◎10月から 日野市障害者地域生活支援事業が始まります  施行から5カ月が経過した障害者自立支援法は、身体・知的・精神の障害種別ごとに組み立てられ、提供されてきた障害保健福祉サービスを、3障害共通の基準・体系のもとで一体的に再編し、あわせて当該サービスの提供主体を、利用者に最も身近な区市町村に一元化しています。 ■障害者自立支援法に基づく新たなサービス  大きく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つに分けられます。このうち地域生活支援事業は、区市町村が自らサービスの内容や基準を定め、利用者の皆さんは当該範囲内でサービスを利用することになります。なお、「自立支援給付」には、介護給付、訓練等給付、自立支援医療、補装具給付等の事業があります。いずれも国制度で、法に基づいて実施・利用することになります。  来月から実施予定の日野市障害者地域生活支援事業については、8月26日に市内2会場で市民向け説明会を開催しましたが、今号ではその概要について、お知らせします。 ■補装具制度も一部見直し  障害者自立支援法では、今年10月から補装具の定義等も変わります。 ▼種目の見直し  ストマ用装具及び紙おむつ等の交付事業が補装具から日常生活用具に移行します。 ▼定率負担を導入  本人負担(利用者負担)を、これまでの「応能負担」から、基準額の1割負担(所得に応じた上限額あり。政令が定める一定額以上の所得の場合は給付対象外)に変わります。  なお、今回の見直しにより、補装具の交付について「代理受領方式」が導入されますが、申請から交付までの流れに大きな変更はありません。 ●日野市障害者地域生活支援事業 [事業名]必須事業 [相談支援] [サービス内容等] (1)福祉サービスに係る情報の提供と利用の援助を行います。 (2)社会生活力を高めるための支援を行います。 (3)権利擁護のための必要な援助を行います。 (4)専門のサービス提供機関の紹介を行います。 (5)地域自立支援協議会を設置・運営し、相談事業の評価や困難事例への対応等に係る協議・調整を行います。 [移動支援] [サービス内容等] 視覚障害者や知的障害者(児)、精神障害者の方を対象に、現在の外出介護と同様のサービスを提供します。 ※対象を広げて、中学生年齢以上とします [コミュニケーション支援] [サービス内容等] 市内在住の聴覚障害者(身体障害者手帳所持者)の方に、必要のつど手話通訳者の派遣を行います。 [日常生活用具の給付・貸与] [サービス内容等] 在宅・重度の障害者の方を対象に、日常生活上の困難を解消するための用具を給付または貸与します。新たにストマ用装具及び紙おむつの給付事業が補装具から日常生活用具に移行します。 [地域活動支援センター] [サービス内容等] 創作的活動や生産活動の機会の提供のほか、社会との交流の促進、地域住民ボランティアの育成、障害に対する理解を促すための普及啓発事業を行います。 [事業名]その他事業 [日中一時支援] [サービス内容等]現行の短期入所の日中預かり(日帰りショートステイ)と同様の事業を実施します。 [訪問入浴サービス] [サービス内容等] 入浴が困難な在宅の身体障害者の方に、居宅を訪問して入浴サービスを提供します。 [自動車免許取得・改造費助成] [サービス内容等] 心身障害者の方を対象に運転免許取得助成、身体障害者の方を対象に自動車改造費の助成を行います。 ※一部事業については、利用に際して応益または定額による自己負担が発生します(経過措置あり) ◎ななお「土曜のひろば」遊学講座 小・中学生 受講生募集  ななお「土曜のひろば」は、地域の市民の手による子どもの学びの場を提供する地域教育力活性化事業です。異なる年齢の子どもたちが知的に鍛え合いながら体験学習し、交流と友だちづくりを行っていくことを目標としています。  教えてくれる講師が近所のおじさんおばさんたちなので、学校や家庭では味わえない一味違ったことが学べます。ななお「土曜のひろば」遊学講座は、自然観察・科学講座を含めて4講座ありますが、今回は以下の3講座を募集します。 ▽日程、内容、対象学年、募集人数、費用=下表のとおり※申込多数の場合は抽選 ▽申込み=9月15日(金)(必着)までに往復ハガキで。往信用裏面に講座名、住所、氏名(ふりがな)、学校名、学年、保護者氏名、電話番号を記入し、〒191−8686日野市教育委員会文化スポーツ課「土曜のひろば」係へ [講座名]初歩の電子工作講座  [対象者]小学5年生〜中学生  [募集人数]5人程度  [費用]材料費5000円程度  [9月23日(祝)]講座一般公開(9:00〜10:15)。前後期閉開講式。ミニミニコンサート [10月14日(土)]トランジスターICと友だちになろう  [10月28日(土)]ICを使ってLED点灯回路を作成  [11月11日(土)]2つのスイッチでLEDをコントロールしてみよう  [11月25日(土)]階段灯のスイッチ回路にチャレンジ  [12月9日(土)]面白いフリップフロップ回路の動作と使いみち  [1月13日(土)]2つのフリップフロップ回路の動作と使いみち  [1月27日(土)]3つのLEDを順次点灯させてみよう  [2月10日(土)]LEDで方向指示器を作ってみよう  [2月24日(土)]LEDで方向指示器を作ってみよう  [3月10日(土)]自由研究  [3月24日(土)]後期閉講式(成果発表) [講座名]木工工作講座  [対象者]小学5年生〜中学生  [募集人数]8人程度  [費用]材料費5000円程度  [9月23日(祝)]講座一般公開(9:00〜10:15)。前後期閉開講式。ミニミニコンサート [10月14日(土)]人形や花の飾り台にミニイス  [10月28日(土)]人形や花の飾り台にミニイス  [11月11日(土)]持ち運び便利なオカモチ  [11月25日(土)]持ち運び便利なオカモチ  [12月9日(土)]宝物入れとイス  [1月13日(土)]宝物入れとイス  [1月27日(土)]毎日使うマガジンラック  [2月10日(土)]毎日使うマガジンラック  [2月24日(土)]ログハウス風ボックス  [3月10日(土)]ログハウス風ボックス  [3月24日(土)]後期閉講式(成果発表) [講座名]ふるさと歴史探検講座 [対象者]小学3〜6年生 [募集人数]7人程度 [費用]入場料・交通費等実費 [9月23日(祝)]講座一般公開(9:00〜10:15)。前後期閉開講式。ミニミニコンサート [10月14日(土)]オリエンテーション [10月28日(土)]南平丘陵公園を探検する [11月11日(土)]多摩動物公園を探検する [11月25日(土)]黒川清流公園を探検する [12月9日(土)]豊田用水を探検する [1月13日(土)]日野用水を探検する [1月27日(土)]「緑と清流」のまち日野についてまとめる [2月10日(土)]土方歳三のふるさとを探検する [2月24日(土)]甲州道中 日野宿を探検する [3月10日(土)]「新選組のふるさと日野」についてまとめる [3月24日(土)]後期閉講式(成果発表) ※講座時間は、9:00〜12:00(講座により変更があります)。講座内容により天候の都合で変更する場合があります ※講座は主に七生中で実施。ふるさと歴史探検講座は、現地集合現地解散の場合があります ※各講座には保険料(330円)がかかります ◎10月から 日野市まちづくり条例が施行されます 日野市まちづくり条例とは  10月1日から日野市まちづくり条例が施行されます。この条例は、市が定めたまちづくりの基本方針である「日野市まちづくりマスタープラン」の実現を図るため、市民参画によるまちづくりの仕組みや開発事業を行う際に必要な事前の手続などについて定めています。市では、市民・事業者と協働しながら、住みよいまちづくりを目指していきます。  条文は、市役所3階まちづくり課、市内各図書館、市ホームページで見ることができます。 まちづくり条例ができるまで  平成14年に、公募市民・関係各課職員・学識経験者からなる「第2期市民まちづくり会議(まち会)」が発足しました。  