日本一のICT活用教育を目指して 高まる学びの質 ひのっ子の瞳が輝く教育実践中! 市では、ICT活用教育を市の重点施策として掲げ3年目になりました。今号では、これまでの取り組みを紹介します。 (ICT活用教育推進室) ■全国に注目される日野市のICT活用教育 市のICT活用教育は平成18年度に次の3つの目標を掲げてスタートしました。 (1)ICTを活用した授業の充実 (2)校務の情報化 (3)学校Webサイトの発信による「見える学校づくり」 昨年度までに各学校のICT環境の基盤整備を行うと同時に、メディアコーディネーター制度(教員がICTを活用した指導を行う 際に支援を行う人)など学校をサポートする体制も整えてきました。 これまでの市の先進的な取り組みが、文部科学省の「学校のICT化のサポート体制のあり方に関する検討会の報告書」に取り上げ られたり、日本社会情報学会の「社会情報システム貢献賞」を受賞したりするなど大きく評価されています。さらに、平成20年度 には「東京都教育委員会職員表彰」をICT活用の推進で平山中が受賞しています。 ■教科の理解を深めるICT活用 今年度は、信州大学の東原義訓教授ら専門家の指導を受けながら、教科別に学習を深めるための2つの実践研究に取り組みました。 ▼理科の学習を深める〜JST(科学技術振興機構)の支援による共同研究 理科を教えている教員が、デジタル教材の活用により魅力ある理科の授業を展開出来るように、指導方法の研究を進めています。 その成果を、理科のICTモデル校である七小、潤徳小、四小の研究発表会で報告しました。 ▼国語、算数、数学の学習を深める〜(財)パナソニック教育財団の支援による研究 国語では、児童生徒が画面上で構造的に文章を配置することにより論理的思考力や表現力を高めることを目指しました。 算数ではeラーニングシステムの評価支援機能により、個々の児童の理解状況に応じた個別指導が実現しました。 数学では、中学生が画面上の3次元図形を動的に操作することにより思考を深めることを目指しました。 これらの3つの教科の研究成果について2月に、三中と二小を会場に授業研究会を実施しました。 ■webサイトから見える学校づくり ICTの活用により、開かれた学校が実現出来ました。ICT活用教育推進室のWebサイトでは、市や市内の各学校・幼稚園から 発信された日々の取り組みの様子を新着情報で見ることが出来ます。 ICT活用教育推進室Webサイト(http://www.hino-tky.ed.jp/ict-edu/)は、市のホームページからリンクしています。ぜひ ご覧ください。 今後も市では、ひのっ子の瞳が輝く授業を実現し、教育の質の向上を目指していきます。 ▲数学:図形の動的観察 ▲算数:基礎・基本の完全習得 ▲国語:マップを活用して読みを深める ▲理科:見えないものが見える! 特別支援学級の充実に向けて 情緒障害の特別支援学級を開設 市では、4月から東光寺小と二中に情緒障害の特別支援学級を開設します。この学級は、コミュニケーションなどに課題のある児童・ 生徒に対し、生活や学習上の困難を改善、克服するため適切な指導及び必要な支援を行います。 ■東光寺小に通級指導学級開設 通級指導学級は通常の学級に籍を置きながら、決まった日に通い、課題の改善などに向け適切な指導を受ける学級です。 五小「ゆりの木学級」、七生緑小「つくし学級」(4月に南平小へ移転)に続き3校目となります。 ▼通級指導学級・七生緑小「つくし学級」が南平小に移転 学校統合に伴い4月から通級指導学級のみ南平小に学級を移転します。 ■二中に固定学級開設 固定学級は、この学級に籍を置き、毎日通学し少人数での指導を受ける学級となります。中学校では初めての設置となります。 小学校の通級指導学級などから進学先に迷っているお子さんには、適切な教育を受けることが出来る進学先として、選択肢が増えた ことになります。 この学級の対象は、原則1人で通学が出来、知的発達に遅れがない生徒で、自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害があり、 また他人との意思疎通や対人関係の形成が困難な生徒です。 ■特別支援学級への入級・入学等に関わるご相談 特別支援教育に関わるご相談は、お気軽に特別支援教育推進チームにお問い合わせください。 (特別支援教育推進チーム) 春浅し 日野市長 馬場弘融(ひろみち) 厳しい冬は過ぎた。日差しも少しずつ暖かさを増している。とはいえ春はまだ浅い。時たま凍える日もあるし雪もあるだろう。 でも春は着実にやってくる。 市役所前の公園で、まっすぐにお天道様を目指すケヤキ。小枝の芽がかすかに膨らんで来た感じがする。我が家の小さな庭では、 シジュウカラやすずめのさえずりがにぎやかになった。多摩川では、大きな水鳥が羽根を休め小魚を漁っている。まだ水は冷たそう。 春浅き水を渉るや鷺(さぎ)一つ 碧梧桐(へきごとう) 桃の節句はもうすぐだ。雛人形を飾る家も多いだろう。我が子の入学を前に、若い母親が着慣れぬ着物の手入れに精を出す。 よき衣のつめたき裏や春浅し 鬼骨 日本経済も大変だ。 恐ろしいような大不況。戦後最悪がどうやら本当になった。この危機をどう切り抜けるか。 でも、大地は偉大だ。春は必ずやってくる。厳しい冬の後に、新しい命を育む春を用意しているのだから。 おそらく経済も同じだ。必要以上におろおろすることはない。 日本人の底力に信頼しよう。我々の働き方に誤りはない。明るくひたむきに進もう。ちょっと見方を変えて、生活の、いや現代文明 のメタボリックシンドロームを解消すれば、何のこれしき、ではないか。 春はまだ浅い。しかし既に新しい芽は萌(きざ)している。