◎ごみ改革から5年 − 初心に帰って、減量・分別を! −  平成12年10月のごみ収集・資源物回収の方法の変更(ごみ改革)から5年が経過しました。これまで市民の皆さんの高いごみ減量意識が続き、平成16年度も平成15年度に引き続き、多摩地区30市町村で可燃ごみを出す量が一番少ないのは、日野市でした。しかし、不燃ごみは平成15年度の18位から20位になりました。今年度上半期の集計では、ごみ・資源物の総量が増加しているうえ、分別の乱れも目立つようになっています。  そこで、広報今号では、昨年度の市の清掃費や「ごみゼロ社会」を目指した取り組みの概要を紹介します。初心に帰ってごみ減量・分別徹底にご協力ください。 [問合せ先]ごみゼロ推進課(電話:581・0444) ┌┐ ||今年度は不燃ごみが増加?〜もう一度分別の徹底を〜 └┴────────────────────────────  市民の皆さんが出すごみの量は平成12年度に大幅に減った後、少しずつ増えていましたが、昨年度はごみ改革直後の平成13年度よりも少なくなりました。ごみだけでなく、資源物も減少したことは、リサイクルに多額の費用がかかる点からも大歓迎です。  しかし、今年度上半期の実績から、平成17年度のごみ量は逆に増加することが想定されています。  クリーンセンターに搬入された不燃ごみの中身を分析すると、資源物として回収されるべき「びん」「かん」「ペットボトル」などが入っていることが以前よりも目立ちます。改めて分別の徹底をお願いします。  また、レジ袋を断り、過剰包装の商品を買い控えるなど、ごみになるものを家庭に持ち込まない工夫をお願いします。 ※詳細なデータ(図表・グラフ)はPDF版をご覧になるかお問い合わせ下さい。 ┌┐ ||ごみゼロ社会を目指す −環境教育− └┴────────────────────────────  市では、ごみゼロ社会を目指して環境教育に取り組んでいます。日ごろ、市内の小・中学生向けに説明している内容は次のとおりです。 ||| 最終処分場が、計画では平成25年度で満杯 |||  日野市を含む多摩地域の25市1町から出された可燃ごみを焼却した後に出る焼却灰と破砕された不燃ごみは、日野市から約25キロ離れた日の出町にある「二ツ塚処分場」で埋め立てられています。  この処分場は昭和59年から14年間多摩地域のごみを埋め立て処理していた「谷戸沢処分場」の後を受けて、開設されました。埋め立て容積は370万平方メートルですが、既に4割近くが埋め立てられ、計画では、平成25年度に満杯になります。谷戸沢・二ツ塚に続く3つ目の埋め立て地を建設することは、用地確保などの問題からも極めて困難です。  よその地域から運び込まれたごみを受け入れてくださっている日の出町の皆さんのご理解に感謝しつつ、より一層のごみ減量に努めなくてはなりません。 ||| ごみ減量のためには、まず徹底した分別を |||  日野市では、(1)新聞(2)雑誌・雑紙類(3)段ボール(4)牛乳パック類(5)古着・古布類(6)かん(7)びん(8)ペットボトル(9)トレー類の合わせて9品目を資源物として回収しています。これらの品々を廃棄するときは、ごみにせず分別のルールに従って資源に回せばごみの量が減り、その分埋め立て地に搬入する量も減らせるのです。  しかし、リサイクルは万能かというと決してそうではありません。資源物のリサイクルには毎年6億円を超えるお金がかかっています(上表参照)。このほか、消費者・行政の負担が大きく、生産者・事業者の負担が少ないことや、多大なエネルギーが必要なこと、再生資源の供給過剰などの問題点があります。 ||| ごみを「つくらない」「買わない」発生抑制・発生回避の考え方 |||  環境問題が社会で頻繁に取り上げられるようになりました。ごみ減量のためには、3つの「R」で始まるキーワード(リサイクル=再生利用、リユース=再利用、リデュース=発生抑制)が大切と、訴えられています。しかし、日野市では、もう一つ「R」で始まるキーワード(リフューズ=ごみとなるものは断る)を加えて「4R」を呼びかけています。「ごみ・資源分別カレンダー」の23ページでも解説しています。 ||| 埋め立て地の残容量は大丈夫か? ||| ==「4R」を実践しても、どうしても出てしまうごみ…  「二ツ塚処分場」を管理・運営している東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合では、処分場をできるだけ有効に活用するため「エコセメント事業」を推進しています。これは、現在埋め立て処分されるごみの約8割を占める可燃ごみの焼却灰をリサイクルしてセメントに利用するものです。この事業を推進することで、埋め立て処分するのは不燃ごみだけとなり、二ツ塚処分場の使用期間を伸ばすことができます。  それでも、不燃ごみは埋め立て続けるので、いつかは満杯の日が来てしまいます。少しでも長く使えるよう、次の世代のために日々のくらしを見つめ直して「4R」を進めていきましょう。 ┌┐ ||不燃ごみの出し方が変わりました └┴────────────────────────────  11月から、不燃ごみの出し方が一部変更になりました。主な変更点は、ビデオテープやカセットテープなどのテープ類と、スプレー缶類を、不燃ごみの日に市指定ごみ袋以外の中身の見える袋に入れて出すことです。 ■テープ類は別袋に入れて不燃ごみの隣に■  この変更は、7月にクリーンセンターで発生した人身事故を教訓に、より安全な処理方法に移行するための措置です。  10月までは、テープ類は不燃ごみとしてその他のごみと一緒に破砕処理をしていましたが、テープ類が原因となる施設の「詰まり」が日常的に起きて、この除去に当たっていた職員が大けがをしてしまいました。  出し方の変更後、1カ月が経ちましたが、皆さんのご協力により「詰まり」は以前より少なくなっています。 ■スプレー缶やライターも中身を使い切ってから別袋で■  中身の残ったスプレー缶やライターが原因の爆発事故・火災が、クリーンセンターや収集車両で頻発しています。不燃ごみ処理施設で爆発が起こると、施設全体の操業中止を余儀なくされて、皆さんのごみの処理が滞ります。また、収集車両の火災は円滑な交通の支障にもなりかねません。スプレー缶やライターは、中身を使い切ってから、テープ類同様に別の袋に入れて不燃ごみの隣に並べて出してください。  また、中身を使い切れず困っている場合は、クリーンセンターに直接お持ちいただければ有料で引き取りますが、資源の有効活用のためにも、計画的な購入をお願いします。 ┌┐ ||子どもたちの「ごみシンポジウム」 └┴────────────────────────────  10月29日の「みんなでつくる環境講座『小・中・高・大学生のごみシンポジウム』」では、高幡不動駅周辺からクリーンセンターまでの道のりをごみ拾いをしながら「ごみクイズウオークラリー」を体験、午後からクリーンセンターで施設見学と「毎日みんなでごみゼロ社会」と題したシンポジウムを行いました。  日ごろ環境学習の取り組みが活発な夢が丘小4年生と三沢中2年生がその成果を発表。これを話題として、講座を企画・運営した東京薬科大学を中心とした大学生が小学生にもわかりやすく説明してシンポジウムを有意義なものにしました。たばこの吸い殻のポイ捨て防止策や「川を愛しましょう」などの提言に、大人たちは真剣に耳を傾けていました。 ┌┐ ||年末年始に向けて └┴──────────────────────────── ■大掃除はお早めに  年末の大掃除などで出る粗大ごみの収集を年内に希望される方は、お早めにお申し込みください。収集までに2週間以上かかる場合があります。  また、年内のごみ収集・資源物回収は、12月28日(水)の品目が最終です。12月29日(木)〜1月3日(火)は、収集・回収はありませんので、ご注意ください。 [粗大ごみ収集申込み先](有)日野環境保全(電話:581・4331) ■平成18年版「ごみ・資源分別カレンダー」を配布  各家庭に順次戸別配布します。2世帯以上の住宅で2部以上必要な場合は、12月12日(月)以降、市役所1階市民相談窓口、七生支所、豊田駅連絡所、生活・保健センター内地域協働課、クリーンセンターでお受け取りください。