平成28年度 市政運営の基本姿勢 平成28年度を迎えるに当たり、市政への所信と新年度事業の骨子を申し述べ、 市民の皆さまに一層のご理解ご協力をお願い申し上げます。 就任以来堅持してきた基本姿勢である「住み慣れた地域で生き、看取られる、 暮らし・福祉・医療の展開」「日野市の良さである恵まれた社会的・自然的資源を生かし、 地域の個性を伸ばすまちづくりの推進」「厳しい財政状況を踏まえた経営戦略に基づく市政の運営」の三つを基本に 全力で市政に取り組んでまいりました。 今年度は、リニューアルした「2020プラン後期基本計画」を踏まえ、 「人口バランス・定住化促進戦略」「産業立地強化・雇用促進戦略」「ヘルスケア・ウエルネス戦略」の三つの戦略の理念を継承した 「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を中心に、さまざまな行政課題の解消に取り組んでまいります。 喫緊の課題である人口減少問題に対応するため、 「共創による地域産業の新たな展開」「多様な就業環境の創造による生活価値の向上」「人と人とがつながる生活基盤の整備」 「健康に住み続けられる潤いのある地域づくり」の基本目標を掲げ、優先度の高い施策・事業を位置付けました。 将来に向けて地域経済が発展し、活力ある地域社会が形成される日野市を引き継いでいくことが我々の世代の責任であります。 将来を担う子供や若者に課題を先送りしない「未来(あす)への責任」を強く意識して「諸力融合」の力で 市政に取り組んでまいります。 日野市長 大坪冬彦 「未来(あす)への責任」を意識した市政の推進〜平成28年度の重点施策と取り組み 問合せ先:市長公室【代表電話】 ■次代をつくる子供や子育て家庭を地域で支えるまちづくり 子育てに関わる環境づくりを促進し、将来を担う全ての子供たちを、学校、家庭、地域社会が一体となり、 包み込みながら育んでいくことをさらに推し進めます。 ●多様なニーズを受け止める子育て支援 出産直後からの総合的な子育て支援に取り組みます。また、子育てのしやすい地域として魅力を高め、 「住みたいまち」として選ばれることを目指します。 ・多摩平の森地区A街区への民間保育園の開設支援 ・「新!ひのっ子すくすくプラン」における保育所定員拡大の計画のさらなる待機児解消に向けた見直し ・学童クラブ育成時間延長モデルの検討 ・夏休み期間の放課後子ども教室「スーパーひのっち」の実施校拡大 ●子供の貧困対策の充実 将来を担う子供たちが自信と元気を身に付けていけるよう、子供たちの育ちを地域社会で見守っていくことに取り組みます。 ・子供の貧困対策に係る基本方針の策定 ・居場所支援、学習支援の場の拡大 ・高校生奨学金制度の定員枠撤廃による拡充 ●一人ひとりを大切にする教育の推進 「人・もの・こと」の関わりの中で、自ら学び、未来を拓くひのっ子を育てていくことに取り組みます。 ・スクールソーシャルワーカーの体制強化 ・特別支援教室への移行(小学校3校)、特別支援教室モデル事業の実施(中学校4校) ■新たな価値を創生する持続可能なまちづくり 公共施設の最適な配置・更新・再編、幹線道路のネットワーク化の推進、都市農業の振興などにより、 人と産業の新たな価値を創り出すまちづくりを推進します。 ●安全で快適な道路整備 ・西平山地区と旭が丘地区を結ぶ都市計画道路3・4・24号線の道路詳細設計など ・西平山地区と豊田地区を結ぶ都市計画道路3・3・2号線の側道の整備など ・日野駅周辺の都市計画道路3・4・17号線の道路拡幅 ●公共施設などの適切な管理、老朽化への対応と配置の最適化 市民アンケートや公共施設現況調査などを踏まえ、公共施設などのスリム化や地域の実情に配慮した取り組みを進めます。 ●空き家対策の推進 「住宅マスタープラン」に基づき、空き家などに対するさまざまな施策を実行していきます。 ・住宅ストック活用推進協議会準備会における検討 ・空き家条例の制定 ●都市農業施策の推進 ・「都市農業振興課」の設置 ・国の都市農業振興基本計画などを踏まえ「第3次日野市農業振興計画・アクションプラン」の見直し検討 ■市民が生き生きと楽しみを創生するまちづくり 市民が生き生きと地域の課題解決に向かい、地域固有の価値を生かし、活動を楽しみ、希望の持てるまちづくりを推進します。 また、これらの取り組みを全国各地域と共有していけるようシティプロモーションに努めます。 ●新たな集いの場づくり ・(仮称)旭が丘公共施設の基本設計・実施設計 ・(仮称)東豊田複合施設の建設 ●地域による用水を利用した発電の活用 自然環境に負荷の少ないマイクロ水力発電の導入について、市と市民による委員会において検討を重ねていきます。 ●地域の魅力の再認識と認知度を高めるシティプロモーションの展開 日野の宝の掘り起こしや都市間交流を通じて日野市の価値を最大限に高めていきます。 ・「シティセールス推進課」の設置 ・「TOYODA BEER」ブランド化事業の充実 ・地域資源や観光資源をふるさと納税の返礼品で活用 ・「桑ハウス」の絹産業遺産としての保存と活用 ▲桑ハウス外観 ■安心して地域で暮らし続けるまちづくり 増大する社会課題に対して、市民をはじめ、さまざまな機関と協力し、社会全体でその解決に取り組む環境をつくり、 子供、高齢者、障害者など多様な方々が、住み慣れた地域で暮らし続けられるまちの実現を目指します。 ●障害のある方もない方も暮らしやすいまちづくり 障害者差別解消法への対応、障害のある方の日常生活への支援を図り、暮らしやすいまちづくりを進めます。 ・障害者差別解消検討委員会の立ち上げ、差別解消に係る基本方針の策定 ・本庁舎に手話通訳者の配置(週5日) ・視覚障害者の同行援護の時間拡充 ・日野市ユニバーサルデザインロゴマークの活用 ●データヘルスの推進と地域福祉・医療体制の強化 ・医療レセプト分析データを活用した糖尿病などの重症化予防事業や特定検診受診率の向上 および受診後のフォローアップ事業の推進 ・地域社会の健康問題や市民全体の医療的な課題の解消、 医療・介護の連携体制の構築に向けた施策展開を図るための地域医療政策に係る担当職員の配置 ●「多摩平の森地区A街区公共公益施設整備構想」の実現 地域包括ケアシステムのモデル構築に向け、多摩平の森地区A街区に、 認知症疾患型の療養病床、特別養護老人ホーム、クリニックなどの医療・介護施設および健康増進施設を整備します。 日野市立病院・日野市医師会などとの連携を促進し、 UR都市機構や事業決定を受けた事業者、関係団体、地域住民との協働により構想を実現していきます。 ●南平体育館の整備 南平体育館は、本市のスポーツ・文化の二大拠点の一つとして、防災機能も強化しつつ、国や都の支援を受け、 建て替えに向けた取り組みとして基本計画を取りまとめていきます。 平成28年度予算の概要 ★予算編成の基本的な考え方 「2020プラン後期基本計画」「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を中心に限られた財源を効率的・効果的に配分 ※詳細は広報ひの5月1日号でお知らせします ■一般会計 615億1,000万円(前年度比3.1%増) 一般会計 歳入 615億1,000万円 市税 298億4,782万円 48.5% 国庫支出金 87億624万円 14.2% 都支出金 78億1,688万円 12.7% 地方消費税交付金 37億800万円 6.0% 市債 33億9,700万円 5.5% 繰入金 27億6,097万円 4.5% 使用料および手数料 14億3,196万円 2.3% 諸収入 10億9,490万円 1.8% その他(地方譲与税・地方交付税・分担金など) 27億4,623万円 4.5% ・市税は、税制改正の影響はあるが、景気の動向などを反映して幾分改善する見込み ・前年度に引き続き、普通交付税の交付団体となる見通し 一般会計 歳出 615億1,000万円 扶助費 社会保障に要する費用 168億5,424万円 27.4% 物件費 臨時職員の賃金や委託料など 103億4,145万円 16.8% 人件費 職員給与や市長・市議会議員の報酬など 102億5,056万円 16.7% 繰出金 特別会計に渡すお金 91億5,626万円 14.9% 補助費など 各種団体への補助金など 69億5,266万円 11.3% 普通建設事業費 道路・学校建設のための経費など 42億6,929万円 6.9% 公債費 借金の返済と利子の支払 27億4,858万円 4.5% その他 維持補修費・予備費など 9億3,696万円 1.5% ・扶助費は生活保護費、障害者自立支援給付費が継続的な増加 ・普通建設事業費・維持補修費は公共施設の老朽化対策や都市基盤整備の推進などから増加 ※金額・構成比は表示単位未満を四捨五入しているため、合計が合わない場合があります ■特別会計総額 549億67万円(前年度比0.8%減) ●下水道事業特別会計 多摩平地域の雨水管きょ整備の完了など、前年度比6億5,698万円(11.9%)の減