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検討委員会第二次答申
市立学校適正規模、適正配置等について(答申)平成11年3月
最近の統計によれば、わが国においては一段と少子化が進むと報じられている。本市においても、少子化が進み、幼児・児童・生徒数の減少傾向は地域に幾分の差異はあるものの、学校の小規模化が子どもの減少傾向とともに、着実に進んでいる現状である。
学校の小規模化は、個々に目の行き届く教育を進めることができ、個性の伸長を図ることに効果を上げることは事実である。しかしながら、小規模化すればするほど、学校本来の持つ集団的機能についての成果がでにくくなることもまた事実である。
このことを踏まえながら第一次答申では、指導体制の整備をし、教育の充実を図るためには、学級・学年・学校の規模を一定数維持していくことが必要であると提言されているところである。
他方、地方教育行政の在り方を検討している中央教育審議会は、学校教育の組織及び内容について、都道府県や市区町村の裁量で弾力的に学校を運営することができるようにするなど、大きく教育行政の制度改革を促しているところである。
今回、第二次適正規模、適正配置のための諮問を受け「日野市立小中学校適正規模、適正配置」と「日野市立幼稚園の適正配置」について以下のとおり答申する。
- 適正規模について
適正規模については、すでに第一次答申で示したとおり、小学校については1学年3学級程度、中学校については1学年5学級程度が望ましいと提言されているところである。しかしながら、学級数だけでとらえることなく、一学年でも複数学級が保つことができる規模がある以上、地域の社会的環境をも考慮に入れて長期的計画を立案し、その学校の存在を理解し、その存続についても検討していくことが必要である。
なお、適正配置及び通学区域の検討については、学校の適正規模の考え方を踏まえて検討することとした。
- 適正配置について
昭和40年代から昭和50年代にかけ日野市も人口急増の波にみまわれたために、学校がその時代に年々新設され、既存の学校ではプレハブ校舎で対応せざるをえない状況が多くあった。特に児童・生徒の急増期には学校用地を確保するのが最優先になり、適正な配置を考えるゆとりもないまま新設したため、いくつかの学校は日野市全体の配置上からは課題が生じていると思われるところもある。
今後の推移を予測しても、児童・生徒数はさらに減少を続け、日野市においては平成15年度には小学校で7,808人、中学校では3,537人となる見込みで、それぞれのピーク時の50%、46%となる。学級数についても小学校で247学級、中学校で99学級となり、それぞれのピーク時の60%、54%になることが見込まれている。
小学校においては特に平山、程久保、百草地区の学級(児童)の減少傾向は著しく、今後も一層の減少傾向にある。すでに平成10年度から1学年1学級、すなわち全学年が単学級となった平山台小学校、平成11年度にはさらに高幡台小学校が加わり、平成15年度までに百草台小学校、仲田小学校が加わり、20校中4校が全学年ごと単学級になると推測されている。
なお、それ以降は、本市の人口推移からみて、児童・生徒数に大きな変化はみられないものと思われる。
今まで述べた学校がある地域は、すでに宅地開発が終了し、今後の人口増加が見込めない地域である。
たとえば、平山、程久保、百草地区について具体的に考えると、平山小学校と平山台小学校、百草台小学校と三沢台小学校、高幡台小学校と程久保小学校については、できる限り適正規模を維持することを前提として統合を考える必要がある。特に道路を挟んでしている高幡台小学校と程久保小学校については、地理的環境からも統合が容易に行うことができるのではないかと思われる。
しかし、一方で万願寺地区については、区画整理事業や開発行為により、児童・生徒の増加が大きく見込まれ、現在の学校規模か考えると日野第四小学校・日野第八小学校の2校が適正規模を上回ることが予測される。
また、近い将来、全学年が単学級になることが見込まれる仲田小学校については、現在進行している区画整理事業、モノレールの開通により人口増加が予測されることから、小学校、日野第四小学校のいずれかと統合した場合、いずれも適正規模を上回ってしまう。
