◎なくそう!職業差別。問われる企業と社会の人権感覚 ■6月は就職差別解消促進月間 就職は、生活の安定や労働を通した社会参加など、人間が幸せに生きていく上で基本となるものです。 このため、採用選考は応募者の適性と能力に基づき公正に行われなければなりません。 しかしながら、就職差別につながる恐れの強い身元調査事件や、面接時に本籍地や思想・信条などを聞く事例があります。 東京都では6月を「就職差別解消促進月間」とし、就職差別を無くし就職の機会均等を確保するため、 東京労働局やハローワークなどと連携してさまざまな啓発活動を展開します。 問い合わせ:総務課代表tel ▼講演と映画の集い 日時:6月23日(木)午後2時~4時30分 会場:オリンパスホール八王子※直接会場へ 講演:「企業と人権?企業にとって人権って何だろう?」…関根昭之氏(りそな銀行人材サービス部アドバイザー) 映画:「フェアな会社で働きたい」 定員:先着1千人 問い合わせ:東京都産業労働局労働環境課(tel03・5320・4649) ▼人権啓発映画会 日時:6月14日(火)午後1時15分~4時45分 会場:台東区生涯学習センター 映画:「フェアな会社で働きたい」、「ここから歩き始める」、「アール・ブリュットが生まれるところ」 定員:申込制で先着300人 申し込み:電話 問い合わせ:(公財)東京都人権啓発センター(tel03・3876・5372) ★東京都発行の人権啓発冊子「みんなの人権」、 「明るい社会をめざして~同和問題の理解のために」を市役所1階市民相談窓口や市内各図書館で配布しています。 ぜひ、お読みください。 ◎同和問題 同和問題は、封建時代の身分制度や歴史的、社会的に形成された人々の意識に起因する差別が、 さまざまなかたちで現れている重大な人権問題です。 現在もなお、同和地区(被差別部落)の出身という理由で、さまざまな差別を受けている人々がいます。 封建時代において、えた、ひにんなどと呼ばれていた人々は、武具・馬具や多くの生活用品に必要な皮革を作る仕事や、 役人のもとで地域の警備を行うなど、生活に欠かせない役目を担っていましたが、住む場所、仕事、結婚、交際など、 生活の全ての面で厳しい制限を受け、差別されていました。 それらの人々が住まわされていたところが「同和地区(被差別部落)」、 それらの人々に対する差別が「部落差別」といわれています。 最近でも、差別的な身元調査に使われかねない戸籍謄本などの不正取得事件や、公共施設などへの差別的な落書き、 インターネットへの悪質な書き込み、不動産取引の際の同和地区に関する問い合わせなどの差別行為が都内で起こっています。 私たちは皆、自分の存在と尊厳が守られ、自由に幸せを追い求めることのできる権利、「人権」を持っています。 私たちは、家庭や地域、職場、学校などで多くの人と関わり合いをもって生きています。 その中で、一人ひとりが自分らしく生き、そして、他の人たちとともに皆が幸せに生きていくためには、 お互いの個性を尊重し、認め合うことが必要です。