日野市まちづくり条例は、このまち会を中心として、平成14〜16年度の約3年をかけて検討を行い、数回の意見募集を経て、平成18年3月に公布されました。  まち会では、条例制定までのプロセスから検討を行い、より多くの市民意見を募るためにまちづくり講座やまちづくり寺子屋を開催しました。また、これらを通じて得た市民意見を「提言書」として束ね、それをもとに条文検討を行い、現在のまちづくり条例の原案が出来上がりました。 [問合せ先]まちづくり課 FAX(042-583−4483) Eメール(matidukuri@city.hino.lg.jp) ●日野市まちづくり条例の体系図 ○総則(第1〜7条)  条例に関する総則的なものを定めています。 目的  日野市のまちづくりについての基本事項を定め、市民・事業者・市の協働のもと、まちづくりマスタープランの実現に寄与するまちづくりを推進します。 基本理念  環境や安全に配慮した次世代に引き継げるまちづくりを市民・事業者・市の相互の信頼のもと進めます。 定義  条例に関する用語の定義を定めています。 責務  市民・事業者・市の責務を定めています。 ○まちづくりに関する施策等(第8〜9条)  まちづくり条例に関連する施策を位置づけています。 ○市民まちづくり会議(第10〜14条)  まちづくり条例が適切に執行され、日野市のまちづくりの推進を図るために、まちづくりに関する事項の審議や調整を行う組織として「市民まちづくり会議」を設置します。 ※この条例により設置される「市民まちづくり会議」とは、条例制定のために活動してきた「第2期市民まちづくり会議」とは別組織です ○市民主体のまちづくり(第15〜37条)  市民が自主的なまちづくりの取り組みを進めていくために必要な仕組みを定めています。市民は、地区や活動のテーマに応じてまちづくりを考える協議会をつくり、まちづくりの実現に向けて活動を推進していくことができます。 地区のまちづくり  身近な生活圏(地区)を舞台として、市街地整備や環境保全等を目的としたまちづくりについて、市民が計画をつくるなどまちづくりを実践する方法を定めています。 テーマ型のまちづくり  特定のテーマについて関心のある市民が集い、まちづくりの計画を策定するなどの方法を定めています。 農あるまちづくり  農地所有者が、都市農業の計画的な保全と活用を進めるための計画を策定し、市長に提案する方法を定めています。 ○協働による重点的まちづくり(第38〜41条)  市が重点的・優先的にまちづくりが必要な地区を指定し、市民・事業者等とともに市街地整備や都市環境の改善を目的としたまちづくりを進めます。  例えば、大規模用地の土地利用転換にあわせたまちづくりなど、重点的な取り組みが必要な地区を市が指定します。そして、その計画づくりを地区内の住民等で構成する「重点地区まちづくり協議会」が行うことで協働のまちづくりを進めていきます。 ○都市計画によるまちづくり(第42〜55条)  市民が都市計画法の諸制度を積極的に活用できるように、都市計画の提案制度に係る手続きや支援、都市計画の案の作成・決定等の手続きについて定めています。  これにより、土地所有者やNPO等法律で定める団体の他に、各種協議会や農業協同組合・商工会が都市計画の提案を行えるようになります。また、都市計画の案の作成や決定段階においての市民参加を拡充しています。 ○協調・協議のまちづくり(第56〜90条)  計画的な土地利用を進め、良好な環境を創出していくため、開発事業に伴う手続きと基準を定めています。これにより、開発等の情報を早期に市民へ公開することや、まちづくりの基本理念等に鑑みた開発事業の充実など、市民・事業者・行政による協調・協議のまちづくりを進めます。  条例が施行されると、これまでの開発指導がこう変わります! 大規模土地取引の調整  市全体に大きな影響を与える大規模な土地5,000平方メートル以上(川崎街道、北野街道から南側の都立多摩丘陵自然公園内の丘陵地では3,000平方メートル以上)について、土地取引を行う3カ月前までに、事前に届け出を行う必要があります。 