したがって、そうした地域の学校については、通学区域の変更などの工夫や施設的な整備の充実を図り、一人ひとりの子どもを大切にするという観点に立ってより良い教育環境を整備し、充実した学校教育の実現に努力されるよう期待する。
統合にあたっては当然のこととはいえ、地域住民をはじめ保護者及び学校関係者とも協議し理解がえられるよう努めながら、教育委員会では実施に努力する必要がある。
その結果として、中央教育審議会の答申にも述べられているところの新たなる地域にねざした学校として、魅力ある学校づくりが行われることを期待したい。
中学校においては、おおむねバランス良く配置されており、当分の間、日野市内8校をもって適正配置であると考える。
なお、将来における学校の適正配置を考えるときには、小・中学校の教育内容の連続性や健全育成の面から、今後、小・中学校の連携の必要性、学校と地域との結びつきなどにも配慮し、中学校の配置を基準に市内を4分割(中学校区2を1区として4分割)したなかで学校の適正配置を検討をすることを提案する。
また、本市における心身障害教育の発展のため、心身障害学級(通級学級を含む)の配置についても、十分に配慮されることが必要である。
- 通学区域について
通学区域については、第一次答申のなかでも述べられているとおり、保護者(児童・生徒)が自ら進学したい学校を選び入学することは、まさに今日的課題といえる。
しかしながら、日野市全地区を一地区として自由に選ぶことについては、義務教育諸学校施設費国庫負担法施行令(小学校は4キロ以内、中学校は6キロ以内)にも定められている通学距離の問題や、学級数においての行政処理の問題など多くの課題がある。中央教育審議会及び行政改革委員会では、通学区域の設定や就学する学校の指定にあたっては、学校選択の機会を拡大していく観点から、地域の実情に即し、保護者や地域住民の意向に十分配慮し、教育の機会均等に留意しつつ多様な工夫を行い、弾力的運用に努めるなどの提言がされているところである。
学校選択の弾力化を推進するためには、子どもが自己を確立しながら多様な価値を認め合い、のびのびと学習するために、特色ある学校づくりを進めていくことが必要とされる。各学校は、個性ある教育課程の編成に取り組むことなどに加え、教育を受ける側が何を求め、何を評価するかを重視していく必要がある。
保護者に選択する機会があたえられることにより、選ぶ側の意識を柔軟にするとともに責任感を生じさせ、学校がただ受験し進学するための学力を身につけるだけでなく多様な教育が受けられる場であることを理解するなど、その認識の変化が促されることも期待できる。
本市においては、転居後の通学問題などによる学校選については、すでに進められている。日野第一小学校・日野第四小学校の一部通学区域を潤徳小学校への通学調整区域を設けるなど相当の範囲ですでに認められているところである。
学校選択の自由化にあたっては、保護者が自由に学校を選ぶことにより、学級編制作業に大きな支障がでることも予想される。また、特定校に希望者が集中した場合の問題、学校の序列化や学校間の格差が生まれることも考えられることから慎重に対応すべきであるという意見もあった。
したがって、本検討委員会においては、小・中学校の教育内容の連続性や健全育成の面から、可能な限り小・中学校区の整合性に配慮し中学校区2校を1区とし、その範囲における学校選択の道を探ることも一考であると考える。
なお、現時点において、課題となっている通学区域は、小学校では、日野第二小学校と平山小学校・南平小学校、日野第三小学校と東光寺小学校、日野第五小学校と日野第七小学校、平山小学校と平山台小学校のそれぞれの通学区域の境で、中学校は、日野第二中学校と七生中学校・大坂上中学校、日野第三中学校と三沢中学校、日野第四中学校と平山中学校のそれぞれの通学区域の境にあると考える。これらの地域については、適正規模・適正配置に配慮しながら早急に対応されたい。
- 日野市立幼稚園の適正配置について
本市における市立幼稚園は昭和40年代前半に3園の設置によってスタートした。以後、幼児の増加に伴い昭和40年代後半及び昭和50年代に3園が追加設置された。さらに、昭和60年に第7番目の幼稚園すなわち第七幼稚園が市民要望により設置されている。
