものがあります。それから、近隣とのご心配もかなりありました。近隣の方とは継続的に協議を進めていて、ご理解をいただけるような方向になりつつあります。そのようなことからすると、こういうようなご心配の向きはいずれ解消していくと考えています。

そのほか百草台小のPTAからは、統合についてはやむを得ないけれども、より環境のよい百草台小の校舎を使用してほしいというご意見もかなりあったと思っています。これについては、三沢台小の保護者からみれば、8割以上の方が三沢台小を使ってほしいというご意見がある中での百草台小の保護者のお考えだろうと思っています。どちらの学校を使うかにつきましては、客観的に10の評価項目を定めて、総合的な判断の中で三沢台小という結論を教育委員会で出したので、統合する際にどちらの学校を使うかということについてはそれぞれの学校でいろいろな思いがありますので、感情的なことで決めるのではなく、客観的、総合的な判断の中で本来決めるべき中身であろうと思います。この点についてはたびたびご説明をしてきているところですけれども、十分ご理解を得られなかったことがございました。

いずれにしてもアンケートにつきましては、教育委員会としては一貫してアンケート等をとる考えはないとお話してあります。今後、新校発足に向けて地域を二分するような、そのような結果になることはひいては子どもたちに影響もあると心配されますので、そのような考えはとらないだけですけれども、両校のPTA、保教の会がアンケートをとっていただきましたので、これらについては1つの参考にはなるだろうと思います。とり方によっては結果に差が出てくるということもありますので、絶対的なものではなく、総合的な判断をする上で参考になる資料だと受け止めています。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

百草台小校・三沢台小学校の統合問題再検討のお願いというのと、日野市教育委員会への要望書というものをいただいているのですが、アンケートも含めて読みますと、やはり統合ということについて意義が認められないという方と、統合に際しての先行きの不安から教育条件が変わるのではないかという心配で統合について疑問視している方と、アンケートの中ではその2つに反対意見が分けられるのではないかと思います。

統合についての必要性や単学級の問題点を疑問視する声というのがありますので、このことについて理解が進んでいないということを言っているのではないかなと私は読み取ったわけですが、その件について、要するに小規模校は良くない、単学級や小規模校は良い教育ができないのではないかというようなニュアンスも感じられるので、もう一度なぜ統合をしなければいけないのかという問題点と統合に対する先行きのことについては、それをどう取り上げて解決していくのかという点についてある程度はっきりと教育委員会のスタンスをもっていかないと、皆さんの理解が得られないのではないかなと思いますが、その点についてどうでしょう。

[清水教育部長]

小規模校のデメリットについてでございますけれども、特に教育委員会で問題としておりますのは、小規模校の中でも全学年が単学級であるという学校でございます。百草台小が該当いたしますが、子どもたちが6年間クラス替えのない、固定化しやすい人間関係の中で学校生活を送らざるを得ないということにつきましては、大変子どもにとっての成長、発育に大きな影響があるのではないかと考えています。特に子どもたちは集団生活の中でお互い刺激し合ったり、考え方や行動を認め合ったりすることで個性を伸ばすことができると思っています。小規模校では人間関係から得られる刺激や情報量に限界が生じるということで、また学習面では着想や着眼点が固定化しやすくなり、お互いの考えを交流させて新たな着想を得るという発展的な学習に限界があるということが言われています。そういう意味では百草台小の現状を何とか解消したいと考えます。

一方、三沢台小ですけれども、現在全学年2学級でございます。適正規模・適正配置検討委員会の中で小学校の適正規模は1学年3学級程度と示されております。まさに百草台小と三沢台小が統合することによって両校の新しい学校は適正規模に近い、本当により良い教育環境の中で子どもたちが伸び伸びと活気ある学校生活が送れる学校ができるのではないかと期待をしています。その意味では、今までも説明会の中でこのようなお話をしてきておりますけれども、統合の必要性ということでこの両校の統合をご提案させていただいたその考え方は、教育委員会としてもいささかのぶれもないと私は考えています。できる限り早くにこの統合が実現すれば、子どもたちにとって望ましいのではないかと考えております。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

今の議論とも関連はあるのですが、この主な論点についての(1)百草台小が小規模化したのは選べる学校制度が導入された結果である、ということはそういう認識ではないのが教育委員会の考え方だと思うのですね。小規模化していく中で今出た単学級の問題等で統合という問題が出てきたのであって、選べる学校制度を導入した結果、小規模校化したというわけではないと思っておりますが、事務局の認識はいかがなのか、またこの問題に対してはどういう説明を説明会等でなさってきたのかお聞きしたいと思います。