大規模開発事業に関する手続き  市全体に大きな影響を与える大規模開発事業(上記に同じ)については、土地利用の構想段階から市民に周知することや、説明会を開催する必要があります。 開発事業に関する手続き  開発事業の基準への適合や市民への早期の公開など開発事業に関する手続を定めています。 大規模開発事業  大規模土地取引の届け出  助言  土地利用構想の届け出  説明会の開催  市民からの意見書の提出  助言または指導 開発事業手続き  開発基本計画の届け出  説明会の開催  協議  意見書の提出  見解書の提出  必要に応じて調整会の開催  開発事業申請書の提出  指導基準への適合審査  指導基準適合通知書の交付  開発事業に関する協定締結 ○補足(第96〜108条)  工業地域または準工業地域内に共同住宅等を建築する場合は、25メートルの高さ制限を定めています。また、是正命令や公表など、まちづくり条例が適正に執行されるための仕組みを定めています。 ○まちづくりの支援(第91〜95条)  市民が自主的にまちづくりを進められるように、協議会への専門家の派遣や助成などの支援策を定めています。  また、日野市のまちづくりの状況を定期的に報告する報告書の作成や、功労者への表彰などを定めています。 ○罰則(第109〜110条)  まちづくり条例が適正に執行されるために、条例に違反した者への罰則を定めています。 ◎中世の謎に挑戦 幻の真慈悲寺調査プロジェクト  鎌倉幕府の公式の歴史書である「吾妻鏡」には、文治2年(1186)に、僧・有尋(うじん)が鎌倉まで出向いて「真慈悲寺はご祈祷(きとう)の霊場なのに、荘園を寄進するものもなく荒れている」として復興を申し出たことが書かれています。その後、建久3年(1192)同じ真慈悲寺が、後白河法皇の49日の法要の「百僧供」に浅草寺と並んで「僧3人」を送ったことが書かれています。  この資料から、鎌倉時代に「ご祈祷の霊場」と崇められてきた「真慈悲寺」という寺があり、浅草寺と同程度の格式だったことがわかります。しかし、この寺はいつのころか姿を消し「幻の寺院」とされてきました。  一方、市内百草八幡には背銘に「建長2年(1250)武州多西吉富真慈悲寺」と刻んだ阿弥陀如来像が伝えられています。また、百草八幡に隣接する京王百草園の発掘調査で大量の中世瓦が出土したことから、ここに、当時としては極めて数少ない「瓦葺(ぶ)き」の建物があったことが確かめられ、それこそ「幻の真慈悲寺」ではないかと強く推察されています。  しかし、遺構そのものは確かめられておらず、伽藍の配置などもわかってはいません。  市では、今年から郷土資料館を事務局として、「『幻の真慈悲寺』調査プロジェクト」を立ち上げ、市民の皆さんと一緒に、この中世の謎に挑戦します。  この事業の一環として、9月17日(日)、百草八幡神社の祭礼に際して阿弥陀如来(あみだにょらい)坐像(国指定重要文化財)が開帳されるのに合わせて、下記の特別イベントを開催します。 □幻の真慈悲寺調査プロジェクト特別企画 秘仏開帳―幻の真慈悲寺を追って− ▽日時=9月17日(日)午前9時30分〜午後4時 ▽会場=百草園・百草八幡神社 □イベント企画 「真慈悲寺PT発会式」 ▽時間=午前9時30分〜10時 ▽会場=百草園内松連庵 特別講演 I「中世の坂東と真慈悲寺―源氏はなぜこの地に御願寺を置いたか」 ▽時間=午前10時〜11時 ▽会場=百草園内松連庵 ▽講師=峰岸純夫氏(前中央大学教授) II「追い詰めた『幻の真慈悲寺』―出土瓦が語るもの」 ▽時間=午後1時30分〜2時30分 ▽会場=百草園内松連庵 ▽講師=市学芸員 ▽定員=各回60人 ▽費用=300円(入園料・資料代)、600円(昼食代) □現地ガイド 「秘仏開帳・幻の真慈悲寺を追う」  百草園内に真慈悲寺遺構を探った後、百草八幡の阿弥陀如来坐像を拝観、真堂が谷戸など寺域全体を探索します。 ▽時間=正午〜午後2時30分の間で随時スタート、所要時間1時間30分 ▽ガイド=日野新選組ガイドの会 ▽定員=先着20人1組で現地案内 ▽費用=300円(入園料・資料代) □申込み先  9月1日(金)から郷土資料館(電話:042-592-0981)へ