美しい農地を次世代に引き継ぐために 市の農業振興施策を紹介 かつて「多摩の米蔵」と呼ばれるほど農業が盛んだった日野も都市化の影響で農地が減少しています。一方で食の安全や児童・ 生徒への食育、環境の点からも生産者と消費者が近い都市農業の良さが再認識されています。今号では、市が農業を守るために 行っているさまざまな農業振興施策を紹介します。 問合せ先:産業振興課 [1]農業者の人手不足の解消 (1)援農市民ボランティア養成講座「農の学校」 農業者の高齢化や担い手不足がある一方で、農作業をしたいという方もいます。このような方が援農活動を出来るように、農業 知識や技術を習得する「農の学校」を平成17年から開設しています。受講生になると約1年間、農業者などから指導を受け、修了 となります。 (2)援農ボランティア「日野人・援農の会」 農の学校を修了した62人で組織する「日野人(ひのびと)・援農の会」は、農業者からの依頼を受け、農業者の手伝いをしています。 今後はNPO法人化を視野に入れ、更に充実した援農活動を実施していきます。 [2]農業の安定的な経営 (1)営農施設等整備補助事業 農作業に必要な機具や施設の整備費用(70万円以上)に対して補助金(35万円)を交付しています。 (2)認定農業者支援制度 農業者が計画を立てた経営改善計画を市が認定し、その目標達成に向けた取り組みを支援する制度です。認定農業者になると、 (1)農業者年金の優遇措置(2)複式簿記の習得支援(3)市の独自支援(提案型経営改革事業補助金、個別相談会など)(4)東京都の補助 事業などが受けられます。 (3)農業者への融資制度 農業者が農機具の購入などの融資を受ける際に、利子の一部を東京都と市が利子補給をしています。 (4)農業体験農園 園主の指導を受けながら農業を体験し、農作物を受け取る農園です。農業経験が全く無くてもおいしい野菜の収穫が出来ます。 利用者はその対価として入園料を農業者に支払い、年間約12品目の収穫物を受け取ることが出来ます。平成20年に1園開設し、 今後も開設農園を増やしていきます。 (5)魅力ある都市農業育成対策事業 都市部での新たな魅力ある農業経営を支援する事業で、東京都、市から補助金を交付しています。市内では、酪農家による ジェラートショップの開店やいちご、りんごなどの栽培施設の整備がこの補助金で行われました。 [3]安全安心な農産物の提供 (1)日野産野菜を使った学校給食〜利用率25パーセント達成へ向けて 児童・生徒の食への関心を深めるために、昭和58年から実施しています。現在の利用率は15.7パーセントで、平成20年に 策定した日野市食育推進計画では「平成23年度に25パーセント」を目標の1つとしています。利用率を上げるために、食に 関わるすべての関係者の責務を明らかにする「日野市みんなですすめる食育条例」を3月に開催する市議会に提出するとともに、 学校と農業者の間に入り調整する「コーディネーター」制度の導入や、学校と農業者が利用量の契約を結ぶ「契約栽培」制度などを 実施しています。契約栽培では、納品量に対して農業者へ市から補助金を交付しています。 (2)農産物直売所・即売会支援〜日野産野菜を買いましょう 日野農産物直売所やJA東京みなみ、多摩平第七公園、七生支所などで定期的に行っている即売会の運営費などの補助を行って います。 (3)日野産大豆プロジェクト 遺伝子を組み換えていない大豆を作るため、種まきから収穫までの作業を平成15年度から市民ボランティアなどの協力で行って います。収穫した大豆は、豆腐に加工し、学校給食に利用しています。 ▲種まきから収穫までを指導(農の学校) ▲学校給食に使用されたり、一般に摘み取りされる市内産りんご 都市農業シンポジウム盛況に終わる 都市農業の現状への理解や農業者との交流を目的として平成17年から始まった「都市農業シンポジウム」が今年も1月17日に 市民会館小ホールで行われました。 今年は、「都市農地はどうしたら守れるの?」をテーマに、農地を守るためには避けて通れない相続税を中心に基調講演とパネル ディスカッションを行いました。今後もさまざまなテーマで開催していきます。 (産業振興課) ななお「土曜のひろば」遊学講座 受講生(小・中学生)補充募集 「土曜のひろば」は、地域の市民の手により、子どもたちの学びの場を提供する地域教育力活性化事業です。 