[清水教育部長]

百草台小と三沢台小の統合につきましては、選べる学校制度が導入される2年前に提言をされました。したがって、選べる学校制度の導入が学校統合の要因になったということはございません。百草台小は平成8年度から単学級の学年が生じております。今では全学年が単学級ということになっておりまして、今後ともその状況は変わらないと思います。

現在、百草台小は今年、昨年と入学者の数が減っている状況はございます。これは選べる学校制度の中で保護者が総合的な判断の中でそういうような選択をされたのだと思っておりますけれども、この統合を進める一番の根拠は、そもそも学区内に1学年20数名の子どもしかいないということであります。現在の11名、5名という少ない子どもたちの数になったということをもって統合を進めるのではなくて、もともと20数名の子どもたちしかいないということはどこまでいっても単学級には変わりないということで統合を進めているものでございます。この点についてはたびたび説明会でもご説明をさせていただいているところです。

[田口委員長]

他にご質問やご意見ございますか。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

ひとつの統合について理解しつつもということで、統合までの期間が短いと。平成20年では早すぎるのではないかと、このような意見もあるということですが、当初、教育委員会で決めた統合に関する基本的な策定がありましたね。それから経ちますとだいぶ時は経っているわけですが、具体的に統合についての基本方針が出されたのはいつでしょうか。

[清水教育部長]

平成12年です。

[馬場委員長職務代理者]

その期間が短いかどうかということは理解が十分にいったかどうかという問題にもなるとは思うのですが、その点についてどんなふうに話し合いをし、あるいは説明してきたと捉えているのか、もう一回ここで確認したいのですが。

[清水教育部長]

おさらいになりますけれども、この統合の提言が適正規模・適正配置等検討委員会の中でなされたのが平成11年3月でございました。それを受けて教育委員会が基本方針を作成したのが平成12年でございます。この基本方針につきましては当然市民には公表をしてきたところでありますけれども、具体的に2つの統合を進めて、3つ目の現在の百草台小、三沢台小の統合について、保護者、地域の方に具体的な提案を提示するという形で行いましたのは昨年の7月です。平成12年に教育委員会で基本方針を決めたのだから、それから考えれば相当な年数が経っているのではないかということも言えるわけですけれども、やはり行政の説明責任として昨年の7月に具体的な形でご説明したところから出発するのが自然かなと私は思っています。

その意味では当初平成19年4月の統合を提案させていただいたのですが、説明会を通じて十分なご理解を得ているとは言えないということで、今年1月に教育委員会で1年時期をずらしました。地域や保護者、近隣住民の方それぞれに考え方やご意見、ご要望も違うということもあって、理解を得ていただくための説明会を続け、個別の協議も併せて進めるようにというご意見がありまして、現在まで続けてきております。その意味では、私どもはなるべく早くにこの統合を進めたいと、そのことが子どもたちのより良い環境、子どもたちの成長、発達のために必要なのだということで平成19年4月を提案してきたところですけれども、先ほど述べました理由で1年間延ばさざるを得なかったということであります。そのことからすれば、これ以上延ばすことは教育委員会としては考えていないと思っております。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

平成20年度の統合が早すぎるのではないかという意見もありますが、そういう意見というのは、20年度に実施するのは物的な条件の整備等で間に合わないのではないかという意味なのかどうか、その辺はどうなのでしょうか。

[小柳教育部主幹]

説明会の中では4、5年延ばしてほしいという意見がございます。その意見の中では、今後入学する児童に対して、ここの学校ではこういう統合が年度途中であるかもしれないという話を知らせての選択の対応が必要ではないかという声があります。

[田口委員長]

18年度の入学者に関してはこれを勘案して選んで入ったということは言えますか。

[小柳教育部主幹]

今の段階ですと、一応、平成20年度の統合ということで説明会を19会場で持たせていただいているわけですから、実際に選んだ人の中には統合が分かっている人や理解されている方もいらっしゃると思います。

[田口委員長]

他にございますか。山畑委員。

[山畑委員]

