農業特集号 美しい農地を次世代に引き継ぐために 農業者・市民・市が協働し都市農業を守ろう 市では、農業者や市民と協働しながら、農業の振興と農地保全を目指しています。広報今号では、市の取り組みを紹介します。 問合せ先:産業振興課 農業をもっと身近に〜農業体験 ■農業体験農園 農業体験農園とは、農業者が自ら開設し、管理・運営を行う体験農園です。農業者が指導者となり、1年間に作る農産物を決め、 入園者に種まきから収穫までを教えます。入園者は初心者でも安心して取り組め、新鮮でおいしい野菜を収穫することができます。 農園は1区画約30平方メートルで、種や苗、農具などの用意は農業者が行います。市内では、4月1日現在、3園が開園して います。 ■市民農園 市民の方に農作業を通して土に親しむ機会を提供し、市内の農業への関心と理解を深めるため、また、農地を保全するために市民農園を 開設しています。市民農園は1区画約20平方メートルで、4月1日現在、16園が開園しています。また、平成22年度に市民農園 利用者を対象にアンケートを実施しました。この結果を踏まえ、使用期間や面積、料金などについて検討していきます。なお、市民 農園利用者は、毎年広報ひの2月15日号で公募しています。 ●利用者の年齢〜60歳以上が6割 20代5人(1%) 30代48人(7%) 40代49人(7%) 50代77人(11%) 60代255人(38%) 70代131人(19%) 80代以上21人(3%) 未回答96人(14%) ●使用料について 付帯設備なしでこの使用料は妥当 254人(38%) 安いと思う 206人(30%) 使用料は高くてもいいから付帯設備をつけてほしい 47人(7%) どちらとも言えない 43人(6%) 高いと思う 8人(1%) 未回答 124人 18%) ●応募動機(複数回答可) 趣味として休日における余暇を有意義に利用するため 334人 健康のため 299人 農作業の体験をしてみたいため 209人 安心できる農作物を栽培するため 274人 子どもに農作物の栽培体験をさせたいため 91人 将来、農業を行いたいので農作業の技術を習得するため 14人 その他 24人 ●使用期間〜約半数の方が3年以上を希望 1年2人(0.3%) 2年(現状の使用期間)141人(20.7%) 3年294人(43.1%) 4年以上146人(21.4%) 未回答99人(14.5%) 農業を助ける人材を支援します 農業者の高齢化に伴う人手不足への支援として、平成16年度から援農市民養成講座「農の学校」を開校しています。受講生は、 1〜12月の1年間を通じて、農業の基礎を習得します。修了後は、「日野人・援農の会」にボランティア登録を行い、市内農家で 援農ボランティアとして活躍しています。平成22年度は、35の農家で総勢64人が活動しました。 農業イベント ■日野市産業まつり農業展(11月) 毎年11月中旬に、市内の農業者が丹精を込めて栽培した秋野菜や果樹、花卉(かき)を品評する共進会を開催しています。共進会の 後には、展示された農産物の即売、日野産農産物を使用した宝船(昨年は野菜のデコトラック)の展示や、使用した農産物の無料配布 などが行われます。 ■都市農業シンポジウム(1月) 毎年1月下旬に、さまざまなテーマで市民と共に農業を考えていくイベントです。メインテーマに基づいた基調講演や、市内農業者を 含めたパネリストによるパネルディスカッションの2部構成で行われます。 日野産農産物を子どもたちに〜学校給食への取り組み 市内農業者と学校栄養士が協力して、学校給食への日野産農産物の活用を推進しています。 市では、食育推進計画で平成23年度日野産農産物利用率25%達成を目標とし、契約栽培品目への補助金交付や、市内全域の受注 納品調整を行うコーディネーター制度を導入するなどの取り組みを行っています。 ●学校給食への日野産農産物利用率※昨年は猛暑で収穫量などに影響があり数値が低下しています 平成19年度:15.7パーセント 平成20年度:18.8パーセント 平成21年度:24.7パーセント 平成22年度:16.2パーセント 日野市の農業の現状 市の農家戸数総数は、年々減少傾向にあり(下表参照)、年齢階層別農業就業人口は、60歳台が2割、70歳台が3割、平均年齢は 65・9歳と高齢化が進んでいます。 このような現状に対し、市ではさまざまな事業や取り組みを通し、日野の農業を支援し、農地を守っています。 ●専業・兼業別農家戸数(単位:戸)  資料:2010年世界農林業センサス ○専業 [平成7年] 22 [平成12年] 31 [平成17年] 34 [平成22年] 49 ○兼業1種 [平成7年] 27 [平成12年] 39 [平成17年] 24 [平成22年] 17 ○兼業2種 [平成7年] 366 [平成12年] 321 [平成17年] 313 [平成22年] 282 ○合計 [平成7年] 415 [平成12年] 391 [平成17年] 371 [平成22年] 348 ※平成22年11月発表。速報値のため、確定値は多少値が前後する可能性があります ▼用語説明 ・兼業農家…世帯員の中に兼業従事者がl人以上いる農家 ・第1種兼業農家…農業所得を主とする兼業農家 ・第2種兼業農家…農業所得を従とする兼業農家