平成30年度所信表明 諸力融合~ポストベッドタウンに向けて 日野市長:大坪冬彦 平成30年第1回市議会定例会で市長が平成30年度の所信を表明しましたので、その概要をお知らせします。 全文は市ホームページおよび市政図書室で閲覧できます。 [お問い合わせ]市長公室秘書担当(代表電話番号042・585・1111) ID:1008065 ◎市政の運営に当たって 《写真》大坪市長 私が市民の皆さまのご信任を得て、日野市長の職を担わせていただき、6年目を迎えます。 就任以来堅持してきた基本姿勢である、 1住み慣れた地域で生き、看取られる、暮らし・福祉・医療の展開 2日野市の良さである恵まれた社会的・自然的資源を生かし、地域の個性を伸ばすまちづくりの推進 3厳しい財政状況を踏まえた経営戦略に基づく市政の運営 の三つに基づいて全力で市政に取り組んでまいりました。 しかし、市を取り巻く社会環境は依然厳しいものであり、 少子高齢化に伴う2025年問題、大規模工場の市外への移転など、市としての大きな転換点にあります。 今までの「寝に帰るまち」から脱却し、日野市での仕事や余暇、学びなどの暮らしに価値を見いだす、 「ポストベッドタウン」を新しい市の将来像として掲げ実現を図ってまいります。 このため、「2020プラン」に掲げた分野横断的な施策の推進に加え、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げた、 (1)共創による地域産業の新たな展開 (2)多様な就業環境の創造による生活価値の向上 (3)人と人とがつながる生活基盤の整備 (4)健康に住み続けられる潤いのある地域づくり の四つの基本目標に基づく施策・事業を優先的に進めてまいりました。 こうしたさまざまな分野にまたがる施策を進める際には、 行政だけではなく市民や事業者などの力を生かし「諸力融合」により進めることが重要であると考えております。 うれしいことに、学生などの若い世代が地域で楽しみながら活動することで、子供から高齢者までの幅広い世代がつながり、 さまざまな課題の解決を図る事例も市内各所で生まれ、着実に定着してきています。 具体的には、地域懇談会から発展し、地域の人と人とがつながり、市民主体のアクションプランが中学校区ごとに行われました。 その中で企画された盆踊りなどの地域活性化の取り組みには、子供から高齢者まで多くの人に参加をいただきました。 また、平成29年4月の開館から2万人以上に来館いただいているカワセミハウスは、学生や子供、高齢者などがつながることで、 環境情報の拠点としてだけでなく、学びや芸術、遊びなど、新たなコミュニティーの場として機能しつつあります。 平成30年度は、待機児童解消などの子育て支援、障害者に対する差別解消、プラスチック類資源化施設の整備、 本庁舎の免震化、まちづくりマスタープランの改訂など、多くの行政課題に対応いたします。 これらの課題に対しても幅広い主体と連携し、諸力融合により事業効果を向上させて取り組んでまいります。 一方で、多くの行政課題に対応する平成30年度予算案は、非常に厳しいものとなりました。 真に必要な市民サービスを提供し持続可能な行政運営を行うには、行財政改革を着実に進めるとともに、 今後は事業の見直しを行っていく必要があります。 何とぞご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。 ◎平成30年度の重点施策と取り組み ■1多様な人格と個性を尊重し合い、人々が輝けるまちづくり 日野市には18万4千人を超える市民が住まい、また、多くの人々が通勤や通学、観光などで訪れます。 その中には障害のある人や、経済的に困窮している人などさまざまな人がいます。 それらの人々の日々の暮らしが輝きに満ちたものとなり、「日野市で暮らして良かった、来て良かった」と言われるまちの実現を 引き続き目指してまいります。 ・障害者差別解消に向けた取り組みの推進 ・公契約に係る適正な労働及び経営環境の実現 ・子供の貧困対策の充実 ・住宅セーフティネットの構築 ■2地域の力と諸力融合で拓く、活気と魅力に満ちたまちづくり 《写真》4月にオープンした旭が丘地区センター コミュニティーとしての地域の力は、今も変わらぬまちの宝です。 平成30年度は、地域懇談会やカワセミハウスなどを通して盛り上がりを見せている地域の活気を、 まち全体の活性化につなげていくとともに、まちの課題解決に結び付けてまいります。 ・地域と共に取り組む社会課題の解決 ・本を通して人がつながるための図書館の活用 ・日野の魅力向上と産業の振興 ・ラグビーワールドカップと東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取り組み ■3子供や高齢者を含めたあらゆる世代が、生涯を通じて活躍できるまちづくり 少子高齢化は市の喫緊の課題として、子育て支援、高齢者福祉の充実など最大限の取り組みを行ってまいりました。 今後は個別の取り組みを行いつつも、包括的なビジョンの下で取り組みを連携させる体制を構築し、 「住み慣れた地域で生き、看取られる暮らし・福祉・医療の実現」を一層進めてまいります。 ・待機児童解消と一時保育の充実 ・子育て環境の更なる充実 ・地域と共につくる学びと育ち ・地域包括ケアの実現 ・健康長寿のまちの実現 ■4「そこに暮らす価値」を創り出すまちづくり 従来の住宅都市・ベッドタウンとしての市のあり方は、大規模工場の移転、少子高齢化の進行などにより大きく変わりつつあります。 今後も人々が集う持続可能なまちであり続けるには、日野市での暮らしに多くの人が価値を見いだし、 暮らしの舞台として選ばれる必要があります。 地域の活力や良好な環境、利便性の高い都市基盤といった地域の宝を維持・活用するため、 将来を見据えた戦略的なまちづくりを進めてまいります。 ・「そこに暮らす価値」を創り出すまちの将来像の検討 ・浅川以南地域の更なる価値の向上 ・良好な環境の次世代への継承 ・戦略的なまちづくりの着実な推進 ・いつ来るか分からない災害への備え ■5厳しい財政状況における持続可能な自治体の実現 平成30年度の予算案は、少子高齢化への対応や、大規模公共施設の整備などによる予算総額の増への対応として、 基金取り崩しや市債借入を行いました。 こうした厳しい状況は当面続くことが予想され、今後も真に必要な市民サービスを提供していくためには、 第5次行財政改革の着実な推進が不可欠です。 ・既存事業のあり方の見直し ・適正な歳入の確保強化 ・市立病院の経営健全化に向けた取り組み