質問ではなくて意見ということで、先ほど馬場職務代理者から、百草台小学校・三沢台小の統合についてその必要性があるのかという根本的な問いかけがありました。私はこれについてはこういうふうに考えています。まず、子どもたちは朝学校へ来て、1日の大半をその学校で過ごすわけです。その時に、子ども社会と言いますか自分たちの社会ができて、そこでいろいろなことを学ぶのです。もちろん学校ですから教科の勉強は中心になりますけれども、子どもたち同士の人間関係の中で思いやりや協調性、あるいはいろいろな課題があったらそれをどうやって克服するか、あるいは自分の主張をどうやって通すかという様々なことを人間関係の中で学んでいくわけです。

そういう場合には、やはりある程度の人数がいないと子どもたちの数が今のような現状で、手元にある資料ではこれからの推計値として新しく入って来る児童は、これは学区域の中の現在の住民の中から出てきた数字ではないかと思うのですけれども、推計値として10人、12人、11人というように、10人台ですよね。これがひとつの学年になるのです。もちろん選べる制度ですから外から入って来ることもあるし、また外へ出て行く子もいるかもしれませんけれども、この人数ですと、子どもたちの社会としてはもちろん単学級だし、授業も外で遊ぶのも何から何まで全部この子たちで行うということで、社会性が非常に育ちにくい状況かなと思います。授業の場合は個々の児童のいろいろな実態に即してきめ細かく指導するということで少人数は良いかもしれないけれど、そういう社会性を育成していくという面ではいかがなものかと思います。特に今、子どもたちについて語られる時に、いじめあるいは不登校から引きこもりと、非常に人間関係がスムーズに円滑にいかないという状況が多いのですね。子どもは人生経験も未熟ですからなかなかうまくいかないことはあるわけですけれども、そういう子どもたちの社会の中で、足りないところを学校の先生なり親なり、あるいは大人たちが教えて社会性を育てていくということが必要なわけです。今、子どもたちに欠けているものを十分育成していくという点で私はもっと人数の多いところで、授業の規模ではなくて、そういう点で適正規模として3学級という話がよく出てきますけれども、少なくともそのぐらいの生徒が一つの学年にいるということが必要ではないかなという意味で、私はこの統合は是非進めていかれるのが良いと思います。意見です。

[田口委員長]

他にご質問、ご意見はございませんか。渡辺委員。

[渡辺委員]

主な論点についての(4)コミュニティの問題で「学校が無くなることでコミュニティの問題がある」というまとめ方になっていますが、統合することによって地域のコミュニティが崩壊するということを意味しているのかもしれませんが、これまでの2つの統合の例で、夢が丘小地区のコミュニティが崩壊したですとか、あるいは平山小地区のコミュニティが崩壊しつつある等は聞きません。こういうご心配をなさる方の場合はどういうことから心配されているのか、この辺はいかがなのでしょうか。

[馬場委員長職務代理者]

関連して、ずっと前から考えてきたことがあるのですが、日野第一小学校区の学校が増えた時に、甲州街道を境にして学区域を仲田小学校と日野一小に分けたのですね。あの時に自治会は甲州街道の両域で西から東に渡っていました。自治会が真二つに分かれたのです。その時には甲州街道は車が通って交通が危ないということで分けました。その時に、これはあまり良くないことだなと思っていたのですが、その後の自治会の様子を聞きますと、そのことで特に大きな支障はなかったということでした。昔は学校というのは一つの自治会の中心のようになっていたのが、今は学校がたくさんできて、分かれている自治会が多いのではないかなと思います。個人的な意見ですけれども、学校がなくなったからコミュニティが崩れてしまうということはあり得ないのではないかなと考えております。

[小柳教育部主幹]

百草団地自治会では、子どもたちと一緒にお祭り等いろいろな行事をやられております。特にここの団地ができたのは昭和45年当時ですので、だいぶ若い人が少なくなってきているということが一つあるようです。今まで活気づいて行事等をやられていたのですけれども、だんだんと若い人が少なくなると子どもが少なくなり、当然参加する人も少なくなってくるので、そのようなことも理由のひとつとしてあるのかなと思います。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

今月の27日に百草台団地自治会から日野市教育委員会に要望書がきています。これは各教育委員個人宛にも届いているのでご覧になっていると思いますが、その中で渡辺委員のご質問に対する考え方が一部出ているのではないかと思います。例えば、先日の音楽会や物づくり教室は校長以下の教職員、児童、保護者そして地域が一体となって盛り上がって感動の繰り返しでありましたと。学校がみんなの絆になっているのではないかということ。あるいは百草台団地居住者、商店街等が揃って存続を願って、地域も全力を挙げて百草台小を支える決意でありますと。まちづくりの観点からもご審議いただきたいということで、まとまりの、私の言葉で言えば学校がひとつの絆の中心に位置するのではないかという趣旨からコミュニティが難しくなるということをおっしゃっているのではないかなと思います。

