平成31年度(2019年度)所信表明 諸力融合~さまざまな課題に立ち向かうために 日野市長:大坪冬彦 平成31年第1回市議会定例会で市長が平成31年度の所信を表明しましたので、その概要をお知らせします。 全文は市ホームページおよび市政図書室で閲覧できます。 [お問い合わせ]市長公室秘書担当(代表電話番号042・585・1111) ID:1011368 ■市政の運営に当たって 私が市民の皆さまのご信任を得て、日野市長の職を担わせていただき、7年目を迎えます。 就任以来堅持してきた基本姿勢である、 1住み慣れた地域で生き、看取られる、暮らし・福祉・医療の展開 2日野市の良さである恵まれた社会的・自然的資源を生かし、地域の個性を伸ばすまちづくりの推進 3厳しい財政状況を踏まえた経営戦略に基づく市政の運営 の三つに基づいて全力で市政に取り組んでまいりました。 市を取り巻く社会環境は依然厳しく、団塊の世代が75歳を迎える2025年問題、待機児童対策や老朽化している公共施設への対応など、 大きな課題に立ち向かう必要があります。 今後日本全体で人口減少が見込まれるなか、 日野市においても生産年齢人口の減少や労働力不足が現実的なものとなることが想定されます。 市役所における働き方も今までのように「仕事をどこに担当させようか」という発想ではなく、 「この課題を解決するためにどのような組織や人材が必要なのか」という発想を持つ必要があります。 行政課題が今後ますます複雑化・多様化するなかで、 これまで以上に課題解決型、部門横断型の組織づくりを強化しなければなりません。 市民にとって分かりやすい組織と、企画立案機能の強化、諸課題に対する全庁的な実施体制の構築を図ってまいります。 また、さまざまな分野にまたがる施策を進めるためには、 行政だけではなく市民や事業者などと力を合わせ「諸力融合」により進めることが重要であることは言うまでもありません。 今年は新選組副長・土方歳三の最後の戦いから150年を迎えます。 市内タクシー事業者との協働によるラッピングタクシーの運行など、既に実施している事業に加え、 土方歳三の命日に開催される「ひの新選組まつり」や、 ふるさと納税返礼品として活用している「薄桜鬼」とのコラボレーションなどにより、 土方歳三の持つ圧倒的な知名度を生かしたシティープロモーションを展開してまいります。 また、ラグビーワールドカップが日本で開催され、世界中から多くの観光客が東京へやってきます。 ラグビー人気が高まるなか、市内にはラグビートップリーグに所属する日野レッドドルフィンズがあります。 これまで以上に連携を深め、 日野市をホームタウンとするチームを皆さまとともに応援する体制づくりや地域の活性化を進めてまいります。 さらに来年には、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が控えております。 国体で空手道競技の開催地となった縁と経験を生かし、 海外の空手競技チームによる事前キャンプ地の誘致や、ホストタウンの登録などに取り組み、 日野市を広くPRするとともに、市民が国際交流やスポーツ競技に親しむ機会を増やしてまいります。 そのほか平成31年度は、平成32年度の本格稼働に向けて日野市・国分寺市・小金井市三市共同の新可燃ごみ処理施設 および日野市単独のプラスチック類資源化施設が竣工します。 これを契機として第二次ごみ改革を実施し、さらなるごみの減量やプラスチック類の資源化を進めてまいります。 さらに子育てしやすいまちとして待機児童の解消や市内公共交通の最適化など、多くの行政課題に対応いたします。 一方で、多くの行政課題に対応する平成31年度予算案は、非常に厳しいものとなりました。 真に必要な市民サービスを提供し持続可能な行政運営を行うためには、第5次行財政改革を着実に進め、 歳入増加と歳出削減を図るとともに既存事業の見直しを行っていかなければなりません。 何とぞ皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。 ■平成31年度の重点施策と取り組み 1地域資源と文化を次世代へ伝えるまち 日野市には昔から代々引き継がれている地域資源や文化が豊富にあります。 これらの資源に改めて光をあてて、さらに磨きをかけて次世代を担う子供たちに伝えてまいります。 ▼土方歳三没後150年事業によるシティープロモーションの展開 ▼第ニ次ごみ改革へのチャレンジ ▼清流のせせらぎと土の香りがするまち 2さまざまな人々が生涯活躍できるまち 日野市には18万5千人を超える市民がお住まいで、 その中には日野で生まれ育った方や日野に越してこられた方、障害のある方や経済的に困窮している方など さまざまな方がいらっしゃいます。 家庭や地域や職場など、あらゆる場で個性を認め合い活躍できるまちを目指してまいります。 ▼障害者差別解消の推進 ▼人権を尊重する意識の醸成~LGBTの理解促進 ▼公契約条例の本格的な運用 ▼商業振興条例の策定と支援策の展開 ▼住み慣れた地域で生き、看取られる暮らし 3子育てしたいまち・しやすいまち 子育ての場として選ばれる、安心して子育てできるまちづくりに引き続き取り組んでまいります。 日野で子育てをすることの価値を高めるには、子育てを地域で見守り応援する環境が必要です。 待機児童の解消、放課後の子育て支援の充実などに加えて、子供の成長を切れ目なく支援する新たな仕組みの整備を進めます。 ▼子育てしながら安心して働けるまちの実現 ▼小・中学校体育館における熱中症対策の実施 ▼(仮称)子ども包括支援センター基本計画の策定 ▼未来に向けた学びと育ちの基本構想プロジェクト ▼未来につなぐ創造力プロジェクト 4日野市に暮らす価値を高める安全・安心なまち 日野市のまちづくりの方針を示す「まちづくりマスタープラン」は策定からおよそ15年が経過しました。 社会情勢やまちの姿が変化し地域の課題も変わってきたため、市民や専門家とのさまざまな意見交換を通じて改訂案を作成し、 今市議会において審議をお願いするものです。 より多様化する市民生活を支えるこれからのまちづくりの在り方を示すため、 そこに暮らす価値を高めるまちづくりの視点を盛り込み、それぞれの地域で暮らし続けられる環境を整えてまいります。 ▼市内連絡バスの増便と丘陵地ワゴンタクシー土曜・日曜日、祝日運行実証実験 ▼都市計画道路3・4・24号線整備 ▼浅川スポーツ公園グラウンドの改修 ▼地域防災力の向上 5持続可能な自治体経営と業務効率化の推進 平成31年度の予算案は、昨年度に引き続き少子高齢化への対応や待機児童対策、 大規模公共施設の整備などによる予算総額の増への対応として、 近年まれにみる多額の基金取り崩しや市債の借入により編成を行いました。 こうした厳しい状況は当面続くことが予想され、 今後も真に必要な市民サービスを提供していくためには、第5次行財政改革の着実な推進が不可欠です。 また全国的にも労働力不足が懸念される中、公共サービスを取り巻く環境も例外ではありません。 学校や市役所など公共部門における業務効率化を図り仕事の質を高めてまいります。 ▼学校における意識改革・業務改善 ▼AIおよびICTを活用したモデル事業・実証実験の推進〈4ページにつづく〉