日程・内容などは左表のとおり※申込多数の場合は抽選/講座会場は原則七生中/3月13日(金)(必着)までに往復ハガキで。 往信用裏面に住所、氏名(ふりがな)、保護者氏名、講座名、電話番号、学校名、学年を記入し、〒191―8686日野市役所 教育委員会文化スポーツ課「土曜のひろば」係へ ●ななお「土曜のひろば」遊学講座日程 [講座名]自然観察科学講座 [費用]実費負担:宿泊費等7,000円程度/保険料:330円+200円(宿泊分) [平成21年度対象学年]新小学3年生 [補充募集人数]3人 (1)4月11日(土):開講式 趣旨説明クラス及び班決めなど (2)4月25日(土):植物観察と記録・標本作り[1] (3)5月9日(土):植物観察と標本作り[2] (4)5月23日(土):浅川の川岸清掃と水生生物の調査 (5)6月13日(土):水生生物の観察 (6)6月27日(土):身近な科学実験[1] (7)7月11日(土):昆虫採集と記録、昆虫のからだ調べ (8)7月25日(土):自慢会と夏休み自由研究計画・宿泊講座について (9)8月22日(土):夏休み自由研究のまとめと内部発表 (10)9月12日(土):昆虫採集と最終記録、観察 (11)9月26日(土):前期のまとめ [講座名]初歩の電子工作講座 [費用]実費負担:材料費4,500円程度/保険料:330円(総額) [平成21年度対象学年]新小学5年生〜中学生 [補充募集人数]7人 (1)4月11日(土):開講式 趣旨説明クラス及び班決めなど (2)4月25日(土):トランジスターICと友達になろう (3)5月9日(土):ICを使ってLED点灯回路を作成 (4)5月23日(土):2つのスイッチでLEDをコントロールしてみよう (5)6月13日(土):階段灯のスイッチ回路にチャレンジ (6)6月27日(土):面白いフリップフロップ回路の動作と使いみち (7)7月11日(土):2つのフリップフロップ回路の動作と使いみち (8)7月25日(土):3つのLEDを順次点灯させてみよう (9)8月22日(土):LEDで方向指示器を作ってみよう (10)9月12日(土):自由研究(今まで分かったことを応用して新しい工夫を) (11)9月26日(土):前期のまとめ [講座名]木工工作講座 [費用]実費負担:材料費4,000円程度/保険料:330円(総額) [平成21年度対象学年]新小学5年生〜中学生 [補充募集人数]7人 (1)4月11日(土):開講式 趣旨説明クラス及び班決めなど (2)4月25日(土):ミニ椅子の作成 (飾り台) (3)5月9日(土):ミニ椅子の作成 (飾り台) (4)5月23日(土):マガジンラックの作成/教科書・単行本立て (5)6月13日(土):マガジンラックの作成/教科書・単行本立て (6)6月27日(土):マガジンラックの作成/教科書・単行本立て (7)7月11日(土):マガジンラックB (8)7月25日(土):マガジンラックB (9)8月22日(土):宝物入れとイス (10)9月12日(土):宝物入れとイス (11)9月26日(土):前期のまとめ [講座名]ふるさと探検講座 [費用]実費負担:交通費・入館料等一部/保険料:330円(総額) [平成21年度対象学年]新小学3年生〜中学生 [補充募集人数]8人 (1)4月11日(土):開講式 趣旨説明クラス及び班決めなど (2)4月25日(土):屋上からの見学や、年表・地図など見ながら「ふるさと日野」のお話 (3)5月9日(土):日野で一番古くて、新しい学校を探検しよう (4)5月23日(土):日野の一番西の地区(旭が丘)を探検しよう (5)6月13日(土):日野で一番古く出来た用水を探検しよう (6)6月27日(土):日野で一番大切だった道を探検しよう (7)7月11日(土):世界一の多摩動物公園の昆虫園を探検しよう (8)7月25日(土):探検した “日野で一番”をまとめよう (9)8月22日(土):日野の一番東の地区(落川)を探検しをしよう (10)9月12日(土):手づくり郷土賞(大賞)に輝いた公園を探検しよう (11)9月26日(土):前期のまとめ [備考] 全日程参加出来る方対象 自然観察科学講座は7月26日(日)・27日(月)に1泊2日の宿泊自然探検講座(宿泊実費7,000円程度を予定。必修)。 ふるさと歴史探検講座は夏休み中に夏の特別講座として「奥多摩森林体験」を計画(予定)。 電子工作、木工工作は継続を重ねることでコースが別れ、講座内容・材料費も異なります。