それに対してですけれど、説明会の席では、百草台小と三沢台小がそれ程遠く離れているわけではないので、三沢台小に統合した場合でも、三沢台小を新たな地域の拠点として、絆ということになるのでしょうか、盛り上げていただければよろしいのではないかなという趣旨の答え方をしています。

[田口委員長]

他にございますか。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

統合した場合について、した場合の不安といいますか、先行きで一番問題点となっていることはどういうことなのでしょうか。また、統合した場合、どういう点が非常に問題点になると地域の方は心配なさっているのか、幾つかあるでしょうけれども特に大きな点は何ですか。

[加島教育長]

統合説明会や要望書等見ますと、三沢台小が教育環境として必ずしも良くはないのではないかということです。どちらが良いかと言えば百草台小の方が良いということなのでしょうけれども、三沢台小はそんなに良い環境にないのではないかということが一つあると思います。もう一つ、両校の子どもたちが仲良くなれるかということだと思います。友達関係が早くでき上がってくるかどうか、そういうところが私たちがよく聞くご心配であると思っています。他にもあると思いますけれども、今思いつくままで申し上げればそのようなことです。

[田口委員長]

馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

どちらの校舎を将来的に使っていくかという問題については、確かに地域周辺等を考えると百草台小の方が、見てきて適切かなと思いますけれども、ただ場所的に考えると、三沢台小学区の一番東の方から来る子どもたちのことを考えると、やや百草台小は西により過ぎているかなという感じはします。校舎そのものについてはそんなに差異はなく、周辺との環境が大きな問題かなということは一つあるかもしれません。

それから、子ども同士がうまくいくかどうかというのは、先に高幡台小と程久保小の統合と平山小と平山台小の統合の結果、子どもたちの様子を聞くと、子どもたちは比較的早く仲良くなります。この前も平山小の運動会に行って校長先生に「子どもたちはどうでしたか」と聞くと、「いや、子どもたちは早いですよ」とおっしゃっていました。統合に至るまでの細かい準備、気配り、あるいは統合してからの配慮ということは当然必要だと思いますけれども、その結果だったとは思いますけれども、十分な配慮をすれば大丈夫だと考えています。

[田口委員長]

教育長。

[加島教育長]

その点について、今おっしゃったように、子どもたちの関係はできるだけ早い時期、今から行っていても良いと思っています。両校の交流を進めるということは基本的に大事だと思っていますが、統合が決まる前から交流をするのもいかがかという点もありまして、行ってないのですけれども、一般的な交流はお互いに近い学校ですから、行っていても良いのではないかと思います。

[田口委員長]

他にございますか。

[加島教育長]

追加的に、ここに論点があるのですけれども、通学バスや通学路の安全等、こういう問題も統合に関連して大事な問題ということで、父母の関心も高いところだと考えています。通学バスについては現在検討中ですから、どういう経路で通学バスが出せるかということはこれからも検討していかなければならないのですけれども、通学路については特に大事な問題です。統合後の通学路をどのように設定するかというのは両校の保護者や学校、まちづくり部、警察、教育委員会、もちろん学校も入って、協力して通学路を設定し、もし危険な場所、交通上危険な場所があればそこにそれなりの対応をしていくことは当然行っていかなければならないのですけれども、今はまだ行っていないこともあってその点について不安に思っておいでになる方もいると思います。これは統合の準備期間に必ずやらなければならないことである、と考えています。

[田口委員長]

渡辺委員。

[渡辺委員]

今の教育長のことに関連してお聞きしますが、通学バスや通学路、平山小・平山台小の場合も心配事であったのですが、そのバスも走っていて、また通学路の面で今のところ順調にきていると思うのですが、その辺の参考になると思うので、現況についてもう少しご説明お願います。

[小塩学校課長]