市立幼稚園の募集の現状は、昭和55年から人口の減少に伴い、幼児数も減少したことから、それ以降、収容定員や学級編制の変更を随時行ってきている。市立幼稚園は、私立幼稚園の収容定員の現状の中で、私立幼稚園の補完的な役割という趣旨に基づき、昭和51年からは5歳児保育を中心として幼稚園教育を行ってきた経緯がある。
現在、市立幼稚園は4歳児及び5歳児保育を全園で2年保育を行い、その募集総定員は、18学級585名(4歳児9学級270名、5歳児9学級315名)である。
他方、本市に存在する私立幼稚園10園の募集総定員は、76学級2,550名である。平成10年度の園児数は、市立幼稚園が488名(4歳児235名、5歳児253名)で、私立幼稚園は2,080名(3歳児612名、4歳児723名、5歳児745名)である。
現状においては、少子化が進むなかで市立・私立とも収容定員が満たされていないところに課題があるといえる。特に、私立幼稚園は市外からの通園園児345名をかかえるなど、園児の確保に努力しているところである。一方、市外幼稚園への通園園児は206名となっている。
幼稚園の応募については、従来通り私立幼稚園の立場を考慮することが大切である。また、幼稚園教育を行う上での学級規模・学級数は一定数以上が望ましいとされていることもあり、現行の市立幼稚園での幼児教育を活性化するためにも統合は必然的な問題となってくる。
また、市内には未認可の幼稚園類似施設があり、少なからず隣接する幼稚園に微妙な影響をあたえていることを認識し、検討していくことも必要である。
第一次答申では、今後の乳幼児の減少傾向や保護者の保育園志向の増加を視野に入れつつ、民間活力の導入による地域の活性化、町づくりの立場にも配慮し、市立幼稚園7園の存続についての見直しが必要であると、すでに提言されているところである。
そもそも、入園を希望する園児が幼稚園に就園ができないという状況のもとで、私立幼稚園の補完的な役割を担うため市立幼稚園を設置した経緯がある。この現状を踏まえて考えれば、市立幼稚園が果たしてきた私立幼稚園の補完的な役割はほぼ達成されたものといえる。
また、東京都27市の現状をみても、公立7園を有する市はどこにもなく、税金の使われ方に大きな疑問が残るという数多くの意見もあった。
しかしながら一方、本市は、かつて幼児教育センター設立をした経緯があり、公的立場が率先して幼児期の教育の充実を図るという努力を行ってきたことも事実である。
今日、中央教育審議会においても、あらためて「幼児期からの心の教育」を柱として重視していること、また、東京都青少年問題協議会においても、子どもの精神的な発達には幼児教育が重要と位置づけていることを考えれば、日野市における先進的幼児教育の果たしてきた役割とその意義は大きいといわざるをえない。
すべての幼児を対象にした幼児教育の重要性は、市民要望とともにますます深まりつつあるなか、先進的な役割を果たしてきた市立幼稚園の存在を考慮し、現在7園ある市立幼稚園の統合については、小・中学校の適正配置を市内4分割にしたことを踏まえ、具体的に検討する。さらに、その後も市立幼稚園の削減を検討することが必要である。
また、今後は市民要望のある3歳児からの3年保育についても、検討すべきという意見もあったことをつけ加えておきたい。
また、今後は、0歳から5歳までについての新子育てプランなどの新施策が課題である。そのため、本市の幼稚園・保育園・児童館・子育て相談等の幼児教育の総合的な展開を図るなかで、子育ての場としての再検討を行うことも提言したい。
最後に考えられる本市の幼児教育の課題は、市立幼稚園と私立幼稚園に幼児が通う保護者負担の問題である。
最近、私立幼稚園に通わせている保護者から公私の格差をなくしてほしいという要望が出されている。東京都においては、私立幼稚園に幼児を通わせている保護者軽減負担金に所得制限が導入され、ますます格差が生じてきているのも事実である。園児数が減少しても、市税を投入すれば成り立つ市立幼稚園と、保育料や入園料、私学助成金などで運営している私立幼稚園とでは運営上の相違もあることを認識した上で、保護者負担金について十分検討されることを期待する。
小学校と幼稚園の統合計画 (こども>学校教育>小学校・幼稚園の統合計画)
登録日: 2005年3月22日 / 更新日: 2010年2月25日







