利用しやすい快適な駅を目指して 豊田駅がバリアフリー化へ 豊田駅は、地上から改札階まで北口では約3メートル、南口では約6メートルの段差があります。現在、その段差は階段を利用して 昇り降りするしか方法はなく、車いすやベビーカー利用者、また高齢者などの方々に長年ご不便をおかけしていました。 そこで、市とJR東日本では、この段差を解消するため、平成23年4月の正式運転に向けて、エレベーターを設置する バリアフリー工事を行います。 広報今号では、その工事の概要をお知らせします。 問合せ先:都市計画課 ▲北口完成予想図 ▲南口完成予想図 豊田駅バリアフリー化事業 概要図 北口階段部分エレベーター(平成22年度完成) 改札内エレベーター(平成22年度完成) 南口階段部分エレベーター(平成22年度完成) 南口階段部分エスカレーター(平成23年度完成) ユニバーサルデザインのまちづくりへ エレベーターを設置することで豊田駅はバリアフリー化となりますが、より段差の大きい南口についても、平成23年秋までを 目途に、エスカレーターを設置し、全ての人の移動の円滑化と利便性の向上を目指す「ユニバーサルデザインのまちづくり」も 併せて進めます。 工事の概要及び費用 設置するエレベーターとエスカレーターの概要は左表とおりです。 設置費用は、総額約8億6千万円の予定で、各設置施設に合わせて負担します。 設置概要 ▼JR東日本が設置するもの ●北口階段部分…車いす対応型エレベーター1基 ●改札内…車いす対応型エレベーター2基(各ホーム1基) ▼市が設置するもの ●南口階段部分…車いす対応型エレベーター1基、エスカレーター2基(昇り降り各1基) ※エスカレーターは車いす対応ではありません 今月から工事を開始 工事作業は、7月中旬以降に始まる予定です。 工事期間中は安全上、工事箇所を囲むため、通路などが狭くなり、駅及び自由通路をご利用の方々には、ご迷惑をおかけしますが、 ご理解とご協力をお願いします。 家族のかたちを見直す 日野市長 馬場弘融(ひろみち) 夏休みは分かれている家族が集まる季節。あらためて家族のあり方を考えてみます。 かつてはどこの家も大家族だった。大家族はいわば社会のミニチュアで、激しい議論や争いごとは当たり前でした。でも、外部から の攻撃には力を合わせて対処する防波堤でありました。個人は家族という包装紙にくるまれて荒ぶる社会に対処してきたのです。 さて最近の核家族にはそうした機能がどのくらい残っているでしょうか。子育てにしても介護にしても、かつては全てが家仕事。 いわゆる「家事」の範囲はとても広かったのです。子どもたちの学校から今では介護も社会化されました。家族の負担は軽くなった。 それは望まれていたし良いことでもありました。でも反面、重要な家事の社会化が家族の絆を弱め、家族の有難さを忘れさせること になっていないでしょうか。 尊敬する哲学者・鷲田清一先生が近著『死なないでいる理由』の中で、私的なもののゆくえをテーマに考察しています。 最近の家族は排泄物処理から保育まで、生命の根幹となる機能を家族以外のサービス機関に金銭をもって委ねてきた。おかげで家族 は私的な愛情や親密さを求め合う場になった。けれど、そうした家族がいかに壊れやすいものか、われわれにとっては身にしみた 痛い事実である、と。 ひとに依存しなければならない子どもや高齢者と、生産に骨折っている自立した大人たち。自立と依存をうまく組み合わせた新しい 家族のかたちが求められます。三世代が近くに住むことを奨励するべきではないか。 時代にあった家族のかたちを創るときが来たと思います。そのさい家族の「敷居を下げる」ことも必要になるでしょう。