平山小と平山台小の統合は昨年度行われて、改築期間の2年間に限り南平のヤマダ電機の駐車場から旧平山台小学校までスクールバスを走らせています。安全に運行するためにシルバー人材センターに委託しまして、添乗もつけています。学校の登下校時に学習活動に影響のない時間割を設定して運行していて、大きな交差点につきましても、学期初めの子どもたちが落ち着かない時期につきましては、シルバー人材センターの安全管理員をつけて交通安全の確保に努めております。大きな事故も今までなくきていますので、そういったノウハウを生かして、百草台小・三沢台小の統合の際の通学路の安全確保はできるのではないかと思っております。

平山小につきましては、平山自治会も強力にバックアップをしてくれていまして、通学時間に合わせましてパトロール等積極的に行っていただいています。そういったことも今回の統合につきましては紹介をしながら同じような取り組みをしていただければと考えています。

[田口委員長]

他にございますでしょうか。

[田口委員長]

他にないようでしたらこれで報告事項は終わるのですけれども、この件に関しまして来月の教育委員会までにもう一度この計画について、そのときはおそらく協議ということになると思いますけれども、この計画について本日の議論に基づきまして検討や整理をしておいていただきたいと思います。馬場委員。

[馬場委員長職務代理者]

経過報告に出たと思いますが、新しく増築する場所なのですが、本日見ましたら、もう少し東側に寄るということは多少はできるのではないかなと。

[小柳教育部主幹]

校庭側へ寄せるという意味ですか。

[馬場委員長職務代理者]

そうですね。そういうような点も考慮していただければと。素人考えでそう思ったのですが、そういう点などはご検討願えるのかどうかということですね。

[栗原庶務課長]

基本的には廊下をまっすぐにしたいというのは学校運営上、職員が一箇所から見渡すという、子どもの安全上の配慮をする中では必要なことだと思っております。また可能な限り、どこの学校もまっすぐにという形もありましたけれども、土地の形状等によって多少「く」の字に曲げたり、あるいは太陽光の関係で曲げたりするということも当然あります。そうした中で地元地域住民の視線の中では圧迫感やそういうものがあるという中では、少しでも近隣住民に離れた位置にした方が生活環境上好ましいかなという思いもございます。そういうものも含めて、今後技術的もしくは学校運営上可能ならばということも含めて検討していきたいと思っています。

[田口委員長]

もう一つ言いますけれども、石垣のようなブロックのスロープが窓を開けたらすっと見えるというのもいかがかなと思いました。そうすると若干離したほうが良いか、スロープをなくしてなだらかな所に花壇を作る等いろいろと考えられると思います。どういうふうに言って良いか分かりませんが、ともかく開けたところにバアーッと塀みたいなブロックがあるのはいかがかなという気持ちもありました。向こうに寄せれば寄せるほどそれはあるので、もしも寄せるならば少しそういうことも考えて寄せていただきたいと思います。

[馬場委員長職務代理者]

既存の校舎の機能をそのままにして新しく付け足すという発想ではなくて、もう一回学校全体を考えていくと、そういう壁の問題等もある程度解決するのかなと思います。予算のかかる問題だとは思いますけれども、できるだけ配慮して考えていただきたいです。学校全体の、今までの特別教室なども含めて配置を考えることはできないのかどうかということなのです。お答えいただかなくても良いですが、そういうことも考慮に入れて今後検討、整理していただければと思っています。

[栗原庶務課長]

基本的には先ほど主幹から説明があったように、平成20年度に統合した中で20年度に大規模改修をかけたいと思っています。今ある教育環境をレベルアップさせながらより良い教育環境を作っていき、そういう中で整理できるものは整理していきたいと思います。可能な限り実現可能な話かなと思います。

[田口委員長]

他にございませんか。

[田口委員長]

それでは、先ほど申しましたように、協議をするに当たりまして本日の議論を踏まえて、この計画についてもう一度検討、整理をしておいていただきたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

それでは、報告事項第31号を終了いたします。

[田口委員長]

これより議案第28号に入りますが、本件につきましては公開しない会議の中で行いますので、傍聴者は退席して下さい。また、関係職員以外の事務局説明員も退席していただきたいと思います。異議ございませんか。

(「異議なし」の声あり)

[田口委員長]

異議なしと認め、関係職員以外の事務局説明員も退席して下さい。

なお、本件の終了をもって平成18年度第1回教育委員会臨時会を閉会といたします。

(関係者以外退室)

[田口委員長]

以上をもちまして、本日の案件はすべて終了いたしました。

これにて平成18年度第1回教育委員会臨時会を閉会いたします。

閉会午後2時32分

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